3比較ハブクリーンブース

クリーンブース · 用途別

大型クリーンブースの選び方|柱のない大空間、天吊りと自立、スチールとパネル、清浄度測定まで

工場の中に大きなクリーン空間をつくる大型クリーンブースを、柱を立てない大空間の作り方(天吊り・自立・長いスパン)、フレームの材質、パネル式の大型、前室やエアシャワーとの組み合わせ、設置後の清浄度測定まで、掲載メーカーの公式記載で整理します。

公開 2026年10月1日

装置が大きい、作業者が何人も入る、ラインごと覆いたいといった場合は、大型のクリーンブースが必要になります。このページでは、大型ブースを選ぶときの論点を、メーカーの公式な記載をもとに整理します。

柱のない空間の作り方とフレームの強さから始め、FFUの台数、工期、価格の目安、完成後の確認までを順に取り上げます。

大型ブースで困りやすいこと

小さなブースでは気にならないことが、大型になると問題になります。よくある悩みを並べます。

  • ブースの中に柱が立ち、装置の配置や作業の動線を邪魔する
  • 天井から吊るための補強ができない建物がある
  • FFUの台数が増え、重さと電源が問題になる
  • 人や台車の出入りが多く、清浄度が保ちにくい
  • 完成後に、本当に清浄度が出ているかが分からない

柱を立てない大空間の作り方

大型ブースでは、中に柱を立てずに作れるかが大きな違いになります。公式に書かれている方法を並べます。

方法メーカーと公式の記載
天井から吊る(天吊り)環境エンジニアリングは、既設天井からの天吊り方式で、大空間でも内部に柱を立てずに設置できる。高さはアルミで5.0mまで
補強なしで自立させる環境エンジニアリングは、天井からの補強が不要な自立ブースの施工も可能
長いスパンのフレームエーディエフのE-Room+は、最長12mスパンでも中間柱・天井吊りなしで組み上げ可能
柱を建ててさらに広げるコトヒラ工業は、柱を立てない状態で5m×5mまで、柱を建てられればどんな大きさでも設置できると回答

天吊りは建物の天井の強さに、自立は床とフレームの強さに頼る方法です。建物の図面を用意し、どちらが合うかをメーカーに判断してもらってください。

フレームの材質と強さ

大型になるほど、フレームの強さが問題になります。公式に書かれている材質と特徴を並べます。

材質メーカーと公式の記載
スチール環境エンジニアリングは、一般的なアルミ製に比べて大空間を作り出せると説明。鉄骨構造で内部空間を確保した大型の事例も公開
自社アルミフレームエーディエフは、強度を高めたアルミ断面の設計と社内生産のオリジナルパーツで組み付ける
オリジナルアルミフレーム蒲田工業は、軽量アルミフレームを専用フレームとして採用し、板材を2重にするダブル構造も可能
アルミ押出型材環境エンジニアリングの標準仕様(40×80、40×40)

大きさの公開例

大型ブースの大きさを、公式の記載から並べます。数十メートル幅まで作れると書く会社もあります。

  • トヨシマ電機 CBシリーズ: 一人用サイズから数十メートル幅まで
  • コトヒラ工業 KCB: 一人用から数十メートル幅まで。導入実績にW15.8m×D8.5m×H2.5mの大型ブース
  • 松定プレシジョン: 3m以上の大型クリーンブースを標準ラインナップ。5×5mまで標準
  • エーディエフ: 最長12mスパン
  • 環境エンジニアリング: 高さはアルミで5.0mまで

パネル式で大きく作る

大型ブースは、ビニールではなくパネルで囲むと、気密や見た目が良くなります。パネル式の大型に対応する会社を並べます。

メーカー公式の記載
プレシード115パネルブースは各種パネルを定格サイズにモジュール化。どのようなサイズにも対応し、最短2週間で届く
村津産業アルミサンドイッチパネルと透明樹脂板の組み合わせ。超大型ブースまで
蒲田工業ハードパーティション、制電PVC、床面まで密閉する構造
環境エンジニアリング周壁をアルミサンドイッチパネルにした簡易クリーンルーム化

前室やエアシャワーと組み合わせる

大型ブースには多くの人が出入りするので、入口の設備が清浄度を左右します。前室やエアシャワーとの組み合わせを公式に書いている会社を並べます。

  • コトヒラ工業: 導入実績に前室シャワー付大型クリーンブース。一般的なエアシャワーから簡易エアシャワーまで取り付け可能
  • 環境エンジニアリング: 空調機やエアシャワーと組み合わせれば本格的なクリーンルームに近い性能
  • SCREEN SPE サービス: 入口のエアーシャワー設置で入退室を前提とする使い方にも対応
  • ニットー冷熱製作所: 前室やエアシャワーの設置も可能

完成後に清浄度を確かめる

大型ブースは、場所によって空気の流れが偏ることがあります。完成後に清浄度を測り、記録を残しておくことが大切です。

  • コトヒラ工業: 協力会社による組み立て工事のあとに清浄度測定を行い、測定結果報告書を送付
  • 環境エンジニアリング: 風速センサーによるフィルター詰り警告灯または微差圧計を標準仕様に挙げる
  • トヨシマ電機: よくある質問で、組み立て工事後に清浄度測定を行い、測定結果報告書を後日送ると回答

FFUの台数と電源を見積もる

大型ブースでは、FFUの台数が多くなり、電源と天井の重さが問題になります。三共空調の計算式(必要風量=換気回数×容積÷60)を、大きなブースに当てはめてみます。

条件計算
ブースの大きさ幅10m×奥行5m×高さ2.5m=容積125m³
清浄度と換気回数Class 7(三共空調の目安で40回程度)
必要風量40×125÷60≒83.3m³/min
処理風量10m³/minのFFUの場合9台(83.3÷10を切り上げ)

これは考え方を示すための試算で、実際の台数は発塵や開口の大きさで変わります。台数が増えると電源の容量も増えるので、分電盤の空きを早めに確かめてください。

工期と施工の体制

大型ブースは、施工の体制で工期が変わります。公式に書かれている施工の体制を並べます。

メーカー施工の体制(公式記載)
蒲田工業自社の富士工場・三重工場でアルミフレームを加工し、現地施工もエリアごとに持つ
コトヒラ工業協力会社が組み立て工事を行い、そのあと清浄度を測定
プレシード115パネルブースは最短2週間で届き、設置工事は最短1日
村津産業、環境エンジニアリングクリーンブースの設計・製造・施工を事業にしている

価格の目安

大型ブースの価格を公開している例は限られます。トヨシマ電機のオーダーメイドCBシリーズの価格例が、予算を考えるときの手がかりになります。

  • 3000W×3000D×2000H・クラス10,000: 550,000円(税込605,000円)
  • 4000W×3000D×2000H・クラス10,000: 628,000円(税込690,800円)
  • 4000W×4000D×2000H・クラス10,000: 896,000円(税込985,600円)

これより大きいブースや、パネル式・高い清浄度のブースは見積が前提です。設置工事や電源工事が含まれるかも確かめてください。

大型ブースで中の環境を整える

大型ブースは中の空間が広いので、温度や気流のむらが出やすくなります。公式に書かれている対策を並べます。

  • 蒲田工業: 空調機を取り付けて装置の排熱による温度上昇に対応。二重貼り構造で断熱効果
  • 環境エンジニアリング: 空調機やエアシャワーと組み合わせて本格的なクリーンルームに近い性能に
  • 三宝電機: 省エネ型高精度温湿調クリーンブースで、FFU+ローカルリターンで高清浄空間も実現できると記載

大型ブースの相談で用意するもの

大型ブースは、建物の条件で作り方が変わります。相談の前に、次の資料をそろえてください。

  1. 設置場所の平面図と天井高、天井の構造(吊れるか)
  2. ブースの中に入れる装置の寸法と配置
  3. 必要な清浄度と、中で働く人数
  4. 出入口の数と、台車やフォークリフトの通行の有無
  5. 完成後の清浄度測定と報告書が必要か

この記事に出てくるメーカー

参照元

よくある質問

中に柱を立てない大型クリーンブースは作れますか?

環境エンジニアリングは既設天井からの天吊り方式で柱を立てずに設置でき、補強不要の自立ブースも施工できると書いています。エーディエフのE-Room+は最長12mスパンで中間柱・天井吊りなしで組めると説明しています。

どのくらい大きなクリーンブースまで作れますか?

トヨシマ電機とコトヒラ工業は数十メートル幅まで作れると書き、コトヒラ工業はW15.8m×D8.5m×H2.5mの導入実績を載せています。コトヒラ工業は柱なしなら5m×5mまでとしています。

大型ブースの清浄度は完成後に測ってもらえますか?

コトヒラ工業は、協力会社による組み立て工事のあとに清浄度を測定し、測定結果報告書を送ると書いています。

【用途別】クリーンブースメーカーおすすめ3選

※2026年10月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

1イチオシ

価格を見て、できるだけ早く入れたいなら

トヨシマ電機株式会社

即納品は在庫があれば1週間程度。税込価格を型式とサイズごとに公開

即納対応品TBU-Aシリーズはクラス10,000の3サイズで在庫があれば1週間程度、オーダーメイドのCBシリーズとサイズ変更対応のTBU-Bシリーズは最短2週間程度と公式に書いている。価格例を税別・税込の両方で公開し、TBU-Aの1,500角は195,000円(税込214,500円)、CBの3000W×2000D×2000H・クラス10,000は409,000円(税込449,900円)。

トヨシマ電機株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

2

ISO5などの高い清浄度を、型式の数値で比べて選ぶなら

日本エアーテック株式会社

全面層流型のISO5から乱流式のISO7まで、風量と循環回数を型式ごとに公開

アルミ型クリーンブースMCBはISO5(クラス100)、ISO6(クラス1,000)、ISO7(クラス10,000)などに対応し、全面層流型MCB06-262820A5はISO5で処理風量約120m³/min・循環回数約470回/時、乱流式MCB06-303020T7はISO7で約15m³/min・約50回/時と公開している。主要部品の標準化・在庫化で短納期を実現したと書く。

日本エアーテック株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

3

防爆・空調付き・装置囲いなど、既製品に合わない特殊仕様なら

蒲田工業株式会社

富士・三重の自社工場でアルミフレームを加工し、完全オーダーメイドで施工

現地測量・設計からアルミフレームの加工・切断、施工まで一括で請け負うと書き、清浄度はクラス100〜100000(ISOクラス5〜8)。空調付き、ステンレス製、防爆、防塵・防虫、射出成形機用、フィルム巻取り用、包装機用、充填用のブースとマシンカバーをラインナップしている。

蒲田工業株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

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