AI-OCR · 用途別
医療・介護・健診の帳票をAI-OCRで読む|健康診断書・予診票・保険証の読み取りと置き場所の選び方【2026年版】
健康診断書、予診票、健康保険証など、医療・介護・健診の書類は項目が多く、個人の健康情報を含みます。掲載各社の公式情報から、これらの書類への対応や事例を案内している製品、パッケージとオンプレミスの選び方、人が確かめる工程の残し方を整理しました。
企業の人事が集める従業員の健康診断書、自治体や医療機関が扱う予診票、受付で確かめる健康保険証。医療や健診にかかわる書類は、1枚あたりの項目が多く、入力の手間が大きい書類です。
しかも、これらは個人の健康に関わる情報です。この記事では、読み取りの対応と、書類の置き場所の両方から製品を整理します。
製品名は、調査日時点で各社の公式サイトに書かれている内容です。医療・健診の書類に特化したパッケージやオプションを用意している会社もあるので、汎用の製品と並べて比べてください。
従業員の健診結果を管理する人事・総務、ワクチン接種や健診の事務を担う自治体、受付業務の多い医療機関や介護事業者を想定しています。
医療・健診の書類が入力しにくい理由
まず、医療・健診の書類に共通する入力の難しさを並べます。スマートOCRは、健康診断書の活用事例で同じような課題を挙げています。
- 身長、体重、血圧、血液検査など、1枚の検査項目が多い
- 医療機関や健診センターごとに様式が違い、項目の並びや表記もばらばら
- 健診の時期に書類が集中し、入力が追いつかない
- 数値の転記ミスが、健康状態の判定や面談の案内の漏れにつながる
- 手書きの問診や予診の欄と、印字された数値が混ざる
様式が医療機関ごとに違うため、健康診断書は非定型の帳票に近い性格を持ちます。予診票のように自治体が様式を決めている書類は、定型の帳票として扱えます。
医療・健診の書類への対応を案内している製品
掲載各社のうち、医療・健診の書類への対応や事例を公式に案内している製品を並べます。
| 製品 | 対応・事例(公式の説明) |
|---|---|
| スマートOCR健康診断書 | 様々な健康診断書フォーマットに対応したパッケージ。個別のテンプレート作成が不要で、スマートフォンで撮影した画像も読み取り可能 |
| スマートOCR(健康保険証) | スマートパシャリDXと組み合わせ、本人確認のデータ入力と顧客管理システムへの連携を効率化。社会保険・国保・後期高齢者医療など種類の違う保険証を扱う |
| AIRead+予診票読取オプション | 予診票の手書き文字、接種券のOCRラインの数字とバーコード、傾いて貼られたワクチンロットシールを読み取り |
| SmartRead | 非定型の健康診断書(100項目以上)のデータ化工数を最大約7割削減した事例を掲載 |
| DX Suite | 税理士法人の事例で、医療費領収書やレセプト(診療報酬明細書)をデータ化の対象に挙げる |
AIReadは、医療・介護の事業者であるベルメディカルケア株式会社の事例もトップページに載せています。同じ種類の書類を扱った事例があるかは、問い合わせの最初に確かめてください。
健康診断書は、パッケージかどうかで立ち上がりが変わる
健康診断書の読み取りは、医療機関ごとの様式の違いにどう対応するかが要です。スマートOCR健康診断書は、所定の項目の読み取り設定をパッケージに含めていると説明しています。
| 比べる点 | パッケージ型(スマートOCR健康診断書の説明) | 汎用のAI-OCRで設定する場合 |
|---|---|---|
| 読む項目の設定 | 所定の項目はパッケージに含まれる。含まれない項目はカスタマイズで追加 | 読みたい項目を自分たちで設定する |
| 様式の違い | 様々なフォーマットに対応し、個別のテンプレート作成が不要 | 非定型への対応力で結果が変わる |
| 取り込み | スマホアプリからの取り込み、自動アップロード、API連携 | 製品ごとに違う |
健診の項目を健康管理システムに入れるのが目的なら、出力の項目名がシステムの項目と合うかも確かめてください。汎用の製品なら、生成AIで項目を探すDX SuiteやGenOCRなども比べる対象になります。
予診票と接種券は、オフラインで読む選択肢がある
ワクチン接種の予診票は、自治体の窓口や会場で大量に集まる書類です。AIReadの予診票読取オプションは、この業務向けに機能を強めたものだと説明しています。
- 予診票の記載内容の手書き文字を読み取る
- 接種券のOCRラインの数字とバーコードの両方を読み取る
- 傾いて貼られたワクチンロットシールも読み取る
- インフルエンザや小児用ワクチンなど、一般的な予診票にも使える
- オンプレミス(スタンドアロンまたはサーバ)で使え、外部ネットワークへの接続が不要
- パソコンとスキャナは、自治体が持っているものを使える
外部につながない形で使えるため、個人情報を外に出せない自治体でも検討しやすい形です。予診票ごとの読み取り箇所の定義は、自治体の側でAIReadを使って行うとしています。
保険証や本人確認の書類を受付で読む
医療機関や健診の受付では、健康保険証(資格確認書)の記号番号などを入力する作業があります。スマートOCRは、スマートパシャリDXと組み合わせた活用事例を載せています。
| 受付の作業 | 公式に案内されている内容 |
|---|---|
| 保険証の番号の入力 | 本人確認のデータ入力と顧客管理システムへの連携を効率化(スマートOCRの活用事例) |
| スマホでの撮影 | スマートOCR健康診断書は、スマートフォンで撮影した画像も読み取り可能 |
| 本人確認書類 | DynaEyeシリーズは、本人確認カメラOCR、運転免許証OCR、マイナンバーOCRをラインナップ |
受付で使う場合は、読み取りの速さと、確認画面の見やすさが大事になります。混み合う時間帯に担当者が手早く確かめられるかを、トライアルで試してください。
健康情報を扱うときの置き場所
健康診断書や予診票は、個人の健康に関わる情報です。クラウドに送ってよいかは、社内や庁内の規程と、本人への説明の内容で決まります。
- 外部に出さない: AIReadの予診票読取オプション(スタンドアロン・サーバ)、DynaEye 11(PC内でOCR処理を完結)
- 社内の専用環境: スマートOCRの専用クラウド・プライベートクラウド・オンプレミス
- クラウドを使う: 提供会社の認証(スマートOCRのクラウドサービスはISO27001・ISO27017、SmartReadはISO/IEC 27001・27017とプライバシーマーク)を確かめる
同じ製品でも、提供形態によって使える機能が違うことがあります。パッケージや予診票のオプションが、選びたい提供形態で使えるかを確かめてください。
最後に人が確かめる工程を残す
健診の数値や予診の回答は、読み違いがそのまま健康管理の判断に響きます。スマートOCR健康診断書も、AI-OCRの精度が高くても最後には人によるチェックは欠かせないとして、確認しやすい画面を用意していると説明しています。
- 血圧や血糖などの数値の欄は、必ず人が確かめる欄にする
- 基準値から外れた値は、読み取りの誤りかどうかを原本と照らす
- 確かめた人と日時を記録に残す
- 健診の時期の前に、確認する人の手を確保しておく
確認の工程を減らしすぎないことが、医療・健診の書類でAI-OCRを使うときの前提です。入力の時間が減った分を、確認に回すと考えてください。
健診や接種の時期の前に始める準備
医療・健診の書類は、時期によって量が大きく変わります。山の前に、次の準備を済ませておくと立ち上がりが楽になります。
- 昨年の健診や接種で集まった書類の枚数と、様式の種類を数える
- 健康管理システムや予防接種の台帳に入れる項目の一覧を作る
- 情報システム部門や個人情報の担当者と、置き場所の方針を決める
- トライアルで、医療機関ごとに様式の違う書類を混ぜて試す
枚数の山が大きい場合は、月額の枠で払う製品だと山の月だけ超過が膨らむことがあります。年間の枚数で料金の形を選んでください。
この記事に出てくるサービス
- AI inside 株式会社手書き・非定型を広く扱うなら
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参照元
よくある質問
健康診断書をAI-OCRで読み取れますか?
読み取れます。スマートOCR健康診断書は様々な健康診断書フォーマットに対応したパッケージで、個別のテンプレート作成が不要と説明しています。SmartReadは、非定型の健康診断書(100項目以上)のデータ化工数を最大約7割削減した事例を公式に載せています。
予診票や接種券を外部に出さずに読み取れますか?
AIReadの予診票読取オプションは、オンプレミス(スタンドアロンまたはサーバ)で使え、外部ネットワークへの接続が不要としています。予診票の手書き文字、接種券のOCRラインとバーコード、ワクチンロットシールの読み取りに対応します。
読み取った健診の数値はそのまま使えますか?
最後は人が確かめる前提で運用してください。スマートOCR健康診断書も、精度が高くても人によるチェックは欠かせないとして、確認しやすい画面を用意していると説明しています。
【用途別】AI-OCRおすすめ3選
手書きと非定型の書類を、量を増やしながらクラウドで読むなら
AI inside 株式会社
Lite 40,000円〜/月(税抜)から。生成AIの項目抽出で非定型にも対応し、オンプレミス版も選べる
DX Suiteの料金ページには、Lite(40,000円〜/月、初期費用0円、月無料枠18,000円分)、Standard(100,000円〜/月)、Pro(200,000円〜/月)が税抜で並ぶ。FAQでは手書きや、活字と手書きが混在した書類の読み取り、生成AIによる項目抽出での非定型書類への対応を説明し、オンプレミス版(AI inside Cube)とAPIの無償提供も案内している。
個人情報を含む書類を、社外のクラウドに出さずに読むなら
株式会社PFU
PC内でOCR処理を完結。処理量上限なしのプランもあり、60日間の無償トライアルで実帳票を試せる
DynaEye 11は、インストールしたPC内でOCR処理を完結するシリーズをそろえ、外部に情報を送る必要がないと説明している。年6,000ページまでのEntry Lite AI-OCRは初年度1,008,000円(税抜)、上限なしのEntry AI-OCRは初年度2,016,000円(税抜)と価格を公開し、全ての機能を60日間試せる無償トライアルがある。
月数百枚から、使った枚数だけ払って始めるなら
株式会社 ASAHI Accounting Robot 研究所
基本料15,000円/月+1枚15円(税抜き)。50枚まで期間の縛りなく無料、最低利用期間なし
AISpectの料金ページには、プラン1が基本料(月額)15,000円+1枚15円、プラン1000が基本料(月額)10,000円+1000枚毎10,000円、初期費用50,000円と税抜きで書かれている。読み取り可能帳票は定型・非定型・写真で、利用人数は無制限、1か月単位で使えて最低利用期間はない。50枚分の無料トライアルと、最長2か月の有償トライアルがある。
手元の帳票に合うAI-OCRを、無料で相談する
読みたい書類の種類(請求書・申込書・FAX注文書など)、月の枚数、手書きの割合、社外のクラウドに出せるかどうか、つなぎたいシステム(会計ソフト・RPA・kintoneなど)を送っていただくと、編集チームが条件に合う掲載会社へ匿名で概要を伝え、トライアルや読み取りテストの窓口をおつなぎします。費用はかかりません。