軽金属鋳造の試作 · 用語集
軽金属鋳造・試作 用語集
アルミ・マグネシウム・亜鉛の鋳造試作を依頼するときに出てくる用語を、工法・材質・精度と検査・設計・取引の5分類で解説します。一般定義は日本ダイカスト協会の公式小冊子とJIS規格の範囲にとどめ、企業例は掲載34社の公式サイトの記載だけを使っています。
- ISO9001/JIS Q 9100あいえすおーきゅうせんいち
- ISO9001は品質マネジメントシステムの国際規格、JIS Q 9100は航空宇宙・防衛分野向けの品質マネジメントシステム規格。掲載34社の多くがISO9001取得を記載し、JIS Q 9100はアドバンス、JMC、ハヤカワロストワックス、日本プレシジョンキャスチング、白銅、NTTデータザムテクノロジーズが記載。航空宇宙向けにはNadcap(ハヤカワロストワックス、日本プレシジョンキャスチング)、自動車向けにはIATF16949(イナテック、STGのタイ工場、東京鋳造所は準拠)の記載もある。
関連: 試作
- アンダーカットあんだーかっと
- 型の抜き方向に対して引っかかりになる形状。砂型鋳物はアンダーカット形状が容易に成形できる(日本ダイカスト協会)。石膏鋳造・ロストワックスも対応を掲げ、ジャノメダイカストは「アンダーカット・抜き勾配なし・鉄インサート対応」、モールドモデルは「抜き勾配ゼロ・アンダーカット・薄肉・中空一体成形」、キャステムはロストワックスで「中空・アンダーカット形状・ギア形状」が得意と記載する。
- 鋳巣いす
- 鋳物の内部に残る空洞で、ガスの巻き込みや凝固収縮によって生じる。三協ダイカストは「CTスキャナによる非破壊検査で内部巣を監視・分析」、FIRMSは流動解析ソフトでガス発生・空気巻き込みを予測、光軽金属工業はリーク検査NG対策の提案事例を掲げる。
関連: X線CT(産業用CT)、含浸
- A356/A357えーさんごろく
- 米国規格系のAl-Si-Mg系アルミニウム鋳造合金の呼称で、JISのAC4C/AC4CHに相当する合金として各社が併記する。ハヤカワロストワックスは356.0(AMS 4260/JIS H 5202 AC4CH)、NTTデータザムテクノロジーズはAC4CH(A356)、ニューテックはA354・A357、日本プレシジョンキャスチングは「Al-Si-Mg系アルミニウム合金(356系など)」を挙げる。
関連: AC4C/AC4CH
- AC2Bえーしーにびー
- JIS H 5202に規定されるアルミニウム合金鋳物で、三和軽合金製作所の分類ではAl-Si-Cu系(AC2A/2B/4B)。イナテック、モールドモデル、共栄デザイン、ニューテック、日邦産業、JMC、光軽金属工業など砂型・石膏鋳造の多くの会社が対応材質に挙げる。
関連: AC4C/AC4CH
- AC4C/AC4CHえーしーよんしー
- JIS H 5202「アルミニウム合金鋳物」に規定されるAl-Si-Mg系の合金で、AC4CHはAC4Cの高純度版。砂型・金型・ロストワックスの試作で最も広く挙げられる合金で、ハヤカワロストワックスは356.0(AMS 4260/JIS H 5202 AC4CH)、東京鋳造所はAC4C-T6・AC4A-T6、キングパーツはAC4C-T6、木村鋳造所はJIS AC4Cの試作品製造に対応、前橋橋本合金の製造事例はすべてAC4C/AC4CHと記載する。
- AZ91D・AM60(マグネシウム合金)えーぜっときゅうじゅういちでぃー
- ダイカスト用マグネシウム合金の代表的な呼称。JIS H 5303ではMDC1D(AZ91D相当)が生産の87%を占め、MDC2B(AM60B相当)などは特殊用途向け。マグネシウム合金ダイカストはすべてのダイカストの中で最も軽く、比強度はアルミニウム合金より高い。STGはMDC1D(AZ91D)・MD2B(AM60B)の実績、イナテックはAZ91Dの精密砂型鋳造、日邦産業はAZ91D・AM60Bの石膏鋳造、前橋橋本合金はAZ91(MC2)の砂型鋳造を掲げる。
- ADC12えーでぃーしーじゅうに
- JIS H 5302「アルミニウム合金ダイカスト」のAl-Si-Cu系合金で、アルミニウム合金ダイカストの約94%を占める(日本ダイカスト協会)。機械的性質・被削性が良く、ADC10に比べて鋳造性に優れる。量産がダイカストの部品はADC12で試作する例が多く、ニューテックは「ADC12材でダイカスト同等品質の試作」、クライム・ワークスはADC12材のダイカストスピード試作、三協ダイカストはADC12のコールドチャンバーダイカストを掲げる。
- X線CT(産業用CT)えっくすせんしーてぃー
- X線で内部を断層撮影し、鋳巣などの内部欠陥や内部の寸法を壊さずに確認する検査。JMCはX線CT計6台(phoenix v|tome|x c450ほか)、ニューテックはXT H 320LC、三協ダイカストは「CTスキャナによる非破壊検査で内部巣を監視・分析」、キャステムは産業用CTスキャンサービス(最大サンプル重量50kg)、木村鋳造所もCTスキャン検査最大50kgを掲げる。
- 簡易金型かんいかながた
- 量産用の本金型より簡素な構造・材料で作る、試作や小ロット向けの金型。協和合金は「簡易金型(3CDプロセス)」で「数十~数百」の小ロットを「データ完成から最短1週間」で鋳造し、簡易金型は熱処理不要の鋼材で製作すると記載。プロテックジャパンは簡易金型ダイキャストでロット50〜100程度に対応し「コストは約1/2程度・製作期間約2/3」「約20日で製作」。武杉製作所はロストワックス向けに「アルミ簡易金型によるイニシャルコスト低減」を掲げる。
- 含浸がんしん
- 鋳物の微細な巣に樹脂などをしみ込ませて封じ、気密・耐圧を確保する処理。JMCは後処理に「化成処理、アルマイト、塗装、含浸、HIP」を社内一貫で挙げ、コイワイは含侵処理を内製、共栄デザインは「めっき・アルマイト・含浸・熱処理」に対応する。
関連: 鋳巣、HIP(熱間等方圧加圧)
- ギガキャストぎがきゃすと
- 型締力3,000〜6,000tクラスの大型ダイカストマシンで大型部品を一体成形する手法。JMCは「ギガキャスト試作」として、このクラスのダイカスト向けに砂型で試作品を製造し、自動車分野で30型・500台以上の実績、初品製造まで1.5〜2か月と記載する。
- 金属3Dプリント(AM)きんぞくすりーでぃーぷりんと
- 金属粉末をレーザー等で溶かして固め、層を積み重ねて部品を造形する方法で、Additive Manufacturing(積層造形)とも呼ぶ。鋳造と異なり型が不要で、アルミではAlSi10MgやAlSi12などの造形用材料を使う。白銅は「最短4日で納品できる場合もあります」「小さな造形物1品でも」対応、J・3Dは「1点からの試作、小ロットの受託製作」、NTTデータザムテクノロジーズはAC4CH(A356)・ADC12・Scalmalloy等のアルミ材を提供する。
- 高熱伝導アルミ合金こうねつでんどうあるみごうきん
- 放熱部品向けに熱の伝わりやすさを高めた特殊アルミ合金の総称で、掲載企業ではHT-1やDMSシリーズなどの名称で記載される。共栄デザインは「高熱伝導性アルミ HT-1・DMS1・DMS3」でヒートシンク・薄肉フィンの事例、日邦産業はDMS1〜DMS5・DHT-1、アドバンスはHT-1(高熱伝導アルミ)、太陽パーツはHT-1を対応材質に挙げる。
- 三次元測定さんじげんそくてい
- 三次元座標測定機(CMM)や3Dスキャナで製品の寸法・形状を立体的に測ること。掲載企業のほぼ全社が保有を記載し、クライム・ワークスはミツトヨ Crysta-Apex 4台、共栄デザインはCarl Zeiss CONTURA G2、寿金属工業は三次元測定器7台とATOS、コイワイはATOS TripleScan、木村鋳造所は900×1,200×800mmの三次元座標測定機を挙げる。
関連: 寸法公差、X線CT(産業用CT)
- 試作しさく
- 量産の前に形状・機能を確認するために少数を製作すること。各社の位置づけは、量産と同じ材料・工法で評価する(クライム・ワークス「量産立上げにおける開発納期短縮」、協和合金「開発試作からダイキャスト品で評価しておけば量産時の不具合を未然に防ぐ」)か、型を使わず速く安く作る(石膏鋳造・消失鋳造・3Dプリント砂型・金属3Dプリント)かに分かれる。プロテックジャパンは「試作品も量産品も1つの製品です」と記載する。
- 重力金型鋳造じゅうりょくかながたちゅうぞう
- 金属製の鋳型(金型)に溶湯を重力で注ぐ鋳造法で、英語ではPermanent Mold Casting(Gravity Die Casting)、グラビティ鋳造とも呼ぶ。日本ダイカスト協会の比較では、精度・鋳肌・薄肉で砂型より優れダイカストより劣る位置づけで、金型構造が簡単で金型費が安い、使用できる合金種が多い、空気の巻き込みが比較的少ない、熱処理・溶接が容易とされる。光軽金属工業は「金型重力鋳造はMIN40個」「2ヶ月~」、寿金属工業はグラビティ鋳造機9台を保有。
- 消失鋳造しょうしつちゅうぞう
- 模型を鋳型の中で消失させて空洞を作り、そこに溶湯を注ぐ型レスの鋳造法。ニューテックは「3Dプリンタ粉末積層モデルによる型レス鋳造」として掲げ、「1個~5個」に最適、「最短1.5week」「CT8級保証」と記載する。木村鋳造所のフルモールド鋳造法(発泡スチロール模型)も模型を消失させる方式で、大型鋳鉄向け。
- 小ロットしょうろっと
- 数個〜数百個程度の少量生産。工法別の目安は各社で異なり、モールドモデルは石膏鋳造で5〜100個程度、ニューテックは石膏鋳造5〜30個(100個まで対応可)、協和合金は簡易金型で数十〜数百、プロテックジャパンは簡易金型ダイキャストでロット50〜100、STGはマグネシウムダイカストで月産50個〜、日邦産業は1個〜最大1,000個/年。
- 初品しょひん
- 図面確定後に最初に出来上がる製品。キングパーツは「初品最短3Weeks」、共栄デザインは小ロット製造の素材初品出しLT「3週間~」、木村鋳造所はCAE解析による「高い初品成功率」、JMCはギガキャスト試作で初品製造まで1.5〜2か月と記載する。
- 砂型鋳造すながたちゅうぞう
- 砂を固めた鋳型に溶けた金属を注いで作る鋳造法で、英語ではSand Casting。日本ダイカスト協会の比較では、少量の生産に経済的、アンダーカット形状が容易、大物が作れる、試作期間が短いことが利点とされる一方、1回鋳造するごとに新しい型を必要とし、寸法精度・鋳肌・薄肉ではダイカストに劣る。掲載企業では光軽金属工業が砂型鋳造「MIN 1/MAX 2,000」「700mm×700mm・150kg」、前橋橋本合金が「最小ロット数1個」「最大重量200kg、最大寸法2,000mm」を公式に掲げる。
- 3Dプリント砂型すりーでぃーぷりんとすながた
- 砂型そのものを3Dプリンター(積層造形)で直接造形し、木型や金型を省く方法。JMCは「3D積層砂型により木型工程を省き極めて短納期で鋳造品を製造」、木村鋳造所はDMP(フラン/フェノール砂)で「通常納期は7日から」、コイワイは「1ヶ~」対応でEOSINT S 2台・ExOne S-Max 2台を保有。前橋橋本合金は「積層砂型3Dプリンターを使用すれば1個だけの試作などでもイニシャルコストを抑える事ができます」と記載する。
- 寸法公差すんぽうこうさ
- 図面の寸法に対して許容されるずれの範囲。各社は公差表や実績値を公式に掲げ、モールドモデルは「±0.1mm(0-25mm)~±2.5mm(500mm超)」、共栄デザインは「±0.2mm~±0.7mm(サイズによる)」、プロテックジャパンは25mm以下「±0.15」〜500mm超「±1.2」、ハヤカワロストワックスは「0~25mm時±0.25mm、100mm以上時±1%」、白銅(金属3Dプリント)は±0.2〜0.3mm、STGは「素材寸法公差±0.03mmまで実現」と記載する。
- 石膏鋳造せっこうちゅうぞう
- 金型を使わず石膏製の鋳型に溶湯を注ぐ精密鋳造法(共栄デザイン「金型を使用せず石膏製の鋳型で成形する精密鋳造法」)。試作向けの各社はダイカスト同等の鋳肌・精度と抜き勾配0°を公式に掲げ、日邦産業は「CT6相当」、ニューテックは「CT7級保証(CT5・CT6級実績)」。ダイカスト品の試作や5〜100個程度の小ロットに向くとする記載が多く(モールドモデル「コストパフォーマンスの高いレンジは5個~100個程度」)、共栄デザインは最短5日、日邦産業はアルミ最大1,500×800×700mmまで対応する。
- ZDC1/ZDC2ぜっとでぃーしー
- JIS H 5301に規定される亜鉛合金ダイカストの2種類。アルミニウム合金ダイカストに比べ薄肉のものができ、寸法精度がよく、めっきが容易で装飾性に優れる。生産比率はZDC2が76.1%、ZDC1が22.8%。三協ダイカストはZDC2をホットチャンバーダイカスト、太陽パーツはZDC2で検査機器用ラックギアの事例、共栄デザインはZDC1・ZDC2を石膏鋳造の対応材質に挙げる。
関連: ダイカスト
- ダイカストだいかすと
- 溶融金属を精密な金型に圧入し、高精度で鋳肌の優れた鋳物をハイサイクルで大量に生産する鋳造方式(日本ダイカスト協会)。1つの金型で数万回は繰り返し使用でき、他の鋳物より寸法精度が高く鋳肌が滑らかで機械加工が少なくてすむ。金型費がかかるため、試作では石膏鋳造や簡易金型で代替されることが多い。ダイカスト材そのもので試作する会社として、クライム・ワークスは「10台以下の試作」、光軽金属工業は「100ヶより対応可能」「3.5ヶ月~」を掲げる。
- 鋳造公差等級(CT/JIS B 0403)ちゅうぞうこうさとうきゅう
- JIS B 0403「鋳造品-寸法公差方式及び削り代方式」で規定される鋳造品の寸法公差の等級。CT1〜CT16まであり、数字が大きくなるほど公差の許容値も大きくなる。JMCはCT7(形状によってはCT6)を掲げ一般的な砂型鋳物より高精度とし、日邦産業は石膏鋳造でCT6相当、ニューテックはCT7級保証(CT5・6実績)・消失鋳造CT8級、イナテックは精密砂型でCT6級、クライム・ワークスはダイカスト試作でCT6(T1レベル)/CT7を公式に記載する。
- 低圧鋳造ていあつちゅうぞう
- 溶湯に低い圧力をかけて金型に押し上げて充填する鋳造法で、英語ではLow Pressure Casting。日本ダイカスト協会の比較では重力金型鋳造とほぼ同等の精度・薄肉性とされる。東京鋳造所は低圧鋳造工法を主力に高耐圧鋳物を製造、JMCは低圧鋳造炉3基と大型低圧鋳造炉「2,000×2,000mm・500kg」、マルサン木型製作所は大型低圧鋳造機を保有する。
関連: 重力金型鋳造
- T6熱処理てぃーろくねつしょり
- JIS H 0001で定めるアルミニウム合金の質別記号のひとつで、溶体化処理のあと人工時効硬化させた状態。JIS H 5202のアルミニウム合金鋳物の質別にはF、O、T4、T5、T6などがある。キングパーツはAC4C-T6、東京鋳造所はAC4C-T6・AC4A-T6を対応材質に掲げ、JMCはT4/T5/T6/T7、ニューテックはT5・T6・T7の熱処理炉、前橋橋本合金はT6処理炉(九州工場)を保有する。
関連: AC4C/AC4CH、引張試験
- デジタルキャストでじたるきゃすと
- キャステムの精密鋳造サービスの名称で、「3Dプリンター樹脂模型を原型にした金型不要の精密鋳造」。「0円金型・型費が不要」「1個から鋳造可能」「最短二週間対応の実例」を公式に掲げ、開発・試作向けと位置づけられている。
関連: ロストワックス
- 中子なかご
- 鋳物の中空部や内部の形状を作るために鋳型の中に置く部品。ダイカスト金型では引抜中子を設けると金型が複雑・高価になるが多様な形状の生産が可能になる(日本ダイカスト協会)。砂型・石膏・ロストワックスでは中空形状を得意とする会社が多く、イナテックは「薄い・複雑・中空」、モールドモデルは「中空一体成形」、キャステムは「中空・アンダーカット形状」を掲げる。
- 生型・自硬性砂型なまがた・じこうせいすながた
- 砂型の造型方法の区分。生型は湿った砂(生砂)を締め固めて型にし、自硬性は砂に硬化剤を混ぜて固める。三和軽合金製作所は鋳造法として「生砂型・CO2・有機自硬性・フラン・シェル」を挙げ、「自硬性砂型は大物で少量の生産品にも向いています」と記載する。イナテックは「有機CO2・自硬性・コールドボックス」、八百谷金属工業は手のひらサイズの小ロット・低コスト向けに「生型鋳造・プレート型(F-1)鋳造」を掲げる。
関連: 砂型鋳造
- 肉厚(最小肉厚)にくあつ
- 鋳物の壁の厚さ。薄肉は日本ダイカスト協会の比較でダイカストが最も優れ、砂型が最も不利とされる。各社の公式値は、プロテックジャパン石膏鋳造0.6mm、ニューテック0.8mm〜、日邦産業0.8mm〜、日本プレシジョンキャスチング非鉄1.0mm〜、イナテック砂型1.5mm、JMC砂型1.5mm(平均2.5mm目安)、寿金属工業石膏2mm(部分的に1.5mm)、STGマグネシウムダイカスト0.35mm、ジャノメダイカストは薄肉0.5mm実績。
- 抜き勾配ぬきこうばい
- 型から製品を抜き取るために側面に付ける傾斜。金型や木型を繰り返し使う工法では必要になるが、鋳型を壊して製品を取り出す石膏鋳造では0°で対応できると各社が記載する(日邦産業「抜き勾配0°対応」、ニューテック「抜き勾配ゼロ度対応可能」、共栄デザイン・モールドモデル「抜き勾配ゼロ」、八百谷金属工業「抜き勾配が不要」、ジャノメダイカスト「抜き勾配なし」)。
- 引張試験ひっぱりしけん
- 試験片を引っ張って強度や伸びを測る材料試験。JMCと東京鋳造所は引張試験機を保有し、白銅は「引張・硬さ・密度・寸法・成分分析」の検査成績書を発行できると記載、ヒノデキャスティング&メタルワークスは引張・硬さ試験、武杉製作所は破壊試験に対応する。
関連: T6熱処理
- ものづくり補助金ものづくりほじょきん
- 正式名称は「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」で、中小企業・小規模事業者等が取り組む革新的サービス開発・試作品開発のための設備投資等を支援する。23次締切(電子申請 令和8年4月3日開始・5月8日締切)の製品・サービス高付加価値化枠は、補助上限が従業員数1〜5人750万円/6〜20人1,000万円/21〜50人1,500万円/51人以上2,500万円、補助率は中小企業1/2・小規模企業等2/3で、機械装置・システム構築費が必須、外注費・原材料費も対象経費。既存製品の生産プロセス改善のみは対象外。
関連: 試作
- 湯口・押湯ゆぐち・おしゆ
- 湯口は溶湯を鋳型に注ぎ入れる通路、押湯は凝固時の収縮を補うために溶湯を溜めておく部分で、いずれも鋳造後に製品から切り離す。八百谷金属工業は鋳造後の工程として「湯口切断・バリ除去」、共栄デザインは「湯口バリ取り」を記載する。
関連: 鋳巣
- リードタイムりーどたいむ
- データ受領や図面確定から納品までにかかる期間。各社の公式値は工法で大きく異なり、白銅(金属3Dプリント)は最短4日、共栄デザイン(石膏鋳造)は最短5日、ジャノメダイカスト(石膏鋳造)は3Dデータから最短7日、木村鋳造所(3Dプリント砂型)は通常納期7日から、ニューテックは石膏鋳造最短2.5週・消失鋳造最短1.5週、キングパーツ(ロストワックス)は最短3週間、光軽金属工業のダイカストは3.5ヶ月〜。
- ロストワックスろすとわっくす
- ワックス(ろう)の模型の周りに鋳型を作り、ワックスを溶かし出した空洞に溶湯を注ぐ精密鋳造法。JIS H 5202ではLW型鋳物として砂型鋳物・金型鋳物と区別される。試作ではワックス模型を3Dプリンターで作って金型を省く手法が各社に共通し(ハヤカワロストワックス、武杉製作所、ヒノデキャスティング&メタルワークス)、キングパーツは「最少5個」「初品最短3Weeks」、キャステムは「中空・アンダーカット形状・ギア形状」が得意と記載する。
【目的別】軽金属鋳造の試作会社おすすめ3選
量産と同じダイカスト材で、金型なしに評価したいなら
株式会社ニューテック
ADC12でダイカスト同等品質の試作。試作実績1万件超、石膏鋳造は最短2.5週間
アルミ・マグネシウムの精密鋳造専門で試作実績10,000件以上。ADC12・AC4CH・A357などアルミ9種、ZE41A・AM60などマグネシウムに対応し、石膏鋳造はCT7級保証(CT5・6の実績)、消失鋳造はCT8級保証。最大800×800mm・35kg、最小肉厚0.8mm。5軸加工機・熱処理炉2基・X線CTを社内に持ち、完成品で納める。
大物・複雑形状・ギガキャスト級の砂型試作なら
株式会社JMC
3Dプリント砂型で木型を省き、2m角・500kgまで。熱処理から5軸加工・CT検査まで社内一貫
砂型3Dプリンター(造形800×500×400mm)と大型低圧鋳造炉(2,000×2,000mm・500kg)を持ち、アルミ専用9基・マグネシウム専用2基の溶解炉で試作・小ロット量産に対応。T4〜T7熱処理、5軸機械加工、化成処理・アルマイト・含浸・HIP、X線CT6台まで社内一貫。ISO9001・JIS Q 9100、鋳造公差CT7(形状によりCT6)。ギガキャスト試作で自動車分野30型・500台以上の実績。
まず1個を、数日で手に取りたいなら
株式会社 共栄デザイン
石膏鋳造で最短5日。1個から月1個の少量生産まで、亜鉛や高熱伝導合金も
金型を使わない石膏鋳型で「最短5日で高精度な試作品」を製作し、1個からの試作・月1個の少量生産に対応。アルミ鋳物合金AC2A〜AC8A、ダイカスト用ADC12・ADC1・ADC6、亜鉛ZDC1・ZDC2、高熱伝導アルミHT-1・DMSに対応。寸法公差±0.2〜0.7mm、Carl Zeissの三次元測定機、社内マシニングで機械加工。5〜100個ならダイカスト相当の品質、小ロット製造は素材初品3週間〜。