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ボーリング加工・深穴加工 · 用途別

ロール・シャフト・シリンダーの長尺大径深穴|BTA加工を頼める会社の能力比較【2026年版】

長さ数メートルのロールやシャフト、シリンダーに大径の深穴を明けたい場合に向けて、日本ビーテーエー(加工径10〜700mm・長さ17m)、日本高速削孔(3〜750mm・両端加工で10m)、ダイニチ工業、ミロク機械、加福製作所、大阪鋳鋼所の能力を比較。トレパニング、両端加工、仕上げ工程、加工実績も整理しました。

公開 2026年10月1日

圧延ロールや長いシャフト、油圧シリンダー、熱板。長さ数メートルの部品に大きな深い穴を通す加工は、大型のBTA機を持つ会社でなければ受けられません。

この記事では、長尺・大径の深穴を頼める会社を、公式に出ている穴径と長さで比べます。

長尺・大径の深穴で比べる点

長尺・大径の深穴では、機械に載る長さと重さ、明けられる穴径、仕上げの工程の3つが会社選びの軸になります。

比べる点確かめる中身
穴径最小と最大。大径はトレパニングの可否
長さ片側からの最大長さと、両端加工での長さ
重さ・外径機械の振りと積載重量
仕上げホーニング、旋削、熱処理を一緒に頼めるか

穴径と長さのどちらか一方だけでは判断できません。図面の穴径・深さ・ワークの外径と重さを、そろえて伝えてください。

同じ穴径でも、ワークの外径が大きいと機械の振りに収まらないことがあります。日本ビーテーエーは機械ごとに最大振り径とチャック・振れ止めの最大径も公開しているので、外径の条件も合わせて確かめましょう。

大型BTAの能力を並べる

公式に穴径と長さを出している会社を並べます。数字は各社の表記どおりです。

会社穴径長さ
日本ビーテーエー(明石)加工径10〜700mm(1号機は30〜700mm)最大17,000mm(1号機)
日本高速削孔川崎3〜400mm、広島4〜750mm、若松11.2〜450mm最大6,200mm、両端加工で最大10,000mm
ダイニチ工業内径φ946の実績長尺BTA 12mの実績
ミロク機械BTAΦ15〜500mm〜10,000mm
加福製作所φ20〜φ300最大3750mm
大阪鋳鋼所3φ〜250φ最大5m

日本ビーテーエーの明石工場は、ワーク最大長さ17m、重量35トンの重量物に対応するとしています。ダイニチ工業の数字は実績値で、条件があると書かれています。

大径の穴はトレパニングで明ける

大きな穴をムクの材料に明けるときは、中心に芯を残して周りだけを削るトレパニングという方法を使います。BTAの3つの加工方法は次のとおりです。

  • ソリッドボーリング:ムクの材料に穴明けする一般的な方法
  • トレパニング:大径の穴を明けるときに、孔の中心部(芯材)を残して加工する
  • カウンターボーリング:すでに穴が明いている材料やパイプ状の材料の穴を広げる

日本高速削孔と日本ビーテーエーが、この3つの方法を公式で説明しています。素材がパイプか丸棒かで方法が変わるため、素材の形を伝えてください。

長い穴は両端から明けることもある

片側からでは届かない長さの穴は、両端から加工して中央でつなぐ方法があります。公式にこの方法を示している会社があります。

  • 日本高速削孔は、両端から加工した場合の長さを川崎9,000mm、広島10,000mm、若松7,500mmとしている
  • 大阪鋳鋼所は、長い材料の場合は両端から加工することも可能としている
  • 大阪鋳鋼所は、加工穴が出口で振れることもあるため、取りしろの有無を連絡するよう案内している

両端加工では、中央のつなぎ目の段差や芯のずれが課題になります。用途上、つなぎ目が許されるかを設計側で確かめてから依頼しましょう。

つなぎ目の扱いは、後工程のホーニングで整えられる場合もあります。

精度と仕上げの工程

BTAの深穴は、そのままでは細かい公差や良い面粗度が出せないことがあります。仕上げ工程まで含めて考えます。

会社公式の記載
日本ビーテーエーBTA加工は基本的に一般公差。細かい公差はホーニング。面粗度は25S程度が限界
日本高速削孔材料調達から内外削、熱処理、ホーニングまで引き受ける
ダイニチ工業グループの熱処理と、12m長尺旋盤などの機械加工を一貫
加福製作所BTA・ガンドリルのほか、CNC旋盤とホーニング

長尺の部品は、深穴のあとに外径を旋削して偏肉をそろえることもあります。旋削とホーニングを同じ会社で受けられると、運搬と段取りが減ります。

公開されている加工実績

実際にどんな部品を加工してきたかは、依頼の参考になります。公式に載っている実績を拾います。

  • 日本高速削孔:SUS316 φ245/155×φ123/102×5,000L、S45C φ340/φ190×4,000L
  • 日本高速削孔:製鉄のロール・シャフト、産業機械のシリンダー・スクリュー、造船の接続管・マニホールドブロックなど
  • ダイニチ工業:外径φ350×長さ4600Lの素材で、中央部だけを内径φ250×4000Lに広げる加工
  • 日本ビーテーエー:据えぐり機で13m熱板や直径3300mmの外周リングの深孔明け

似た寸法・材質の実績がある会社は、加工条件の見当がつきやすく、見積も早くなる傾向があります。

公式に実績が載っていない寸法でも、断られるとは限りません。日本ビーテーエーは、掲載数値は設備上のスペックで、加工方法によっては掲載数値を超える加工にも対応できる場合があるとしています。

難削材の長尺深穴

ステンレスや耐熱合金の長い深穴は、工具の摩耗と切りくずの処理が難しくなります。公式に難削材の実績を書いている会社を挙げます。

  • 日本高速削孔:チタン、ハステロイ、インコネル、ベリリューム銅などの実績
  • ダイニチ工業:チタン・インコロイ・銅合金などの難削材加工
  • 日本高速削孔の実績例には、インコネル750 φ200/φ150×1,700LやTi64 φ100×φ65×700Lがある

素材の手配と熱処理の順番を決める

長尺の深穴部品は、素材の手配に時間がかかることが多く、納期の大半を占めることもあります。熱処理を深穴の前にするか後にするかでも、工程が変わります。

  • 日本高速削孔は、材料調達から内外削、熱処理、ホーニングまでを引き受けるとしている
  • ダイニチ工業は、第一熱処理工業のグループとして素材・粗加工・熱処理・BTA加工・仕上げ・検査までをワンストップで対応する
  • 大阪鋳鋼所は、鋼材1本から穴加工に対応し、材料注文その他の加工も相談できるとしている

熱処理で硬くなった材料は深穴が難しくなり、穴を明けたあとの熱処理では歪みが出ることがあります。どちらの順番が良いかは、部品の用途と精度の要求で変わるため、加工会社と相談して決めましょう。

運搬と工場の場所も考える

長さ数メートルの部品は、トラックの手配や積み下ろしにも費用がかかります。工場の場所も比べておきましょう。

会社公式に載っている工場
日本高速削孔川崎(神奈川)、広島(三次)、若松(北九州)、直方(福岡)
日本ビーテーエー明石(兵庫)、相模。工具の加須工場(埼玉)
ミロク機械高知、尼崎、名古屋、相模原、三郷の5工場
ダイニチ工業船橋、成田(千葉)
加福製作所名古屋市南区

複数の工場を持つ会社なら、部品の発送元に近い工場で受けてもらえるかを聞いてみると、輸送の負担を減らせます。

難削材は工具の消耗が大きく、見積も高くなりがちです。材質の指定に代替の余地があるかも、設計側と確かめておくと選択肢が広がります。

長尺・大径の深穴の相談先

長さと穴径で相談先を絞りましょう。

  1. 10mを超える長さや30トン級の重量物なら、日本ビーテーエー(明石工場17m・35トン)
  2. 工場を選んで穴径750mm級まで頼みたいなら、日本高速削孔(3工場)
  3. 熱処理から長尺旋削まで一貫で頼みたいなら、ダイニチ工業
  4. 長さ4m前後までを中部地方で頼むなら、加福製作所
  5. 偏芯や角度のある深穴を1本から頼むなら、大阪鋳鋼所

この記事に出てくる会社

参照元

よくある質問

長さ10mを超える深穴は明けられますか?

明けられる会社があります。日本ビーテーエーの明石工場1号機は加工長さ最大17,000mm、日本高速削孔の広島工場は両端から加工して最大10,000mm、ミロク機械のBTA加工は10,000mmまでとしています。

直径500mmを超える深穴は頼めますか?

日本ビーテーエーの明石工場は加工径700mmまで、日本高速削孔の広島工場は750mmまでとしています。ダイニチ工業は内径φ946の実績を挙げています。

BTAで細かい公差は出せますか?

日本ビーテーエーは、BTA加工は基本的に一般公差で、細かい公差はBTA加工後のホーニングで対応するとしています。

【用途別】ボーリング加工の会社おすすめ3選

※2026年10月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

1イチオシ

工作機械やプレスの大物部品を、横中ぐりで1品だけ仕上げたいなら

有限会社山崎製作所

横中ぐり加工に特化し横中ぐり盤11台。常温室工場で、単品・短納期・特急品にも対応

愛知県美浜町の会社で、横中ぐり盤による加工に特化しており、横中ぐり盤を計11台(東芝機械9台、倉敷機械2台)保有すると公式に書いている。精度を保つための常温室工場を2001年6月に設けた。よくある質問では単品・短納期・特急品も相談可能とし、初物1品製作がほとんどだと答えている。

有限会社山崎製作所の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

2

長さ10mを超えるシャフトやロールに、大径の深い穴を通したいなら

日本ビーテーエー株式会社

加工径10〜700mm、ワーク長さ17m・35トン。BTA工具を自社製造し、孔奥のRやテーパーにも

1959年4月に設立した深孔明け加工の会社で、明石工場はワーク最大長さ17m、重量35トンの重量物に対応し、加工径10〜700mmのBTA工具をそろえている。1号機は加工孔径30〜700mm、加工長さ900〜17,000mm。BTA工具を自社で作り、孔の奥のR加工やテーパーにも対応するとしている。

日本ビーテーエー株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

3

金型の冷却穴や医療部品など、細い深穴を精度の数字で選びたいなら

株式会社ハイタック

φ0.5×30L〜φ30×1,500L、穴径精度±0.05以内。見積は当日、遅くとも翌営業日

静岡県沼津市のガンドリルマシンメーカーで、受託深穴加工の対応寸法をφ0.5×30Lからφ30.0×1,500Lと公開している。穴径精度は±0.05以内、面粗度3.2S、要求同芯度φ0.05以内の実績を挙げる。見積は依頼日当日、遅くとも翌営業日に回答するとしている。

株式会社ハイタックの公式サイトへ当サイトの紹介を読む

部品に合うボーリング加工の会社を、無料で相談する

材質と熱処理の有無、ワークの外形と長さ・重さ、穴径と深さ、公差と面粗度、数量と希望納期、図面の有無を送っていただくと、編集チームが条件に合う掲載会社へ匿名で概要を伝え、見積の窓口をおつなぎします。費用はかかりません。

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