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中低層ビルのカーテンウォールを検討したい|アルミカーテンウォールの性能値・防火設備・省エネ機能をメーカー公式で比べる【2026年版】

中低層ビルのアルミカーテンウォールを検討する場合の、メーカー公式情報の読み方をまとめました。三協アルミのサフロV/H・NL-R(水密1500Pa)、不二サッシのSR-GARELIA・Comfort N・防火設備個別認定シリーズ、LIXILのRX-60・RX-80・E-SHAPE・EXカーテンウォール、昭和フロントのAssort(低層部カーテンウォール)、シューコー・ジャパンのFWS・UDCを、水密・気密・耐風圧の性能値、防火設備の大臣認定、自然換気・日射遮蔽の機能、施工事例、保証で整理しています。

公開 2026年9月30日

カーテンウォールは、ガラスとアルミの方立・無目で外壁面を構成する工法です。超高層向けの大型システムと、中低層ビル向けのシリーズは別に用意されています。

このページでは、カーテンウォールと外壁パネルの違い、中低層向けシリーズを持つメーカー、性能値の読み方、防火設備の認定タイプ、省エネ機能、事例の規模感、発注までの進め方を整理します。

カーテンウォールとは何か:外壁パネルとの違い

各社の製品ページでは、カーテンウォールは方立(縦材)と無目(横材)のアルミフレームにガラスやパネルをはめ込む外壁として説明されています。アルミ単板のスパンドレルや外装パネルとは、ガラスを含む開口部一体の外壁である点が違います。

項目カーテンウォールアルミ外装パネル・スパンドレル
構成方立・無目のフレーム+ガラス・パネル(シューコーは「アルミニウム方立/無目ファサード」と表記)アルミ板・押出形材を下地に取り付ける
開口部窓と外壁が一体。LIXIL RX-60はFIX窓を組み込み、組込み窓にPRO-SEを採用窓は別のサッシで構成
性能の表し方耐風圧・気密・水密の等級や数値(不二サッシの事例:耐風圧 正圧+1483Pa/負圧-878Pa、気密A-4、水密W-5)不燃認定、耐風圧試験値など
防火「大臣認定防火設備」タイプの有無不燃材料認定・防火構造認定

カーテンウォールの会社は、サッシメーカーが中心です。三協アルミ、不二サッシ、LIXIL、昭和フロント、シューコー・ジャパンが公式に製品シリーズを載せており、菊川工業とオクジューはオーダーで対応します。

中低層向けシリーズを公式に持つメーカー

超高層向けと中低層向けでは、方立の見付寸法や対応スパンが違います。公式サイトで中低層・低層を明記しているシリーズと、見付寸法などの数値を並べます。

会社シリーズ公式記載
三協アルミ中低層カーテンウォール サフロV/サフロH「中低層ビル向け」。詳細仕様はWEBカタログ参照
三協アルミバーチカルカーテンウォール NL-R/防火型NL-R水密性1500Pa。自然換気機能付きのスタンダードカーテンウォール。防火型は防火認定取得
不二サッシSR-GARELIA/SR-GARELIA(防火設備)/SR-GARELIA Dスリムタイプ。従来シリーズに防火タイプを追加(カタログ2019年4月)
不二サッシComfort N/Comfort N(防火設備)外部見付寸法を65mmに統一し意匠の連続性と透明感のある設計
不二サッシNSR-KDF/NSR-SLIM/NSR-KD、JANUS WALLNSR-KDはフレームレスタイプ。JANUS WALLはアルミ木材複合
LIXILRX-60/RX-60 大臣認定防火設備方立外観見付60mm・内観見付45mm。空気層12mmの複層ガラス対応
LIXILRX-80最大方立ピッチ2100mmまで対応できるワイドスパン
LIXILE-SHAPE/EXカーテンウォールII(スリム60N)/EXカーテンウォールE-SHAPEは防火設備タイプあり。EX IIは見付60mm。EXは隠し框タイプで方立部はガラス突付け
昭和フロントAssortフロント(1階)・スクリーン(H=6,000mmまで)・カーテンウォール(低層部分)の3タイプ。ガラス溝幅18/30/35/44mm、複層ガラス・ソーラー発電システム組込可
シューコー・ジャパンFWS 35 PD/FWS 50/FWS 60 CV/UDC 80アルミニウム方立/無目ファサード、UDC 80はユニット型。数値仕様は日本語ページで未取得

「中低層」と明記しているのは三協アルミのサフロで、昭和フロントのAssortは「カーテンウォール(低層部分)」と位置づけています。LIXILのRX-60は方立外観見付60mmのスリムな意匠ですが、中低層向けという位置づけは公式ページで確認できませんでした。

シューコー・ジャパンはドイツSchücoの日本法人で、公式リファレンスに日本国内の施工事例は載っていません。海外事例(EUREF-Gasometerなど)のみの掲載です。

性能値の読み方:水密・気密・耐風圧

カーテンウォールの性能は、水密・気密・耐風圧の3つで表されます。等級(W-5、A-4、S-2)で書く会社と、圧力の数値(Pa)で書く会社があります。

  • 三協アルミ NL-R:水密性1500Pa
  • 不二サッシ 深松組本社(ガレリア):耐風圧性 正圧+1483Pa/負圧-878Pa、気密性A-4、水密性W-5。マリオン方式・ノックダウン構法、ガラスCW・タテ通し
  • 昭和フロント スリムフロント 外美:耐風圧S-2・気密A-4・水密W-5、複層ガラス(溝幅34mm)対応
  • ツヅキ モールディングトップ(スパンドレル、参考):耐風圧試験 負圧7,025N/m²・正圧8,430N/m²

水密1500Paと水密W-5は表記が違うため、比較するときはメーカーに同じ単位で出してもらう必要があります。不二サッシの事例のように、物件ごとの設計値が公開されている場合は、同規模の建物の目安になります。

必要な耐風圧は、建物の条件から設計者が算出します。設計者が出した必要値をメーカーに渡し、それを満たす製品を選ぶ順序になります。

防火設備の大臣認定タイプ

建築基準法第61条は、防火地域・準防火地域の建築物について、外壁の開口部で延焼のおそれのある部分に防火設備を設けることを求めています。カーテンウォールは開口部を含むため、防火設備の認定タイプが用意されています。

会社防火設備タイプ認定資料
不二サッシSR-GARELIA(防火設備)、Comfort N(防火設備)、カーテンウォール 大臣認定防火設備 個別認定シリーズ(カタログ2024年3月)防火認定書PDFを公式に公開
LIXILRX-60 大臣認定防火設備、E-SHAPE 大臣認定防火設備製品ページに記載
三協アルミ防火型NL-R(防火認定取得)ビル建材サイトで防火認定書を提供
昭和フロントアルミ防火設備(国土交通大臣認定製品)製品一覧に記載

不二サッシは「大臣認定防火設備 個別認定シリーズ」として、防火設備のカタログを一般シリーズと分けています。防火地域の物件では、選ぶシリーズに防火設備タイプがあるかを最初に確認してください。

認定書は設計図書に添付するため、PDFで入手できる会社は手続きが早くなります。不二サッシと三協アルミは公式サイト経由で認定書を提供しています。

省エネ機能:自然換気・日射遮蔽

カーテンウォールはガラス面が大きいため、換気と日射の制御が省エネの要になります。公式に機能を載せている製品を挙げます。

  • 三協アルミ NL-R:よこ型定風量換気スリット・バランス式逆流防止窓による自然換気対応。「建物の省エネルギーを高める自然換気機能付き」
  • 不二サッシ:自然換気装置(ウインブレス/ウインブレス-EX、換気ホッパー)の組み込み、大型庇・ルーバーによる日射遮蔽、ダブルスキン、JANUS WALL(アルミ木材複合)
  • LIXIL Segel swing:無目部に組み込む自然換気装置。RX-60はD=200mmの大型たてフィンで日射遮蔽、フラット/フィン/ダブルフィンの化粧カバー
  • LIXIL EXカーテンウォール:隠蔽式オペレーターで室内からの眺望を改善、6種類の無目カバー
  • 昭和フロント Assort:ソーラー発電システム組込可
  • シューコー:「高断熱アルミサッシ」、建物一体型太陽光発電まで対応と記載

自然換気装置は、機械換気に頼らない換気経路を外壁に持たせる機能です。三協アルミ・不二サッシ・LIXILの3社が、それぞれ固有の名称で製品化しています。

施工事例で確認できる規模感

中低層向けの製品が実際にどの規模の建物で使われているかは、公式の施工事例で確認できます。建物の階数や用途が載っている事例を並べます。

会社事例公式記載
不二サッシ深松組本社移転新築工事(仙台市、2022年10月竣工)RC造4階、施工:三井住友建設。使用製品「アルビーム・ガレリア・FNS-70P」
不二サッシ京急グループ本社新社屋(横浜市、2019年9月竣工)/竹芝クリスタルビル(2021年6月)/大豊ビル(2019年3月)SR-GARELIA(オーダー)/オーダーCW/Comfort BM、アルビーム(新型)
三協アルミ富山銀行本店(2019年竣工)設計:日建設計・三四五建築研究所JV、施工:清水建設ほかJV。採用商品 ARM-S(U)、3AC-HG
三協アルミ住友商事美土代ビル・住友生命赤坂ビル・デュオカーテンウォール改装の事例
昭和フロントRAKU SPA 鶴見(大型スパ施設)、アピタ 一宮店(大型・複合商業施設)使用製品にアソート(Assort)を含む
菊川工業渋谷ヒカリエ(2012年)ほかオーダー金属建材としてのカーテンウォール・ファサード

不二サッシの深松組本社はRC造4階で、中低層ビルの典型的な規模です。事例に性能値(耐風圧・気密・水密)まで載っているため、同規模の計画の参考値として使えます。

三協アルミは既存ビルのカーテンウォール改装事例も公開しています。新築だけでなく、既存カーテンウォールの更新でも相談先になります。

発注までの進め方

カーテンウォールは設計事務所・ゼネコン・メーカーの三者で仕様を詰める製品です。中低層ビルの計画で、施主側が把握しておく手順を整理します。

  1. 建物条件を確定する:階数、高さ、防火地域の別、必要な耐風圧を設計者が算出
  2. シリーズを絞る:中低層・低層の明記があるシリーズ(サフロ、Assort)か、標準型(NL-R、SR-GARELIA、E-SHAPEなど)か
  3. 防火設備の要否を確認:61条の区域なら防火設備タイプのあるシリーズから選ぶ
  4. 省エネ機能を決める:自然換気装置、日射遮蔽フィン、複層ガラスの仕様
  5. 設計資料を入手:BIMデータ(三協アルミ、不二サッシ)、防火認定書、WEBカタログ
  6. 施工体制を確認:不二サッシは製造・販売・施工、昭和フロントは施工・販売(国土交通大臣許可(般-29)第11336号、全国に支店)、三協アルミは全国のサービスネットワーク
  7. 保証条件を書面で:不二サッシは引き渡し日から2年間、雨水浸入10年間(改修工事は対象外)、消耗部品は有料。他社は公式に保証の記載なし

価格は5社とも公式に記載がなく、図面と仕様が確定してから積算されます。設計段階で候補を2社以上に絞り、同じ性能条件で見積を取ると比較できます。

保証を公式に公開しているのは不二サッシのみでした。他社も保証はあると考えられますが、公式に条件が出ていないため、契約前に保証書の見本を求めてください。

この記事に出てくるメーカー・施工会社

参照元

よくある質問

中低層ビル向けのカーテンウォールにはどんな製品がありますか?

三協アルミの中低層カーテンウォール サフロV/サフロH、昭和フロントのAssort(カーテンウォールは低層部分、スクリーンはH=6,000mmまで)が公式に中低層・低層向けの位置づけで載っています。LIXILのRX-60(方立見付60mm)もスリムなシリーズですが、中低層向けとの明記はありません。不二サッシのSR-GARELIAやComfort N(外部見付65mm)はスリムタイプのシリーズです。

カーテンウォールの水密性能はどれくらいですか?

三協アルミのNL-Rは水密性1500Paと公式に記載しています。不二サッシは深松組本社(RC造4階)の事例で耐風圧性 正圧+1483Pa/負圧-878Pa、気密性A-4、水密性W-5を公開しています。昭和フロントのスリムフロント 外美は耐風圧S-2・気密A-4・水密W-5です。等級と数値で表記が違うため、比較時は同じ単位で出してもらってください。

防火地域でカーテンウォールを使うには?

建築基準法第61条により、防火地域・準防火地域では外壁の開口部で延焼のおそれのある部分に防火設備が必要です。不二サッシはSR-GARELIA(防火設備)・Comfort N(防火設備)と大臣認定防火設備 個別認定シリーズを持ち防火認定書PDFを公開、LIXILはRX-60とE-SHAPEに大臣認定防火設備タイプ、三協アルミは防火型NL-R、昭和フロントはアルミ防火設備(国土交通大臣認定)を公式に載せています。

自然換気機能付きのカーテンウォールはありますか?

三協アルミのNL-Rはよこ型定風量換気スリット・バランス式逆流防止窓による自然換気に対応し、不二サッシは自然換気装置ウインブレス/ウインブレス-EX・換気ホッパーを組み込めます。LIXILはSegel swing(無目部に組み込む自然換気装置)を用意しています。

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