ジュエリーOEM · 用途別
リングのOEMを依頼したい|サイズ展開・型・素材の決め方
リングをOEMで作るときに決めるサイズ展開、型の数、素材、厚みと重量、刻印を、JIS S4700のサイズ規格と工場の公開情報をもとに整理します。
このページでは、リングをOEMで依頼するときに決める項目を説明します。サイズ展開、型の数、素材、厚みと重量、刻印の順に整理します。
リングは号数ごとに型が必要になる場合があり、他のアイテムより数量と型の関係が複雑です。根拠はJISのサイズ規格と工場の公開情報です。
リングOEMで最初に決める4項目
見積もりを取る前に、次の4項目を決めておきます。どれも見積もり金額と型の数に直結します。
特にサイズ展開は、決めないまま問い合わせると幅のある金額しか出てきません。
- サイズ展開(何号から何号まで、何サイズか)
- 素材(K18、K10、Pt900、SV925、真鍮のどれか)
- 幅・厚み・重量の目安(販売価格から逆算)
- 刻印の内容(品位表示、ブランドマーク、号数)
販売価格が決まっている場合は、それも伝えます。地金の重量が価格の大部分を占めるため、上代から仕様を提案してもらえます。
サイズ展開の決め方
国内のリングサイズは、JIS S4700:2022で定められています。1号の内径は13.00mm、以降1号ごとに約0.33mmずつ大きくなり、35号は24.33mmです。
日本ジュエリー協会(JJA)の表示規定は、このJIS規格を採用しています。号数の表示は「号」または「番」を付けて呼びます。
| リングサイズ(JIS S4700) | 内径 |
|---|---|
| 7号 | 15.00mm |
| 9号 | 15.67mm |
| 11号 | 16.33mm |
| 13号 | 17.00mm |
| 15号 | 17.67mm |
| 17号 | 18.33mm |
| 19号 | 19.00mm |
| 21号 | 19.67mm |
サイズ棒の直径の許容差は±0.02mmです。工場に伝えるときは、号数だけでなく内径のmm数も添えると誤解が減ります。
展開するサイズが増えるほど、1サイズあたりの数量は減ります。最小ロットが素材別にある工場では、サイズごとの数量が条件を下回らないか確認します。
型の考え方:号数ごとの原型かフリーサイズか
ロストワックス鋳造では、原型からゴム型を取ってワックスを複製します。サイズ違いを作る場合、号数ごとに原型とゴム型を用意する方法と、1つの型から鋳造後にサイズを調整する方法があります。
どちらが向くかは、デザインと数量で決まります。全周に模様があるリングは後からサイズを変えにくく、号数ごとの型が必要になりやすいです。
| 方法 | 向くデザイン | 型の数 |
|---|---|---|
| 号数ごとに原型・ゴム型 | 全周に模様がある、幅が広い | サイズ数ぶん |
| 1型+鋳造後にサイズ調整 | シンプルな甲丸・平打ち | 1つ |
| フリーサイズ(開き)設計 | ファッション向け | 1つ |
ゴム型は消耗品です。日本アイボリーは、繰り返し使うとゴムの一部が切れて使えなくなることがあると公開しており、原型の保管を勧めています。
日本アイボリーは、リングサイズの真円出しを3営業日で行うと公開しています。鋳造後の調整工程を見込んでおくと、型の数を抑えられる場合があります。
サイズ直しと原産国の関係
鋳造後のサイズ直しや仕上げは、原産国の判定に影響しません。JJAの規定では、ロストワックス鋳造の原産国は本体の鋳込み工程を行った国で決まり、仕上げや石留めは実質的な変更に当たりません。
海外で鋳造したリングを国内でサイズ直ししても、原産国は鋳造した国のままです。「日本製」と表示するなら、鋳込みを国内で行う必要があります。
- 原産国を決める工程:本体の鋳込み(ロストワックス鋳造の場合)
- 仕上げ、石留め、サイズ直しは原産国を変えない
- 消費者庁は原産国に関する不当な表示を指定表示として禁止
素材の決め方
リングは常に肌と物に触れるため、素材の硬さと価格のバランスで決めます。貴金属を使う場合は、JJAの表示規定に沿った品位で作ります。
公式サイトで参考価格を公開している例もあります。ENCODEのCASTYは、K18ゴールドリング148,000円〜、プラチナリング120,000円〜を掲載しています。
| 素材 | 品位表示の例(JJA) | 備考 |
|---|---|---|
| K18 | K18、Au750、K18YG/PG/WG | CASTY参考価格 148,000円〜(リング) |
| K10 | K10、Au416 | 金416‰以上 |
| Pt900 | Pt900 | CASTY参考価格 120,000円〜(プラチナリング) |
| SV925 | SV925、Ag925、925、Sterling | いぶし仕上げが可能 |
| 真鍮 | 品位表示なし(素材名を表示) | 金めっき(GP)などが前提 |
色を変えたい場合、K18YGにロジウムめっきをして「WG」と表示することはできません。JJAはこの場合K18 RHPと表示するとしています。
工場が扱う地金の種類も確認します。日本アイボリーはK10とK18の各色(YG・PG・WG)、PT900、AG925、AG950を取扱い地金として公開しています。
厚み・重量と価格の関係
リングの価格は、地金の重量×相場でほぼ決まります。日本アイボリーは銀の鋳造料金を「完成品重量×(銀地金相場+鋳造工賃)」と相場連動で公開しています。
薄くすれば安くなりますが、強度と鋳造の限界があります。同社はワックスで最低0.7mmの厚みが必要としています。
- 重量を減らす:裏側を抜く(裏抜き)、幅を細くする
- 厚みの下限:ワックスで0.7mm(日本アイボリー)
- 重量の目安:ワックス重量の約10倍がシルバー925の重量(同社)
- 地金代は相場で動くため、見積もりの有効期限を確認する
同社は、重量軽減や強度調整の提案を行う場合があると記載しています。上代が決まっているなら、重量の目標を先に伝えるのが近道です。
刻印と表示
リングの内側には、品位表示とブランドマークを刻印するのが一般的です。JJAは、商標やブランドマークは品位表示と明確に区別できるよう表示すると定めています。
造幣局の品位証明を受ける場合は、刻印のスペースが必要です。造幣局は金・銀製品の証明記号の最小サイズを縦0.8mm×横2.4mm、白金製品は縦0.8mm×横3.6mmと公開しています。
- 品位表示:K18、Pt900、SV925など(本体に打刻、彫刻、レーザー)
- ブランドマーク:品位表示と区別して配置
- 号数:「号」または「番」で表示できる
- 造幣局の証明記号:任意制度、手数料は金製品1〜7個で1,491円
細いリングでは刻印スペースが取れないことがあります。原型の段階で、刻印の位置と大きさを工場と決めておきます。
造幣局の手数料は個数で変わります。金製品の指輪は8〜30個で1個あたり213円、銀製品は8〜200個で1個あたり111円と手数料表に定められています。
品位試験では製品の一部を削り取ります。造幣局はキャスト製品では不要部分の切り取りで試料を採取すると公開しており、湯道の位置を残す設計も相談できます。
発注の流れと納期の目安
リングの流れは、他のアイテムと同じく原型確認を経て量産に進みます。サイズ展開がある場合は、原型確認で1サイズを承認してから他サイズを展開する進め方が一般的です。
納期の公開例として、日本アイボリーは原型製作に約2〜3週間、量産後に約2〜3週間と案内しています。K18YG・PGは毎週、K18WGとPT900は月2回の鋳造サイクルです。
- 仕様の確定(サイズ展開、素材、重量目標、刻印)
- 見積もり(数量別に複数案)
- 原型製作と確認(1サイズで形を承認)
- サイズ展開分の原型・ゴム型製作
- 鋳造、真円出し、研磨、刻印、めっき
- 検品と納品
追加発注に備えて、原型とゴム型の保管条件を決めておきます。三雄工芸は、最終発注から約半年以上注文がない型を整理時に廃棄すると公開しています。
発注は書面で行います。製造委託には取適法(中小受託取引適正化法)が関わり、公正取引委員会は発注書面の交付と受領後60日以内の支払期日を示しています。
この記事に出てくるメーカー
- CASTY3Dデータ持ちの1個試作に最速
- 日本アイボリー株式会社料金体系が最も透明な鋳造工場
- 三雄工芸小ロットは不向き、中ロット以上で
- 有限会社スペース貴金属6個〜の素材別ロットが明快
参照元
よくある質問
リングのOEMではサイズごとに型代がかかりますか?
デザインによります。全周に模様があるリングは号数ごとに原型とゴム型が必要になりやすく、シンプルな甲丸や平打ちは1型から鋳造後にサイズを調整できる場合があります。日本アイボリーは真円出しを3営業日で行うと公開しています。
リングのサイズは何号から何号まで作れますか?
JIS S4700:2022では1号(内径13.00mm)から35号(24.33mm)まで定められています。工場によって対応範囲は異なるため、展開したい号数を内径mmと併せて伝えます。
K18のリングはOEMでいくらくらいになりますか?
重量と相場で変わるため一律の相場はありません。公式サイトで参考価格を公開している例として、CASTYはK18ゴールドリング148,000円〜、プラチナリング120,000円〜を掲載しています。
リングの内側に入れる刻印は何が必要ですか?
主たる貴金属の種類と品位の表示です。JJAの規定ではK18やPt900などを本体に表示し、ブランドマークは品位表示と区別して入れます。造幣局の品位証明は任意で、金製品1〜7個の手数料は1,491円です。
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K18・Ptを国内一貫で。年1万件をこなすOEM工場
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