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ジュエリーOEM · 基礎知識

ジュエリーOEMの型代・原型代とは?何にかかるか、抑える方法

ジュエリーOEMで最初にかかる原型代・ゴム型代の内訳と、公式サイトで金額を公開している会社の例、費用を抑える考え方を整理します。

公開 2026年9月24日

このページでは、ジュエリーOEMの初期費用である原型代と型代を説明します。何に対して費用が発生し、どう抑えられるかを整理します。

金額は工場や形状で大きく変わるため、公式サイトで金額を公開している会社の例だけを出典付きで紹介します。

型代・原型代とは

ジュエリーの型代は、金属プレス用の金型ではなく、原型とゴム型の費用を指すのが一般的です。ロストワックス鋳造では、原型から取ったゴム型でワックスを複製します。

原型代は形を最初に作る費用、ゴム型代は複製用の型を取る費用です。初回だけかかり、追加生産では原則かかりません。

  • 原型代:手作り、CAD設計、切削または3Dプリントの費用
  • ゴム型代:原型からシリコンゴムなどで型を取る費用
  • 修正費:原型確認後の形状変更にかかる費用

プレス加工や切削で作る場合は、金型や治具の費用が別に発生します。ここでは、ジュエリーOEMで最も多いロストワックス鋳造を前提に説明します。

費用は「形を作る」「型を取る」「直す」の3つに分けて考えると、見積書が読みやすくなります。

原型代の内訳

原型代は作り方で内訳が変わります。CADで設計する場合はデータ作成費、切削や3Dプリントの造形費が主な項目です。

日本アイボリーはNC彫刻の料金を切削時間制で公開しています。データがあるかどうかで、費用の出方が変わる例です。

項目(日本アイボリー公開)金額
NC彫刻 1時間以内6,000円
NC彫刻 12時間以内45,600円
データセット1,200円〜
位置セット/刃物交換/材料費600円/500円/500円〜

同社は、STL形式で出力できればよりリーズナブルに切削できると案内しています。データの準備が費用を左右します。

ゴム型代と型の寿命

ゴム型は原型から取り、ワックスを繰り返し作るための型です。日本アイボリーは、焼成する量産シリコンゴム型は約5%縮み、常温硬化型は縮みがほぼない代わりに料金が約2倍と説明しています。

ゴム型は消耗品で、繰り返すうちに切れて使えなくなることがあります。型代を「一度払えば永久」と考えないことが大切です。

  • 量産シリコンゴム型:140度で焼成、約5%縮む
  • 常温シリコンゴム型:縮みがほとんどない、耐久性は劣る
  • 型が傷んだら原型から取り直す(原型の保管が重要)

ゴムの種類も費用と寿命に関わります。Formlabsは、長期に頻繁に使うワックス型には引裂強さが最も高い有機ゴムが好まれると説明しています。

一方、繊細な3Dプリント原型の周りに流し込む場合はRTVシリコンが最適とされています。原型の種類と数量で、ゴムの種類を工場と相談します。

サイズ違いを作る場合、原型とゴム型が号数ごとに必要になることがあります。型数が増えるほど初期費用は上がります。

型の保管・返却・廃棄

原型とゴム型を誰が持ち、いつまで保管するかは、工場ごとに方針が異なります。三雄工芸は原型とゴム型を作業終了後の納品時に返却すると公開しています。

同社は、最終発注から約半年以上注文がない型は整理時に廃棄し、廃棄前に返却指示があれば着払いで発送すると記載しています。発注前に確認しておく項目です。

  • 原型とゴム型の所有者は誰か
  • 工場保管の場合の保管期間と廃棄条件
  • データ保管の期間(日本アイボリーは1年間と公開)
  • 追加発注時に型が使えなかった場合の扱い

型代を抑える考え方

初期費用が0円の方式もある

3Dデータから直接原型を造形して鋳造する方式では、ゴム型を取らずに作れます。ENCODEはOEM製造サービスについて金型代0円で「データのみで対応」と公開しています。

ただしデータがない場合は、3Dモデリング費用が別に発生します。同社はスケッチや画像から3Dモデリングを制作すると案内しています。

方式初期費用の性質
ゴム型鋳造原型代+ゴム型代が初回にかかる
データ直接造形型代なし、データ作成費は別

直接造形は1個ごとに原型を造形するため、数量が増えると造形費が積み上がります。数十個を超える場合は、ゴム型を取る方が合計費用を抑えやすくなります。

数量と仕様で下げる

型代は数量で割れる固定費です。同じ型で追加生産すれば、1個あたりの負担は下がります。

形の複雑さと原型の数を減らすことも、初期費用を直接下げます。

  1. 3Dデータを自分で用意し、STLで入稿する
  2. サイズ違いの原型数を絞る(リングは後から号数を調整できる場合がある)
  3. 試作は1個の直接造形で行い、量産時にゴム型を取る
  4. 原型とデータの返却・保管条件を決め、作り直しを避ける

数量で割る効果は、公開されている金額で計算できます。日本アイボリーのNC彫刻1時間以内6,000円を例にすると、30個なら1個あたり200円、100個なら60円です。

一方で、地金代や研磨、石留めは1個ごとにかかるため、数量を増やしても下がりません。下がるのは原型代とゴム型代の按分だけと考えておきます。

型代以外にかかる初期費用

型代のほかにも、初回だけかかる費用があります。品位証明の刻印を造幣局に依頼する場合は、手数料が発生します。

造幣局の手数料表は、地金と依頼個数で金額を定めています。指輪などの1部品製品を1〜7個依頼する場合の例を示します。

区分(造幣局 手数料表)1〜7個の手数料
金製品1,491円
白金製品2,401円
銀製品777円
コンビ製品(白金と金の接合)3,304円

手数料は消費税込みで、8個以上は個数帯ごとの計算式になります(金製品は8〜30個が個数×213円、31個以上は1個あたりの額が逓減)。依頼には事前登録が必要で、品位試験のために試料を削り取られる点も理解しておきます。

見積書で確認する項目

見積書は、初回だけの費用と1個ごとの費用を分けて読むと、追加発注時の金額が読めます。混ざっている場合は、工場に分けて出してもらいます。

次の項目が明記されているか確認します。

  • 原型代(データ作成、造形、修正回数の上限)
  • ゴム型代(型数、サイズ違いの扱い)
  • 鋳造費と地金代(相場連動かどうか)
  • 仕上げ、石留め、めっき、刻印の1個あたり単価
  • 原型・ゴム型・データの所有と保管期間

地金代は相場で動くため、見積もり有効期限も併せて確認します。日本アイボリーは銀の鋳造料金を「完成品重量×(銀地金相場+鋳造工賃)」と相場連動で公開しています。

型代は安さだけで比べないことも大切です。修正回数の上限や保管条件が違えば、同じ金額でも中身は異なります。

この記事に出てくるメーカー

参照元

よくある質問

ジュエリーOEMの型代はいくらくらいですか?

形状と作り方で変わるため一律の相場はありません。公開例として、日本アイボリーはNC彫刻を1時間以内6,000円から時間制で公開し、ENCODEはOEM製造サービスで金型代0円と案内しています。

型代は2回目の発注でもかかりますか?

同じ原型とゴム型が使える限り、原則かかりません。ただしゴム型は消耗品で切れることがあるため、作り直しが必要になる場合があります。保管条件は工場ごとに異なります。

原型やゴム型は自分のものになりますか?

工場の方針によります。三雄工芸は納品時に返却すると公開し、半年以上発注がない型は廃棄すると記載しています。発注前に所有と保管期間を確認してください。

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※2026年9月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

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