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エアシャワー · 基礎知識

エアシャワーのフィルター|HEPAと中性能の選び方、効率表記の読み方、交換の目安

エアシャワーのプレフィルタとメインフィルタの役割、HEPAの効率表記(99.97%と99.99%)の違い、食品工場で中性能を選ぶ場面、吹出口の清浄度表示の注意点、交換の目安と目詰まりを知らせる仕組みを、掲載メーカーの公式記載で整理します。

公開 2026年10月1日

エアシャワーの性能は、送風機の力だけでなくフィルターで決まります。ここでは、どのフィルターを選び、いつ替えるかを、メーカーの公式な記載から整理します。

中に入るフィルターは2段

エアシャワーの循環経路には、粗いゴミを取るプレフィルタと、細かい粒子を取るメインフィルタの2段があります。公式に書かれている組み合わせを並べます。

メーカー・型プレフィルタメインフィルタ
日本エアーテック EAS・18型サランネットフィルター×2HEPAフィルター×1
新和製作所 e-ASフィレドン PS/150HEPAフィルタ
ホクト総研 標準片吹不織布フィルターHEPAフィルター 610×610×68mm
三共空調 ASシリーズプレフィルタ(水洗い可)制菌防カビ仕様中性能フィルタまたはHEPA

プレフィルタが汚れると、メインフィルタの寿命も縮みます。三共空調は、プレフィルタが汚れると集塵能力の低下やメインフィルタの寿命低下につながると書いています。

HEPAの効率表記の読み方

HEPAの性能は、0.3μmの粒子を何%捕まえるかで表す書き方が多く見られます。同じHEPAでも、公式に書かれている数字は会社によって違います。

記載メーカー・型
0.3μm粒子にて99.97%以上(または99.97%)コトヒラ工業(ポータブル型)、新和製作所、伸榮産業、トヨシマ電機、ホクト総研、ジーエス環境システム(GS-9002型、0.3ミクロンDOP粒子)
0.3μm粒子にて99.99%以上日本エアーテック(EAS・18型)、日立産機システム(PCJ-88JJM4)、日本医化器械製作所(エアカーテン用)

比べるときは、HEPAという名前だけでなく、この数字と粒子の大きさをそろえて確かめてください。数字の記載がない会社には、カタログで確認するよう依頼します。

中性能フィルターを選ぶ場面

すべての現場にHEPAが要るわけではありません。三共空調は、一般的な食品工場で毛髪やまゆ毛など比較的大きな塵埃を対象にするなら、中性能フィルタとプレフィルタを勧めています。

  • 三共空調: 一般的な食品工場は制菌防カビ仕様中性能、清浄度の高い環境はHEPAを選ぶ
  • 日本医化器械製作所 AS-850S: エアジェット用は中性能フィルタ(0.7μ粒子にて90%以上)、エアカーテン用はHEPA
  • ジーエス環境システム 清潔くん: メインフィルターは「高性能フィルター」とだけ記載(等級は書かれていない。HEPAと明記しているのは有害粉塵対応のGS-9002型)

HEPAと中性能で交換費用がどれだけ違うかは、型と大きさで変わるため、見積で両方の金額を出してもらってください。落としたいものが毛髪や繊維くずなのか、微粒子や菌なのかで決めてください。

吹出口の清浄度表示に注意する

カタログに「ISOクラス5」と書かれていても、それがどこの値かを確かめる必要があります。公式の書き方を比べると、測っている場所が違います。

メーカー・型清浄度の書き方
オリエンタル技研工業 RLSA吹出口清浄度ISO 5(クラス100)
日立産機システム PCJ-88JJM4気流清浄度ISOクラス5(気流吹出部にて)。室内清浄度は保証外と明記
日本医化器械製作所 AS-850S天井のクリーンエアカーテンにより室内の清浄度をISO Class 5に保持できる

吹出口の値は、エアシャワーの中全体の清浄度とは限りません。室内の値が必要なら、その条件を見積の段階で伝えてください。

交換の目安と、知らせる仕組み

フィルターは消耗品です。交換の時期を公式に示している会社と、目詰まりを機械が知らせる会社があります。

  • 三共空調: メインフィルタは1〜2年程度が目安。差圧計の振れが大きい、風量や風速が明らかに落ちたら交換。風速測定などの検査も承る
  • 三共空調: プレフィルタは月1回程度の目視と清掃、水洗いも可能
  • 日立産機システム: 風速インジケータ付の型は、目詰まりで風速が遅くなるとフィルタ交換を知らせる
  • 日立産機システム: オプションのFitLiveは、HEPAの目詰まりを画面表示とメール配信で知らせる

フィルターと風速の関係

フィルターが目詰まりすると、送風機が同じでも吹き出す風が弱くなります。風速の数字が「初期値」と書かれているのは、このためです。

  • ホクト総研の標準片吹: 風速23m/sec±20%以上(初期値)
  • ジーエス環境システムの清潔くん: 約25m/sec以上(初期にて)
  • 日立産機システム: 風速インジケータで低下を表示し、フィルタ交換を知らせる

フィルターを自社で作るメーカー

交換用のフィルターまで同じ会社で手配したい場合は、フィルターを作っているメーカーが相談しやすくなります。

  • 日本無機: 粗じんから中高性能、準HEPA、HEPA、ULPA、超ULPA、ケミカルまでのエアフィルタを扱い、エアシャワーとパスボックスも品揃えする
  • 新和製作所: 自社でフィルターを作るとは書いていないが、日本バイリーンが資本参加し、主要仕入先にも挙げている

フィルターの段ごとの役割

2段のフィルターは、受け持つゴミの大きさが違います。どちらか一方だけを手入れしても、性能は保てません。

段受け持つもの手入れの考え方
プレフィルタ毛髪や大きなホコリ汚れを見て清掃する。三共空調は水洗いも可能と記載
中性能フィルタ比較的大きな塵埃食品工場の毛髪対策に使われる(三共空調)
HEPAフィルタ微細な粒子差圧や風速の低下を見て交換する

現場で続ける点検

フィルターの劣化は、毎日使っている人ほど気付きにくいものです。三共空調の案内をもとに、現場で続けられる点検をまとめます。

  1. 付属の差圧計の値を、使い始めの値と比べる
  2. ジェットの勢いが明らかに弱くなっていないかを確かめる
  3. プレフィルタを月1回程度、目で見て汚れていれば清掃する
  4. 清掃しても汚れが取れない、風量が戻らないときは交換する
  5. 判断がつかないときは、メーカーに風速測定などの検査を頼む

ホコリの多い環境や使用頻度が高い場合は、清掃や交換の間隔が短くなると三共空調は書いています。点検の記録を残しておくと、交換の時期を決めやすくなります。

フィルターで迷ったときの決め方

フィルターの等級は、落としたいものから逆算すると決めやすくなります。次の順番で整理してください。

  1. 落としたいもの(毛髪・繊維くず・微粒子・菌)を書き出す
  2. 入口の先にある部屋の清浄度の目標を確かめる
  3. 中性能で足りるかHEPAが要るかをメーカーに聞く
  4. 交換の目安と1回分の費用を見積に入れてもらう
  5. 目詰まりの知らせ方(差圧計・インジケータ・遠隔監視)を比べる

この記事に出てくるメーカー

参照元

よくある質問

エアシャワーには必ずHEPAが必要ですか?

必須ではありません。三共空調は、一般的な食品工場で毛髪やまゆ毛を対象にする場合は中性能フィルタとプレフィルタを勧め、清浄度の高い環境ではHEPAを選ぶよう案内しています。

HEPAの99.97%と99.99%は何が違いますか?

どちらも0.3μmの粒子を捕まえる割合の表記です。コトヒラ工業やホクト総研は99.97%、日本エアーテックや日立産機システムは99.99%以上と書いています。比べるときは数字と粒子径をそろえてください。

フィルターはどのくらいで交換しますか?

三共空調はメインフィルタを1〜2年程度、プレフィルタは月1回程度の清掃を目安にしています。使用頻度やホコリの量で短くなる場合があるとも書いています。

【用途別】エアシャワーメーカーおすすめ3選

※2026年10月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

1イチオシ

食品工場で、毛髪と異物を入口で落とすなら

三共空調株式会社

中性能かHEPAかを選べ、人数・動線・コンベアに合わせてオーダーメイド

メインフィルタを制菌防カビ仕様の中性能とHEPAから選べ、一般的な食品工場で毛髪やまゆ毛を対象にする場合は中性能+プレフィルタを勧めている。三方向吹きが標準で、1連1人〜3連3〜5人の連結目安、扉のない多人数仕様、ローラー・ベルト・チェーンに合わせたコンベア対応型まで公式に載せている。

三共空調株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

2

半導体・精密加工で、台数が多く保守まで管理したいなら

株式会社日立産機システム

振動気流のフラッタージェットノズルと、目詰まりを知らせるIoTのFitLive

可動部のない固定式ノズルで振動ジェット気流をつくる新型フラッタージェットノズルを搭載し、PCJ-88JJM4はHEPA(0.3µm粒子にて99.99%以上)、ノズル21個、風速25/30m/s±20%、気流吹出部でISOクラス5を公開している。オプションのFitLiveはHEPAの目詰まりや部品交換の時期を画面とメールで知らせる。

株式会社日立産機システムの公式サイトへ当サイトの紹介を読む

3

医薬・研究施設で、人用とパスボックスを1社でそろえるなら

日本エアーテック株式会社

高級型から簡易型まで型式が並び、バイオハザード対策型パスボックスもある

エアーシャワーは高級型・標準型・普及型・簡易型に、自動ドア付、シートシャッター付、L型/T型、2連型、除菌型まで型式がある。標準型EAS・18型はHEPA(0.3μm粒子にて99.99%以上)、約25m/s、ノズル18個を公開。パスボックスは高級型・標準型・普及型に加え、バイオハザード対策型とシャワー型、エアーナイフ型がある。

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