自動ドア · 用語集
自動ドア用語集
自動ドアの発注・保守で出てくる用語を、ドアの種類・装置・規格/法令・保守/安全の4分類で解説します。一般定義は全国自動ドア協会・日本シヤッター・ドア協会・e-Gov法令検索などの出典に沿い、企業例は掲載31社の公式記載から引いています。
- JIS A 1551
- 自動ドア開閉装置の試験方法を定める日本産業規格で、2021年4月に改正されました。開閉装置の性能要求事項を定めるJIS A 4723、安全性を定めるJIS A 4722とあわせて、自動ドアの3つのJISを構成します。
関連: JIS A 4723、JIS A 4722
- JIS A 4721(廃止)
- 「自動回転ドア-安全性」を定めていた日本産業規格で、JIS A 4722の制定に伴い2017年9月20日に廃止され、内容はJIS A 4722に統合されました。JIS A 4722制定前、引戸には全国自動ドア協会の安全ガイドラインしかなく、JIS A 4722によってメーカー・設計者・建物所有者の取り組みが明確化されました。回転ドアを扱う掲載企業には扶桑電機工業(東京ドームの回転ドア)、ナブテスコ、ナブコドアがあります。
- JIS A 4722
- 「歩行者用自動ドアセット-安全性」を定める日本産業規格で、2017年3月21日に制定されました。2022年9月20日の改正で、子どもへの配慮が必要な場合の追加要求事項と、車椅子使用者用便房用・一般便房用(バリアフリートイレ用)自動ドアセットの個別要求事項が追加されています。引戸の安全対策を「ドアが開く時」「ドアが閉じる時」「共通(戸の形状・ガラス、装置・センサー、案内・警告表示、保全点検/記録)」で構成し、製品設計から保全点検まで全プロセスを対象とします。掲載企業ではナブテスコのNATRUSと昭和建産のSミリオン エンジン装置が準拠を掲げ、フルテックはJIS A 4722対応自動ドア専用保守契約プランを、日本自動ドアと扶桑電機工業はJIS A 4722対応自動ドアを製品に、ナブコシステムはJIS A 4722準拠の設置推奨を公式に記載しています。
- JIS A 4723
- 自動ドア開閉装置の性能要求事項を定める日本産業規格で、駆動装置と検出装置(センサー)の性能を規定します。自動ドアに関わるJISはこの規格と、安全性のJIS A 4722、試験方法のJIS A 1551の3つです。ナブテスコはJIS A 4723で表示を要求される性能項目を公式サイトで公開しています。
- 後付け自動ドアあとづけじどうどあ
- 既存の手動の引戸や開き戸に開閉装置を追加して自動化する方法で、建物を大きく改修せずに自動ドア化できます。AMYドアテックのベンリードアロボHBシリーズは既存・新築を問わず上吊引戸に後付けでき、九州オートドアーは個人住宅向けの後付け自動ドア「アトカラデモ」を掲げています。ソリックはエンジンのベースを内蔵式(EB・BA・HB・NB・CF)と後付式(BC・DC・BE・NC・BD・BG・CC)に分けており、ナブコシステムは開き扉から自動ドアへのリニューアル事例を掲載しています。
- 遠隔モニタリング(IoT保守)えんかくもにたりんぐ
- 自動ドアに通信機器を付けて開閉回数や異常を遠隔で監視し、故障の予兆で点検に入る保守方式です。ナブテスコはIoT遠隔モニタリング「AD-LINK 自動ドア見まもり保守サービス」を提供し、ナブコシステムは遠隔モニタリング付き保守プラン(スタンダードAS-1/プレミアムAP-1)を、ナブコドアは見まもり保守サービスプラン(年1回点検)を掲げています。フルテックは「業界初の遠隔監視自動ドア保守(IoT遠隔モニタリング)」と記載し、金剛産業は産業用オーバードアー向けにIoTマルチモニタリングシステムKOSMOSを製品に持ちます。
- 円形ドア・回転ドアえんけいどあ・かいてんどあ
- 円弧状にレールを引いた引戸を円形ドア、回転する羽根で仕切る扉を回転ドアと呼びます。自動回転ドアの安全規格JIS A 4721は2017年9月20日に廃止され、内容はJIS A 4722に統合されました。扶桑電機工業は世界初の回転ドアシステムを開発し東京ドームに採用されたと記載し、日本自動ドアはRD(円形自動ドア)、寺岡オート・ドアシステムとナブテスコは円形ドアを、オリエント産業は円形引戸を製品に掲げています。ソリックはエンジンのベースに円形式DRを用意しています。
- 押しボタンスイッチ(バリアフリートイレ用)おしぼたんすいっち
- 車椅子使用者用便房などで、押しボタンにより扉の開閉と施錠を操作するスイッチです。JIS A 4722は2022年9月20日の改正で、車椅子使用者用便房用・一般便房用(バリアフリートイレ用)自動ドアセットの個別要求事項を追加しました。ナブテスコのHDS-4iα押しボタンスイッチは2009年度グッドデザイン賞を受け、オリエント産業は羽田空港国際旅客ターミナルJALファーストクラスラウンジのバリアフリートイレ自動ドアを施工事例に掲げています。昭和建産は多機能トイレ用駆動装置/車椅子使用者用便房用駆動装置で公共建築協会性能評価を取得し、ホトロンは多目的トイレ制御器HT-C2/HT-GUを製品に持ちます。
- 折戸(フォールディングドア)おれど
- 扉を折りたたみながら開く形式で、戸袋のスペースが取れない間口に使われます。日本自動ドアはSNAPを折戸として、昭和建産はフォールディングを製品分類に掲げ、ナブテスコ・ナブコシステム・扶桑電機工業も折戸(折り戸)を対応ドアに含めています。オリエント産業の対応ドアにはミニフォールドがあります。
- 開閉装置(自動ドアエンジン・駆動装置)かいへいそうち
- 扉を動かすモーター・制御器・ベルト・吊り車などをまとめた装置で、自動ドアエンジンや駆動装置とも呼ばれます。性能はJIS A 4723(自動ドア開閉装置の性能要求事項)が駆動装置と検出装置について規定し、試験方法はJIS A 1551が定めます。ソリックは引戸用エンジン専門メーカーとしてベース18種・モーター4種・コントロール4種を組み合わせ、国内外15社へOEM供給しています。昭和建産のSミリオン エンジン装置L・M・H・HSシリーズは扉1枚につき吊り車4個で公共建築協会性能評価を取得し、ナブテスコは引戸用開閉装置をV-60SL〜V-500SLの5クラスで展開しています。
- 起動センサーきどうせんさー
- 通行者を検知してドアを開く合図を出すセンサーで、全国自動ドア協会は「自動ドアは起動センサーで開き、光電センサーはドア走行部での挟まれ防止のために設置されている」と説明しています。方式は各社の公式記載で、近赤外線反射方式(オプテックスOA-220CAN/OA-215CAN)、近赤外線とマイクロウェーブのハイブリッド(オプテックスOAM-1J)、遠赤外線受動方式で豪雪地域・スキー場向け(オプテックスOP-08J、取付高さ4.0m以内)、画像認識のベクトル焦点方式(オプテックスVVS-1)に分かれます。ホトロンは省エネ自動ドアセンサーと赤外線センサーを、旭光電機は自動ドア用センサーでビルフロント向け70%のシェア(自社記載)を掲げ、北陽電機は測域センサUST-10LX/20LXでエリア内の人数・移動方向を取得しドア開閉制御に使うとしています。
- 気密・遮音ドアきみつ・しゃおんどあ
- 扉と枠の隙間を塞いで空気や音の出入りを抑える自動ドアで、病院・クリーンルーム・食品工場・研究施設に使われます。扶桑電機工業のHAC気密ドアはHACCP承認(指定No.3002)を受けて発売され、同社はエアシャワー連動の工場向けや医療施設向けの気密・X線遮蔽ドアも対応施設に挙げています。寺岡オート・ドアシステムは気密・防音自動ドア/簡易型防音のほか電磁波シールド/放射能遮蔽自動ドアを製品に持ち、昭和建産は気密タイプ自動ドアの納入(山口県光市)を公式に掲載しています。ナブテスコ・ナブコシステムは気密・遮音ドアを、寺岡オートドアは防音・気密ドアを対応ドアに含めています。
- 建築基準法施行令第112条第19項(危害防止機構)けんちくきじゅんほうせこうれいだいひゃくじゅうにじょうだいじゅうきゅうこう
- 防火区画に用いる特定防火設備・防火設備は「閉鎖又は作動をするに際して周囲の人の安全を確保できる」構造(危害防止機構)とし、感知器連動のものは煙・温度上昇で自動閉鎖することを定めた条文で、旧第14項にあたります。日本シヤッター・ドア協会は防火シャッター・防火扉の定期点検を6ヶ月に1回以上推奨し、防火シャッター・ドア保守点検専門技術者への委託を案内しています。大和シヤッターは国土交通大臣認定CAS-0306(鋼製片開き戸・鋼製シャッター複合防火設備)を建築基準法施行令第112条第14項第二号適合と記載し、三和シヤッター工業のレジデンスグリルG1は急降下停止装置・障害物検知装置を、日本シャッター製作所のタッチオフは電動シャッター降下時非常停止装置を掲げています。
関連: 防火戸(防火設備用自動ドア)、定期報告制度(建築基準法第12条・防火設備定期検査)、遮炎性能(建築基準法施行令第109条の2)
- 公共建築工事標準仕様書こうきょうけんちくこうじひょうじゅんしようしょ
- 官公庁の建築工事で参照される標準仕様書で、自動ドアについてはJIS A 4722の内容が「公共建築工事標準仕様書(建築工事編)」平成31年版以降(令和7年版まで)に反映されています。「高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準」令和3年改正版にも同様に反映されています。公共工事向けの裏付けとして、昭和建産はSミリオン エンジン装置で公共建築協会性能評価 第971-24019001号を、三和シヤッター工業と文化シヤッターも公共建築協会の品質性能評価の取得を公式に掲げています。
- 高速シートシャッターこうそくしーとしゃったー
- 樹脂シートを高速で巻き上げる工場・物流施設用の開口部装置で、空調や防虫のために開口時間を短くする目的で使われます。日本シヤッター・ドア協会は、高速シートシャッターは停電時に開閉できず閉まった状態では通過できないため、開口部を避難口として使用できず、ドアを併設するなどして避難口を確保する必要があるとしています。ユニフローのスムーザーRX/RBは最大2.0m/秒(鋼製シャッターの15倍以上)・ワイドタイプ最大幅10m×高さ6m・耐久設計50万回、東洋シヤッターのシュネルマイスターは開閉速度が一般的なスチールシャッターの約25倍、ナブテスコのエコスプリントは最大3.0m/s・ノボスプリントは最大3.5m/sと各社が公式に記載しています。日本シャッター製作所のプラズマ8は1992年発売です。
- 3か月点検(年4回点検)さんかげつてんけん
- 全国自動ドア協会が、安全への影響が大きい部品や消耗しやすい部品について推奨する3ヶ月毎(年4回)の点検周期です。掲載企業では扶桑電機工業の定期保守点検がライト/レギュラー/フルの3プランで標準年4回とし、年2〜6回に変更できると記載しています。日本シヤッター・ドア協会は防火シャッター・防火扉について6ヶ月に1回以上の定期点検を推奨しており、設備の種類で周期が異なります。
関連: 定期保守点検、保守契約、JIS A 4722
- 自動ドア施工技能士じどうどあせこうぎのうし
- 職業能力開発促進法に基づく国家検定(技能検定)の資格で、全国自動ドア協会の認定制度(1986年)から1992年に国家検定へ移行しました。1級は厚生労働大臣、2級は都道府県知事が合格証を交付し、協会加盟会社の技術者のほぼ3人に1人が資格を保有しています。日本自動ドアは一級34名・二級38名(2026年2月現在)、北陽オートドアは一級自動ドア施工技能士が対応、扶桑電機工業は自動ドア施工技能士が点検、フルテックは技術者全員が正社員で自動ドア施工技能士または技能士の指導を受けた技術者が保守、九州オートドアーと昭和建産も有資格者の在籍を公式に記載しています。
- 自動ドア保守・メンテナンス管理者じどうどあほしゅ・めんてなんすかんりしゃ
- NPO法人全国自動ドア産業振興会(JADSA)が実施する講習会・試験(学科40問・実技:回路作成・テスター)で認定される保守の資格です。受験費用は会員8,000円・非会員15,000円で、2026年度試験は10月24日です。日本自動ドアは自動ドア保守・メンテナンス管理者51名(2026年2月現在)と記載しています。JADSA会員には九州オートドアー(正会員)、AMYドアテック・オプテックス・竹中エンジニアリング(賛助会員)があります。
- 自動門扉(オートゲート)じどうもんぴ
- 敷地の出入口に設ける門扉を電動で開閉するもので、スライド式とスイング式があります。日本自動ドアはGTO(スライド式)/STO(スイング式)を自動門扉として、ナブテスコとナブコシステムはスライドゲート・スイングゲートを、オリエント産業はオートゲート/ゲートパックを製品に掲げています。北陽オートドアはスライド式の大型ビル用・産業用駆動装置で2,000kgまでのゲートドアを自動化すると記載しています。
- 遮炎性能(建築基準法施行令第109条の2)しゃえんせいのう
- 建築基準法施行令第109条の2が防火設備に求める性能で、「加熱開始後20分間、加熱面以外の面に火炎を出さない」ことを指します。この性能を持つ国土交通大臣認定の防火戸が防火設備用自動ドアで、防火地域・準防火地域の延焼のおそれのある部分の開口部には設置が義務です。三和シヤッター工業はハンドルレス電動アシストドアAutoaを防火/遮炎対応、耐熱強化ガラス入り特定防火設備ファイヤードVを防火/遮炎・防煙/遮煙対応と記載しています。
関連: 防火戸(防火設備用自動ドア)、定期報告制度(建築基準法第12条・防火設備定期検査)、建築基準法施行令第112条第19項(危害防止機構)
- スイングドア(自在扉)すいんぐどあ
- 手や台車で押すと前後どちらにも開き、自重で閉じる自在扉で、食品工場やスーパーのバックヤードに使われます。動力で開閉する自動ドアではないため、自動の開き戸(スイング式)と混同しないよう注意が必要です。ユニフローはスイングドア/スーパースイングドア/ミニスイングドアを自在扉として掲げ、JIS A 4702が定める開閉耐久回数の約5倍にあたる50万回を性能基準とし、国内市場シェア85%(市場約35,000枚/年、同社推計)と記載しています。
- 全国自動ドア協会 安全ガイドラインぜんこくじどうどあきょうかい あんぜんがいどらいん
- JIS A 4722が制定される前に引戸自動ドアの安全対策のよりどころだった、全国自動ドア協会(JADA)の自主基準です。昭和オートは「全国自動ドア協会加盟、安全ガイドライン(2006年4月以降施工適用)に準拠」、フルテックは「全国自動ドア協会の安全ガイドラインに沿って点検」と公式に記載し、寺岡オート・ドアシステムは安全ガイドラインのページを設けています。全国自動ドア産業振興会(JADSA)はJIS A 4722制定に伴い、独自の「スライド式自動ドアの安全基準」を廃止しました。
- タッチスイッチたっちすいっち
- 通行者が触れることで扉を開けるスイッチで、JIS A 4722はドアが閉じる時の要素として起動検出とタッチスイッチを挙げています。人が通るときだけ開くため、通過しない人で開くムダ開きを減らす手段でもあります。ホトロンはワイヤレスタッチスイッチ、オプテックスはタッチスイッチ、竹中エンジニアリングは電池レスワイヤレススイッチDLWシリーズ(DLW-1T〜4T、受信機DLW-101R)、ワームは無線スイッチを製品に掲げています。
関連: 非接触スイッチ、ムダ開き、JIS A 4722
- 通行者7ポイント(守っていただきたい7つのポイント)つうこうしゃななぽいんと
- 全国自動ドア協会が通行者向けに示す安全ガイドで、ドアが十分に開いてから通行する、かけ込まない、ドアの間に立ち止まらない、斜めから入らない、通行中にスマートフォンを使わない、周りで遊ばない、小さな子どもは手をつなぐ、の7項目です。消費者庁 消費者安全調査委員会が2021年6月25日に公表した「自動ドアによる事故」の報告書では、衝突・挟まれ等の被害は9歳以下の子どもと高齢者に多いとされ、製造業者・保全業者・建物所有者・管理者・設計者に安全対策の取り組みが求められました。ナブコシステムは子ども向け「NABCO自動ドア安全教室」を開催(第4回、2026年8月)し、竹中エンジニアリングは自動ドア用音声装置DSV-100を製品に持ちます。
- 定期報告制度(建築基準法第12条・防火設備定期検査)ていきほうこくせいど
- 建築基準法第12条に基づく制度で、2016年6月1日施行の改正により、国や特定行政庁が指定する建築物の感知器連動で作動する防火シャッター・防火扉・耐火クロススクリーン等の防火設備は、所有者・管理者が定期に一級・二級建築士または防火設備検査員に検査させ、特定行政庁へ報告する義務があります。防火設備検査員は国土交通大臣登録講習の修了者に資格者証が交付されます。文化シヤッターサービスは防火設備検査員(国家資格)と防火シャッター・ドア保守点検専門技術者(JSDA認定)が対応し、防火設備定期報告制度に対応すると記載しています。三和シヤッター工業・ナブコシステム・文化シヤッターも防火設備定期検査制度の案内ページを設けています。
- 定期保守点検ていきほしゅてんけん
- 専門技術者が定期的に自動ドアの動作・部品・安全装置を点検し、調整・給油・部品交換を行うことです。全国自動ドア協会は、一般の玄関の自動ドアが重さ50kg〜100kg前後のドアを1日に数百〜数千回開閉することから、所有者による日常点検と専門技術者による定期保守点検を求めています。回数は各社の公式記載で、扶桑電機工業は標準年4回(年2〜6回に変更可)、日本自動ドアの保守契約は年2回、ナブコドアは従来機種プランが標準年2回・見まもり保守サービスプランが年1回、ユニフローは年1回または年2回プラン、東洋シヤッターは年1〜2回を推奨しています。九州オートドアーは点検結果を毎回「自動ドア点検報告書」で提出すると記載しています。
- 停電時の避難口ていでんじのひなんぐち
- 停電で自動ドアや高速シートシャッターが動かなくなったときに、人が建物から出られる経路を確保する考え方です。日本シヤッター・ドア協会は、高速シートシャッターが停電時に開閉できず閉まった状態では通過できないため、開口部を避難口として使用できず、ドアを併設するなどして避難口を確保する必要があるとしています。掲載企業ではAMYドアテックのベンリードアロボSが停電時は普通の開き戸として使え、昭和オートの非常電源システムは停電でも約10分間開閉可能と記載しています。扶桑電機工業のパニックシステムはFIX扉がスイングして全面開放し、ナブテスコのナブコ防火戸は火災時に自動閉鎖します。
- 戸袋とぶくろ
- 開いた扉が収まる壁側の空間で、扉が開くときに人が引き込まれたり衝突したりする危険が集中する場所です。JIS A 4722はドアが開く時の対策として、戸袋側の挟まれ・衝突防止(ガード/安全距離/低エネルギー作動/開保護センサー)と引き込まれ・指挟み防止を定めています。ナブコドアはNDガード/ディフェンスキング/セフティーウォール/セフティバリアを戸袋侵入防止製品として、竹中エンジニアリングはDGS-700〜1000を自動ドア用防護柵として掲げています。扶桑電機工業のダブルスライドドアは戸袋1枚分に2枚を引き込む構造です。
- 二重引戸(ダブルスライドドア)にじゅうひきど
- 1枚分の戸袋に2枚の扉を引き込み、同じ間口で有効開口を広く取る引戸です。扶桑電機工業はダブルスライドドアについて「戸袋1枚分に2枚を引き込み、有効開口幅が約1.5倍」と記載しています。フルテックと昭和オートも自社のダブルスライドドアを製品に掲げ、日本自動ドアはDS-230/TRIを多重スライドとして分類しています。ソリックはエンジンのベースに二重引戸用のCN・BWを用意しています。
- バリアフリー法施行令第19条ばりあふりーほうせこうれいだいじゅうきゅうじょう
- 高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行令第19条は、移動等円滑化経路を構成する出入口の幅を80cm以上とし、戸を設ける場合は「自動的に開閉する構造その他の車椅子使用者が容易に開閉して通過できる構造」で前後に高低差がないことを求めます。廊下等は幅120cm以上、車椅子使用者用便房の出入口も幅80cm以上で、基準適合義務の対象となる特別特定建築物は床面積合計2,000㎡以上(第9条、公衆便所は50㎡)です。掲載企業ではユニフローのスライドドアが床レールなしで車椅子・ベッド通行可と記載し、寺岡オート・ドアシステムはバリアフリー・多目的トイレ設備を、ナブテスコはバリアフリートイレ用自動ドアを対応ドアに含めています。
- 引戸(スライドドア)ひきど
- 扉が横方向に走行して開閉する自動ドアで、店舗・ビル・公共施設の入口で最も一般的な形式です。全国自動ドア協会によれば、一般の玄関の自動ドアは重さ50kg〜100kg前後のドアを1日に数百〜数千回開閉します。掲載企業ではナブテスコが引戸用開閉装置をV-60SL/V-85SL/V-150SL/V-250SL/V-500SLの軽量〜超重量5クラスに分け、日本自動ドアも軽量(JA-100DRAG/JAD-70)から超重量(HET)まで機種を分けています。寺岡オート・ドアシステムも軽量/中量/重量スライドドアを製品に掲げます。
- 非接触スイッチひせっしょくすいっち
- 手をかざすだけで扉を開けるスイッチで、手袋をしたまま通る食品工場や、衛生面で手を触れたくない病院に使われます。オプテックスのClean Wave OMH-100Dは-35℃でも使用でき、食品工場・冷凍倉庫・病院向けと公式に記載されています。ホトロンも非接触スイッチとフットスイッチを製品分類に掲げています。
- 開き戸(スイング式自動ドア)ひらきど
- 蝶番側を軸に扉が前後へ回転して開く形式で、既存の開き戸にオペレーター(開閉装置)を付けて自動化する使い方が多い扉です。北陽オートドアはスウィング式で200kgまでのゲートドアを自動化すると記載し、日本自動ドアは開き戸用スイングオペレーターを、ナブコシステムは開き扉から自動ドアへのリニューアル事例を掲載しています。AMYドアテックの後付け開き戸開閉装置ベンリードアロボSは、停電時に普通の開き戸として使えます。ユニフローの「スイングドア」は手で押して通る自在扉で、動力で開く開き戸とは別物です。
- ブレークアウト(ワイドオープン・全面開放)ぶれーくあうと
- 非常時や大型搬入時に、通常は固定されているFIX部やドア本体を開き放し、間口全体を開放できる機構です。ナブテスコとナブコシステムは「ワイドオープン/ブレークアウト」を対応ドアに掲げ、日本自動ドアはBO-SS/MBOをブレイクアウトとして分類しています。扶桑電機工業のパニックシステムは「日本初のFIX扉がスイングする自動ドア」で、1982年のジャパンショップ消防庁長官賞を受けたと記載しています。寺岡オート・ドアシステムのフルオープナー、昭和建産のスペースメイクF(全開放)、オリエント産業のパニックフリードアも同じ用途の製品です。
関連: 停電時の避難口、引戸(スライドドア)
- 防火戸(防火設備用自動ドア)ぼうかど
- 建築基準法施行令第109条の2が定める「加熱開始後20分間、加熱面以外の面に火炎を出さない」遮炎性能を持つ国土交通大臣認定の防火戸で、防火地域・準防火地域の延焼のおそれのある部分の開口部には設置が義務付けられています。全国自動ドア協会加盟各社は「アルミニウム合金製引き自動ドア(EB-9108)」「耐熱板ガラス入り鋼製引き自動ドア(EB-9133)」を用意しています(2002年2月1日認定)。ナブテスコのナブコ防火戸はステンレス又はスチールフレームに特殊耐熱板ガラスを組み合わせ、通常は引戸自動ドアとして動き、火災時に自動閉鎖します。寺岡オート・ドアシステムの特定防火設備自動ドア、日本自動ドアの国土交通大臣認定防火設備自動ドア開閉機構、三和シヤッター工業のファイヤードV、文化シヤッターの耐熱ガラス入り特定防火設備も同じ分類です。
関連: 遮炎性能(建築基準法施行令第109条の2)、定期報告制度(建築基準法第12条・防火設備定期検査)、建築基準法施行令第112条第19項(危害防止機構)
- 保守契約ほしゅけいやく
- 定期点検と故障時の対応を年間契約で受ける形で、全国自動ドア協会は一般的な保守点検では修理が別料金となるケースがあると注意しています。ナブコドアは保守契約で基本技術料12,000円と出張諸経費6,000円〜が無料、部品代20%引き(税別・夜間土休日は別途)と金額を公開し、日本自動ドアは専用ホットライン365日24時間・故障時優先訪問・部品交換修理費不要(一部部品代除く)を契約内容に挙げています。扶桑電機工業は吊車・ハズレ止め・ベルト類等の無償部品提供と点検出張費無償(契約内容による)を、オリエント産業は定期点検で消耗部品を事前確認し一部部品代無料を記載しています。ナブコシステムはAD-LINK保守契約プラン(スタンダードAS-1/プレミアムAP-1)の初年度加入価格を公開しています。
- 補助光電(光電センサー・安全センサー)ほじょこうでん
- 扉の走行部に光線を通し、人や物が残っている間は扉を閉じさせないための安全用センサーです。全国自動ドア協会は光電センサーをドア走行部での挟まれ防止のために設置するものと説明し、JIS A 4722はドアが閉じる時の保護領域の確保と速度制御を求めています。オプテックスは補助光電を製品分類に持ち、昭和オートの上部補助センサーは「ドア作動時のみ反応し挟まれを防止」、東洋シヤッターのシュネルマイスターは多重光電センサを内蔵し検知高さ1.8mまでと記載しています。ホトロンはサポートセンサーと呼んでいます。
関連: 起動センサー、JIS A 4722、戸袋
- ムダ開きむだびらき
- 自動ドアを通過しない通行者がセンサーエリアを横切ることでドアが開いてしまうことで、空調エネルギーの損失につながります。全国自動ドア協会は2026年4月から、通行動線判別型センサー導入等による削減効果を「消費電力量」「電力量料金」「CO2排出量」で試算するツールを会員企業サイトで公開しています(明治大学 酒井孝司教授監修)。ナブテスコのNATRUS+e Wはムダ開き削減仕様、オプテックスのOA-220CANはECOモード、ホトロンは省エネ自動ドアセンサーを掲げ、北陽電機の測域センサはエリア内の人数・移動方向を取得してドア開閉制御に使うと記載しています。
- 無目むめ
- 自動ドアの扉上部に渡す横枠で、内部に開閉装置を収め、前面に起動センサーを取り付ける部分です。オプテックスは無目付型起動センサーとしてOA-220CAN/OA-220V(取付高さ2.0〜3.5m)とOA-215CAN/OA-215V(取付高さ2.0〜3.0m)を公式に掲載しています。フルテックの無目内蔵型光線センサーOA-203Vは販売終了告知があり、既設ドアの更新時に確認が要ります。ソリックはエンジンのベースを無目内蔵式と後付式に分けています。
- 木製自動ドアもくせいじどうどあ
- 扉本体を木製とした自動ドアで、店舗や住宅の意匠に合わせる用途で使われます。掲載企業では日本自動ドアがSelvansを木製自動ドアとして専用サイトで展開しており、同社の対応施設には店舗・ビルのほか家庭も含まれます。
関連: 引戸(スライドドア)、後付け自動ドア
【用途別】自動ドアメーカーおすすめ3選
店舗・ビル・公共施設の入口を新設・更新するなら
ナブテスコ株式会社(NABCO 自動ドア)
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引戸の開閉装置は軽量から超重量まで5クラス、防火戸・気密遮音・回転ドア・高速シートドアまで一社でそろう。次世代標準機NATRUSは安全規格JIS A 4722に準拠し、開閉ごとの安全試験機能を持つ。羽田空港・JR博多駅・虎ノ門ヒルズなどの施工事例を公式に載せ、東日本はナブコシステム、西日本はナブコドアなど全国16社の正規販売施工会社が保守を担う。
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フルテック株式会社
24時間365日の修理受付と遠隔監視。技術者は全員正社員の上場会社
業界でいち早く24時間365日の修理受付と、IoT遠隔モニタリングによる自動ドア保守を始めたと公式に掲げる。技術者は全員正社員で、自動ドア施工技能士の指導のもと全国自動ドア協会の安全ガイドラインに沿って点検する。JIS A 4722対応の保守契約プランを用意し、札幌から福岡まで拠点を持つ。渋谷ヒカリエ・平塚市本庁舎などの事例を公開。
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株式会社ユニフロー
最大2.0m/s・50万回耐久の高速シートシャッター。スイングドアは国内シェア85%(自社推計)
高速シートシャッター「スムーザー」は最大2.0m/秒、ワイドタイプで幅10m×高さ6m、耐久設計50万回。開口部の熱損失を約80%削減し、防虫オレンジシート・水切り仕様・静電気除電など食品・物流の現場向けの仕様がそろう。スイングドア(自在扉)はJIS A 4702の耐久回数の約5倍を性能基準とし、1991年からの累計出荷は5万台・18か国。年1回・年2回の定期点検プランと交換部品の目安を公開する。