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バリ取り機 · 基礎知識

バリ取り機のテスト加工の頼み方と評価の仕方|送るワーク・見るポイント・比較表の作り方【2026年版】

バリ取り機のテスト加工(テストカット・トライ・デモ)を依頼する手順を、送るワークの選び方、依頼書に書く数字、評価で見るポイント、複数社を並べる比較表の作り方で解説します。国内33社の公式サイトにあるテスト加工・デモの記載を一覧にしました。

公開 2026年9月29日

バリ取り機は、テスト加工の結果で機種と価格が決まります。このページでは、テスト加工の依頼から評価までの手順を説明します。

国内33社の公式サイトにあるテスト加工・デモの記載も一覧にまとめました。方式に迷う場合の比較表の作り方も示します。

送るワークは3種類:一番難しい・一番小さい・合格品

代表的なワーク1種類だけでテストすると、導入後に他の品種で使えないことがあります。送るワークは、条件の両端と基準の3種類にしてください。

種類目的選び方
一番難しいワーク機械の能力の上限を見る最も厚い、最も硬い、バリが最も大きい、形状が最も複雑
一番小さいワーク搬送・保持の下限を見るコンベヤから飛ばされないか、治具で保持できるか
合格品(現状の良品)仕上がりの基準を渡す顧客に受け入れられている現物。目視判定の比較対象

板金機の公式仕様には、最小ワークサイズの記載がある機種があります。一例として、1円玉より小さい部品も加工可能と記載する機種があり、下限はテストで確かめられます。

鋳物やダイカストは、ロット違いのワークを混ぜて送ります。寸法ばらつきに対する倣い機構の効き方は、同じロットだけでは分かりません。

各ワークは複数個ずつ用意します。条件出しに使う分と、最終条件で加工する分が必要です。

依頼書に書く4つの数字と1つの図面指示

テスト加工は「取れました」で終わらせず、数字で返してもらいます。依頼書に次の項目を書き、記録を求めてください。

  • 処理時間:1個あたりの加工時間と、複数個を連続処理したときの時間
  • 段取り時間:品種を切り替えたときにかかった時間(工具・治具・条件変更)
  • 消耗品の減り:テストで使ったブラシ・ベルト・メディア・工具の消耗量
  • 寸法変化:削ってはいけない面・エッジの寸法が加工前後でどう変わったか
  • 図面指示:JIS B 0051 のエッジ指示(+、−、±と数値)で合否を判定してもらう

JIS B 0051 では、かどのエッジに「−」を指示した場合、ばりは許容されません。図面に指示がなければ、依頼書に許容するばりの大きさを書きます。

ロボット装置メーカーの中には、寸法精度「±0.01mm」を公式サイトに掲げる会社があります。数値はワークで変わるため、自社ワークの実測を依頼してください。

見るポイントは「取れたか」より「削ってはいけない所が無事か」

バリが取れたかは誰でも見ます。差が出るのは、削ってはいけない場所と、後工程への影響の確認です。

見るポイント確認方法方式ごとの注意
バリの残り拡大鏡・顕微鏡で JIS B 0051 の指示と照合薄いバリは肉眼で判定できない
母材のえぐれ・削りすぎ加工前後の寸法測定アルミダイカストは押し当て力で母材が削れる
二次バリ面取り部の裏側を拡大して確認接触式で発生。非接触式は原理的に出ない
表面の傷・打痕意匠面を斜光で目視研磨ベルトは表面全体に当たる。バレルはワーク同士の打痕
残留物洗浄後の清浄度確認熱は酸化物粉末、電解は電解液、湿式は防錆

熱バリ取りの装置メーカーは、酸化物粉末が表面に溜まるため後続の洗浄が必要と明記しています。テストでは、後工程を含めた仕上がりまで確認してください。

電解の装置メーカーは、加工できるバリの大きさを「根元の厚みが0.05mm以内」と記載しています。方式ごとの適用限界は、公式の数値をテスト前に確認します。

33社のテスト加工・デモの公式記載一覧

2026年9月時点で調べた国内33社について、公式サイトのテスト加工・デモ・ショールームの記載を整理しました。「記載なし」は問い合わせで確認できる場合があります。

メーカー公式サイトの記載
アクリテック装置購入前のテスト加工に対応、WEBミーティング可
アマダAGICに90種類超のマシンを展示し加工検証(バリ取り機個別ページには記載なし)
オーセンテック相模原のショールームに11機種、持ち込みテスト加工、オンラインデモ、要予約
中央製作所記載なし
大同興業記載なし
FINESYSTEM「無償のバリ取りトライ」。製品を預かり最適なツールと条件を見極める
富士機工バリマスター製品ページに「サンプル加工のご相談」
不二製作所各営業所でテスト加工。来社立ち会いまたは郵送
コガネイプレシジョン記載なし
岩城工業デモ機で試作・実機見学。サンプル送付で試作可
JOHNAN社内にデモ機と検証実験室。テスト加工による事前検証
河新記載なし
クロイツ記載なし
マコー中京支店にトライアル設備。レーザー顕微鏡・触針式表面粗さ計で評価
マツノシステム江南市の展示場で「常時、展示機見学、サンプル加工が可能」
ミニター記載なし(工具選定のツールナビあり)
日電工業記載なし
日本酸素サンプル品を預かりデモテストを実施
日東工器記載なし
野宮産業「バリ取り・洗浄テストが無料」。バリンガのテスト機を2タイプ保有
NSK記載なし
リックス記載なし
先生精機「バリ取り・面取りのテストカットを随時承っております」
新東工業ロルコセンターでテスト加工・試作加工・量産加工
エステーリンク全製品でテストピース受付
スギノマシン「バリ取り・洗浄テスト受付中」。バリ取り研究所デバラボ
チップトン本社内で1000mmの大物から1mm以下の小物まで実機テスト
トーバン工業横浜のショールームに実機展示。持ち込み・郵送でサンプル研磨
津田駒工業記載なし
ジーベックテクノロジー内径交差穴用ブラシのテストユーザー募集(サンプル提供)
ヤマハファインテック各製品ページに「デモを依頼したい」窓口。デモ機の保有は明記なし
ワイテックデモ機依頼の問い合わせフォーム
豊電子工業社内工場にトライルーム。導入前に仕上がりを確認可

33社のうち22社が、公式サイトにテスト加工・デモ・ショールームのいずれかを記載しています。無償と明記するのは野宮産業とFINESYSTEMの2社です。

マコーのように測定機器を明記する会社は、寸法変化や面粗さの数値をテスト結果として受け取りやすくなります。

比較表の作り方:同じサンプルを2方式以上に送る

方式に迷う場合は、同じサンプルを別方式のメーカーに送り、結果を1枚の表に並べます。列を先に決めておくと、依頼書もそのまま揃います。

列A社(例:研磨ベルト式)B社(例:ブラシ式)
バリ残り(JIS B 0051 の判定)合否と写真合否と写真
寸法変化・母材のえぐれ加工前後の測定値加工前後の測定値
1個あたり処理時間秒秒
段取り時間分分
消耗品の減りテスト分の消耗量テスト分の消耗量
付帯設備集じん・水処理・洗浄の要否同左
テスト費用と納期無償/有償、結果の返却日数同左

数値の欄が埋まらない会社は、依頼書の項目に沿って再度記録を求めます。それでも埋まらない場合は、比較から外す判断も必要です。

装置メーカーの中には、受託加工でテストから量産まで受ける会社があります。設備を買う前に、受託で数か月流して実測値を集める使い方もできます。

テスト結果から見積を確定させる順番

テスト結果が揃ったら、見積を確定させます。順番を守ると、テストで見た構成と見積の構成がずれません。

  1. テストで使った機種・ヘッド数・工具・条件を見積の仕様欄に固定してもらう
  2. テストで必要と分かった付帯設備(集じん、水処理、洗浄、安全柵)を見積に足す
  3. 品種追加時の治具・電極・教示の単価をテストの実績から確定する
  4. 消耗品の交換周期をテストの減りから見積もり、年間費用にする
  5. 補助金を使う場合は、交付決定後に発注する前提で納期を書面で受け取る

テストの記録は、補助金の申請書に書く省力化効果の根拠にもなります。処理時間と段取り時間の実測値を、申請前に手元に揃えておいてください。

方式が決まらないまま見積を取ると、価格の比較になりません。テストで方式を確定してから、同じ方式の複数社に見積を依頼するのが順番です。

この記事に出てくるメーカー

参照元

よくある質問

バリ取り機のテスト加工にはどんなワークを送ればよいですか?

一番難しいワーク、一番小さいワーク、現状の合格品の3種類です。鋳物はロット違いを混ぜ、各ワークは条件出し用と最終加工用に複数個用意してください。

テスト加工で記録してもらう項目は何ですか?

1個あたりの処理時間、段取り時間、消耗品の減り、加工前後の寸法変化の4つと、JIS B 0051 のエッジ指示による合否判定です。写真も添えてもらいます。

テスト加工を無償で受けるバリ取り機メーカーはありますか?

野宮産業は「バリ取り・洗浄テストが無料」、FINESYSTEMは「無償のバリ取りトライ」を公式サイトに記載しています。他社は費用の記載がないため、依頼時に確認してください。

テスト加工の記載がないメーカーには頼めませんか?

公式サイトに記載がなくても、問い合わせで対応する場合があります。2026年9月時点で記載がないのは中央製作所、大同興業、コガネイプレシジョン、河新、クロイツ、ミニター、日電工業、日東工器、NSK、リックス、津田駒工業の11社です。

【用途別】バリ取り機メーカーおすすめ3選

※2026年9月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

1イチオシ

レーザー・パンチ加工後の板金なら

オーセンテック株式会社

板金のバリ取りを機械化するなら、まずショールームへ

板金専用のブラシ式バリ取り機「AUDEBU」シリーズを幅0.1〜1,500mm・厚さ0.1〜20mmまで揃え、酸化被膜・ドロス除去専用の「BlackLine」も持つ。相模原のショールームに11機種を展示し、持ち込みワークでのテスト加工とオンラインデモに対応している。

オーセンテック株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

2

鋳物・鍛造品の自動化(ロボット)なら

株式会社クロイツ

バリ取りロボット専業。工作機械と同じGコードで動く

バリ取りロボット専業で、ロボット本体・工具・ツーリング・周辺機器を一社で製造する。アルミダイカスト・鉄鋳物・ギア・鍛造品の製作事例を機種別に公開し、5軸CNC制御でGコードと3D CAD/CAMに対応する「BARISTA」も持つ。

株式会社クロイツの公式サイトへ当サイトの紹介を読む

3

小物・薄物を大量に処理するなら

新東工業株式会社

1mmの薄物から一括処理。テスト加工も量産加工も受ける

回転・振動・遠心・流動と全種類のバレル研磨機を揃え、厚さ1mmの薄物や小物の大量バリ取りに対応する。公式事例ではスラストレースやクラッチプレートの面粗さ改善を数値で示し、加工サービス「ロルコセンター」でテスト加工・試作・量産加工まで受ける。

新東工業株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

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