シルバーアクセサリーOEM · 基礎知識
SV925・SV950・純銀の違い|銀の品位の決まり方と、刻印に書いてよい表示
シルバーアクセサリーのOEMで選ぶ銀の品位(SV925・SV950・純銀)の違いを、日本ジュエリー協会の表示規定と造幣局の公開情報で整理。刻印に書いてよい表示、SV950に対応する会社、見積に書く項目まで。
シルバーアクセサリーのOEMでは、最初に銀の品位を決めます。この記事では、品位の決まり方、SV925とSV950と純銀の違い、刻印の表示ルール、対応する会社を順に整理します。
表示のルールは日本ジュエリー協会の表示規定と、造幣局の公開ページを根拠にしています。会社ごとの対応は、各社の公式サイトの記載だけを使っています。
品位は、銀の最低含有率を千分率で示す
日本ジュエリー協会の表示規定は、純度を貴金属の含有率として千分率(‰)で表すとしています。品位は、その合金に含まれる貴金属の最低含有率を、元素記号と千分率の一体で表したものです。
同じ規定は、JIS H6309:2022による銀の品位区分を次の6つとして載せています。アクセサリーで目にするのは、このうち925と950が中心です。
| 品位 | 銀の最低含有率 | 表示の例(規定の書き方) |
|---|---|---|
| 999 | 999‰ | Ag999。「純銀」と表示できる |
| 990 | 990‰ | Ag990 |
| 958 | 958‰ | Ag958・SV958(ブリタニアシルバー) |
| 950 | 950‰ | Ag950・SV950 |
| 925 | 925‰ | Ag925・SV925・925・Sterling |
| 800 | 800‰ | Ag800 |
表示規定は、品位925の銀合金をSterlingまたはSterling Silverと表示できるとし、スターリングは割り金に銅が用いられることが多いと書いています。SV958の「ブリタニアシルバー」のように、固有名詞のある銀合金は元素記号と千分率の一体で表すとしています。
SV925・SV950・純銀で変わること
3つの違いは、銀の割合と、それに伴う割金(銀以外の金属)の量です。GEMILYAは公式サイトで、純銀は柔らかく傷や変形が起きやすいため、強度を持たせたSV925がシルバーアクセサリーの標準になっていると説明しています。
- SV925: 銀92.5%、残り7.5%を銅などの割金にした合金。スターリングシルバーとも呼ばれる
- SV950: 銀の割合が95%以上。今回の調査では扱う会社が限られる
- 純銀: 表示規定では999‰以上を「純銀」と表示できる。1000‰(100%)の表示は使ってはならないとされる
EDGE Castの料金ページやGEMILYAの解説には「SV1000」という表記が出てきます。商品の表示や刻印にする場合は、表示規定に合わせてAg999や「純銀」と書くのが安全です。
刻印・商品ページに書いてよい銀の表示
表示規定の「銀の表示法」には、記号の使い方が具体的に書かれています。刻印だけでなく、商品ページや台紙の表記にも同じ考え方が使えます。
- 銀はSV・Silver・SILVERを使ってよい。その場合は品位を併記する(SV925、Silver925など)
- SV・Silver・SILVERだけを使う場合は、925‰以上でなければならない
- 銀925は元素記号を省いて「925」と表示でき、SterlingまたはSterling Silverとも表示できる
- 漢字の「銀」で品位を書かない場合は925以上、「銀製」なら800以上でなければならない
品位を上げてSV950で作るなら、刻印もSV950にそろえると価値が伝わります。どの表記をどこに入れるかは、原型を作る前に決めておきます。
造幣局の証明記号は、品位の数字と日の丸の組み合わせ
造幣局は、貴金属製品を製造・販売する事業者の依頼に応じて品位試験を行い、合格した製品に証明記号(ホールマーク)を打刻しています。デザインは日の丸と、品位を表すひし形の中の数字の組み合わせです。
- 依頼できるのは貴金属製品の製造業者・販売業者
- マークは任意の制度で、市販品にはマークのない製品もある
- K18やPt900などの記号は、造幣局の証明記号ではない
つまり、OEMで作った製品の「SV925」の刻印は、作り手による品位の表示です。第三者の証明が必要な場合は、OEM会社が手配できるかを見積の段階で相談してください。
SV950やピンクシルバーに対応する会社
今回調べた18社のうち、SV925以外の銀の品位に対応すると公式に書いていたのは3社でした。SV925だけを扱う会社が多数です。
| 会社 | 公式に記載のある銀 | シルバーの最小ロット |
|---|---|---|
| 日本アイボリー | AG925、AG950、ピンクシルバー | キャストは1個から |
| EDGE Cast | SV1000、SV950、SV925 | 明記なし(最低工賃制) |
| Tesoro | シルバー925・950 | 1pcsから |
| 銀工房 | 銀、ピンクシルバー | 少ない数でも可(個数の記載なし) |
| GEMILYA | シルバー925 | 最低ロットなし・1個から |
| OPULA | シルバー925 | 30個から(簡易カスタマイズ)。2026年10月1日時点で新規受付を一時停止中 |
ピンクシルバーは日本アイボリーと銀工房が扱うと書いています。日本アイボリーではピンクシルバーのキャストは月1回程度の受付です。
品位の刻印は、位置と方法を原型の前に決める
品位の刻印は、あとから入れるより原型の段階で場所を決めておく方が仕上がりがきれいです。GEMILYAは、品位刻印(SV925)の位置と方法をデザインに合わせて提案すると公式に書いています。
- リング: 内側か外側か。幅が細いほど入る文字は少なくなる
- ペンダントトップ: 裏面に入れる。GEMILYAの製作事例では、ロゴのペンダントトップの裏面にSV925の刻印を入れる仕様だった
- 方法: 石友は手打ちとレーザー、グラッシーは漢字にも対応するレーザー刻印、EDGE Castは料金表にレーザーの金種刻印(1,000円〜)と、手押し・レーザーの文字入れ(税別)を載せている
- 細い線: GEMILYAは細すぎる線は形状を調整する場合があるとしている
ブランドロゴと品位表示を並べて入れるなら、どちらを大きくするかも決めておきます。GEMILYAでは、刻印の位置は原型・データの確認の段階で決める項目になっています。
品位を決めたら、見積の依頼文に入れる4行
品位は、地金代と刻印の内容の両方に関わります。見積を取るときは、次の4行を最初に書いておくと往復が減ります。
- 本体の品位: SV925/SV950/未定(2案で見積)
- 刻印する表示: SV925・925・Sterlingなど、入れたい表記と位置
- めっきの有無: ロジウムめっきなど、表面の仕上げを付けるか
- 数量の候補: 1個・30個・100個など、比べたい数量
GEMILYAは、同じ仕様で数量を変えた3案を並べて見積もると公式に書いています。品位を2案にするなら、数量と掛け合わせて比べられるか相談してください。
この記事に出てくる会社
- EDGE Cast原型持込で、SV950も鋳造と仕上げだけ頼むなら
- GEMILYA(ジェミリア)SV925を1個から、仕上げまで相談するなら
- 銀工房ラフからシルバーの原型を起こすなら
- 株式会社グラッシーSV925に漢字の名入れと黒仕上げを
- 株式会社石友SV925を100本以上、社内一貫で
- 日本アイボリー株式会社SV950・ピンクシルバーも鋳造するなら
- OPULASV925のロゴ入れを30個から、単価を見て決めるなら
参照元
よくある質問
SV925とSV950はどう違いますか?
銀の最低含有率の違いです。SV925は銀92.5%、SV950は95%以上を示します。日本ジュエリー協会の表示規定は、SVの記号を使うときは品位を併記するよう定めています。今回の18社では、日本アイボリー・EDGE Cast・Tesoroの3社がSV950への対応を公式に記載していました。
シルバーアクセに「SV」とだけ刻印してもいいですか?
表示規定では、SV・Silver・SILVERだけを使う場合は925‰以上の純度でなければならないとしています。SV925なら「SV」だけでも規定上は問題ありませんが、品位を併記したSV925の方が誤解がありません。
純銀のアクセサリーは「SV1000」と書いていいですか?
表示規定は、貴金属の純度表示に1000‰を用いてはならないとし、999‰以上の銀は「純銀」(Ag999)と表示できるとしています。商品の表示にするならAg999か純銀が安全です。
【用途別】シルバーアクセサリーOEM会社おすすめ3選
SV925を1個から、仕上げまで相談して作るなら
PRGEMILYA(ジェミリア)
いぶしかロジウムか、1個作って確かめられる
シルバー925を最低ロットなしで1個から製作し、鏡面・いぶし・マット・ヘアラインの4仕上げとロジウム・ブラックロジウム・ゴールドメッキ、部分メッキを同じ窓口で選べる。銀は地金代の比重が小さく工程の数が単価を左右すると公式に説明し、同じ仕様で数量を変えた3案の見積を出す。
SV925を国内生産で、12個からの初回ロットで出すなら
有限会社スペース
SV925を12個から、国内生産で
シルバー925は1色12個/ペアからで、国内生産。サンプル約2週間・量産約4〜6週間と日数を公開し、天然石・パーツ・CADデータ・原型の持ち込みにも対応する。素材ごとの最小ロット(K10・K18・プラチナは1色6個から)も公式に並んでいる。
AG925・AG950を自社工場で鋳造してもらうなら
日本アイボリー株式会社
SV950もピンクシルバーも、工賃の式で読める
浜松の自社工場で原型から鋳造・研磨・石留・刻印まで行い、業務の90パーセントが他社からの委託製造。シルバーはAG925・AG950・ピンクシルバーに対応し、キャストは事業者も個人も1個から、料金は完成品重量×(銀地金相場+工賃183円、個人240円)消費税別と式で公開している。