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板金加工の試作・小ロット · 基礎知識

板金の見積を早くもらう方法|送る情報・データ形式・各社の回答時間【2026年版】

板金の試作見積が遅れる原因と、早く返してもらうための情報のそろえ方を整理します。最短5分・45分・1時間・3日など掲載各社が公式に出している見積の回答時間、Webで単価を先に知る方法、電話だけでは見積が出ない理由までまとめました。

公開 2026年10月1日

試作の日程は、見積が返ってくるまでの時間で大きく変わります。同じ部品でも、送った情報が足りないと確認の往復で数日かかり、そろっていればその日のうちに金額が返ってくることがあります。

このページでは、掲載各社が公式サイトに書いている見積の回答時間と、見積に必要な情報を整理します。

見積が遅れる3つの原因

加工会社が見積を返せないときは、たいてい次のどれかが原因です。どれも送る側で先に手を打てます。

  • 情報が足りない: 材質・板厚・数量・表面処理のどれかが抜けている
  • データが読めない: 形式が合わない、寸法が読み取れない、2Dと3Dで食い違う
  • 後工程が分からない: 溶接・塗装・メッキの要否と仕様が書いていない

加工会社は不明な点を問い合わせてから見積るため、抜けがひとつあるだけで1往復分遅れます。最初の依頼で全部そろえることが、一番効く短縮策です。

もう一つの原因は、依頼の時刻です。CREST PRECISIONは午後3時までの依頼の95%を当日中に回答すると書いており、同じ内容でも午前中に送るほうが当日に返ってくる見込みが上がります。

各社が公式に出している見積の回答時間

見積の速さを数字で書いている会社は少なくありません。公式の表記を並べると次のとおりです。

会社公式の表記条件・注記
共栄精機最短5分で製作可否・見積回答担当が外出の際は翌日
ケイアイ原則45分以内を目安営業時間内(平日7:30〜16:30)
CREST PRECISION1時間以内(試作ページ)、平均4時間(FAQ)15時までの依頼の95%を当日回答
アスク最短1時間
アートウインズ・シートメタル通常半日程度急ぎは電話で最速1時間程度
ミューテック35営業日内に即日図面アップロード
モハラテクニカ最短即答
創円通常1-2営業日以内緊急の場合は当日中も可能
都留通常1〜3営業日
佐藤電機製作所基本3日処理や社内製作不可の場合は1週間ほど
オーディーケー3日〜7日加工方法・納期・価格を提示

短い時間の表記は、形状が単純で社内で完結する場合を前提にしていることが多いです。CREST PRECISIONも、複雑な形状や図面枚数が多い場合は時間内に回答できないことがあると注記しています。

佐藤電機製作所も、処理なし・社内完結なら基本3日、処理や社内製作不可の場合は1週間ほどと、条件で日数を分けて書いています。表面処理がある部品は、見積にも日数がかかると考えておいてください。

送るデータの形式をそろえる

図面の形式によって、加工会社がそのまま使えるかどうかが変わります。掲載各社の公式の案内は次のとおりです。

  • ケイアイ: 通常はDXFまたはPDFで支給。DXFなどの図面データ支給で製品単価が約10%変わることもある
  • ミューテック35: 2D CADデータと3Dデータを受け入れ。3Dデータのみは一般公差での見積
  • 都留: DXF、DWG等に対応
  • アートウインズ・シートメタル: イラストレーターのAIデータをdxfなどに変換して製作できる
  • ナサ工業: 特急品・短納期加工サービスのPL製品はdxfのCADデータを添付

DXFは板金の展開や切断のプログラムにそのまま使えるため、手入力の手間が減ります。PDFの図面に加えてDXFも送れるなら、両方を添付してください。

ファイル名には部品番号と版数を入れ、複数の部品を送るときは一覧表を付けると、見積の担当者が取り違えずに済みます。図面が6枚以上の場合はメールで直接相談するよう案内しているミューテック35のように、枚数で窓口を分ける会社もあります。

Webで単価と納期の目安を先に知る

平板の部品なら、問い合わせる前にWeb上で単価の目安を確かめられる会社もあります。公式に案内されている方法は次のとおりです。

会社方法対象・条件
ケイアイブラウザCAD見積もり平板のレーザー加工。ステンレス・鉄・アルミ、数量1〜9,999個、最大3,020×1,470mm。無料・登録不要
ケイアイスピード見積もり四角形・円形の標準形状。単価・送料・納期の目安を税抜で表示
ナサ工業特急品・短納期加工サービス1工程の製品、1製品10個まで。14時までの受付(入金確認)で1営業日発送
ミューテック35図面アップロード営業日内に即日見積

ケイアイのWeb見積は、曲げ・溶接・表面処理を含まない平板が対象で、複合加工は正式見積になります。Webの単価は目安として使い、曲げや溶接がある部品は図面を送って見積を取ってください。

ケイアイのCAD見積もりは、取り込んだ図面を当社へ送信するまで保存・収集しないと説明しています。社外に出す前の図面で価格感だけを確かめたいときにも使えます。

電話だけでは金額が出ない理由

急いでいると電話で概算を聞きたくなりますが、多くの会社は図面を見ないと金額を出しません。公式に理由を書いている会社もあります。

  • ワイビィー: 電話だけでは想像しかできず内容を正確に把握できないため、図面やイラストを送ってから見積
  • 共栄精機: 詳細な見積は電話やメールで受け付け、図面の見積は即回答をうたう

電話は、急ぎであることと送る予定のデータを伝えるために使うのが効果的です。そのうえで図面をメールかフォームで送ると、見積の担当者がすぐに取りかかれます。

特に急ぎの場合は電話での連絡を勧める会社もあります。アートウインズ・シートメタルは、急ぎなら電話で最速1時間程度で見積ると案内しています。

見積依頼に書く項目の一覧

見積の依頼文には、次の項目を書いてください。全部そろっていれば、加工会社からの確認はほとんど要らなくなります。

項目書き方の例
材質・板厚SUS304 t1.5、決まっていなければ候補を2つ
数量試作3個、量産の見込み月産200個
希望納期10月15日着、急ぎなら理由も
後工程TIG溶接2か所、粉体塗装(色番号)
検査寸法の検査成績書が必要か
添付PDF図面とDXF、3Dデータ

量産の見込み数は、加工方法の提案にも使われます。分からない場合も、桁だけ書いておくと見積の前提がそろいます。

検査成績書やミルシートが要る場合も、依頼の時点で書いておいてください。都留は要望があれば検査成績書、RoHS等の環境対応書類、ミルシートに対応すると書いています。

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参照元

よくある質問

板金の見積はどれくらいで返ってきますか?

会社によって最短5分から1週間程度まで幅があります。共栄精機は最短5分(担当外出時は翌日)、ケイアイは原則45分以内、CREST PRECISIONは試作ページで1時間以内(FAQは平均4時間)、アスクは最短1時間、都留は通常1〜3営業日、オーディーケーは3日〜7日と公式に書いています。

図面なしで板金の単価だけ知る方法はありますか?

平板の部品なら、ケイアイのブラウザCAD見積もりで形状を描くと、レーザー加工の単価と最短納期をその場で確認できます。無料・登録不要で、四角形・円形の標準形状ならスピード見積もりで税抜の単価と送料も表示されます。

板金の見積にはDXFとPDFのどちらを送ればよいですか?

両方送れるなら両方が確実です。ケイアイは通常DXFまたはPDFでの支給を案内し、DXFなどの図面データを支給すると製品単価が約10%変わることもあると書いています。都留もDXF、DWG等に対応しています。

【用途別】板金加工の試作会社おすすめ3選

※2026年10月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

1イチオシ

1個からの試作を、とにかく急ぐなら

CREST PRECISION株式会社

新規試作を月平均3955件。最短当日、初めての取引でも最短3日で出てくる

長野県岡谷市の精密板金会社で、新規の試作板金を月平均3955件手がけると公式に記載している。FAQで最短納期は当日、初回は品質レベル合わせのため最短3日間と答え、溶接ものも最短当日中の納品に対応する。見積は試作ページで1時間以内をうたい、FAQでは営業時間内の平均4時間、15時までの依頼の95%を当日回答。少量は「1個/ロット~10個/ロットが大好きです。」と書いている。

CREST PRECISION株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

2

装置の筐体・カバーを、量産を見据えて試作するなら

株式会社佐藤電機製作所

筐体・フレーム専門サイトを運営。10cm角〜2m×1m、試作から月産1000個まで

山梨県山梨市の精密板金会社で、筐体とフレームに特化した「精密筐体・フレームファクトリー」を運営する。10cm×10cm〜2m×1mの筐体・フレームを得意とし、最短3日・通常30日以内。試作は1個から受け、試作段階から量産を見据えた設計を行うと記載する。板厚は0.8〜3.2mmの筐体を多く扱い、量産はヌキだけの製品で月産1000個位まで実績がある。

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3

ステンレスを溶接して、研磨まで仕上げるなら

株式会社小花製作所

食品・医薬品機械向けのステンレス板金。TIGからロボット溶接、#800のバフ研磨まで自社

群馬県佐波郡玉村町で1964年4月に創業した板金・製缶の会社で、「ステンレス精密板金・製缶加工センター」を運営する。ロット1個から受け、SUS304・SUS316L・SUS430のほか鉄、チタン、アルミ、銅に対応。板厚はt0.5〜t25の実績が多く、t30〜t40クラスもある。溶接はTIG、ファイバーレーザー溶接、半自動、ロボット溶接、バフ研磨は#800の鏡面まで自社で行う。

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