クリーンブース · 用途別
研究室・精密測定のクリーンブース|卓上型、温湿度の管理、ISOクラス1の開放式、研究設備との一体計画
大学・研究所の実験室や、精密測定・分析の場所に置くクリーンブースを、卓上型と小型ブース、温湿度まで管理する型、ISOクラス1の開放式、100Vで置ける型、研究設備と一緒に計画できるメーカーの観点で、掲載メーカーの公式記載から整理します。
研究室や測定室では、工場ほど大きな空間は要らない一方で、清浄度と温湿度の両方を求められることがあります。このページでは、研究・測定の現場に合うクリーンブースを、メーカーの公式な記載をもとに整理します。
卓上型、温湿度の管理、ISOクラス1の開放式、置く条件、研究設備との取り合いの順に見ていきます。価格を公開している小型ブースの例も載せます。
研究・測定の現場で求められること
研究・測定の現場は、工場とは条件が違います。メーカーが挙げている用途から、求められることを整理します。
- 机の上や装置の周りだけの小さなクリーン空間
- 温度・湿度を安定させた測定環境
- 一般の実験室に置ける電源と大きさ
- 非常に高い清浄度が要る実験への対応
- 実験台やドラフトなど他の設備との取り合い
松定プレシジョンは、クリーンブースの用途に、レーザーなど光学実験でのレンズや光学素子の汚れ防止、分析機器への異物の混入防止、生化学実験での異物の混入防止を挙げています。
卓上型と小型のブース
机の上だけをきれいにしたい場合は、卓上型が向きます。公式に卓上型や小型を載せている会社を並べます。
| メーカー | 卓上・小型の記載 |
|---|---|
| 松定プレシジョン | 卓上クリーンブース(いつもの机にのせるだけ)。0.6×0.4mの卓上サイズから標準ラインナップ |
| ホクト総研 | 卓上型クリーンブースを掲載 |
| 伸榮産業 | 組立式KCBは卓上から数メートルのブースまで対応 |
| 村津産業 | 卓上に乗せる超小型のブースから超大型まで |
| 興研 | KOACHの卓上型(ISOクラス1) |
温度と湿度も管理する
精密測定では、清浄度だけでなく温度と湿度の安定が結果を左右します。温湿度の管理を公式に書いている会社を並べます。
| メーカー・型 | 温湿度の記載 |
|---|---|
| 三宝電機 ACB-4-2010-CHT | 省エネ型高精度温湿調クリーンブース。吹出口温湿度±0.1℃、±1.0% |
| 奥野技術研究所 | 恒温恒湿室・環境試験室の専門メーカー。クリーンブースで空調が必要な場合も相談でき、クリーンルームには温湿度制御を組み込める |
| SCREEN SPE サービス | クリーンブースの大きさに適した風量タイプの空調ユニットを用意 |
| ニットー冷熱製作所 | 温冷湿調整ユニットとの組み合わせが可能 |
| 松定プレシジョン | 特注クリーンブースに温湿度の調整機能 |
奥野技術研究所は、恒温恒湿室で培った技術をもとに、クリーンルームを完全オーダーメイドで作ると書いています。測定室そのものを作り直すか、ブースで局所的に整えるかを、一緒に相談できる会社です。
ISOクラス1の開放式
非常に高い清浄度が要る研究には、興研のKOACHが候補になります。プッシュフードから吹き出した気流を中央で衝突させ、開放された環境に清浄度クラス1の空間をつくる装置です。
- 全機種ISOクラス1(ナノファイバーフィルタFERENA搭載)
- ルーム型と卓上型
- 採用先として産業技術総合研究所、東京大学宇宙線研究所、宇宙航空研究開発機構JAXA、京都大学iPS細胞研究所を挙げる
- KOACHショールームで体感でき、環境テクニカルサイトでは要望に応じた実証・実験も可能
一般の実験室に置く条件
研究室では、動力電源や大きな搬入口がないことが多くあります。一般の実験室に置きやすい条件を、公式の記載から整理します。
- 電源: ホクト総研は家庭用100Vのコンセント付コードを付属(タイプ1はAC100〜240V、タイプ2・3はAC100V)、電気工事なしで運転開始できる
- 電源: 松定プレシジョン、SCREEN SPE サービス、三宝電機(KACBシリーズ)はAC100〜240Vに対応
- 組み立て: ホクト総研のタイプ1は2〜3時間程度、三宝電機のKACBシリーズは2名で約半日
- 移動: 奥野技術研究所はキャスターで移動でき、電源は100V・200Vのどちらにも対応
研究設備と一緒に計画する
研究室では、クリーンブースのほかにクリーンベンチやドラフトチャンバー、実験台も並びます。研究設備も作っている会社なら、配置をまとめて相談できます。
| メーカー | 研究設備側の対応(公式記載) |
|---|---|
| オリエンタル技研工業 | 一般実験室内などに局所的なクリーン環境を構築するクリーンブース。クリーンベンチ、エアシャワー、パスボックス、クリーンルームの設計・施工も |
| 奥野技術研究所 | 恒温恒湿室、環境試験室、クリーンルーム |
| 日本エアーテック | クリーンベンチ、バイオハザードシステム、クリーンルーム |
| アクティブ | スピンコーターや電気炉などの理化学機器 |
小型ブースの価格の目安
研究室でよく使われる小型のブースは、価格を公開している会社があります。予算を立てるときの目安になります。
| メーカー・型 | サイズ・清浄度 | 価格(公式の表記) |
|---|---|---|
| トヨシマ電機 TBU-B | 1500W×1500D×2000H・クラス10,000 | 182,000円(税込200,200円) |
| トヨシマ電機 TBU-A(即納) | 1,500W×1,500D×2,100H・クラス10,000 | 195,000円(税込214,500円) |
| ホクト総研 タイプ1 | 1,500mm角・クラス1,000〜100,000 | 205,000円(税別) |
清浄度を確かめてから使う
研究では、実験の条件として清浄度を記録したい場面があります。カタログの値と実際の値が違うことがあるので、確かめる方法を決めておきます。
- コトヒラ工業: 組み立て工事のあとに清浄度を測定し、測定結果報告書を送付
- プレシード: 清浄度の表示は目安(参考値)で保証しないと注記
- 奥野技術研究所: ISO 4(クラス10)はクリーンルーム内に置いた場合と条件を明記
報告書が出る会社を選ぶか、自前のパーティクルカウンターで測るかを、導入前に決めておくと安心です。測定の結果は、実験ノートに残しておきます。
研究の内容が変わると、必要な清浄度も変わります。定期的に測り直して、設定を見直してください。
共用の部屋で使うときの工夫
研究室のブースは、複数の人が使うことが多い設備です。共用で効果を保つための工夫を並べます。
- FFUの運転時間と風量の設定を決め、勝手に変えないようにする
- ブースの中に持ち込む物と、置いてよい物を掲示する
- フィルターの交換日と、清浄度を測った日を記録する
- 使わない時間の運転方法を決める(ホクト総研は出力を下げる省エネ運転ができると説明)
共用の設備は、使い方のばらつきが清浄度の低下につながります。担当者を一人決めて、設定と記録を管理してもらうと効果が続きます。
暗い環境や光を嫌う実験
光学実験や感光材料を扱う研究では、遮光できるブースが必要になることがあります。公式に暗室や遮光を書いている会社を並べます。
- 松定プレシジョン: パネル式暗室クリーンブースはレーザー光の遮光に黒パネルを使う。フィルム式の暗室やイエローもある
- 伸榮産業: 組立式暗室クリーンブース(KCB-L系)
- SCREEN SPE サービス: カーテンを暗室タイプから選べる
- トヨシマ電機、コトヒラ工業: 暗幕などの特殊カーテンに変更できる
研究・測定で比べる順番
研究・測定の現場では、清浄度と温湿度のどちらが主役かで、相談先が変わります。次の順番で整理してください。
- 守りたい対象(試料・光学素子・測定装置)と、必要な清浄度を決める
- 温湿度の安定が要るかを決める(要るなら三宝電機の温湿調型、奥野技術研究所、ニットー冷熱製作所)
- 机の上で足りるか、人が入る大きさが要るかを決める(卓上なら松定プレシジョン、ホクト総研)
- ISOクラス1級が要るなら、興研のKOACHをショールームで確かめる
- 電源と搬入経路を確かめ、研究設備との配置をまとめて相談する
この記事に出てくるメーカー
- 株式会社アクティブ自分で組んで早く入れるなら
- 日本エアーテック株式会社高い清浄度を型式で選ぶなら
- 株式会社ホクト総研規格品をすぐ買うなら
- 興研株式会社最高レベルの清浄度なら
- コトヒラ工業株式会社測定報告まで欲しいなら
- 松定プレシジョン株式会社標準品の種類で選ぶなら
- 株式会社村津産業東海でパネル式を頼むなら
- 株式会社ニットー冷熱製作所食品ラインのトンネル化なら
- 株式会社奥野技術研究所温湿度と清浄度を両方そろえるなら
- オリエンタル技研工業株式会社研究室の設備とまとめるなら
- 株式会社プレシードパネル式を早く入れるなら
- 三宝電機株式会社防爆・温湿調が要るなら
参照元
よくある質問
机の上だけをクリーンにするブースはありますか?
松定プレシジョンは卓上クリーンブース(0.6×0.4mの卓上サイズから)を標準ラインナップにしています。ホクト総研も卓上型を掲載し、興研のKOACHには卓上型(ISOクラス1)があります。
温度と湿度も一定に保てるクリーンブースはありますか?
三宝電機の省エネ型高精度温湿調クリーンブースACB-4-2010-CHTは、吹出口温湿度±0.1℃、±1.0%と書いています。奥野技術研究所は温湿度の相談に応じ、ニットー冷熱製作所は温冷湿調整ユニットとの組み合わせができると書いています。
研究室の100V電源で使えますか?
ホクト総研のクリーンブースは家庭用100Vのコンセント付コードが付属し(タイプ1はAC100〜240V、タイプ2・3はAC100V)、電気工事なしで運転を始められると書いています。
【用途別】クリーンブースメーカーおすすめ3選
価格を見て、できるだけ早く入れたいなら
トヨシマ電機株式会社
即納品は在庫があれば1週間程度。税込価格を型式とサイズごとに公開
即納対応品TBU-Aシリーズはクラス10,000の3サイズで在庫があれば1週間程度、オーダーメイドのCBシリーズとサイズ変更対応のTBU-Bシリーズは最短2週間程度と公式に書いている。価格例を税別・税込の両方で公開し、TBU-Aの1,500角は195,000円(税込214,500円)、CBの3000W×2000D×2000H・クラス10,000は409,000円(税込449,900円)。
ISO5などの高い清浄度を、型式の数値で比べて選ぶなら
日本エアーテック株式会社
全面層流型のISO5から乱流式のISO7まで、風量と循環回数を型式ごとに公開
アルミ型クリーンブースMCBはISO5(クラス100)、ISO6(クラス1,000)、ISO7(クラス10,000)などに対応し、全面層流型MCB06-262820A5はISO5で処理風量約120m³/min・循環回数約470回/時、乱流式MCB06-303020T7はISO7で約15m³/min・約50回/時と公開している。主要部品の標準化・在庫化で短納期を実現したと書く。
防爆・空調付き・装置囲いなど、既製品に合わない特殊仕様なら
蒲田工業株式会社
富士・三重の自社工場でアルミフレームを加工し、完全オーダーメイドで施工
現地測量・設計からアルミフレームの加工・切断、施工まで一括で請け負うと書き、清浄度はクラス100〜100000(ISOクラス5〜8)。空調付き、ステンレス製、防爆、防塵・防虫、射出成形機用、フィルム巻取り用、包装機用、充填用のブースとマシンカバーをラインナップしている。
必要な清浄度に合うクリーンブースを、無料で相談する
囲いたい工程や装置、必要な清浄度(分かればISOクラス)、置き場所の寸法と天井高、使える電源、希望の納期を送っていただくと、編集チームが条件に合う掲載メーカーへ匿名で概要を伝え、見積の窓口をおつなぎします。費用はかかりません。