自動ドア · 用途別
工場・物流の開口部に高速シートシャッターを入れたい|速度・開口・耐久で選ぶ【2026年版】
工場・物流施設の開口部に高速シートシャッターを入れる場合、開閉速度・最大開口・耐久回数・食品や冷凍向けの仕様・停電時の避難口確保が判断軸になります。ユニフロー、ナブテスコ、東洋シヤッター、日本シャッター製作所などの公式仕様と、オーバードアー・スイングドアとの使い分け、消耗部品の交換目安を整理しました。
フォークリフトが1日に何百回も通る開口部は、人が通る入口とは別の設備です。開けっ放しにすると空調と虫の問題が起き、閉めっぱなしにすると待ち時間が増えます。
このページでは、高速シートシャッターが解決する問題、主要製品の速度・開口・耐久の比較、食品・冷凍・クリーンルーム向けの仕様、避難口と安全装置、オーバードアー・スイングドアとの使い分け、消耗部品の計画を整理します。
高速シートシャッターが解決する3つの問題
高速シートシャッターは、布製のシートを高速で巻き上げる開口部の設備です。公式サイトの記載から、導入目的は3つに整理できます。
- 空調ロス:ユニフローはスムーザーで開口部の熱損失を約80%削減と記載。東洋シヤッターのシュネルマイスターは気密材で防塵・省エネと記載
- 虫の侵入:ユニフローの防虫オレンジシート、東洋シヤッターの防虫窓
- 待ち時間:ユニフローのスムーザーは最大2.0m/秒(鋼製シャッターの15倍以上)、東洋シヤッターのシュネルマイスターは一般的なスチールシャッターの約25倍の開閉速度
ユニフローは高速シートシャッターを1991年に製造開始し、2021年までに累計50,000台を18か国へ出荷したと公式サイトに記載しています。
主要製品の速度・開口・耐久を並べる
公式サイトに数値仕様の記載がある製品を中心に比較します。「記載のみ」は製品カテゴリの存在は確認できたが、数値仕様が公式に未記載のものです。
| 会社・製品 | 開閉速度 | 最大開口 | 耐久・その他 |
|---|---|---|---|
| ユニフロー スムーザー RX/RB(パイプ式) | 最大2.0m/秒 | ワイドタイプ幅10m×高さ6m | 耐久設計50万回、エコマーク認定、防爆型はZone2対応 |
| ユニフロー ジェッター JT(パイプレス) | 記載なし | 記載なし | 屋内・人の歩行中心の場所向け |
| ナブテスコ エコスプリント | 両引分 最大3.0m/秒 | 記載なし | 工場用高速シートドア |
| ナブテスコ ノボスプリント | 最大3.5m/秒 | 記載なし | 工場用高速シートドア |
| ナブテスコ SRT-CR | 最大1.0m/秒 | 記載なし | クリーンルーム用巻上式 |
| 東洋シヤッター シュネルマイスター(ハーマン提携) | 一般的なスチールシャッターの約25倍 | 記載なし | 多重光電センサ内蔵(検知高さ1.8mまで)、気密材、防虫窓。コンパクト/スタンダード |
| 日本シャッター製作所 プラズマ8 | 記載なし | 記載なし | 1992年発売の高速シートシャッター。超高速電動シャッター「トップ8」は1982年発売 |
| ナブコドア 超高速ターボードア/高速ロールアップドア/超高速スパイラルドア | 記載なし | 記載なし | 工場用シャッタードア・スクリーンドア |
| 三和シヤッター・文化シヤッター・大和シヤッター・小俣シャッター・東鋼シャッター | 記載のみ | 記載のみ | 高速シートシャッターを製品カテゴリに持つが、数値仕様は公式に未取得 |
数値を公式に出しているのは、ユニフロー、ナブテスコ、東洋シヤッターの3社です。他社は問い合わせで仕様書を取り寄せてください。
速度だけで選ぶと、開口が大きい場所で必要な幅が取れないことがあります。ワイドタイプで幅10m×高さ6mを公式に記載しているのはユニフローです。
食品・冷凍・クリーンルーム向けの仕様
用途によって、標準のシートシャッターに追加する仕様が変わります。公式サイトに記載のある仕様を用途別に整理しました。
| 用途 | 公式記載のある仕様・製品 |
|---|---|
| 食品工場 | ユニフロー:防虫オレンジシート、業界初の水切り仕様(しずく量1/10)、静電気除電構造。オプテックス:非接触スイッチ Clean Wave OMH-100D(食品工場向け) |
| 冷凍・冷蔵倉庫 | 金剛産業:防熱扉、断熱オーバードアー、レッドヒートバリア(防火防熱扉)。オプテックス OMH-100Dは-35℃でも使用可。文化シヤッターは対応施設に冷凍・冷蔵施設 |
| クリーンルーム | ナブテスコ SRT-CR(クリーンルーム用巻上式、最大1.0m/秒)。北陽オートドア:エアシャワーシステム(エアシャワーと連動)。扶桑電機工業:工場(エアシャワー連動・超重量) |
| 防爆区域 | ユニフロー:防爆型スムーザー(Zone2対応)。昭和建産:防爆タイプエア式自動ドア |
| 断熱パネル | 東洋シヤッター:シュネルカイザー(ハイスピードシャッター、断熱パネル、ハーマン提携第2弾) |
ユニフローの水切り仕様は、洗浄後のしずくが落ちる量を1/10にすると記載しています。食品工場の床の水濡れを減らす仕様です。
金剛産業は主な取引先に国土交通省・防衛省・JR各社・NEXCO各社・成田国際空港を挙げ、対応施設に冷凍冷蔵倉庫・食品工場・卸売市場を載せています。
停電時に開かない:避難口と安全装置の確認
高速シートシャッターには、人用の自動ドアと決定的に違う点があります。日本シヤッター・ドア協会の注意事項です。
- 高速シートシャッターは停電時に開閉できず、閉まった状態では通過できない
- 開口部は避難口として使用できないため、ドアを併設するなどして避難口を確保する必要がある
この注意に対応する形で、ユニフローはスライドドア・鋼製軽量ドアを、金剛産業は特殊扉・大型扉を扱っています。シートシャッターの脇に人用のドアを併設する設計が前提です。
安全装置については、公式サイトに次の記載があります。
- 東洋シヤッター シュネルマイスター:多重光電センサ内蔵(検知高さ1.8mまで)
- ユニフロー スムーザー:接触時のシート反転・自動復帰
- 日本シャッター製作所:タッチオフ(電動シャッター降下時非常停止装置、PL対応)
- 三和シヤッター レジデンスグリルG1:急降下停止装置・障害物検知装置
- 北陽電機:測域センサ UST-10LX/20LX、UTM-30LX-EWでエリア内の人数・移動方向を取得しドア開閉制御に利用
フォークリフトがシートに接触する事故は珍しくありません。接触時にシートが反転して自動復帰する構造は、復旧の手間を減らします。
オーバードアー・スイングドアとの使い分け
開口部の設備は高速シートシャッターだけではありません。公式記載から、他の方式との使い分けを整理します。
| 方式 | 向く場所 | 公式記載のある製品 |
|---|---|---|
| 高速シートシャッター | フォークリフトが頻繁に通り、空調・防虫を保ちたい内外の境 | ユニフロー スムーザー、ナブテスコ ノボスプリント、東洋シヤッター シュネルマイスター |
| スイングドア(自在扉) | 台車や人が両方向に通る屋内の間仕切り | ユニフロー スイングドア/スーパースイングドア/ミニスイングドア(JIS A 4702の開閉耐久回数の約5倍、50万回を性能基準。国内市場シェア85%は自社推計) |
| オーバードアー | 大型車両の出入口、格納庫、強風地域 | 金剛産業 風来防/風来防α(高強度オーバードアー)、東洋シヤッター オーバードア(大型タイプ最大開口W12m・H5.5m時、高頻度・高速タイプは平均分速21m、スプリングレス) |
| ドックレベラー・シェルター | トラックバースの荷役口 | 金剛産業 ドックレベラー・ドックシェルター |
| 大開口ファブリック | 格納庫・航空施設 | 小俣シャッター MEGADOOR(海上保安庁鹿児島給油施設、米軍横田基地に採用) |
スイングドア(自在扉)は押して開ける扉です。シートシャッターの脇に併設するドアの候補として、施工会社に確認してください。
東洋シヤッターの高頻度・高速タイプのオーバードアはモータ駆動でスプリングレスと記載されています。スプリングの折損による停止を避けたい場所向けです。
消耗部品と点検の計画を先に立てる
高速シートシャッターは開閉回数が多いため、消耗部品の交換計画が保全費を左右します。公式サイトに点検・部品の記載がある会社を整理しました。
| 会社 | 点検・部品の公式記載 |
|---|---|
| ユニフロー | 定期点検サービス(年1回または年2回プラン)、点検報告書提出。定期交換推奨部品の目安を公開(シートシャッターのモータ・減速機は5年又は50万回)。土日祝・深夜早朝は割増。点検費用は製品・数量・品番により見積 |
| 金剛産業 | KMS(コンゴーメンテナンスサポートシステム):標準部品5日以内納入、24時間受付(沖縄・離島除く)。時間外の訪問は翌営業日以降の場合あり。KOSMOS(IoTマルチモニタリングシステム) |
| 東洋シヤッター | サービスマンによる定期点検(年1〜2度)を推奨。東京〜福岡の9メンテサービスセンター。フリーダイヤル故障受付(当日対応できない場合あり) |
| 三和シヤッター工業 | 修理受付センター24時間受付、北海道から沖縄まで全国のサービスセンター網 |
| 文化シヤッター | グループの文化シヤッターサービスが24時間365日受付、全国138ヶ所のサービスステーション |
| 大和シヤッター | どのメーカーのシャッターでも修理・点検対応。修理受付センターは夜間・土日祝も受付(関西・中部中心) |
| ナブテスコ | 各販売施工代理店と保守契約を推奨(西日本はナブコドアが24時間365日受付) |
ユニフローの「5年又は50万回」は、1日の開閉回数から交換時期を逆算できる数字です。1日300回なら約4.5年で50万回に達します。
金剛産業のKMSは標準部品を5日以内に納入すると記載しています。物流拠点では、部品の納期が停止期間に直結します。
発注前に現場で測る項目
仕様書を取り寄せる前に、現場で次の項目を測っておくと見積が正確になります。
- 開口の幅と高さ、シャッターボックスを収める上部のスペース
- 1日の通過回数と、通過するものの種類(フォークリフト・台車・人)
- 内外の温度差と、空調・冷凍の区画かどうか
- 虫・粉塵・洗浄水の有無(防虫シート・水切り・除電の要否)
- 停電時の避難口(併設ドア)の位置
- 防爆区域か、クリーンルームか
- 電源の位置と、既存シャッターの撤去の要否
高速シートシャッターは避難口にならないため、消防・建築の確認で併設ドアの位置を問われます。設計段階で開口部の脇にドアの場所を確保してください。
この記事に出てくるメーカー
- 文化シヤッターサービス株式会社防火設備の点検・報告ならここ
- 文化シヤッター株式会社全国拠点のシャッター大手
- 大和シヤッター株式会社関西の防火シャッター、他社製も直す
- 扶桑電機工業株式会社(ドリーム自動ドア)特殊仕様の引戸に強い老舗
- 北陽電機株式会社測域センサで制御するなら
- 北陽オートドア株式会社(アラビアン)関西の大型・産業用ドアに
- 金剛産業株式会社(KONGO)産業用オーバードアーの本命
- ナブコドア株式会社(NABCO西日本地区総代理店)西日本のNABCO窓口
- ナブテスコ株式会社(NABCO 自動ドア)迷ったらまずここ
- 株式会社日本シャッター製作所大開口の高速シャッター
- オプテックス株式会社センサー選定の基準機
- 三和シヤッター工業株式会社全国一括ならシャッター最大手
参照元
- 高速シートシャッター設置時の注意事項(日本シヤッター・ドア協会)
- 高速シートシャッター スムーザー(ユニフロー)
- 実績(ユニフロー)
- メンテナンス(ユニフロー)
- シートドア(ナブコシステム)
- 製品一覧(ナブテスコ NABCO)
- アフターサービス(ナブテスコ NABCO)
- 高速シートシャッター シュネルマイスター(東洋シヤッター)
- ハーマン提携製品(東洋シヤッター)
- オーバードア(東洋シヤッター)
- メンテナンスサービス(東洋シヤッター)
- 日本シャッター製作所 公式サイト
- 製品情報(ナブコドア)
- 保守内容(ナブコドア)
- 会社概要(金剛産業)
- メンテナンス(金剛産業)
- 金剛産業 公式サイト
- 小俣シャッター工業 公式サイト
- メンテナンス(三和シヤッター工業)
- 製品検索(三和シヤッター工業)
- 快適空間設計工房(文化シヤッター)
- 文化シヤッターサービス 公式サイト
- 大和シヤッター 公式サイト
- 東鋼シャッター 公式サイト
- 自動ドアセンサー(オプテックス)
- 会社概要(北陽電機)
- 製品情報(北陽オートドア)
- 昭和建産 公式サイト
- 製品情報(扶桑電機工業)
よくある質問
高速シートシャッターの開閉速度はどれくらいですか?
公式サイトに数値があるのは、ユニフローのスムーザーが最大2.0m/秒(鋼製シャッターの15倍以上)、ナブテスコのエコスプリントが両引分で最大3.0m/秒、ノボスプリントが最大3.5m/秒、クリーンルーム用のSRT-CRが最大1.0m/秒です。東洋シヤッターのシュネルマイスターは一般的なスチールシャッターの約25倍と記載しています。
高速シートシャッターは停電したらどうなりますか?
日本シヤッター・ドア協会は、高速シートシャッターが停電時に開閉できず、閉まった状態では通過できないため、避難口として使用できないと注意しています。ドアを併設するなどして避難口を確保する必要があります。ユニフローはスライドドア・鋼製軽量ドアを、金剛産業は特殊扉・大型扉を併せて扱っています。
食品工場向けの高速シートシャッターの仕様は?
ユニフローのスムーザーは防虫オレンジシート、業界初の水切り仕様(しずく量1/10)、静電気除電構造を公式サイトに記載しています。非接触スイッチはオプテックスのClean Wave OMH-100Dが食品工場・冷凍倉庫向けで-35℃でも使用可です。
高速シートシャッターの部品交換の目安は?
ユニフローはシートシャッターのモータ・減速機の定期交換目安を5年又は50万回と公開し、年1回または年2回の定期点検プランを用意しています。金剛産業はKMSで標準部品を5日以内に納入すると記載しています。
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