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アルミ加工の種類と使い分け|切削・押出・板金溶接・プレスのどれで作るか【2026年版】

アルミ部品は、削り出す・押し出す・板を曲げて溶接する・プレスで成形するの4つの作り方で頼む会社が変わります。形と数量から工法を選ぶ考え方と、掲載21社の公式情報にある対応範囲をまとめました。

公開 2026年10月1日

アルミ加工と一口にいっても、ブロックから削る、型から押し出す、板を曲げて溶接する、プレスで一気に成形するなど、作り方はいくつもあります。どの作り方で作るかで、頼むべき会社も費用の構造も変わります。

このページでは、4つの作り方の違いと、形と数量から工法を選ぶ考え方を整理します。掲載各社が公式に書いている対応範囲もあわせて紹介します。

4つの作り方を一枚で比べる

まずは、作り方ごとの向き不向きを大まかに押さえます。型の有無と数量が、最初の分かれ道です。

作り方向く形型数量の目安
切削(削り出し)ブロック状、穴やポケットの多い部品不要1個から数百個
押出同じ断面が長く続くフレームやレールダイスが必要重さ(kg)単位で発注
板金・溶接カバー、筐体、架台、タンク基本は不要1点から中量
プレス・インパクトカップ形、薄肉の容器、量産部品金型が必要量産向き

型が要らない切削と板金は、1個からの試作に向きます。型を作る押出とプレスは、数がまとまるほど1個あたりが安くなります。

切削:形の自由度が高く、1個から作れる

切削は、アルミの板やブロックを刃物で削って形を出す方法です。型が要らないため、試作や少量の部品で最もよく使われます。

  • MTM: アルミの削り出しは金型が不要なため短納期で依頼できると説明
  • 斉藤プレス: 1個から最大でも2000個位まで
  • 小泉精機製作所: 1個〜1000個、加工サイズ〜600×1,000mm
  • カジテック: 門型の5面加工機で4000×2400×1200mmの大物まで
  • ナラハラオートテクニカル: φ0.05mmからの微細加工から600×1000mmのプレートまで

弱点は、削り落とす材料が多い形ほど時間と材料費がかかることです。数が増えるほど、他の工法との比較が意味を持ちます。

押出:同じ断面の長い材を作る

押出は、加熱したアルミを型(ダイス)の穴から押し出して、同じ断面の長い材を作る方法です。サッシや装置のフレームなどに使われます。

会社小ロット・試作の条件(公式の記載)
理研軽金属工業簡易金型の試作プランが198,000円〜(税込)、1ロット30kgまで
加藤軽金属工業試作はソリッド型3週間・ホロー型4週間程度、100kgから
アルミファクトリー50kg〜の小ロット専用ライン(断面積や仕様で不可の場合あり)

押出は個数ではなく重さで発注するのが特徴です。断面が小さいと、30kgや50kgでもかなりの長さになります。

板金・溶接:板から箱や架台を組み立てる

板金は、アルミ板を切って曲げ、必要なら溶接してつなぐ方法です。カバーや筐体のような薄いものから、架台やタンクのような大きな構造物まで作れます。

  • Crest Precision: 板厚0.5〜6.0mm、手のひらサイズから電話ボックス大まで
  • 岩代工業: TIG溶接は0.5mm程度の薄板から、気密が必要な裏波溶接にも対応
  • 鈴木製作所: タレットパンチプレスでアルミ3.0mmまで、ファイバーレーザ溶接も保有
  • 大常アルミ工業: 最大500cm、板厚2〜50mm、重さ1tまで
  • 岩本鉄工所: 板厚1.0〜20mm、最大2mの製缶品

アルミの溶接は、鉄より歪みやすいと各社が説明しています。薄板か厚板かで得意な会社が分かれるため、板厚を最初に伝えてください。

プレス・インパクト加工:数が多い部品のコストを下げる

プレスは金型で板を打ち抜いたり絞ったりする方法で、量産に向きます。インパクト加工は、アルミの塊を金型の中で一度に押しつぶし、薄肉で深い形を作る方法です。

会社公式の記載
昭和軽金属工業インパクト加工で冷間で薄肉・深い形状を成形。切削・プレスなど工法を限定せず数量に応じて検討
小林アルミ複雑な形状は切削、生産数の多い製品はプレスと使い分けて提案
仙北マシニング・プレスの製品加工からアルマイトまで一貫

昭和軽金属工業は、試作は切削で作り、量産でインパクト加工やプレスに切り替える進め方も考えられると説明しています。試作と量産で工法を変える前提なら、両方を扱う会社が話を進めやすくなります。

形と数量から工法を選ぶ早見表

部品の形と欲しい数を当てはめると、最初に相談する工法の見当がつきます。迷う場合は、複数の工法を扱う会社に図面を見てもらうのが早道です。

部品の例数量最初に検討する工法
穴やポケットの多いブロック部品1〜数百個切削
長いフレーム、レール数十kg〜押出+切断・追加工
カバー、筐体(薄板)1点〜数百個板金・溶接
架台、タンク、ケース(大物)1点〜製缶(板金・溶接)
カップ形、容器形数千個以上プレス・インパクト

表はあくまで目安です。同じ形でも、精度や外観の要求で向く工法は変わります。

工法をまたいで相談できる会社

作り方が決めきれない段階では、複数の工法を社内で持つ会社に相談すると比較がしやすくなります。公式に複数の工法を並べている会社を挙げます。

  • 昭和軽金属工業: 鍛造・板金・絞り・ヘラ絞り・溶接・切削・プレス・表面処理
  • 小林アルミ: 切削・プレス・アルマイト処理を社内で
  • 淀川金属: マシニングに加え、製缶加工・精密板金・塗装
  • アルミファクトリー: 押出から削り出し、溶接、曲げ、組立まで
  • 西山工機: 切削が主力で、TIG・半自動の溶接機も保有

1社で完結すると、工程間の運搬や手配の手間が減ります。一方で、各工程の専門会社の方が得意な範囲が広い場合もあります。

たとえば押出材に穴あけやカットを足す場合、加藤軽金属工業は押出を社内で行い、それ以外の工程は協力会社と連携して一括で手配すると説明しています。窓口が1つでも、どの工程が社内でどれが手配なのかは、会社ごとに確かめておくと日数の見通しが立てやすくなります。

工法を決める前に、手元でそろえておくこと

工法が未定でも、次の情報があれば会社側は提案しやすくなります。昭和軽金属工業も、図面1枚から工程数や材料取りを検討できると書いています。

  1. 部品の用途と、力や熱がかかる場所
  2. 合金名(未定なら、軽さと強度のどちらを優先するか)
  3. 外形寸法と、精度が必要な箇所
  4. 試作の数と、量産したときの年間数量
  5. アルマイトや塗装など、仕上げの希望

とくに量産時の数量は、工法の選択を大きく左右します。試作だけの相談でも、将来の数量の見込みを添えてください。

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参照元

よくある質問

アルミ部品を1個だけ作るなら、どの工法がいいですか?

型が要らない切削か板金が向きます。ブロック状の部品なら切削、カバーや箱なら板金・溶接です。斉藤プレスやMTMは切削で1個から、大常アルミ工業や岩代工業は溶接品を1点・1個から受けると書いています。

押出は何kgから頼めますか?

会社で違います。理研軽金属工業の試作プランは1ロット30kgまで、アルミファクトリーは50kg〜の小ロットライン、加藤軽金属工業は100kgから(以下は割増)と公式に記載しています。

切削とプレス、どちらが安いですか?

数量で変わります。プレスやインパクト加工は金型費がかかる代わりに、数が多いほど1個あたりが安くなります。昭和軽金属工業は、数量に応じて工法を検討し、試作は切削・量産はインパクト加工やプレスに切り替える進め方も考えられると説明しています。

【用途別】アルミ加工の会社おすすめ3選

※2026年10月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

1イチオシ

アルミの切削部品を、アルマイト込みで1個から頼みたいなら

株式会社トクヨシ精機

A5052・A6061・A7075を1〜2,000個。平均2週間以内、最短即日。アルマイトや無電解ニッケルも一括で手配

埼玉県川口市で1970年に創業した精密加工会社で、アルミ切削加工の専用ページにA5052・A6061・A7075を中心に1〜2,000個の小ロットを受けると書いている。標準的な納期は平均2週間以内、切削部品は最短即日とし、アルマイト・三価クロメート・無電解ニッケルの表面処理と焼入れ・溶接・塗装などの前後工程を一括で手配する。

株式会社トクヨシ精機の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

2

1mを超えるアルミのベースやフレームを削り出すなら

株式会社カジテック

門型5面加工機で4000×2400×1200mm。1000×1000なら平面度・平行度0.05を切削のみで

大阪府門真市のアルミ切削加工会社で、専用サイト「アルミ切削.COM」に三菱重工の5面門型マシニングセンタで4000×2400×1200mmの大物アルミを削ると記載している。1000×1000mmなら平面度・平行度0.05を切削のみで対応するとし、大物マシニング・5面加工は1〜20ケ、5軸加工は1〜50ケと加工ごとのロットを公開している。

株式会社カジテックの公式サイトへ当サイトの紹介を読む

3

アルミの架台・タンク・ケースを溶接で1点から作るなら

大常アルミ工業有限会社

最大500cm・板厚2〜50mm・重さ1tまで。資格者5名のTIG・MIG溶接で1点物から

横浜市都筑区のアルミ製缶板金・アルミ溶接の専門会社で、加工範囲を最小10cmから最大500cm、板厚2mm〜50mm、重さ1tまで、ロット1点からと公開している。従業員9名のうち5名がJIS Z 3811アルミニウム溶接技術資格者で、A1050からA7075まで対応する合金を番台ごとに例示している。

大常アルミ工業有限会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

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