3比較ハブクリーンブース

クリーンブース · 用途別

食品の充填・包装ラインのクリーンブース|局所クリーン化、ラインのトンネル化、FFU台数、清浄度と菌の考え方

食品工場の充填・包装の工程に置くクリーンブースを、局所クリーン化の考え方、ラインを連結ブースで覆うトンネル化、食品向けの清浄度の目安、FFU台数の決め方、清浄度と菌の関係、防虫・ステンレスなど食品工場らしい仕様の観点で、掲載メーカーの公式記載から整理します。

公開 2026年10月1日

食品工場では、工場全体をクリーンルームにするより、充填や包装の工程だけをきれいにする方が現実的なことが多くあります。このページでは、食品のラインにクリーンブースを置くときの考え方を、メーカーの公式な記載をもとに整理します。

清浄度の目安、菌との関係、ラインのトンネル化、FFUの台数、掃除しやすい構造の順に見ていきます。最後に、見積で伝える条件と最初に当たる会社をまとめます。

食品工場で局所クリーン化を選ぶ理由

三共空調は、クリーンブースを食品の充填・包装のためのクリーンスペースを必要な所に簡単につくる設備と説明しています。作業場の一部や設備機械、ラインの一部だけを局所的に高清浄度化し、比較的簡易かつ安価にクリーンスペースを作れると書いています。

  • 工場全体をクリーン化するより費用を抑えやすい
  • 製品が空気にさらされる工程だけを守れる
  • メンテナンスや移動が簡単・迅速にできる(三共空調)
  • ラインの変更に合わせて形を変えやすい

食品向けの清浄度の目安

トヨシマ電機は、産業別の清浄度の分類で、食品工業関連(乳製品・醸造品・食肉加工など)をクラス1,000〜100,000としています。三共空調のCB-6/CB-7は、Class5(100)〜Class8(100,000)に対応すると書いています。

メーカー食品向けに関わる清浄度の記載
トヨシマ電機食品工業関連はクラス1,000〜100,000(産業別の分類表)
三共空調CB-6/CB-7はClass5(100)〜Class8(100,000)
ニットー冷熱製作所クラス100、1000、10000、100000の一覧
エーディエフクラス100,000〜1000の簡易的なクリーンルームに特化

清浄度と菌は別に考える

清浄度のクラスは、空気中の粒子の数で決まります。三共空調はクラスごとに1m³あたりの粒子の上限濃度を表で示し、エーディエフも1立方フィートに0.5ミクロンのホコリが何個あるかで決まると説明しています。つまり、清浄度のクラスは粒子の数であり、菌の数そのものではありません。

  • 清浄度(粒子の数): クリーンブースとFFUで下げる
  • 菌: 清掃・消毒、作業者の衛生、原料の管理などと組み合わせて管理する
  • ブースの性能は、粒子の清浄度と、菌の管理の両面で評価する

ブースを入れれば菌の問題が解決するわけではありません。衛生管理の手順の中で、ブースに何を任せるかを決めてください。

ラインを覆うトンネル化

流れ作業の食品ラインでは、ブースを連結してラインごと覆う使い方があります。ニットー冷熱製作所は、連結して食品加工ラインや無菌包装作業場をクリーントンネルとして利用できると書いています。

メーカー連結・トンネル化に関わる記載
ニットー冷熱製作所連結して食品加工ラインや無菌包装作業場をクリーントンネルとして利用。温冷湿調整ユニットとの組み合わせも可能
SCREEN SPE サービス連結使用で広いクリーンルーム環境、レイアウト変更にも対応
蒲田工業包装機クリーンブース、充填用クリーンブースをラインナップ
三共空調組み立て簡単、レイアウト自在

FFUの台数を見積もる

三共空調は、ブースの容積と清浄度から必要風量を出す手順を公開しています。食品ラインでよく使われるClass 7〜8の場合を、同社の換気回数の目安で計算してみます。

条件Class 7(換気回数40回程度)Class 8(換気回数20回程度)
容積30m³(5.0×2.0×3.0m)40×30÷60=20m³/min20×30÷60=10m³/min
処理風量10m³/minのFFU2台1台

Class 7の例は三共空調が公式に示している計算で、Class 8は同じ式に同社の換気回数の目安を当てはめたものです。実際の台数は、ライン上の発塵や開口部の大きさで変わるので、メーカーに確かめてください。

食品工場らしい仕様

食品工場では、水や薬剤での清掃、虫の侵入、作業場の温度といった条件があります。公式に書かれている仕様を並べます。

  • ステンレス: トヨシマ電機のSUS製、蒲田工業のステンレス製ブース、三宝電機・コトヒラ工業もステンレスを選べる
  • 防虫: 蒲田工業の防塵・防虫ブース(外部からの粉塵・防虫対策や異物混入防止に優れた密閉性の高い構造と説明)
  • 温湿度: ニットー冷熱製作所は温冷湿調整ユニットと組み合わせ可能。蒲田工業は空調付きクリーンブース
  • フィルター交換: ニットー冷熱製作所はメインフィルターをブースの内側から交換できる

入口と人の動線

ブースを置いても、人と物の出入りで汚れが入れば効果は落ちます。ブースの入口に付けられる設備を並べます。

  • 前室やエアシャワーの設置: ニットー冷熱製作所(クラス100000の型で前室やエアシャワーの設置も可能と記載)
  • エアシャワーの取り付け: コトヒラ工業(一般的なエアシャワーから簡易エアシャワーまで)
  • 出入口のアレンジ: ニットー冷熱製作所

掃除しやすい構造を選ぶ

食品工場のブースは、毎日の清掃のしやすさが衛生を左右します。埃がたまりにくい構造や、手入れのしやすさを公式に書いている例を並べます。

メーカー公式の記載
蒲田工業壁・天井面を徹底してフラットな構造にし、埃だまりを防止
ニットー冷熱製作所メインフィルターをブースの内側から交換できる
ホクト総研カーテンの下部端面は折返溶着加工
トヨシマ電機、蒲田工業ほか錆に強いステンレス製を選べる

ブースの中の発塵を減らす

ブースは外からのホコリを防ぎますが、中で出るホコリは中の運用で減らす必要があります。食品ラインで気を付けたい点を並べます。

  • 段ボールや紙袋などの包材は、ブースの外で開けてから持ち込む
  • ブースの中に置く物を、作業に必要なものだけにする
  • 作業者の出入りの回数を減らし、出入口のカーテンを開け放さない
  • 粉体を扱う工程は、ブースとは別に集塵の対策を考える

ブースの中の発塵が多いと、FFUのフィルターも早く詰まります。発塵の多い作業はブースの外に出せないか、工程の並びから見直してください。

トンネル化するときの注意

ラインを連結ブースで覆う場合は、ブースの切れ目や機械の出入口から空気が逃げやすくなります。計画のときに確かめたい点を並べます。

  • コンベアがブースを出入りする開口の大きさと位置
  • ブースの中で働く人の出入口と、エアシャワーや前室の要否
  • ラインの長さに合わせたFFUの台数と配置
  • 機械の点検や部品交換のときに、ブースを開けられる構造か

トンネルが長くなるほど、途中の一部だけを開けて点検できる構造が便利です。点検の頻度が高い機械の位置には、開閉できる面を設けるよう相談してください。

見積で伝える食品ラインの条件

食品ラインのブースは、ラインの条件で形も台数も変わります。最初の相談で、次の条件をまとめて伝えてください。

伝える条件理由
囲う工程(充填・包装・冷却など)と長さブースの大きさとFFUの台数が決まる
必要な清浄度(ISOクラス)換気回数と費用が決まる
清掃に使う水や薬剤ステンレスなど材質が決まる
部屋の温度と、機械の排熱空調付きや温冷湿ユニットの要否が決まる
人と物の出入りの回数出入口の形とエアシャワーの要否が決まる

食品ラインで最初に当たる3社

食品ラインのブースは、何を優先するかで最初の相談先が変わります。公式の記載から目安を示します。

  1. 充填・包装の工程だけを、FFU台数の根拠つきで囲いたい: 三共空調(CB-6/CB-7)
  2. ラインを連結ブースでトンネル化したい: ニットー冷熱製作所
  3. 防虫・ステンレス・空調付きなど特殊な仕様が要る: 蒲田工業

この記事に出てくるメーカー

参照元

よくある質問

食品工場のクリーンブースはどのくらいの清浄度が必要ですか?

トヨシマ電機は産業別の分類で、食品工業関連(乳製品・醸造品・食肉加工など)をクラス1,000〜100,000としています。工程や製品で変わるので、目安として使ってください。

クリーンブースで菌も減らせますか?

清浄度のクラスは粒子の数で決まり、菌の数を表すものではありません。ブースで粒子を減らしつつ、菌の管理は清掃・消毒や衛生管理の手順と組み合わせて考えてください。

食品ラインをまるごとクリーンブースで覆えますか?

ニットー冷熱製作所は、ブースを連結して食品加工ラインや無菌包装作業場をクリーントンネルとして利用できると書いています。SCREEN SPE サービスも連結使用で広い環境に対応します。

【用途別】クリーンブースメーカーおすすめ3選

※2026年10月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

1イチオシ

価格を見て、できるだけ早く入れたいなら

トヨシマ電機株式会社

即納品は在庫があれば1週間程度。税込価格を型式とサイズごとに公開

即納対応品TBU-Aシリーズはクラス10,000の3サイズで在庫があれば1週間程度、オーダーメイドのCBシリーズとサイズ変更対応のTBU-Bシリーズは最短2週間程度と公式に書いている。価格例を税別・税込の両方で公開し、TBU-Aの1,500角は195,000円(税込214,500円)、CBの3000W×2000D×2000H・クラス10,000は409,000円(税込449,900円)。

トヨシマ電機株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

2

ISO5などの高い清浄度を、型式の数値で比べて選ぶなら

日本エアーテック株式会社

全面層流型のISO5から乱流式のISO7まで、風量と循環回数を型式ごとに公開

アルミ型クリーンブースMCBはISO5(クラス100)、ISO6(クラス1,000)、ISO7(クラス10,000)などに対応し、全面層流型MCB06-262820A5はISO5で処理風量約120m³/min・循環回数約470回/時、乱流式MCB06-303020T7はISO7で約15m³/min・約50回/時と公開している。主要部品の標準化・在庫化で短納期を実現したと書く。

日本エアーテック株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

3

防爆・空調付き・装置囲いなど、既製品に合わない特殊仕様なら

蒲田工業株式会社

富士・三重の自社工場でアルミフレームを加工し、完全オーダーメイドで施工

現地測量・設計からアルミフレームの加工・切断、施工まで一括で請け負うと書き、清浄度はクラス100〜100000(ISOクラス5〜8)。空調付き、ステンレス製、防爆、防塵・防虫、射出成形機用、フィルム巻取り用、包装機用、充填用のブースとマシンカバーをラインナップしている。

蒲田工業株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

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