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ピアス・イヤリングのOEMを依頼したい|ポスト・キャッチ・金属アレルギー対応

ピアス・イヤリングのOEMで決めるポストとキャッチの素材、金属アレルギーへの配慮、ステンレスやチタンを使う場合の作り方、表示ルールを業界団体と工場の公開情報をもとに整理します。

公開 2026年9月24日

このページでは、ピアスとイヤリングをOEMで依頼するときに決める項目を説明します。ポストとキャッチの素材、金属アレルギーへの配慮、表示ルールの順に整理します。

ピアスは体に穴を開けて使う装身具のため、ポストの素材に業界のルールがあります。根拠は日本ジュエリー協会(JJA)の表示規定と日本皮膚科学会の公開情報です。

ピアスとイヤリングの構造の違い

ピアスは、耳に通すポストと、それを留めるキャッチで構成されます。イヤリングは、耳たぶを挟む金具(クリップ、ネジバネ)で留めます。

オリジナルで作るのは、飾りの部分(モチーフ)が中心です。ポストや金具は既製パーツを使うことが多く、素材の選択がここで必要になります。

  • ピアス:モチーフ+ポスト+キャッチ
  • イヤリング:モチーフ+クリップまたはネジバネ金具
  • フープ・フック型:ポストが本体と一体の形
  • モチーフは鋳造、金具は既製パーツをろう付けまたは接着

ポストをモチーフと一体で鋳造する方法もあります。この場合、ポストの素材はモチーフと同じになります。

原産国は、モチーフの製法で決まります。JJAの規定では、ロストワックス鋳造なら本体の鋳込み工程を行った国が原産国で、機能性金具の取り付けは実質的な変更に当たりません。

海外で鋳造したモチーフに国内でポストを付けても、原産国は変わりません。表示を検討するときの前提になります。

ポストとキャッチの素材

JJAの表示規定は、ピアスイヤリングや体に穴を開けて用いる装身具のポストに、ニッケル含有貴金属を使用しないと定めています。ポスト以外の部分では、ニッケル含有貴金属の使用は制限されていません。

キャッチは機能部品として扱われます。JJAはキャッチやタイタックの針など非貴金属の機能部品は材質表示を省略できるとしています。

部位JJA規定での扱い素材の例
ポストニッケル含有貴金属を使用しないK18、Pt900、SV925、チタン、SUS316L
キャッチ非貴金属なら材質表示を省略できるシリコン、貴金属、ステンレス
モチーフ主たる貴金属の種類と品位を表示K18、SV925、真鍮+めっき

真鍮のモチーフにK18やSV925のポストを付ける構成も可能です。この場合、複数の素材を使う製品として、素材ごとに表示を考えます。

工場によっては、ポストに使える既製パーツの素材が決まっています。取扱い地金の一覧を公開している工場では、ポストの素材も併せて確認します。

金属アレルギー対応の考え方

日本皮膚科学会は、汗などで溶け出した金属が接触皮膚炎を起こすと説明しています。日本の主要アレルゲンとして、硫酸ニッケルや塩化コバルトなどが挙げられています。

同学会は、ニッケルフリーの装身具が日常化したヨーロッパでは、ニッケルとコバルトのパッチテスト陽性率が低下傾向にあると記載しています。日本でもニッケルフリーの装身具を日常的に使う必要があるとしています。

  • ポストにニッケルを含む素材を使わない(JJA)
  • 金やパラジウム、プラチナも金属イオンとして症状の原因になり得る(JJA)
  • 下地めっきにニッケルを使うかどうかを工場に確認する
  • NF(ニッケルフリー)表示に「安全」という表現を付けない(JJA)

「金属アレルギー対応」という表現は、断定を避けて書きます。JJAの規定は、ニッケルを含まない故に安全であるという表現を禁じています。

書ける内容は、使った素材の事実です。「ポストはチタン製」「ニッケルを含まない下地めっき」のように、確認できた仕様だけを書きます。

消費者庁は、実際より著しく優良と見せる表示を優良誤認表示として禁止しています。「アレルギーが起きない」といった断定は避けるべき表現です。

ステンレス・チタンで作る場合

ステンレス(SUS316L)やチタンは、鋳造ラインにない工場が多い素材です。JJAの規定はチタンを、純粋なものは強い耐蝕性をもつ灰色の硬い金属と説明しています。

これらの素材で本体を作る場合は、切削や金属3Dプリントが選択肢です。DMM.makeはSUS316Lの金属3Dプリントを公開しており、1cm³あたり1,936円〜、標準納期10〜25日と案内しています。

作り方特徴公開例
貴金属モチーフ+ステンレス/チタンの既製ポスト鋳造工場で対応しやすい既製パーツの素材は工場に確認
SUS316Lの金属3Dプリント本体ごとステンレスで作れる、中空不可DMM.make 1cm³あたり1,936円〜
SUS316Lの鋳造・加工(OEM)数量が必要三雄工芸 30個〜、100個時1,500円程〜

三雄工芸はステンレス(SUS316L)製品を対応品目に挙げ、最小ロット30個〜、100個の場合の1個あたり1,500円程〜と公開しています。素材ごとに最小ロットが違う例です。

ステンレスやチタンに色を付ける場合は、イオンプレーティング(IP)が使われます。JJAはIPの表示記号をGIP(金)やTIIP(チタン)のように定めています。

表示ルールのまとめ

ピアスは小さく、本体に刻印できる面積が限られます。JJAは、それぞれの部位に表示できない場合、表記可能な部位にスラッシュで区切って表示できるとしています。

めっきをした場合は、最表面の金属を記号で表示します。ポストとモチーフで素材が違う場合は、素材ごとの表示を考えます。

  • モチーフ:K18、SV925などの品位表示(打刻、レーザーなど)
  • めっき:GP、RHP、PGPなどの記号(例:SV925 RHP)
  • キャッチなど非貴金属の機能部品:表示省略可
  • 製品重量:非貴金属部品を除いて表示
  • 造幣局の証明記号:金・銀製品で縦0.8mm×横2.4mmの面積が必要

造幣局の品位証明は任意の有料制度です。イヤリングは手数料表で1個の部品で作られているものの区分に含まれ、金製品1〜7個は1,491円です。

数量・価格・納期の目安

ピアスは左右で1組のため、数量は「組」か「個」かを最初にそろえます。小さな製品は1個の重量が軽く、地金代より加工費の比率が高くなります。

日本アイボリーは、1g未満の製品を一律1g単価で計算すると公開しています。小さなピアスを少数だけ作る場合、最低料金の考え方を確認しておきます。

  1. 構造の決定(ピアスかイヤリングか、ポスト一体か既製か)
  2. ポストとキャッチの素材の決定
  3. モチーフの原型製作と確認
  4. 鋳造、仕上げ、めっき
  5. ポストのろう付け、キャッチの組み合わせ
  6. 検品、納品

納期の公開例として、日本アイボリーは原型製作に約2〜3週間、量産後に約2〜3週間と案内しています。ろう付けとめっきの工程が加わる分、リングより日数を見込みます。

数量の公開例として、三雄工芸はAg925を30個〜、真鍮を100個〜としています。ENCODEはOEM製造サービスで最低ロット1個、1〜1,000個と案内しています。

造幣局の品位証明を受ける場合

造幣局の品位証明は任意の制度で、事前登録のうえ製品を持ち込みます。試料は白金・金製品で0.3g、銀製品で1gを100個あたり1試料の割合で採取されます。

小さなピアスでは、刻印面積と試料採取の両方を設計で考える必要があります。キャスト製品は不要部分の切り取りで試料を採取すると造幣局は公開しています。

  • 証明記号の最小サイズ:金・銀製品で縦0.8mm×横2.4mm
  • 試料採取:キャスト製品は不要部分の切り取り
  • 手数料:金製品1〜7個で1,491円、銀製品1〜7個で777円
  • 造幣局の刻印がある金・プラチナ製品は種類と品位の表示を略せる

この記事に出てくるメーカー

参照元

よくある質問

ピアスのポストにはどの素材を使えばいいですか?

JJAの表示規定は、ピアスのポストにニッケル含有貴金属を使用しないと定めています。K18、Pt900、SV925のほか、チタンやSUS316Lの既製ポストが使われます。下地めっきのニッケルの有無も工場に確認します。

「金属アレルギー対応」と商品ページに書いてもいいですか?

断定は避けます。JJAはNF(ニッケルフリー)表示に「安全」という表現を付けてはならないとし、金やパラジウムも症状の原因になり得ると説明しています。消費者庁は優良誤認表示を禁止しています。

ステンレスやチタンのピアスもOEMで作れますか?

鋳造ラインにない工場が多いため、既製ポストの利用か、切削・金属3Dプリントが選択肢です。DMM.makeはSUS316Lの3Dプリントを1cm³あたり1,936円〜、三雄工芸はSUS316Lを30個〜と公開しています。

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