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バリ取りは外注(受託加工)か設備購入か|判断基準と受託を行うメーカー【2026年版】

バリ取りを外注(受託加工)に出すか設備を買うか迷っている方向けに、判断を分ける5つの条件、受託加工を公式に掲げるバリ取り機メーカー(新東工業・不二製作所・河新)、受託で試してから買うルート、公開事例の回収数字、手持ち工具や小型セルという中間の選択肢を解説します。

公開 2026年9月28日

バリ取りを外注(受託加工)に出すか、設備を買うかは、数量だけでは決まりません。このページでは、判断を分ける条件と、受託加工を公式に掲げるバリ取り機メーカーを整理します。受託で試してから買うルート、中間の選択肢、結論の出し方も示します。

外注と購入を分ける5つの条件

外注と購入は、どちらが安いかだけでなく、納期・品質責任・情報管理で分かれます。自社の条件を表に当てはめてください。

条件外注が向く購入が向く
数量少量、変動が大きい安定した量産
品種単発・試作が多い主力品種が固定
納期往復の輸送日数を許容できる前後工程と同日で流したい
品質責任仕上がり基準を数値で渡せる検査と手直しを自社で完結させたい
情報管理図面・ワークを外に出せる出せない部品がある

新東工業のように、装置を売る会社が加工サービスでテスト加工・試作加工・量産加工を受ける例があります。まずは外注で仕上がりを確かめる進め方が現実的です。

合格基準は JIS B 0051 のエッジ指示で数値化します。外注に出すときは、この基準を発注書に書かないと検収でもめます。

受託加工を公式に掲げるバリ取り機メーカー

バリ取り機メーカーの中には、自社の装置で受託加工を行う会社があります。装置を売る側が加工も受けるため、後で購入に切り替えやすいのが利点です。

メーカー受託の公式記載方式
新東工業加工サービス「ロルコセンター」で「各種製品のバリ取り、付着物除去、光沢仕上げ、平滑仕上げなどの表面処理に関するテスト加工、試作加工、量産加工」バレル研磨ほか
不二製作所ブラスト加工サービス。受託加工専門の不二ファインテック・日本ブラスト加工研究所エアーブラスト
河新加工部門(クリエイト事業部)でバレル・ブラスト・洗浄業務バレル研磨、ブラスト

新東工業の対応材質は、鉄系金属、非鉄系金属、合金、焼結品、プラスチックス、セラミックスです。非鉄はアルミニウム、マグネシウム、亜鉛、ステンレス、銅、ニッケル等と記載され、材質を問わず相談できます。

河新は自社を「研削・研磨・洗浄の専門商社」と位置づけ、販売部門で研磨機・研磨材・洗浄機を扱います。加工部門と販売部門が同じ会社にあるため、受託から設備購入への切り替えを1社で相談できます。

不二製作所は装置の設計・製造・販売、消耗部品・研磨材販売、ブラスト加工サービス、中古装置販売を一社で展開しています。外注から購入まで同じ窓口で進められます。

ロボットや電解、熱の受託加工は、今回調べた33社の公式サイトでは確認できませんでした。これらの方式は、装置メーカーやSIerに受託の可否を問い合わせてください。

「受託で試して、量産が安定したら買う」ルート

設備購入の失敗は、方式が合わなかったケースに集中します。受託加工で方式を確定し、数量が安定してから買う順番なら、この失敗を避けられます。

  1. テスト加工(無償の会社もある)で方式と条件を決める
  2. 受託加工で数か月流し、実測の加工費と不良率を記録する
  3. 数量が安定したら、同じ方式の設備を見積もる
  4. 新品・中古・リースを1個あたり加工費で比較する

テスト加工を無償と明記する会社もあります。野宮産業は「バリ取り・洗浄テストが無料」、FINESYSTEMは「無償のバリ取りトライ」を掲げています。

中古装置は、不二製作所が中古装置販売を事業に含めています。FINESYSTEMのグループ会社ファインテクノも中古品販売を担当しています。

新東工業は同じロルコセンターで試作加工から量産加工まで受けます。受託で条件を固めた後、同じ条件で設備を発注できる点が使いやすい理由です。

チップトンは本社内に1000mmの大物から1mm以下の小物まで実機テストができる環境を持ち、受託解析サービスも掲載しています。バレル研磨の条件を自社で固めたい場合の相談先です。

購入の回収を公開事例の数字で見る

設備購入の回収期間は、削減できる工数と処理能力の向上で決まります。各社が公式サイトで公開している数字を参考に、自社の試算の桁を確かめてください。

  • ワイテック:ダイカストメーカーA社で8〜10人の作業から作業員3人を削減。「3人分の年収から考えても1年で元を取ってしまった」
  • 不二製作所:熱硬化性樹脂成形品で1日の処理能力が約200個から約500個に。「バリ残りのクレームはゼロになった」
  • 大同興業:黒田鋼管で1本あたり2〜3秒、1日2,000本以上のバリ取りを効率化
  • マコー:自動車部品のリング形状品で「20分 → 2分へ短縮(90%削減)」
  • FINESYSTEM:金属バリ取りで生産性「30%向上」、「工具交換工数半減」を掲げる

これらは各社の事例で、自社で同じ数字になる保証はありません。テスト加工でサイクルタイムを実測し、1個あたりの加工費に換算してください。

回収の計算には、消耗品(ブラシ、メディア、電解液、ガス)と保守を含めます。補助金を使う場合は、補助率を差し引いた自己負担で計算します。

中間の選択肢:手持ち工具・卓上機・小型セル

「外注か、大型設備か」の二択ではありません。数量が中途半端な品種には、投資の小さい中間の選択肢があります。

選択肢メーカー・製品公式の記載
ハンディ工具ワイテック BARUZO「通常のヤスリ作業の約1/5の時間で完了」。回転体ではなく往復運動で安全
ハンディ工具日東工器 ベビーベルトン BB-10本体重量0.5kgの空気式ベルトサンダ。対応材質は金属、プラスチック、ゴム、厚皮、木材
卓上機マツノシステム 卓上面取り機長尺板のバリ取りが誰でも均一に。板厚が変わっても同じ面取り量なら調整不要
卓上バレルチップトン FH3卓上型回転バレルで研磨テスト可能
小型セルFINESYSTEM FDM-002「畳1畳に収まるコンパクト設計」。JOHNAN BurrS Bird miniも床面積1畳以下

ミニターのツールナビは、材質・バリの場所や大きさなど4つの項目を選ぶだけで最適な工具を紹介します。手工具の選定に時間をかけたくない場合の入口です。

小型セルは、外注していた品種の一部を内製に戻す規模に合います。台数を増やして量産に対応する進め方もできます。

手工具は品質が作業者に依存するため、機械化した品種と同じ合格基準で検査します。日東工器のバリカッター BC-005のように、ワークに当てないと刃物が回転しない安全機構を持つ工具もあります。

外注に残す品種と内製に戻す品種の分け方

設備を買っても、全品種を内製にする必要はありません。品種ごとに数量と形状を見て、外注に残す品種を先に決めます。

  • 内製に戻す:数量が多く形状が安定している品種。設備の対応ワーク範囲に入るもの
  • 外注に残す:数量が少ない品種、方式が異なる品種(例:板金機を買ったが小物はバレルが必要)
  • 外注に残す:受託先の専用設備が必要な方式(大型バレル、ブラスト)
  • 見直す:外注の往復で納期が延びている主力品種

板金の設備を買った工場でも、小物の一括処理は新東工業や河新に外注する組み合わせが成り立ちます。方式が違う品種を無理に1台で処理しないでください。

外注先には、発注のたびに同じ図面と基準を渡します。基準を固定すると、内製に戻すときの比較が正確になります。

受託先を選ぶときは、テスト加工の結果を残してくれる会社を優先します。新東工業のロルコセンターはテスト加工・試作加工・量産加工を同じ窓口で受けるため、量産移行後も条件が引き継がれます。

結論は「1個あたり加工費」と「納期」の2軸で出す

最後に、判断の出し方をまとめます。外注と購入を同じ土俵で比べるには、1個あたりの加工費と、前後工程を含めたリードタイムの2つに揃えます。

  1. 外注:単価+輸送費+社内の検査工数を、1個あたりで集計する
  2. 購入:設備費を耐用年数と処理数で割り、消耗品・保守・人件費を足す
  3. 納期:外注の往復日数と、内製の段取り時間を比較する
  4. 2軸で並べ、品種ごとに外注・内製を決める

数字が拮抗する場合は、受託で試してから買う順番を選んでください。方式が合わない設備を抱えるリスクが最も大きいためです。

テスト加工と受託加工の窓口は、各社の公式サイトに掲載されています。同じサンプルを受託先と設備メーカーの両方に送ると、比較が正確になります。

この記事に出てくるメーカー

参照元

よくある質問

バリ取りの受託加工を行っているバリ取り機メーカーはありますか?

新東工業は加工サービス「ロルコセンター」でテスト加工・試作加工・量産加工、不二製作所はブラスト加工サービスと受託加工専門の関連会社、河新は加工部門でバレル・ブラスト・洗浄業務を公式サイトに掲載しています。

バリ取り機を買うか外注するかはどう決めればよいですか?

数量・品種・納期・品質責任・情報管理の5条件で分け、1個あたりの加工費と納期の2軸で比較します。数字が拮抗する場合は、受託加工で方式を確定してから設備を買う順番が安全です。

バリ取り機の投資はどのくらいで回収できますか?

公式サイトに価格の記載がないため一律には示せません。公開事例では、ワイテックのロボットバリ取り装置で作業員3人削減・1年で回収、不二製作所のブラストで処理能力が約200個から約500個になったと記載されています。

外注と大型設備の中間の選択肢はありますか?

ハンディ工具(ワイテックのBARUZO、日東工器のベビーベルトン)、卓上機(マツノシステムの卓上面取り機、チップトンの卓上型回転バレル)、畳1畳の小型セル(FINESYSTEM FDM-002、JOHNAN BurrS Bird mini)があります。

【用途別】バリ取り機メーカーおすすめ3選

※2026年9月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

1イチオシ

レーザー・パンチ加工後の板金なら

オーセンテック株式会社

板金のバリ取りを機械化するなら、まずショールームへ

板金専用のブラシ式バリ取り機「AUDEBU」シリーズを幅0.1〜1,500mm・厚さ0.1〜20mmまで揃え、酸化被膜・ドロス除去専用の「BlackLine」も持つ。相模原のショールームに11機種を展示し、持ち込みワークでのテスト加工とオンラインデモに対応している。

オーセンテック株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

2

鋳物・鍛造品の自動化(ロボット)なら

株式会社クロイツ

バリ取りロボット専業。工作機械と同じGコードで動く

バリ取りロボット専業で、ロボット本体・工具・ツーリング・周辺機器を一社で製造する。アルミダイカスト・鉄鋳物・ギア・鍛造品の製作事例を機種別に公開し、5軸CNC制御でGコードと3D CAD/CAMに対応する「BARISTA」も持つ。

株式会社クロイツの公式サイトへ当サイトの紹介を読む

3

小物・薄物を大量に処理するなら

新東工業株式会社

1mmの薄物から一括処理。テスト加工も量産加工も受ける

回転・振動・遠心・流動と全種類のバレル研磨機を揃え、厚さ1mmの薄物や小物の大量バリ取りに対応する。公式事例ではスラストレースやクラッチプレートの面粗さ改善を数値で示し、加工サービス「ロルコセンター」でテスト加工・試作・量産加工まで受ける。

新東工業株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

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