業務用空気清浄機 · 用途別
喫煙室・分煙対策を法令に合わせて整えたい|屋外排気の可否から製品選びまで【2026年版】
喫煙室・分煙対策を法令に合わせて整えたい方向けに、屋外排気の可否で分かれる道筋、喫煙専用室の3要件、脱煙機能付き喫煙ブースの基準値と測定頻度、喫煙ブース・分煙機の公式仕様(定員・風量・価格)、フィルター交換と記録の運用、受動喫煙防止対策助成金を公式記載でまとめます。
喫煙室の整備は、製品選びより先に「屋外排気ができるか」で道筋が決まります。健康増進法施行規則の喫煙専用室の基準は屋外排気を要件にしており、できない既存建物にだけ経過措置があります。
このページでは、法令の条文と厚生労働省の測定方法の資料、分煙機・喫煙ブースを公式に載せる4社の仕様をもとに、発注までの順番を整理します。
最初に決めること:屋外排気できるか、できないか
喫煙室の要件は、健康増進法施行規則第十六条の3つです。このうち③の屋外排気ができるかどうかで、使える製品の種類が変わります。
| 建物の条件 | 適用される基準 | 使う製品の種類 |
|---|---|---|
| 屋外排気ができる | 喫煙専用室の技術的基準(3要件) | 区画工事+排気設備。分煙機は室内の煙・ニオイ低減の補助 |
| 法施行時点で既に存在する建物で、管理権原者の責めに帰すことができない事由により屋外排気が困難 | 附則の経過措置(脱煙機能付き喫煙ブース) | 脱煙機能付き喫煙ブース+設置後の定期測定 |
| 新築で屋外排気ができない | 経過措置の対象外 | 屋外排気の設計をやり直す |
厚生労働省の「脱煙機能付き喫煙ブースの性能を確認するための測定方法の例」は、経過措置を「例外的に認められる」ものと位置づけています。建物の管理権原者(オーナーまたは管理者)が、自社の建物がどちらに当たるかを先に確認します。
屋外排気できる場合:喫煙専用室の3要件と分煙機の位置づけ
健康増進法施行規則第十六条の技術的基準は次の3要件です。厚生労働省の受動喫煙対策特設サイトにも同じ内容があります。
- 出入口において室外から室内に流入する空気の気流が0.2メートル毎秒以上であること
- たばこの煙が室内から室外に流出しないよう壁、天井等によって区画されていること
- たばこの煙が屋外又は外部の場所に排気されていること
3要件は建築工事と排気設備で満たします。分煙機(室内循環型)は、この上で室内の煙とニオイを減らす役割です。
- 区画(②):間仕切り工事。ブース型製品は本体が区画を兼ねる
- 屋外排気(③):排気ファンとダクト。ミドリ安全は喫煙室の設計・換気扇設置などトータル提案を公式に記載
- 気流(①):排気量と出入口の開口面積で決まる。排気が無ければ室外から室内への気流は生じない
- 分煙機:トルネックスは分煙製品に直吸排気制御・特殊活性炭脱臭・人体検知センサを記載
屋外排気できない既存建物:脱煙ブースの基準値と測定
経過措置で使う脱煙機能付き喫煙ブースには、厚生労働省が基準値と測定方法の例を示しています。
| 項目 | 基準値 | 測定方法の要点 |
|---|---|---|
| 気流 | 喫煙専用室等に向かう気流が開口面の全ての測定点で0.2m/s以上 | 開口面の各点で測定 |
| TVOC(総揮発性有機化合物)除去率 | 95%以上 | 除去率={1−(排出口濃度−排出口バックグラウンド濃度)/(吸入口濃度−吸入口バックグラウンド濃度)}×100。1測定点10分間以上 |
| 浮遊粉じん濃度 | 排出口濃度で0.015mg/㎥以下 | 定員2倍量の着火したたばこで副流煙を発生させる |
測定は新規設置・変更時に速やかに行い、設置直後の測定後は概ね3か月以内ごとに1回以上、基準値付近になれば概ね1か月以内に1回以上測定してフィルター等を交換します。記録は3年間保存が望ましいとされています。
クリーンエア・スカンジナビアの分煙キャビンは、タバコ粒子をほぼ100%捕集、ガス状成分も独自開発のガスフィルターでほぼ100%除去と公式に記載しています。基準値への適合は、設置後の測定で自ら確認する運用です。
喫煙ブース・分煙機の公式仕様を定員・風量で並べる
分煙機・喫煙ブースを公式サイトに載せているのは、トルネックス、クリーンエア・スカンジナビア、ミドリ安全、ダスキンの4社です。定員と数値仕様を並べます。
| メーカー・製品 | 型 | 定員・面積(公式記載) | 風量・運転音 | 公式価格 |
|---|---|---|---|---|
| クリーンエア SF 1000X | 分煙キャビン | 1人、約W850×D1,000×H2,170mm | 運転音47dB以下(エコモード30dB以下)、電源100V | 記載なし |
| クリーンエア SF 2000X/4000X/6000X | 分煙キャビン | 2/4/6人。SF 4000Xは約W1,590×D1,360×H2,170mm | 同上 | 記載なし |
| クリーンエア SF Forum | 分煙キャビン | 8人、約W2,850×D1,410×H2,170mm | 同上 | 記載なし |
| クリーンエア FS 70 SRE | 喫煙室用据置 | 記載なし。W736×D743×H2,119mm | 最大2,000㎥/h、30dB(A)未満〜63dB(A)、200-240V | 記載なし |
| クリーンエア FS 15 for Smoking | 喫煙室用据置 | 記載なし。W415×D415×H1,152mm | 最大675㎥/h、29〜63dB(A) | 記載なし |
| トルネックス クリーンキューブ | 据置 | 分煙用途で2〜4人・3〜4㎡ | 弱300・強600㎥/h | 記載なし |
| ミドリ安全 パルクリーン カウンター MKS-153RCP/RCPZ | カウンター型分煙機 | 喫煙面積約4㎡(標準4人)、56kg/57kg | 強15・標準13㎥/min、標準運転時38dB | 820,000円/860,000円(税別) |
| ダスキン 分煙機(カウンター式・テーブル式) | 据置 | 5〜6名、約70kg/約60kg | 記載なし | 272,800円(税込)+フィルターセットレンタル13,200円(税込)。在庫限りで販売終了予定 |
| ダスキン 小型分煙機 | 据置 | 3〜4名、約41kg/約37kg | 消費電力58〜103W | 206,800円(税込)+フィルターセットレンタル9,900円(税込)。在庫限りで販売終了予定 |
ミドリ安全のパルクリーン カウンターは、二段式電気集じん+サークルプラズマ脱臭+脱臭フィルタの構成で、人感センサ搭載の省エネ運転、DCモータで消費電力約30%削減、メンテナンス時期お知らせタイマーを公式に記載しています。
喫煙人数と広さの目安:公式に「何人用」と書いてある製品
喫煙室の規模は、同時に喫煙する最大人数で決めます。公式に定員を書いている製品を人数順に整理します。
- 1人:クリーンエア SF 1000X
- 2人:クリーンエア SF 2000X。トルネックス クリーンキューブ(2〜4人・3〜4㎡)
- 3〜4人:ダスキン 小型分煙機(3〜4名)。ミドリ安全 パルクリーン カウンター(標準4人・喫煙面積約4㎡)。クリーンエア SF 4000X(4人)
- 5〜6人:ダスキン 分煙機(5〜6名)。クリーンエア SF 6000X(6人)
- 8人:クリーンエア SF Forum
脱煙ブースの測定では、定員2倍量の着火したたばこで副流煙を発生させます。定員を大きくすると測定条件も厳しくなるため、実際の最大同時人数に合わせて選びます。
受動喫煙防止対策助成金は単位面積当たりの経費上限が60万円/㎡です。面積が大きいほど経費上限は上がりますが、助成の上限額は100万円で変わりません。
フィルター交換と測定記録の運用(3か月ごと・3年保存)
喫煙室は設置後の運用で性能が決まります。公式記載にある保守の内容を並べます。
| メーカー | 保守の公式記載 |
|---|---|
| トルネックス | 電気集塵フィルタは洗浄して何度も再利用できる。ファン駆動エネルギーが小さく省エネ |
| ミドリ安全 | 電気集じん機の定期メンテナンス契約(現地電極交換・フィルタ清掃、工場での電極洗浄・特性検査)を全国約200か所の営業拠点で対応。パルクリーン カウンターはメンテナンス時期お知らせタイマー |
| ダスキン | フィルターセットをレンタルで交換。約6,000本(小型は約3,000本)目安で4週または8週 |
| クリーンエア・スカンジナビア | 保守の記載は本調査で未確認 |
脱煙機能付き喫煙ブースの場合は、厚生労働省の資料が示す測定頻度(設置直後、以後概ね3か月以内ごと、基準値付近で概ね1か月以内ごと)とフィルター交換、3年間の記録保存を運用に組み込みます。誰が測定し、どこに記録を置くかを設置前に決めておきます。
費用:公式価格と受動喫煙防止対策助成金
公式に価格を載せているのはミドリ安全とダスキンで、トルネックスとクリーンエア・スカンジナビアは記載なしです。費用は本体のほかに区画工事と排気設備がかかります。
- 本体(公式価格あり):ミドリ安全 パルクリーン カウンター 820,000円/860,000円(税別)、ダスキン 分煙機 272,800円/小型206,800円(税込)
- 本体(記載なし):トルネックス各製品、クリーンエア SFシリーズ・FS 70 SRE・FS 15 for Smoking
- フィルター:ダスキン フィルターセットレンタル13,200円/9,900円(税込)
- 助成金:厚生労働省の受動喫煙防止対策助成金。労働者災害補償保険の適用事業主かつ中小企業事業主が対象。助成率は工費等の3分の2(飲食店以外は2分の1)、上限100万円、単位面積当たりの経費上限60万円/㎡
助成の対象は喫煙専用室・指定たばこ専用喫煙室の設置・改修費用です。申請には工事の見積が必要になるため、区画・排気・機器を分けた見積を早めに依頼します。
喫煙室の担当者が発注前に確認する順番
製品の問い合わせに進む前に、建物側と運用側で確認しておく順番です。
- 屋外排気の可否を管理権原者に確認する(3要件か経過措置かが決まる)
- 経過措置の場合、法施行時点で存在する建物か、排気困難の事由が管理権原者の責めに帰さないかを確認する
- 最大同時喫煙人数を決め、定員のある製品(1〜8人)から候補を絞る
- 設置場所の寸法と電源を測る(クリーンエア SFシリーズは高さ約2,170mm・100V、FS 70 SREは200-240V)
- 測定と記録の担当者、フィルター交換の担い手(自社・メンテナンス契約・レンタル)を決める
- 助成金の対象事業主かを確認し、区画・排気・機器を分けた見積を依頼する
トルネックスは国内外7万件超の分煙対策実績、ミドリ安全は「分煙機業界トップクラス」と公式に記載しています。クリーンエア・スカンジナビアの分煙機事例にはサイバーエージェント、日立製作所、東レ、三井不動産などが掲載されています。
この記事に出てくるメーカー
- 株式会社ダスキン手間ゼロのレンタル派に
- ミドリ安全株式会社分煙は全国保守込みで
- クリーンエア・スカンジナビア株式会社大風量+喫煙ブース
- 株式会社トルネックス分煙実績7万件の実力
参照元
- 健康増進法施行規則(e-Gov法令検索)
- なくそう!望まない受動喫煙 施設の管理権原者向けポイント(厚生労働省)
- 脱煙機能付き喫煙ブースの性能を確認するための測定方法の例(厚生労働省)
- 受動喫煙防止対策助成金(厚生労働省)
- 分煙製品(トルネックス)
- 電気集塵の技術(トルネックス)
- 業務用空気清浄機 製品一覧(トルネックス)
- 会社案内(トルネックス)
- 分煙キャビン(クリーンエア・スカンジナビア)
- 業務用高性能空気清浄機 FSシリーズ(クリーンエア・スカンジナビア)
- 導入事例(クリーンエア・スカンジナビア)
- パルクリーン カウンター(ミドリ安全 分煙サイト)
- 分煙対策のトータル提案(ミドリ安全 分煙サイト)
- メンテナンス(ミドリ安全 分煙サイト)
- 分煙機(ダスキン 事業所用)
- 小型分煙機(ダスキン 事業所用)
よくある質問
喫煙室に分煙機を置けば屋外排気は不要ですか?
不要にはなりません。健康増進法施行規則第十六条の喫煙専用室の技術的基準は、出入口の気流0.2m/s以上、壁・天井による区画、屋外排気の3要件です。屋外排気が困難な既存建物で、管理権原者の責めに帰すことができない事由がある場合に限り、脱煙機能付き喫煙ブースの経過措置が例外的に認められます。
脱煙機能付き喫煙ブースは設置後に何をすればよいですか?
厚生労働省の測定方法の例では、新規設置・変更時に速やかに測定し、その後は概ね3か月以内ごとに1回以上、基準値付近になれば概ね1か月以内に1回以上測定してフィルター等を交換します。基準値は気流0.2m/s以上、TVOC除去率95%以上、排出口の浮遊粉じん0.015mg/㎥以下で、記録は3年間保存が望ましいとされています。
喫煙ブースは何人用がありますか?価格は?
クリーンエア・スカンジナビアの分煙キャビンは定員1・2・4・6・8人(価格記載なし)、ミドリ安全のパルクリーン カウンターは標準4人で820,000円(税別)、ダスキンの分煙機は5〜6名で272,800円(税込)、小型が3〜4名で206,800円(税込)です。ダスキンは在庫限りで販売終了予定と記載しています。
喫煙室の設置に助成金はありますか?
厚生労働省の受動喫煙防止対策助成金があります。労働者災害補償保険の適用事業主かつ中小企業事業主が対象で、喫煙専用室・指定たばこ専用喫煙室の設置・改修費用について、助成率3分の2(飲食店以外は2分の1)、上限100万円、単位面積当たりの経費上限60万円/㎡です。
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