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アルミサイディング · 基礎知識

アルミという素材|比重2.7・酸化皮膜・アルマイト・フッ素塗装・リサイクルを外壁材の視点で読む【2026年版】

外壁材としてのアルミニウムを、日本アルミニウム協会の資料で整理しました。比重2.7(鉄の約3分の1)、自己修復する酸化皮膜、アルマイト(陽極酸化)のAA3〜AA25の等級、カラーアルミの塗膜厚13μm以上、リサイクル時のエネルギー3%という数値と、外壁メーカー各社が公式に記載する表面処理を並べています。

公開 2026年9月30日

「アルミは錆びない」「アルミは軽い」という説明は、どの外壁メーカーのページにも出てきます。その根拠は、素材そのものの性質にあります。

このページでは、日本アルミニウム協会の資料を軸に、比重、酸化皮膜、アルマイト、塗装、各社の表面処理、リサイクル、熱伝導率の順に整理します。

比重2.7という数字の意味

日本アルミニウム協会は、アルミニウムの最大の特長を「軽い」ことだとしています。比重は2.7で、鉄(7.8)や銅(8.9)と比べると約3分の1です。

金属比重(日本アルミニウム協会)
アルミニウム2.7
鉄7.8
銅8.9

外壁材の重量に置き換えると、この差はそのまま㎡重量に現れます。LIXILのDanサイディングは同じ厚み15mmでアルミ仕様が約2.1kg/㎡、スチール仕様が約3.8kg/㎡です。

アルミ樹脂複合板でも同じです。ALPOLIC/fr 4mmはアルミ表皮0.3mmと芯材3.4mmの構成で、重量は1.79kg/㎡と公式に記載されています。

酸化皮膜が「錆びない」と言われる理由

アルミニウムは「空気中では、ち密で安定な酸化皮膜を生成し、この皮膜が腐食を自然に防止します(皮膜の自己修復作用)」と協会は説明しています。建築用板材の手引きでも「空気中で自然に酸化し、表面に耐食性のよい酸化アルミニウム皮膜を生成し、自己腐食防止の作用を発揮する」と記載されています。

  • 皮膜は空気中で自然にできる。傷がついても再び皮膜ができる(自己修復作用)
  • 鉄の赤錆のように内部へ進行する腐食とは性質が違う
  • スマイルタイムは自社外壁材について「アルミニウムの表面が天然の極薄の保護皮膜に覆われているため、基本さびません」と記載
  • 協会は建築用アルミ板材について「定期的な塗替えが不要でメンテナンス費用が低減」と記載

この性質を人工的に厚くしたものが、次に説明するアルマイトです。自然の酸化皮膜は極めて薄いため、外装ではアルマイトや塗装で保護層を足すのが一般的です。

アルマイト(陽極酸化)の皮膜と等級

アルマイトは陽極酸化処理の通称で、電気的に酸化皮膜を厚く作る処理です。協会の手引きは皮膜の種類と厚さの等級を次のように示しています。

項目内容(日本アルミニウム協会)
硫酸皮膜シルバー。最も代表的な皮膜
自然発色皮膜・電解着色皮膜・染色皮膜色を付ける皮膜の種類
複合皮膜アルマイトの上に塗装。耐食性に優れる
皮膜厚さの等級(JIS)AA3〜AA6(3〜6μm以上)、AA10〜AA15(10〜15μm以上)、AA20〜AA25(20〜25μm以上)

外壁メーカーの公式仕様にも、この用語がそのまま出てきます。三洋工業のスパンドレルOAは「陽極酸化塗装複合皮膜(アルマイト9μ以上+クリア塗装7μ以上)」、三協アルミのスパンドレルは「シルバー艶消(SLC)」と「二次電解着色(SC/UC/BKC/KC)」を選べます。

エヌ・エス・ケー ニシダ工業のアルミストーンは「陽極酸化処理することで人工的酸化皮膜を生成」し、ステンレスより硬い皮膜で耐摩耗性を持つと記載しています。菊川工業も陽極酸化(シルバー・ブロンズ・ブラック等)を外装に使える仕上げとして挙げています。

フッ素樹脂焼付塗装とカラーアルミの塗膜厚

アルマイトと並ぶもう一つの表面処理が塗装です。協会の手引きでは、カラーアルミの塗膜厚はJIS H 4001で「13μm以上」とされています。

  • 三協アルミ スパンドレル:ふっ素樹脂焼付塗装(20μm・40μm)、アクリル樹脂塗装(40μm)
  • 井上商事 ISノンシールパネル:JIS H4000 A1100P-H14のアルミ板にフッ素樹脂焼付塗装
  • スワン商事 アルミ外装パネル:アクリル樹脂焼付塗装/フッ素樹脂焼付塗装/陽極酸化複合皮膜から選択
  • DNP アートテック:アルミ基材にフッ素塗料で3コート3ベーク焼付印刷。サンシャインウェザーメーター10,000時間で著しい退色なし
  • 山形メタル カイロン:フッ素樹脂焼付塗装、3コート2ベーク
  • 菊川工業:フッ素樹脂焼付塗装・シリコン系は外装可、アクリル系は内装のみ

菊川工業のアルミ仕上げ一覧は、外装に使える塗装と内装専用の塗装を分けて記載しています。塗装の種類は耐候性に直結するため、外装用途ではフッ素系かアルマイトかを仕様書で確認してください。

外壁メーカーがどの表面処理を公式に書いているか

住宅用と非住宅用で、表面処理の公開の度合いが大きく違います。公式ページの記載をそのまま並べます。

会社・製品表面処理の公式記載
YKK AP アルカベール「クオリティジェット」塗装。合金種・アルマイトの詳細は未記載
APサービスセンター(アルカベール ミーナストーン)インクジェット印刷の上にフッ素クリア塗装(フッ素防汚染塗装)
スマイルタイム天然の保護皮膜に覆われると記載。アルマイト等の処理名称は非掲載
一角 IKアルミサイディング表面塗装は10年保証。塗装種別の記載なし
三洋工業 スパンドレルOAA6063S-T5、アルマイト9μ以上+クリア塗装7μ以上
三協アルミ スパンドレルA6063S-T5、SLC/二次電解着色/フッ素20・40μm/アクリル40μm
デコプリライズ アルミパネルアルミ厚2mm以上。アクリル/フッ素焼付、ホーロー、重防食

非住宅向けは合金記号(A6063S-T5、A1100P-H14)と皮膜厚まで公開されている一方、住宅用は塗装の商品名までの記載が多いのが現状です。住宅用で仕様が必要なときは、施工店経由でメーカーの仕様書を取り寄せてください。

リサイクルと資源としての価値

アルミは建材の中でもリサイクルが成り立ちやすい素材です。協会は「アルミニウムをリサイクルする時に必要なエネルギーは、アルミ新地金を製造する時に比べてわずか3%で済みます」とし、再生地金は新地金とほとんど同じ品質だと記載しています。

  • リサイクルに必要なエネルギー:新地金製造の3%
  • 国内には需要7年分のアルミ製品が「都市鉱山」として備蓄されていると言われる
  • 建築用板材のスクラップ価格は新塊地金価格のおよそ60〜80%
  • ALPOLICは製品の特徴として「完全リサイクル性」を掲げる

外壁を張り替えるときに撤去した旧材にも価値が残る点は、鋼板や窯業系と異なります。撤去費の見積で、スクラップの扱いを聞いておくと処分費の考え方が分かります。

熱伝導率の高さをどう扱うか

アルミの熱伝導率は鉄の約3倍と協会は記載しています。熱を通しやすい素材なので、外壁材として使うときは芯材の断熱で補います。

  1. 住宅用サイディングは芯材が断熱材:YKK APはノンフロン硬質プラスチックフォーム、LIXILは硬質発泡ポリウレタン(熱伝導率0.03W/m・K)、スマイルタイムは硬質発泡ウレタンフォーム
  2. アルミ樹脂複合板は芯材が樹脂:ALPOLIC/fr 4mmの熱伝導率は0.75W/m・K
  3. アルミ単板・押出形材(スパンドレル・パネル)は断熱を持たず、躯体側の断熱で対応する

「アルミは熱を通す」という指摘は素材単体の話で、断熱芯材付きの製品には当てはまりません。逆にスパンドレルやアルミ単板パネルは、断熱性能を製品に期待せず躯体側で設計します。

この記事に出てくるメーカー・施工会社

参照元

よくある質問

アルミは本当に錆びないのですか?

日本アルミニウム協会は、アルミニウムが空気中でち密で安定な酸化皮膜を生成し、この皮膜が腐食を自然に防止する(皮膜の自己修復作用)と説明しています。鉄の赤錆のように内部へ進む腐食とは性質が異なります。ただし外壁製品には塗装があり、塗膜の変褪色は別に起こります。

アルマイトとは何ですか?

陽極酸化処理の通称で、電気的に酸化皮膜を厚く作る表面処理です。硫酸皮膜(シルバー)が最も代表的で、電解着色皮膜や、アルマイトの上に塗装する複合皮膜もあります。JIS規格の皮膜厚さ等級はAA3〜AA6、AA10〜AA15、AA20〜AA25です。三洋工業のスパンドレルOAはアルマイト9μ以上+クリア塗装7μ以上と公式に記載しています。

アルミサイディングは熱を通しやすいのでは?

アルミの熱伝導率は鉄の約3倍ですが、住宅用のアルミサイディングは芯材に断熱材を持ちます。YKK APのアルカベールはノンフロン硬質プラスチックフォーム、LIXILのDanサイディングは硬質発泡ポリウレタン(熱伝導率0.03W/m・K)、スマイルタイムは硬質発泡ウレタンフォームです。

【建物・頼み方別】アルミ外壁材のおすすめ3社

※2026年9月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

1イチオシ

戸建ての外壁を、重ね張りでリフォームするなら

YKK AP株式会社

外装材の中で最軽量。アルカベール15mm、11ラインアップを全国の施工店で

アルミ外装材「アルカベール」は基本厚さ15mm、幅350〜400mm、長さ3〜4mで、モダン・木目柄・深絞り(石調)のシリーズがある。公式サイトは「錆びずに長期間安心」「外装材の中でも最軽量で建物への重量負担が少なく、塩害に強い」とし、塗装は「クオリティジェット」、芯材はノンフロン硬質プラスチックフォーム断熱材。横張り・縦張り・リフォーム重ね張りに対応する。

YKK AP株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

2

施工店に、工事保証込みで一社に任せたいなら

株式会社住居時間(スマイルタイム)

自社のアルミ外壁材で施工実績14,000件超。窯業系の約1/9の軽さ、工事保証最高10年

表面材アルミ約0.4mm・芯材に硬質発泡ウレタンの断熱材・裏面に防水フィルムを持つ自社オリジナルのアルミ外壁材20種で、重ね張り(外断熱)リフォームを施工する。重量は窯業系サイディングの約1/9。施工実績14,000件以上、日本金属サイディング工業会の施工例写真コンテストに16年連続入賞。工事保証は最高10年と公式に記載する。

株式会社住居時間(スマイルタイム)の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

3

ビル・商業施設・公共施設の外装パネル、カーテンウォールなら

三協立山株式会社 三協アルミ社

A6063S-T5の押出形材にアルマイト・フッ素塗装。不燃認定・水密1500Pa、BIMデータと認定書を公開

外装・天井材スパンドレルはJIS H 4100 A6063S-T5のアルミ押出形材で、シルバー艶消・二次電解着色・フッ素樹脂焼付塗装(20/40μm)などの表面処理を選べ、製作限度6m、不燃性認定取得済み。バーチカルカーテンウォールNL-Rは水密性1500Paで自然換気機能付き、防火型は防火認定取得。ビル建材専門サイトでCAD・BIMデータ、WEBカタログ、防火認定書を提供し、富山銀行本店(2019年)などの採用事例を公式に載せる。

三協立山株式会社 三協アルミ社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

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