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バリ取り機 · 基礎知識

バリ取り機とは?バリの定義(JIS B 0051)と機械化の背景【2026年版】

バリ取り機の基本を、JIS B 0051が定めるバリの定義から解説します。バリが発生する原因、放置したときの不良、手作業から機械化へ移る背景と主な方式の全体像をまとめました。

公開 2026年9月24日

バリ取り機は、金属や樹脂の加工で生じた「バリ」を機械的・化学的・熱的に除去する設備です。このページでは、JIS規格におけるバリの定義、発生原因、機械化が進む背景を説明します。方式ごとの詳しい違いは別記事で扱います。

バリの定義(JIS B 0051)

バリは日本産業規格 JIS B 0051 で用語が定義されています。2004年版の名称は「製図−部品のエッジ−用語及び指示方法」です。

同規格でばりは「かどのエッジにおける、幾何学的な形状の外側の残留物」と定義されます。機械加工または成形工程で部品上に残った材料を指します。

2023年3月に改正され、名称は「製品技術文書情報―形状を定義しないエッジ―寸法の指示方法」になりました。対応国際規格は ISO 13715 です。

  • エッジ:二つの面の交わり部
  • ばり:かどのエッジの外側に残った材料
  • アンダーカット:かど・隅のエッジの内側への偏差
  • パッシング:隅のエッジの外側への偏差
  • 鋭利なエッジ:正しい形状からほぼゼロの偏差をもつエッジ

図面ではエッジに「+」「−」「±」の記号を付けて状態を指示します。かどのエッジに「−」を指示した場合、ばりは許容されません。

「+」はばりを許容しアンダーカットを認めない指示です。「±」はばりとアンダーカットの両方を許容します。

記号に数値を添えると、許容するばりの大きさやアンダーカットの深さを示せます。バリ取り機の仕上がり評価は、この指示と照らして行います。

バリが発生する原因

バリの発生メカニズムは加工方法によって異なります。工具メーカーの解説では切削・せん断・鋳造の3系統に分けられ、板金ではこれにレーザー切断のドロスが加わります。

加工方法発生の仕組み
切削・研削工具が素材に食い込む際の塑性流動で発生
せん断(プレス・シャーリング)ダイとポンチのクリアランスに素材が流れ込んで発生
鋳造・射出成形型の合わせ目の微細なすき間に素材が流れ込み凝固
レーザー切断溶けた金属が裏面に再固化して付着(ドロス)

レーザー切断のドロスは厳密にはバリと別物です。しかし現場では同じ後工程で処理するため、バリ取り機の対象に含まれます。

ドロスは板金機械メーカーの解説で「切断部の裏側に付着する溶解金属」とされます。玉状や氷柱状など形状はさまざまです。

同じ解説では、亜鉛めっき鋼板やステンレス鋼が特にドロスの出やすい素材とされています。材質によって後工程の負荷が変わる点に注意してください。

バリを放置すると何が起きるか

バリは小さくても、製品の品質と安全に直結します。工具メーカーの解説では、次の4つのトラブルが挙げられています。

  • 部品組み付けの邪魔になる
  • 製品の性能低下を招く
  • 使用中に脱落して不具合の原因になる
  • 人への傷害につながる

このため図面には「バリなきこと」と記載されるのが一般的です。ただし定性的な指示だけでは、どこまで取れば合格かが決まりません。

JIS B 0051 の記号指示を使えば、許容するエッジ状態を数値で示せます。バリ取り機を選ぶ前に、図面のエッジ指示を確認することが出発点です。

手作業から機械化へ進む背景

バリ取りは長く、ヤスリやハンドグラインダーによる手作業が中心でした。手作業は柔軟ですが、品質のばらつきと作業者の負担が課題です。

ロボットツールメーカーの解説では、手作業は「技術者の経験に依存」すると指摘されています。品質のばらつきと時間効率の悪さが発生しやすくなります。

機械化が進む背景は、大きく次の4点に整理できます。

  1. 製品ごとの品質のばらつきをなくしたい
  2. 粉じん・騒音・振動による作業者の負担を減らしたい
  3. 人手不足で後工程の人員を確保しにくい
  4. レーザー・ロボットの普及で前工程が高速化した

前工程が速くなると、後工程のバリ取りがボトルネックになります。板金や鋳造の現場でバリ取り機の需要が高まった理由の一つです。

手作業とバリ取り機の違い

手作業と機械の違いは、速さよりも「再現性」にあります。同じ条件で同じ仕上がりが出せるかが、機械化の価値です。

比較項目手作業バリ取り機
仕上がりの均一性作業者の技量に依存条件を固定すれば安定
複雑形状への対応柔軟に対応できる方式・治具の設計が必要
作業環境粉じん・騒音を直接受ける湿式や密閉で軽減できる
立ち上げすぐ始められるテスト加工と条件出しが要る

機械化しても、段取りや検査など人の作業はゼロになりません。どこまでを機械に任せるかを、工程全体で決めることが大切です。

バリ取り機の主な方式

バリ取り機には、接触式と非接触式があります。ワークの形状・材質・数量に応じて方式を選びます。

方式原理の要点主な対象
ブラシ・研磨ベルト・ディスク回転する工具でエッジを削る板金・平板部品
ロボット回転工具をロボットが倣わせる鋳物・ダイカスト・立体部品
バレル・振動研磨メディアとの相対摩擦で削る小物の大量処理
熱(TEM)混合ガスの燃焼でバリを酸化除去ダイカスト・切削部品
電解直流電流でバリを優先的に溶解交差穴・精密部品
ウォータージェット高圧水の噴流でバリを除去深穴・交差穴

接触式は工具がワークに触れるため、二次バリや傷に注意が必要です。非接触式は工具が届かない交差穴や深穴に強い反面、後洗浄などの付帯工程が発生します。

一つの方式で全てのバリを取れる機械はありません。ワークの種類が多い工場では、方式の異なる機械を工程ごとに使い分けています。

方式ごとの原理と向き不向きは、種類・方式一覧の記事で詳しく説明します。

バリ取り機を検討する前に整理すること

方式選びの前に、自社のワークと要求品質を言葉にしておくと見積が正確になります。最低限、次の項目を整理してください。

  • ワークの材質・板厚・寸法・重量
  • バリが出る加工(レーザー、プレス、切削、鋳造)
  • 図面のエッジ指示(JIS B 0051 の記号の有無)
  • 月あたりの処理数量と品種数
  • 現在の作業時間と人員

この情報があれば、メーカーはテスト加工で方式の適否を判断できます。テスト加工の結果を見てから、機種と価格を比較するのが確実です。

特に図面のエッジ指示は、方式選定の合否基準になります。「バリなきこと」だけの図面なら、顧客と許容範囲をすり合わせておくと手戻りが減ります。

数量と品種数は、専用機かロボットかの分かれ目です。少品種大量なら専用機、多品種少量ならロボットや汎用機が候補になります。

参照元

よくある質問

バリの正式な定義は何ですか?

JIS B 0051 では、ばりを「かどのエッジにおける、幾何学的な形状の外側の残留物」と定義しています。機械加工または成形工程で部品上に残った材料を指します。

レーザー切断のドロスはバリと同じですか?

ドロスは切断部の裏側に付着した溶融金属で、厳密にはバリと別物です。ただし同じ後工程で除去するため、板金用バリ取り機の対象に含まれます。

バリ取り機はどんな会社が導入していますか?

板金加工、鋳造・ダイカスト、切削部品など、後工程にバリ取りがある製造業全般です。前工程の高速化と人手不足が導入の背景になっています。

【用途別】バリ取り機メーカーおすすめ3選

※2026年9月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

1イチオシ

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2

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3

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