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樹脂・外観部品の装飾めっき|プラスチックめっきと三価クロム・金色仕上げの選び方【2026年版】

樹脂成形品に金属の外観や電磁波シールドを付けるプラスチックめっきと、金属部品の装飾三価クロム・金色・古美・カラーアルマイトの依頼先を整理します。色調サンプルと試作の進め方、断られやすい依頼、外観品の受け入れ基準の決め方まで公式情報からまとめました。

公開 2026年10月1日

外観が大事な部品のめっきは、性能より色と光沢、傷の少なさで評価されます。樹脂部品か金属部品かで、頼める会社がまったく違う点が最初の分かれ目です。

このページでは、装飾めっきの依頼先と、外観品ならではの進め方をまとめます。

樹脂にめっきする2つの目的

樹脂へのめっき(プラスチックめっき)は、見た目のためだけでなく、機能のためにも使われます。目的で選ぶめっきが変わります。

  • 装飾: 金属の質感を軽い樹脂部品で出す。平和工業は自動車のラジエーターグリルを例に挙げる
  • 電磁波シールド: 樹脂の筐体に導電性を持たせる。平和工業、塚田理研工業が用途に挙げる
  • 耐候性・耐擦傷性: 平和工業は付与できる性質として挙げる
  • 立体回路: 塚田理研工業はMID立体成型基板を扱う

同じ見た目でも、屋外で使うか屋内で使うかで、求められる耐食性が違います。使用環境を最初に伝えてください。

樹脂へのめっきを受ける会社

掲載27社のうち、樹脂へのめっきを公式に書いている会社を並べます。専業の会社と、金属めっきの会社が樹脂も扱う場合があります。

会社公式の記載試作
塚田理研工業プラスチックめっき専門。ABS、PC/ABS、PA、PPS、2色成形品、3Dプリンター造形品1点試作、即日納品などに対応
平和工業プラスチックめっき専業。金属光沢・サテン調試作は1個から、既存治具で1週間程度
清川メッキ工業ABS系樹脂へのめっき(技術紹介では開発段階)ラボで試作
日本バレル工業無電解ニッケルは樹脂やセラミックスにも試作から量産
藤田化工金属・樹脂の表面処理1個から

プラスチックめっきは、樹脂の種類とグレードで密着が大きく変わります。塚田理研工業は、量産時の品質への影響から樹脂の選定が大変重要だと説明しています。

金属部品の装飾めっき

金属部品の外観仕上げは、めっきの種類と下地の研磨で決まります。公式に装飾めっきを書いている会社の例です。

仕上げ会社公式の記載
装飾三価クロム・漆黒調三価クロム植田鍍金工業バフ研磨からの一貫体制、光沢ニッケル槽2500×1500×1000mm
金色(10K色〜24K色)・古美・ロジウム梅本鍍金1点の色校正から量産まで
光沢・サチライト(サテン)ニッケルクロム丸長鍍金社内バフによる装飾めっき対応
カラーアルマイト(アルミ)ゴトー理研白・黒・金・青・赤、化学研磨で鏡面仕上げも
装飾クロム三和メッキ工業、浅下鍍金営業品目に掲載

鏡面のような光沢は、めっきより前の研磨で決まる部分が大きくなります。研磨からめっきまで一社で受ける会社なら、仕上がりの責任が一か所にまとまります。

色調を決める試作の進め方

装飾めっきは、言葉で色を伝えても思った色にならないことがあります。見本を介して決めるのが基本です。

  1. 目標の色見本(現物や写真)を用意する
  2. 会社の色調サンプルと比べ、近いものを選ぶ
  3. 実際の部品で1点を試作し、光源を決めて比べる
  4. 合格品を限度見本として、量産の基準にする

塚田理研工業は試作・色調サンプルのページを設け、梅本鍍金は見本サンプルに合わせた色で金めっきをすると書いています。平和工業は、試作の前に接点とめっき治具の打合わせを行うと説明しています。

断られやすい依頼と、その避け方

装飾めっきでは、受けられない依頼の条件を公式に書いている会社もあります。先に知っておくと、無駄な問い合わせを減らせます。

  • 樹脂の種類が不明な成形品: 塚田理研工業は、めっき工程中に溶解してしまう樹脂もあるとして再めっきを断っている
  • 既に塗装やめっきが施された製品の再めっき: 塚田理研工業は同じ理由で断っている
  • ABS用の工程でめっきできない樹脂: 塚田理研工業は通常のABS用工程ではめっきが困難な場合がほとんどと説明
  • 新規治具が必要な形状: 平和工業は治具の作成期間(2〜3週間)を見込む

樹脂部品は、成形の段階でめっきグレードの樹脂を選んでおくのが一番の対策です。成形品の材料名とグレード、成形メーカーの情報をそろえて相談してください。

プラスチックめっきの工程の流れ

樹脂は電気を通さないため、金属とは違う工程でめっきします。一般的な流れを知っておくと、樹脂の選定や不良の話し合いがしやすくなります。

  1. エッチング: 樹脂の表面を細かく荒らし、めっきが食い込む足場を作る
  2. 触媒付与: 無電解めっきの核になる金属を表面に付ける
  3. 無電解めっき: 電気を使わずに、薄い金属の膜(ニッケルや銅)を付ける
  4. 電気めっき: その上に銅・ニッケル・クロムなどを重ねて、外観と強さを出す

エッチングで表面を荒らせない樹脂は、めっきが密着しにくくなります。塚田理研工業が樹脂の選定を重視しているのは、この最初の工程が樹脂の種類に左右されるためです。

試作から量産までの日程の目安

樹脂のめっきは、治具の準備に時間がかかることがあります。日程を公式に書いている例をまとめます。

段階平和工業の公式の記載
お見積り作成〜3日
治具作成(新規)2〜3週間
試作(既存治具)〜1週間程度
試作(新規治具)3〜4週間
量産前の治具作成期間1か月弱(新規治具が必要な場合)

塚田理研工業は、1点試作や即日納品などの試作対応力を強みに挙げています。発売日から逆算して、治具と試作の期間を日程に入れておいてください。

樹脂と金属、どちらでめっき部品を作るか

同じ外観の部品を、樹脂にめっきして作るか、金属を加工してめっきするかで、重さと費用が変わります。設計の初期に比べておくと選択の幅が広がります。

比べる点樹脂+めっき金属+めっき
重さ軽い重い
形の自由度成形で複雑な形も作りやすい加工法に左右される
強さ・耐熱樹脂の性質に左右される高い
依頼先塚田理研工業、平和工業など専業植田鍍金工業、梅本鍍金、丸長鍍金など

平和工業は、プラスチックにめっきすることで軽量化しながら装飾性などを付与できると説明しています。量産の数と使う環境から、どちらが合うかを決めてください。

外観部品で添える資料

外観部品の問い合わせでは、図面のほかに見た目を伝える資料を添えると、試作の回数を減らせます。用意したい資料です。

  • 色や光沢の見本(現物、写真、他社製品)
  • 意匠面を塗り分けた図
  • 使う環境(屋外、車載、浴室など)
  • 成形品なら、樹脂の材料名とグレード
  • 必要な数量と、納入の予定日
  • めっき後に組み付ける相手の部品の図(はめあいの確認用)

資料がそろわない場合も、目的と使う環境を書けば相談は始められます。最初の試作品を見てから、見本を決め直す進め方でもかまいません。

樹脂部品は、成形メーカーとめっき会社の両方が関わる部品です。成形の条件がめっきの密着に影響することもあるため、3者で情報を共有できる体制を早めに作っておくと、不良が出たときの原因の切り分けが速くなります。

外観品の受け入れ基準を先に決める

外観品は、合格と不合格の線引きを先に決めておかないと、受け入れのたびに判断が分かれます。次の表で基準を決めて、めっき会社と共有します。

項目決めること
評価面見える面(意匠面)と見えない面の区分
色・光沢限度見本と比べる光源・距離・角度
傷・ブツ大きさと個数の許容
治具跡どこに残ってよいか(接点の位置)
耐食・耐候屋外用か屋内用か、試験の有無
梱包擦れや指紋を防ぐ包み方

治具跡の位置は、意匠面に出ない場所を図面で指定します。基準は量産が始まってから変えると揉めやすいので、試作の段階で文書にしておいてください。

この記事に出てくる会社

参照元

よくある質問

プラスチックにめっきはできますか?

できます。塚田理研工業はABSやPC/ABS、PA、PPS、3Dプリンター造形品などへのプラスチックめっきを、平和工業は金属光沢とサテン調のプラスチックめっきを専業として公式に掲げています。樹脂の種類とグレードを伝えて相談してください。

装飾めっきの色を見本に合わせられますか?

合わせる進め方を公式に書いている会社があります。梅本鍍金は見本サンプルに合わせた色で10K色〜24K色の金めっきを1点の色校正から行い、塚田理研工業は試作・色調サンプルを用意しています。

塗装済みの樹脂部品にめっきし直せますか?

断られる場合が多いので注意が必要です。塚田理研工業は、塗装やめっきが施された製品や、樹脂の種類が不明な成形品への再めっきは断っていると公式に書いています。めっき工程中に溶解する樹脂もあるためです。

【用途別】めっき加工会社おすすめ3選

※2026年10月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

1イチオシ

無電解ニッケルを、まず1個だけ試作したいなら

八幡鍍金工業株式会社

無料試作は1点まで費用なし。膜厚±1.0μm、アルミ・鋳物も、通常1〜2営業日

無電解ニッケルと無電解ニッケルテフロンの専門工場で、無料試作は1点まで費用がかからないとFAQに明記している。対応サイズは鉄で深さ800×奥行500×横幅500mm、最大80kg。素材はアルミ・鉄・ステンレス・銅・真鍮・鋳物、膜厚は1〜50μmで精度±1.0μm、ロットは1〜数万個と、試作に必要な条件が公式に数字で出ている。

八幡鍍金工業株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

2

端子・接点・電極に、金や銀をめっきするなら

株式会社コダマ

純金・硬質金・部分金を試作1個から1日8万個規模まで。最短1日、ISO9001/14001

金メッキは純金・硬質金・部分金・SUS直付けに対応し、数量は試作1個から1日8万個規模の量産までと公式に書いている。最大対応サイズは400×400×深さ600mm。対応素材は銅・ベリリウム銅・真鍮・ステンレス・インコネル・コバールなど17種類以上。銀・すず・無電解ニッケルも同じ会社で扱い、ISO9001とISO14001を取得している。

株式会社コダマの公式サイトへ当サイトの紹介を読む

3

ロール・シャフトなど、大物・長尺に硬質クロムをかけるなら

フジコー株式会社

最大Φ3,000mm×10m・10t。70,000Lの槽と研削・バフ研磨まで社内一貫

大型・長尺の硬質クロムめっきは最大径Φ3,000mm、最大長さ10m、最大重量10tと公式の仕様表にある。MEGAクロムメッキ槽はΦ3,000×10,000H・70,000Lで、クロムめっき槽は27槽。研削・めっき・バフ研磨・品質検査まで社内一貫で、ロッド300本/日などの量産実績も載せている。ISO9001とISO14001を取得。

フジコー株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

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