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ブリスター包装機 · 基礎知識

ブリスター包装機の処理能力の読み方|錠/分・シート/分・ショット/分と機械の大きさ

ブリスター・PTP包装機の能力表示(錠/分、シート/分、ショット/分、回/分)の読み方と、必要能力の計算、機械寸法・電源・圧縮空気の確認点を、掲載メーカーの公式仕様で解説します。

公開 2026年10月1日

ブリスター包装機のカタログには、錠/分、シート/分、ショット/分など、いくつもの単位が出てきます。単位をそろえないと、機種の比較を間違えます。

能力の単位は4種類ある

メーカーによって能力の書き方が違います。まず、それぞれが何を数えているのかを押さえます。

単位数えているもの使っている例
錠/分1分間に包める錠剤の数CKD FBP-800E 8,000錠/分
シート/分1分間に打ち抜くシートの数マルホ発條工業 EAGLE LP 20シート/分、ミューチュアル PRESTA1000 100シート/分
ショット/分1分間の成形・打ち抜きの回数CKD CFF-360E 最大20ショット/分、大森機械工業 FV-9000 20ショット/分
回/分半自動機などの操作回数大和化成工業 K-200KS 2〜4回/分

錠/分はシート当たりの錠数で計算されている

マルホ発條工業は、錠/分の値を1シート10錠で計算していると注記しています。たとえばEAGLE 100は100シート/分で1,000錠/分です。

  • 1シートの錠数が少ないと、同じシート/分でも錠/分は小さくなる
  • 1ショットで打ち抜けるシート数は、シートの形で変わる(マルホ発條工業の注記)
  • 例:EAGLE MULTIで90×45mmのシートなら1ショットで3シート

自社の製品が1シート何錠かを先に決め、シート/分に直して比べると間違いがありません。

必要な能力を逆算する

必要な能力は、1日の生産数と稼働時間から逆算します。止まる時間を見込んで、計算値より余裕を持たせます。

  1. 1日に必要なシート数(または個数)を出す
  2. 1日の実稼働時間(分)で割る
  3. 段取り替えや停止を見込んで、7〜8割程度の稼働率で割り戻す
  4. その値を満たす機種を候補にする

大和化成工業は、K-200KSの例として1日7時間で70,000錠と書いています。半自動機でも、量が少なければ十分に間に合う場合があります。

掲載社の能力の幅

区分機種能力(公式記載)
半自動大和化成工業 K-200KS操作回数2〜4回/分
小型マルホ発條工業 EAGLE LP最大20シート/分
小型マルホ発條工業 EAGLE 50最大500錠/分
少量生産用ミューチュアル PRESTA1000100シート/分
中型CKD FBP-300E23,000錠/分
大型マルホ発條工業 PF-H60006,000錠/分
大型CKD FBP-800E8,000錠/分

機械の大きさと重さ

能力が上がるほど機械は長く重くなります。置き場所と床の強さは、能力と同じくらい大事な条件です。

機種機械寸法・重量(公式記載)
マルホ発條工業 EAGLE LPW1700×D750×H1700mm、約600kg
マルホ発條工業 EAGLE MULTIW2050×D650×H1600mm、約800kg
ミューチュアル PRESTA10002,400×850×1,700mm
大和化成工業 K-200KSW950×D800×H1,685mm、400kg
CKD CFF-360E全長7,600mm、約3,800kg

CKDは、CFF-360Eのメンテナンス寸法として前後各1mを設けるよう書いています。機械の寸法だけでなく、周りの作業スペースも図面に入れてください。

電源と圧縮空気も能力の一部

  • マルホ発條工業 EAGLE LP:単相AC208V、圧縮空気600ℓ/分
  • マルホ発條工業 EAGLE MULTI:3相AC200V、圧縮空気450ℓ/分
  • CKD CFF-360E:AC200V 51kVA、圧縮空気1,600Nℓ/分(使用圧力0.6MPa)
  • 大和化成工業 K-200KS:AC200V、ヒーター1.05kWh・モーター0.55kWh

圧縮空気の量が足りないと、成形が安定せず能力が出ません。コンプレッサーの増設が必要かどうかを、見積の段階で確かめてください。

台紙シール機は包装面積で比べる

台紙シール機は能力より、1回でシールできる面積で機種を分けています。台紙の大きさと1回に並べる数から機種を選びます。

機種包装面積・シール面積
タイセイテクノ TB3540W400×D350mm
タイセイテクノ TB5060W600×D500mm
タイセイテクノ TYH-50(シールトリマー)W900×D600mm
ジェーピーインク BP-1A600×500mm

能力の数字を比べるときの落とし穴

カタログの能力は、機種ごとに前提が違います。同じ数字に見えても、比べ方を間違えると機種選びがずれます。

  • 最大値と標準値の違い(CKDは被包装品により異なると注記)
  • 1シートの錠数の前提(マルホ発條工業は1シート10錠で計算)
  • 手供給か自動供給か(手供給だと人の速さが上限になる)

必要能力の計算例

1日に10錠入りのPTPシートを30万錠ぶん作る場合を例に、必要な能力を計算します。数字は計算の流れを示すための仮の値です。

手順計算結果
1日の錠数300,000錠30,000シート
実稼働時間8時間×60分480分
単純な必要能力30,000÷480約63シート/分
稼働率75%で割り戻し63÷0.75約84シート/分
錠/分に直す84×10錠約840錠/分

この例なら、1,000錠/分クラスの機種が候補になります。マルホ発條工業のEAGLE 100(1,000錠/分)やミューチュアルのPRESTA1000(100シート/分)が同じ区分です。

能力より効くのは止まる時間

包装機は、フィルム交換や型替え、トラブルで止まる時間が生産量を大きく左右します。最大能力の高さだけで選ぶと、実際の生産量が思ったほど伸びないことがあります。

  • フィルムの掛け替えのしやすさ(CKDはフィルム通しのアシスト台を装備と記載)
  • 品種切り替えの時間(CKDは品種切替時に条件を自動で切り換え)
  • スクラップの処理(CKDはスクラップ受袋の交換頻度を「1回/2時間以上」と記載。仕様により異なる場合あり)
  • トラブル箇所の表示(CKDはタッチパネルでトラブル箇所と詳細情報を表示)

能力を比べるときのチェックリスト

  • 単位(錠/分・シート/分・ショット/分)をそろえたか
  • 1シートの錠数と、1ショットのシート数を伝えたか
  • 最大値か、自社製品での実力値か
  • 段取り替えの時間を含めた1日の生産量で比べたか
  • 電源・圧縮空気・冷却水の追加が要るか

この記事に出てくるメーカー

参照元

よくある質問

錠/分とシート/分はどう換算しますか?

シート/分に1シートの錠数を掛けると錠/分になります。マルホ発條工業は1シート10錠で計算しており、EAGLE 100の場合は100シート/分=1,000錠/分と注記しています。

カタログの能力はそのまま出ますか?

多くは最大値です。CKDは生産速度について被包装品により異なると注記しています。自社の製品とシートで、実際に出る能力を確かめてください。

小型機でも1日にどのくらい包めますか?

大和化成工業の半自動PTP包装機K-200KSは、操作回数2〜4回/分で、例として1日7時間で70,000錠と書いています。

【用途別】ブリスター包装機メーカーおすすめ3選

※2026年10月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

1イチオシ

医薬品のPTPを、治験の少量から量産まで同じメーカーで揃えるなら

マルホ発條工業株式会社

最大500錠/分の小型機から6,000錠/分まで、PTP包装機を1枚の比較表で公開

PTP包装機はEAGLE 50(最大500錠/分)、EAGLE 100(1,000錠/分)、EAGLE 200(2,000錠/分)からPF-H6000(6,000錠/分)まで段階的にそろい、能力・最大シートサイズ・機械外寸を比較表で公開している。小型のEAGLE LPは圧空・プラグアシスト圧空・プラグ冷間(アルミ)成形に対応し、クリニックや研究所での運用を挙げる。高薬理製剤向けの水洗い対応も説明している。

マルホ発條工業株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

2

食品・日用品のブリスターを高速で量産するなら

CKD株式会社

プラグアシスト圧空成形のCFFシリーズ。医薬品PTPは最大8,000錠/分のFBP

食品・日用品ブリスター包装機CFF-360Eはプラグアシスト圧空成形で最大20ショット/分、成形深さ最大60mm、容器にA-PET・PP・HIPS・PVC・PVDCを使える。オプションのフラッシュMAPで機内の窒素充填、チェーン洗浄装置なども選べる。医薬品向けのFBPシリーズは最大8,000錠/分で、異物検査・集積・バンド・ピローまでライン一式がそろう。

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3

歯ブラシ・文具などの台紙ブリスターを、受託から始めて自社機に移るなら

株式会社ジェーピーインク

2〜6ステーションのシール機BPシリーズ。インパルスシールも選べ、成形品と受託加工もある

ブリスターパックシール機は2ステーションのBP-02、多品種中量向けのBP-4、大型テーブルのBP-6、600×500mmのシール面積を持つBP-1Aの4機種。一般的なヒートシールに加え、熱プレスを使わないインパルスシールも選べる。成形品(ブリスター容器)は親会社の工場で製造し、成形品の購入を条件にブリスターパック加工も受託している。

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