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ステンレスの溶接もの試作|TIG・ファイバーレーザー溶接・研磨で選ぶ会社【2026年版】

ステンレスのタンク・ホッパー・カバーなど溶接を含む板金を試作したい方向けに、掲載各社が公式に挙げる溶接の方法、研磨・仕上げ、歪みと焼けへの対策、大物・厚板の対応を整理します。発注時に伝えることもまとめました。

公開 2026年10月1日

ステンレスの板金は、溶接と仕上げで出来が決まります。同じ図面でも、溶接の方法と研磨の範囲で、見た目も費用も日数も変わります。

このページでは、掲載各社が公式サイトに書いているステンレスの溶接と仕上げの記載をもとに、溶接ものの試作先の選び方を整理します。

ステンレスの溶接ものは、溶接の方法と仕上げで会社が分かれる

ステンレスの溶接もので会社を選ぶときは、次の2点を先に決めると候補が絞れます。

  • 溶接の方法: TIG溶接、ファイバーレーザー溶接、スポット溶接、ロボット溶接のどれが合うか
  • 仕上げ: 溶接のビードを残すか、削るか、鏡面まで磨くか
  • 用途: 食品や医薬品に触れるか、装置の外装か、内部の部品か

食品機械のサニタリー部品と、装置の外装カバーでは、求められる仕上げがまったく違います。用途を最初に伝えることで、加工会社が溶接と研磨の方法を提案しやすくなります。

装置の外装なら、溶接の跡が表から見えるかどうかが評価の中心になります。内部の部品なら、強度と寸法が合っていれば仕上げは最小限で済み、費用も日数も抑えられます。

溶接の方法を公式に挙げている会社

ステンレスの溶接に使う方法を公式サイトに書いている会社を並べると次のとおりです。

会社公式に挙げる溶接の方法
小花製作所TIG溶接、ファイバーレーザー溶接、半自動溶接(MIG、MAG、CO2)、ロボット溶接
都留ファイバーレーザー溶接、TIG垂直自動溶接機、TIGフィラロボット溶接機、NCスタッド溶接機、テーブルスポット溶接機
CREST PRECISIONTIG溶接、ファイバーレーザー溶接、スポット溶接
シマムラ製作所Tig溶接、半自動溶接、ファイバー溶接
遠松製作所レーザー溶接、テーブルスポット溶接、スタッド溶接、TIG、半自動、YAGレーザー溶接機
テクニカ鉄・ステンレス溶接、TIG溶接、MIG溶接、ロボット溶接
上村製作所TIGを主体(スパッタのない仕上がりを求められる仕事が大半のため)

試作の1個では手で行うTIG溶接が中心になりますが、台数が増えるとロボット溶接やファイバーレーザー溶接の方が品質をそろえやすくなります。試作の段階から量産の溶接方法を聞いておくと、仕様の変更を減らせます。

溶接の方法によって、溶接できる板厚と継手の形も変わります。薄板の突き合わせなのか、厚板の隅肉なのかを図面で示すと、加工会社がどの方法で溶接するかを判断しやすくなります。

サニタリー部品は、ビードと研磨まで決めて頼む

食品や医薬品に触れる部品では、溶接の跡に汚れや雑菌がたまらない仕上げが求められます。掲載各社の公式の記載は次のとおりです。

  • 小花製作所: 食品機械ではサニタリー性・美観性が重要なため、ビードカットやバフ研磨、電解研磨で雑菌の繁殖や粉詰まりを防ぐと説明
  • 小花製作所: バフ研磨は#800の鏡面仕上げまで自社で対応し、電解研磨は協力会社と連携
  • シマムラ製作所: 衛生面に優れたステンレスの加工を得意とし、厨房機器や医療機器に対応
  • 都留: ファイバーレーザー溶接とヘアライン仕上げの組み合わせ事例

研磨の番手や電解研磨の有無は、図面に書かないと加工会社ごとに仕上がりが変わります。小花製作所のように研磨の範囲を数字で示している会社に、番手まで指定して相談してください。

研磨や電解研磨を協力会社に出す場合は、その分の日数が加わります。急ぎの試作では、研磨まで自社で完結できるか、外に出す工程はどれかを最初に確かめてください。

歪みと焼けを抑える溶接の選び方

ステンレスは熱で歪みやすく、溶接の周りに焼け色が出ます。歪みと焼けへの対策として、公式に書かれている内容を挙げます。

  • CREST PRECISION: ファイバーレーザー溶接は溶接熱による歪みが少なく、薄板や熱に弱い材料でも歪みの少ない溶接ができると説明
  • 都留: TIG溶接からファイバーレーザー溶接に変え、ヘアライン仕上げで高品質に仕上げた事例
  • 都留: TIG垂直自動溶接機でサンダー仕上げを不要にした水槽タンクの事例
  • 上村製作所: 表面にスパッタのない仕上がりを求められる仕事が大半のため、TIGを主体にする

薄板のカバーで歪みを嫌う場合は、ファイバーレーザー溶接を持つ会社を候補に入れてください。溶接の後に焼けを取るか、取った跡を研磨するかも、見積の前に決めておく項目です。

焼け取りを公式に工程として挙げている会社もあり、都留は技術と設備のページで溶接焼け取りを扱っています。焼けの許容範囲を写真で共有すると、仕上がりの食い違いを防げます。

大物・厚板のステンレスを頼める会社

タンクや架台のように大きい、あるいは厚いステンレスの品物は、扱える会社が限られます。公式に大きさや板厚を書いている会社は次のとおりです。

会社公式の記載
小花製作所板厚はt0.5〜t25の実績が最多、t30〜t40クラスの実績あり。トレーラーに積載できるサイズ(L12,500mm×W2,350mm程度)まで、2.8トンのホイストクレーン2基
かねよしレーザー切断はSUS30mmまで
共栄精機ファイバーレーザー加工機でSUS12mmまで切断
都留SUS〜6.0t、製品1,000mm×1,000mm以内
CREST PRECISION板厚6.0mmまで

厚板の切断だけならかねよしや共栄精機、厚板を溶接して大きな装置部品にするなら小花製作所、という分け方ができます。薄板の精密なカバーなら、都留やCREST PRECISIONの範囲に収まります。

厚板の溶接は、溶接の量が増えるぶん歪みと日数も増えます。大物を試作する場合は、溶接の後に歪みを取る工程と、寸法を測る方法まで見積の段階で確かめてください。

ステンレスの溶接ものを相談できる会社の地域

溶接ものは大きく重い品物になりやすく、運ぶ手間も考えて相談先を選ぶことがあります。掲載各社の所在地を、ステンレスの溶接の記載とあわせて並べます。

  • 群馬県: 小花製作所(玉村町)、モハラテクニカ(高崎市)
  • 東京都・神奈川県: 都留(大田区・川崎市)、シマムラ製作所(藤沢市)、オーディーケー(青梅市)
  • 長野県: CREST PRECISION(岡谷市)、吉見鈑金製作所(上田市)
  • 愛知県・静岡県: 遠松製作所(津島市)、テクニカ(磐田市)
  • 京都府: 上村製作所(八幡市、横浜サテライトあり)

大物のタンクや架台は、配送の方法と費用も見積に含めて比べてください。小花製作所はトレーラーに積載できる大きさまで製作できると書いています。

近い会社なら打ち合わせや立ち会いにも行きやすく、溶接の仕上がりを途中で確かめることもできます。初めての溶接ものは、一度現物を見て仕上げの基準を合わせておくと、2個目以降の手戻りが減ります。

ステンレス溶接品を発注するときに伝えること

ステンレスの溶接ものの依頼では、次の項目を図面か注記に書いてください。どれも抜けると、加工会社が仮の条件で見積ることになります。

  1. 材質の記号と表面の仕上げ(SUS304の2B・HLなど)
  2. 溶接の位置と長さ、全周か断続か
  3. 溶接後の仕上げ(ビードを残す・削る・研磨の番手)
  4. 電解研磨や不動態化など、追加の処理の要否
  5. 水漏れや気密を確かめる検査の要否

用途が食品や医薬品の場合は、そのことも書いてください。小花製作所は試作段階のコストダウン・納期短縮のVAVE提案も積極的に行うと書いており、用途が分かれば溶接箇所の見直しまで提案を受けられます。

この記事に出てくる会社

参照元

よくある質問

ステンレスのホッパーやタンクを1個から試作できますか?

できます。小花製作所はロット1個から受け、充填機用ホッパーやサニタリータンク、サニタリー配管の製作事例を公開しています。TIG・ファイバーレーザー・半自動・ロボット溶接に対応し、#800の鏡面までバフ研磨を自社で行います。

薄いステンレスを歪ませずに溶接するにはどうすればよいですか?

ファイバーレーザー溶接を持つ会社に相談する方法があります。CREST PRECISIONは、ファイバーレーザー溶接は溶接熱による歪みが少なく、薄板でも歪みの少ない溶接ができると説明しています。都留もTIGからファイバーレーザー溶接に変えた事例を公開しています。

ステンレスの電解研磨まで頼めますか?

小花製作所は、塗装・アルマイト・メッキ・電解研磨について協力会社と連携して対応すると書いています。バフ研磨は#800の鏡面仕上げまで自社で対応します。

【用途別】板金加工の試作会社おすすめ3選

※2026年10月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

1イチオシ

1個からの試作を、とにかく急ぐなら

CREST PRECISION株式会社

新規試作を月平均3955件。最短当日、初めての取引でも最短3日で出てくる

長野県岡谷市の精密板金会社で、新規の試作板金を月平均3955件手がけると公式に記載している。FAQで最短納期は当日、初回は品質レベル合わせのため最短3日間と答え、溶接ものも最短当日中の納品に対応する。見積は試作ページで1時間以内をうたい、FAQでは営業時間内の平均4時間、15時までの依頼の95%を当日回答。少量は「1個/ロット~10個/ロットが大好きです。」と書いている。

CREST PRECISION株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

2

装置の筐体・カバーを、量産を見据えて試作するなら

株式会社佐藤電機製作所

筐体・フレーム専門サイトを運営。10cm角〜2m×1m、試作から月産1000個まで

山梨県山梨市の精密板金会社で、筐体とフレームに特化した「精密筐体・フレームファクトリー」を運営する。10cm×10cm〜2m×1mの筐体・フレームを得意とし、最短3日・通常30日以内。試作は1個から受け、試作段階から量産を見据えた設計を行うと記載する。板厚は0.8〜3.2mmの筐体を多く扱い、量産はヌキだけの製品で月産1000個位まで実績がある。

株式会社佐藤電機製作所の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

3

ステンレスを溶接して、研磨まで仕上げるなら

株式会社小花製作所

食品・医薬品機械向けのステンレス板金。TIGからロボット溶接、#800のバフ研磨まで自社

群馬県佐波郡玉村町で1964年4月に創業した板金・製缶の会社で、「ステンレス精密板金・製缶加工センター」を運営する。ロット1個から受け、SUS304・SUS316L・SUS430のほか鉄、チタン、アルミ、銅に対応。板厚はt0.5〜t25の実績が多く、t30〜t40クラスもある。溶接はTIG、ファイバーレーザー溶接、半自動、ロボット溶接、バフ研磨は#800の鏡面まで自社で行う。

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自社の部品に合う板金会社を、無料で相談する

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