3比較ハブ超硬合金のメーカー

超硬合金のメーカー · 用途別

長尺・大物の超硬合金を頼む|約5,000mmの長尺品、□350・Φ500級の大物素材を作れるメーカー【2026年版】

長い裁断刃や大きな金型・ロールなど、長尺・大物の超硬合金が必要なときの会社選びをまとめます。拡散接合による長尺品、大物素材の製作寸法の目安、加工できるサイズの上限、相談の進め方を、掲載会社の公式情報で比べました。

公開 2026年10月1日

超硬合金は、粉末を固めて焼結する作り方のため、大きなものや長いものを作るほど難しくなります。焼結炉やプレスの大きさに限りがあり、焼結の収縮で形が崩れやすくなるからです。

このページでは、長尺・大物の超硬合金を作れると公式に書いている会社を比べ、相談の進め方を整理します。

長尺・大物の数字を公式に書く会社

まずは、作れる長さや大きさを数字で示している会社を並べます。数字は目安で、材質や形によって作れない場合があると各社は書いています。

会社長さ・大きさ(公式の記載)作り方・注記
日本タングステン長さ約5,000mmまでの超長尺製品焼結体どうしを拡散接合で結合
ノトアロイ目安□350×100、□70×1000、Φ500×100、Φ100×1000材質によって作れない場合あり。図面を基に打合せ
大伸ダイス工業自社設備で丸φ400mm程、角750×300×400t(加工)協力工場で1000mmなどの大物も可能
サンアロイ工業最大サイズは材種・丸形状・角形状・加工形状で異なる営業に問い合わせ
トーカロイ素材の製作可能サイズを資料で提供資料請求フォームから

素材をつくる大きさと、仕上げ加工できる大きさは別の数字です。素材は作れても、加工機に載らなければ仕上げられないため、両方を確かめてください。

日本タングステン:拡散接合で長尺化

福岡市の日本タングステンは、1951年から超硬合金を製造してきた会社です。超硬合金は融点が高く非常に硬いため長尺化に限界があったとし、拡散接合による長尺製品の製造技術を確立したと説明しています。

  • 焼結体どうしを拡散接合法で結合し、長さ約5,000mmまでの超長尺製品を製造
  • 拡散接合は、接触した超硬合金どうしを加熱して互いに浸透させ、接合部を一体物と同じようにする方法
  • 裁断用の刃物や、高精度・高剛性が求められる部材向けに使われている
  • 使用ワーク、機械、使用環境に応じて超硬合金の材料を提案

フィルムやシートを幅の広いまま切る長い刃や、たわみを嫌う長い部材に向いています。製作可能な最大サイズは公式ページに表があり、その他の形状も製造の可否を検討すると書いています。

ノトアロイ:大物素材を図面から打ち合わせる

石川県志賀町のノトアロイは、超硬素材の長尺品や大物品の製造を特徴とするメーカーです。原料粉末の混合から焼結までを一貫して生産しています。

形製作寸法の目安(公式の記載)
角・板の大物□350×100
角の長尺□70×1000
丸の大径Φ500×100
丸の長尺Φ100×1000

ノトアロイは、寸法はあくまで目安で、材質によっては加工できない場合があると書いています。問い合わせの後、図面をもとに素材の形状を打ち合わせ、見積書を出す流れです。

素材の用途は金型工具用、刃物用、鉱山土木用で、精密加工事業では冷間鍛造金型やプレス金型、粉末成形金型も作っています。大物の素材から金型の加工までを同じ会社で相談できます。

大きな焼結の設備を持つ会社

大物の素材を作れるかどうかは、焼結炉やHIP装置の大きさにも左右されます。設備の増設を公式に書いている会社もあります。

  • シルバーロイ: 2011年に大型焼結炉を増設。HIP炉や1,800℃の超高温真空焼結炉も導入
  • 関西超硬合金: 素材部門に真空焼結炉9台とプレス機5台
  • サンアロイ工業: 全製品にHIP処理を施す一貫体制

設備の大きさは公開されていないことが多いため、実際に作れる大きさは図面を送って確かめてください。素材の大きさの上限に近い場合は、材種の選択肢が少なくなることもあります。

大物の加工ができる大きさ

大きな素材を手に入れても、仕上げの加工ができなければ部品になりません。加工できる大きさを公式に書いている例を挙げます。

  • 大伸ダイス工業: 自社設備で丸製品は最小径0.3mmから最大径400mm程、角製品は750×300×400t。協力工場では1000mmなどの大物も対応
  • 関西超硬合金: 加工部門に切削機械10台、研削機械15台、放電加工機4台(大きさの記載なし)
  • トーカロイ: 加工限界表を資料で提供

大物の研削や放電加工は、対応できる機械を持つ会社が限られます。素材の手配と加工先を、同時に決めておくと手戻りを防げます。

大物・長尺で使われる製品の例

長尺・大物の超硬合金は、どんな製品に使われているのかを公式の製品紹介から拾います。自社の部品に近い例があれば、問い合わせのときに伝えてください。

製品公式に挙げている会社
裁断用の長い刃物日本タングステン(長尺品)
圧延ロール、成形ロール共立合金製作所、冨士ダイス(ロール)
冷間鍛造・プレス・粉末成形の金型ノトアロイ、瑞穂工業、トーカロイ
鉱山土木用の素材ノトアロイ、国産合金(鉱山土木用チップ・ノズル)

大きなロールや金型は、素材だけで高額になります。使い方を伝え、必要な部分だけを超硬にする設計を含めて相談するのも一つの方法です。

一体で作るか、接合・分割で作るか

長尺や大物の超硬は、一体で焼結する方法のほかに、短い焼結体をつなぐ方法や、分割して組み立てる方法があります。それぞれの考え方を比べます。

作り方向く場面気をつけること
一体で焼結素材の大きさの範囲に収まる部品大きいほど作れる会社と材種が限られる
拡散接合でつなぐ数メートルの刃物や部材(日本タングステン)接合部の扱いを用途と照らして確かめる
分割して組み立てる金型やロールの一部だけに超硬を使う場合組み立て後の精度を誰が保証するかを決める

どの作り方が合うかは、かかる力の向きと、求める精度で変わります。使い方を伝えて、作り方から提案をもらうのが確実です。

大物・長尺を頼むときの確認表

大物や長尺の超硬合金は、作り直しの費用が大きくなります。最初の相談で、次の項目をそろえて伝えてください。

  1. 外形寸法と、長さ・厚さの最小値
  2. 材種(未定なら用途と必要な特性)
  3. 素材だけか、仕上げ加工まで必要か
  4. 接合(拡散接合や分割)を認めるか、一体物が必須か
  5. 精度が必要な面と、真直度や平面度の要求
  6. 数量と、予備の要否

一体物にこだわらず、接合や分割を認めると、作れる会社と選べる材種が広がります。日本タングステンのように、接合部を一体物と同じようにする技術を持つ会社もあります。

大物の超硬で気をつけたい点

大きな超硬合金は重く、扱いにも注意が要ります。受け取りや保管のときに、次の点を確かめてください。

  • 落下や衝撃で割れることがある(サンアロイ工業は開梱時に欠けやクラックを確認するよう案内)
  • 湿度の高い場所に長く置くと腐食することがある(サンアロイ工業)
  • 重量に見合った運搬・吊り具を用意する
  • 加工のときの固定方法を、加工先と事前に決めておく

超硬合金は比重が大きく、同じ大きさの鋼よりずっと重くなります。日本タングステンは、超硬合金の比重が鉄の約2倍と説明しています。

長尺・大物の相談先の選び方

最後に、作りたいものごとの相談先を整理します。素材の大きさと加工の大きさの両方で選んでください。

  • 長さ数メートルの刃物や部材: 日本タングステン
  • □350やΦ500級の大物素材と、その金型加工: ノトアロイ
  • 大径の丸物を精密に仕上げたい: 大伸ダイス工業(丸φ400mm程まで)
  • 製作可能サイズを資料で確かめてから相談したい: トーカロイ
  • 材種・形状を伝えて最大サイズを確認したい: サンアロイ工業

大物・長尺は、早い段階で図面を見せるほど、作り方の選択肢が増えます。まずは外形と用途を伝えて、作れるかどうかを確かめてください。

この記事に出てくる会社

参照元

よくある質問

超硬合金でどのくらい長いものが作れますか?

日本タングステンは、焼結体どうしを拡散接合で結合する技術で、長さ約5,000mmまでの超長尺製品を製造すると公式に書いています。ノトアロイは長尺素材の目安を□70×1000、Φ100×1000と示しています。

大きな超硬ブロックは作れますか?

作れる会社があります。ノトアロイは大物素材の目安を□350×100、Φ500×100と示しています。材質によって作れない場合があるため、図面をもとに打ち合わせてから見積もる流れです。

大物の超硬を精密に加工できる会社はありますか?

大伸ダイス工業は、自社設備で丸製品は最大径400mm程、角製品は750×300×400tまで加工し、それ以上は協力工場の大型機で対応すると答えています。トーカロイは加工限界表を資料で提供しています。

【用途別】超硬合金メーカーおすすめ3選

※2026年10月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

1イチオシ

金型をつくるための超硬素材を、1個から急いで手に入れたいなら

株式会社シルバーロイ

角形状の素材は午前10時30分までの注文で当日発送。1個から製作、φ0.08mmの孔開けも

兵庫県加西市の超硬合金メーカーで、午前10時30分までに注文した角形状の超硬合金素材は当日発送、それ以降と丸形状は翌日発送と公式に書いている。FAQでは1個からでも製作できると答え、材質表には「JIS記号」の欄を設けてVM20・VM30・VM40などを示し、用途例も載せている。

株式会社シルバーロイの公式サイトへ当サイトの紹介を読む

2

超硬のダイスや金型部品を、ミクロン精度で加工・修理したいなら

大伸ダイス工業株式会社

±0.001、真円度0.16μm。丸はφ0.3〜400mm程、在庫品は最短1〜2週間、図面なし・修理も

大阪市平野区で1965年に創業した超硬合金の加工会社で、FAQで±0.001の精度に対応し、自社設備で丸製品は最小径0.3mmから最大径400mm程、角製品は750×300×400tまでと答えている。R形状公差±0.01、真円度0.16μm、面粗さRa0.015μmの実績も公開している。

大伸ダイス工業株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

3

割れや欠けが出る金型部品を、材種の選び方から見直したいなら

株式会社共立合金製作所

自社開発の材種にJIS規格の分類を併記。放電加工向けA10W、試作・寿命確認にも対応

兵庫県西宮市で1938年に創業したエバーロイのメーカーで、材種一覧にKD20は「JIS規格:VF-40」、A10Wは「JIS規格:VM-30」などと分類を併記している。FAQではワイヤー放電や型彫り放電を行う場合にA10Wを勧め、試作品や少量の部品、量産前の材種評価や寿命確認の試作にも対応すると答えている。

株式会社共立合金製作所の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

自社の用途に合う超硬合金メーカーを、無料で相談する

必要なもの(素材・加工品・工具)、現在の材種名や分類記号、形状とおおよその寸法、精度、数量と希望納期、図面の有無、放電加工やコーティングの有無を送っていただくと、編集チームが条件に合う掲載会社へ匿名で概要を伝え、見積の窓口をおつなぎします。費用はかかりません。

無料で相談する

関連記事