ジュエリーブランド立ち上げ支援 · 用途別
展示会・POPUPに出す前に製造で準備すること|見本の数・受注会の納期・即売の初回在庫・卸の納品形態
ジュエリーブランドが展示会やPOPUPに出る前に、製造の側で準備しておくことをまとめました。出展の形ごとに必要な在庫、見本の作り方、受注会で約束する納期、即売用の初回在庫、卸先への納品形態、出展3か月前からの準備表まで、掲載各社の公式記載で整理します。
展示会やPOPUPは、立ち上げたばかりのブランドが顧客や取引先と直接会える場です。ところが、出展の日程が先に決まり、製造が間に合わないという事態がよく起こります。
このページでは、出展の形ごとに製造で何を準備するかを説明します。日数や対応は、掲載各社の公式サイトに書かれているものだけを使います。
出展の準備というと、ブースの装飾や集客に目が向きがちです。ですが、当日に並べる見本と在庫がそろわなければ、どれだけ人が来ても売上にはつながりません。
出展の形で、必要な在庫が変わる
同じ出展でも、見せて注文を取るのか、その場で売るのかで、作っておくべきものが違います。まず自分の出展がどの形かを決めてください。
| 出展の形 | 当日に必要なもの | 製造で準備すること |
|---|---|---|
| 受注会 | 見本(サンプル)と受注票 | 全型の見本、受注後の量産日数の確認 |
| 即売のPOPUP | 販売する在庫と見本 | 初回在庫の量産、個包装 |
| 卸向けの展示会 | 見本、卸価格表、取引条件 | 見本、最小発注数と納期の確認、納品形態の確認 |
受注会なら在庫を持たずに済みますが、受注後の納期を約束する必要があります。即売なら在庫が必要で、売れ残りの扱いも考えておきます。
見本は、シルバーや1個のサンプルで先に作る
どの形の出展でも、見本は必要です。本番の素材で量産する前に、見本だけを先に作れるかを確かめてください。
- 石友: 限りなく製品に近い、シルバー製の店頭サンプルを作れる(コストは問い合わせ)
- GEMILYA: 最低ロットがなく、サンプル1個から作れる。同じ原型でそのあと数量も作れる
- ダイアート三枝: 少量のサンプル製作やテスト販売用の製造から相談できる
- JEWELRY TAKEDA: 最小注文1個
K18やプラチナのブランドでも、見本をシルバーで作れば、出展前の費用を抑えられます。ただし色が違うため、受注票や説明で本番の素材を明記してください。
受注会の納期は締切から量産までの日数で約束する
受注会で取った注文は、会期が終わってから量産します。顧客に約束する納期は、製造会社の量産日数に検品と発送の日数を足して決めます。
| 会社 | 受注後の量産・リピートの日数(公式記載) |
|---|---|
| 石友 | リピート・量産は最短1週間から |
| ダイアート三枝 | リピートオーダー3週間〜 |
| GEMILYA | 仕様確定からおよそ4週間 |
| スペース(国内生産) | 量産約4〜6週間 |
| アーネストインターナショナル | 注文から通常15〜45日 |
| AOTY(国内生産) | 発注から1〜2か月 |
受注の数が多いと、日数が延びることがあります。会期の前に製造会社へ、受注数の見込みと締切日を伝えておいてください。
即売の初回在庫を、最小ロットで組む
即売のPOPUPでは、どの型がどれだけ売れるかが読めません。最小ロットが小さい会社で、型ごとの数を絞って在庫を組むと、売れ残りを減らせます。
- GEMILYA・JEWELRY TAKEDA: 1個から
- スペース: K10/K18/Ptは1色6個〜、SV925は12個〜(国内生産)
- Bizarre D.L.C: 素材・生産国により最小20個から作れる商品あり
- アーネストインターナショナル: 30点から
会期中に売り切れた型は、受注に切り替えて注文を取る方法もあります。その場合も、量産日数をもとに届く時期を伝えてください。
卸先の店舗に出すときの納品形態
展示会で卸の取引が決まると、店舗の求める形で納品する必要があります。個包装やタグ、バーコードまで製造会社に頼めるかを確かめておきます。
| 会社 | 納品形態の対応(公式記載) |
|---|---|
| 和心 | 製品と証紙をパッケージに封入し、商品コードのバーコードシールを貼って、店舗へ発送できる状態で納品 |
| トーキョードライブ | タグ付け、袋入れ、ギフトボックスの製作 |
| AOTY | 台紙・梱包資材の手配、第三者検品の手配 |
| Bizarre D.L.C | オリジナルBOX・紙・巾着のデザインと製作 |
百貨店などとの取引では、検品の基準や納品書の形式も指定されることがあります。展示会の前に、想定する卸先の条件を聞いておくと、商談で答えやすくなります。
出展の実績がある会社、売り場を知る会社
POPUPや卸の経験がある製造会社は、売り場で何が求められるかを知っています。公式に関連する実績を書いている会社を並べます。
- JEWELRY TAKEDA: 三越伊勢丹のポップアップ店舗に出店(2023年)と記載
- Bizarre D.L.C: 原宿に直営店を持ち、主要取引先に三越伊勢丹・高島屋を挙げる
- IVXJAPAN: 百貨店3社、セレクトショップ18社などの取引実績を公開
- グラッシー: 百貨店との取引があり、展示会への出展も記載
売り場を知る会社には、見本の見せ方やパッケージについても意見を聞けます。製造の相談と一緒に、出展の予定を伝えてみてください。
会期後に何を製造会社へ伝えるか
出展が終わったら、結果を製造会社に伝えて次の量産につなげます。伝える内容を決めておくと、追加の見積が早く返ってきます。
- 受注数(型・色・サイズ別)
- 反応がよかった型と、修正の要望
- 卸の取引が決まった場合は、その店舗の納品条件
- 次の出展の日程
受注数が確定したら、量産の発注と同時に、次の出展用の見本の相談も始めると、準備の期間を長く取れます。
POPUP限定品を作るかどうか
POPUPに足を運ぶ理由を作るため、会場だけの限定品を用意するブランドもあります。限定品は売れ残ると次の販売に回しにくいため、作り方を工夫します。
- 定番の型で、色や仕上げだけを変えた限定版にする(新しい型の費用がかからない)
- 受注生産の限定品にして、会場では見本だけを置く
- 数量を少なく作り、売り切れたら終了と決めておく
- 型を残す場合は保管の期間を確かめる(GEMILYAは原型を最終発注から6か月保管)
限定品の数は、会期の日数と来場の見込みから決めます。初めての出展なら、少なめに作って売り切る方が、ブランドの印象もよくなります。
陳列と什器を、製造の段階で考える
POPUPや展示会では、商品をどう並べるかで見え方が変わります。陳列の方法によって、必要な台紙や箱の形も変わるため、製造の段階から考えておきます。
| 陳列の方法 | 製造で決めておくこと |
|---|---|
| 台紙に付けて吊るす | 台紙の大きさ、穴の位置、ブランド名の入れ方 |
| トレーに並べる | 見本の数、色違いをすべて並べるか |
| 箱に入れて並べる | 箱の色と大きさ、名入れの有無 |
| トルソーに着ける | ネックレスの長さ、見本の追加 |
台紙や梱包資材の手配はAOTY、箱への名入れはグラッシーが対応しています。陳列のイメージを写真で製造会社に見せると、話が早く進みます。
出展3か月前からの準備表
最後に、出展の3か月前から当日までの準備を、製造の側から並べます。製造会社の日数によって前後するので、相談の最初に出展日を伝えてください。
| 時期 | 製造で進めること |
|---|---|
| 3か月前 | 出展の形を決め、製造会社に出展日と型数を伝える。見本のデザインを固める |
| 2か月前 | 原型・見本を作る。即売なら初回在庫の数量を決める |
| 1か月前 | 見本の受け取り、価格表・受注票の作成。即売分の量産と個包装 |
| 2週間前 | 見本の撮影、什器と陳列の確認。受注後の納期を製造会社と最終確認 |
| 会期後 | 受注数を製造会社に伝えて量産を発注 |
準備表のどこかが遅れたときに、どの工程を削るかも決めておくと安心です。見本の数を減らす、即売をやめて受注会に切り替えるといった判断を、早めにできるようにしておきます。
製造会社に出展日を伝えておけば、遅れの兆しも早く知らせてもらえます。
この記事に出てくる会社
- 株式会社AOTY構想段階から合金ブランドを企画
- 株式会社Bizarre D.L.C言葉と写真からデザイン画を起こす
- 株式会社ダイアート三枝貴金属ブランドをテスト販売から
- 有限会社アーネストインターナショナル既存サンプルから最短で出す
- GEMILYA(ジェミリア)ラフ1枚から、1個のサンプルで始める
- 株式会社グラッシー宝石入りブランドを日本製で
- 株式会社石友秘密を守って貴金属ブランドを
- 株式会社IVXJAPANアパレルのアクセラインを共創で
- JEWELRY TAKEDAインフルエンサーブランドを1個から
- 有限会社スペース売れ筋データで最初のコレクションを
- トーキョードライブラフから50個でブランドを出す
- 株式会社和心店舗直送の形までシルバーで
参照元
よくある質問
展示会用の見本だけを先に作れますか?
作れる会社があります。石友は製品に近いシルバー製の店頭サンプルを作れ、GEMILYAは最低ロットなしでサンプル1個から作れます。トーキョードライブやOPULAのようにサンプルのみの製作を受けていない会社もあります。
受注会で取った注文はいつ届けられますか?
製造会社の量産日数に検品と発送の日数を足して決めます。公開例では、石友がリピート・量産最短1週間から、ダイアート三枝がリピート3週間〜、GEMILYAが仕様確定からおよそ4週間です。
卸先の店舗にそのまま送れる形で納品してもらえますか?
対応する会社があります。和心は製品と証紙をパッケージに封入し、バーコードシールを貼って店舗へ発送できる状態で納品できると書いています。トーキョードライブはタグ付けや袋入れに対応しています。
【条件別】ジュエリーブランド立ち上げ支援おすすめ3選
ラフ1枚から、サンプル1個で始めるなら
PRGEMILYA(ジェミリア)
OEMもODM型も同じ窓口。個人も法人と同じ条件
図面や3Dデータを持ち込むOEMと、手描きのラフや参考画像から形を起こすODM型の両方を、サンプル1個から同じ窓口で受ける。最低ロットはなく、SV925・K18・K10・Pt900・真鍮の5種を1個から作れる。個人・個人事業主・法人で対応内容に差はないと公式に明記し、未発表の企画は秘密保持契約を結んでから預かる。
売れ筋の情報を取り入れて、素材別の小ロットで組むなら
有限会社スペース
卸の商品動向分析でデザインを提案。K10・K18・Ptは1色6個から
上野のOEM・ODM会社で、約20年で200社ほどと取引。卸事業での商品動向の分析・予測をもとにデザインを提案でき、個人でも条件に同意すれば取引できるとQ&Aで答えている。最小ロットは素材ごとに公開されていて、K10・K18・プラチナが1色6個から、SV925が12個から、合金が30個から(いずれも国内生産)。
K18・プラチナで本格的に始め、テスト販売から量産するなら
株式会社ダイアート三枝
コンセプトと価格帯から素材・製法を提案。甲府と高岡の自社工場で
1966年創業(法人設立1976年)、甲府の本社工場と高岡工場で、デザイン・CAD・原型・鋳造・研磨・石留め・検品まで社内一貫。ISO9001認証、貴金属装身具製作技能士22名。イメージやラフ案の段階から相談でき、ブランドコンセプトや販売価格帯に合わせて素材・仕様・製造方法を提案する。まずは少量のサンプルやテスト販売用の製造から相談できるとFAQにある。
ブランドの立ち上げに合う会社を、無料で相談する
作りたいアイテムと素材の候補、想定の販売価格、デザインの状態(ラフのみ・データあり)、個人か法人かを送っていただくと、編集チームが条件に合う掲載会社へ匿名で概要を伝え、相談の窓口をおつなぎします。費用はかかりません。