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亜鉛ダイカストの意匠部品を試作したい|ZDC1・ZDC2の違いとめっき前提の会社選び【2026年版】

ハンドル・金具・装飾品・小型の精密部品など、亜鉛合金(ZDC1・ZDC2)の意匠部品を試作したい方向けに、日本ダイカスト協会の資料が示す亜鉛合金ダイカストの特徴と成分・性質、亜鉛を公式に扱う会社(共栄デザイン、三協ダイカスト、太陽パーツ、プロテックジャパン、サンエスダイカストほか)、鋳肌とめっき仕上げ、数量別の工法を解説します。

公開 2026年10月1日

ドアハンドルや金具、置物、小さな機構部品のように、重みのある質感とめっきの光沢が欲しい部品には亜鉛合金が使われます。亜鉛の試作は、アルミを主力とする会社のすべてが受けるわけではないため、対応会社の確認から始めます。

このページでは、日本ダイカスト協会の資料と、今回調査した34社の公式記載から、亜鉛の意匠部品を試作する際の判断材料を、合金・会社・仕上げ・数量の順に整理します。

亜鉛合金ダイカストの特徴(協会資料)

日本ダイカスト協会の資料は、亜鉛合金ダイカストについて次の特徴を挙げています。意匠部品に亜鉛が選ばれる理由は、この中のめっきと寸法精度にあります。

  • 日本産業規格JIS H 5301に2種類が規定されている
  • 機械的性質と鋳造性が優れ、広く用いられている
  • アルミニウム合金ダイカストに比べて薄肉のものができ、寸法精度がよく、精密ダイカストが可能
  • めっきが容易で、装飾性に優れる
  • 合金別の生産比率はZDC2が76.1%、ZDC1が22.8%、その他1.1%(2001年、協会資料)

薄肉と寸法精度に優れる点は、細い装飾や小さな部品を形にするときの利点になります。めっきが容易な点は、光沢のある仕上げを前提にした部品で効いてきます。

ZDC1とZDC2の成分と性質の違い

協会資料は、JIS H 5301(1990年版)から抜粋した化学成分と、参考値の性質を表にしています。意匠部品で使う主な項目を抜き出します。

項目ZDC1ZDC2
Al(mass%)3.5〜4.33.5〜4.3
Cu(mass%)0.75〜1.250.25以下
引張強さ(参考値)328MPa283MPa
耐力(0.2%変形、参考値)250MPa213MPa
硬さ(参考値)HRB 62HRB 56
伸び(参考値)7%10%
密度6.7×10³kg/m³6.6×10³kg/m³
熱伝導率109W/(m・K)113W/(m・K)
主な用途耐クリープ性が要求される部品自動車部品から日用品まで幅広く使用
製品例ファスナー、カムラッチ金具、サッシ戸締金具、シートベルト巻取金具ドアハンドル、置き時計、鍵、玩具、文具、釣り具、カメラ部品

強度と硬さはZDC1が高く、伸びはZDC2が大きいという関係です。意匠部品の製品例はZDC2に多く並びます。

荷重が長くかかる金具で耐クリープ性が要る場合は、ZDC1が候補になります。

亜鉛を公式に扱う会社

今回調査した34社のうち、公式サイトで亜鉛合金への対応を記載している会社を並べます。合金記号まで書いている会社と、「亜鉛」とだけ書いている会社があります。

会社公式の記載工法
共栄デザインZDC1・ZDC2。事例に装飾(コースター Φ80mm)石膏鋳造、1個から
三協ダイカストZDC2、ベリック。25tホットチャンバーダイカストマシン1台ダイカスト、試作から小ロット
太陽パーツZDC2。検査機器用ラックギアを切削から転換しコスト30%削減ダイカスト、50個/1ロットから
プロテックジャパンZDC2(石膏鋳造、簡易金型ダイキャストの対応材)石膏鋳造・簡易金型ダイキャスト
サンエスダイカストアルミ・亜鉛ダイカスト。事務機器のヒンジ・取っ手、照明機器の本体ダイカスト、125〜350t
FIRMS亜鉛ダイカストマシン150t・100t。建築金物、家電の実績ダイカスト、試作品は1個から
モールドモデル亜鉛合金。意匠部品石膏鋳造

ZDC1・ZDC2の記号まで公式に書いているのは、共栄デザイン、三協ダイカスト、太陽パーツ、プロテックジャパンの4社です。記号の記載がない会社には、使う合金を最初に確認します。

このほか、クライム・ワークスはADC12材・アルミニウムと並べて亜鉛を、武杉製作所はロストワックスで亜鉛を含む溶融金属すべてへの対応を記載しています。

意匠部品で見る鋳肌と細部の再現

装飾部品は、めっきをかける前の鋳肌の状態が仕上がりに出ます。細かな文字やロゴ、テクスチャを入れる場合は、その最小寸法も合わせて伝えます。

公式に鋳肌や細部の再現を掲げる記載を整理します。

  • ジャノメダイカスト:微細な表面凹凸(12µm、0.2mm間隔)を再現(石膏鋳造)
  • モールドモデル:意匠部品は鋳肌が美しく後処理が少ない
  • 共栄デザイン:「ダイカストに匹敵する美しい鋳肌と寸法精度」、寸法公差±0.2〜0.7mm
  • キングパーツ:外観重要部品を製品に挙げる(ロストワックス)
  • マルサン木型製作所:意匠形状の砂型アルミ鋳造の事例(アルミ)

ジャノメダイカストとマルサン木型製作所の記載はアルミの事例です。亜鉛で同じ再現性が得られるかは、合金を指定して確認します。

めっき仕上げと品質管理の注意

協会資料は、亜鉛合金ダイカストの粒間腐食について、Alを含み不純物(Pb、Cd、Sn)の多い亜鉛合金に発生しやすく、防止法としてMgの添加が有効と説明しています。

  • JIS H 5301の成分表では、Pb 0.005%以下、Sn 0.004%以下、Cd 0.003%以下(ZDC1・ZDC2)
  • 協会は昭和36年に亜鉛合金ダイカスト品質証明制度を発足させ、合金の成分管理が正しく守られているかを分析で判定している
  • 表面処理を公式に記載する会社:共栄デザイン(めっき)、プロテックジャパン(メッキ・塗装)、三協ダイカスト(各種表面処理)、サンエスダイカスト(表面処理)

品質証明制度の合格工場は、合格標章のマークを使用できると協会資料は説明しています。めっき前提の部品は、使用する地金と成分の管理方法を、見積の段階で確認しておくと安心です。

数量で変わる亜鉛部品の工法

亜鉛の意匠部品は、1個の見本から、数百個の製品まで数量の幅があります。公式の数量と工法を並べます。

数量工法公式記載の例
1個〜数個の見本石膏鋳造共栄デザイン(ZDC1・ZDC2、1個から、最短5日)
数個〜数十個石膏鋳造プロテックジャパン(工法別目安で石膏鋳造3個〜)、モールドモデル(5〜100個程度)
30〜100個前後簡易金型ダイキャストプロテックジャパン(30個〜、目安50個前後、ZDC2対応、約20日)
50個〜ダイカスト太陽パーツ(ダイカストカセットシステムで50個/1ロットから)
試作〜小ロット量産ホットチャンバーダイカスト三協ダイカスト(ZDC2、試作から小ロット生産まで柔軟対応)

見本は石膏鋳造で作り、数量が決まったらダイカストの会社へ移る進め方が、公式記載の数量帯から組み立てられます。

石膏鋳造の見本とダイカストの製品では、鋳肌や細部の出方が同じとは限りません。見本で意匠を承認する際は、量産の工法で仕上がりが変わる可能性を関係者と共有しておきます。

亜鉛の意匠部品で依頼時に決めること

意匠部品は、見た目の基準が言葉だけでは伝わりにくく、確認の往復が増えやすい部品です。次の項目を、写真や参考品と一緒に伝えます。

  1. 合金:ZDC1かZDC2か(耐クリープ性が要るかどうか)
  2. 仕上げ:めっきの種類、塗装、鋳肌のままのどれか
  3. 外観面:傷や鋳肌の荒れを許さない面の範囲
  4. 重さ:質感として狙う重量(ZDC2の密度は6.6×10³kg/m³)
  5. 数量:見本の個数と、製品化したときの月あたり・年あたりの数量

3選のうち、亜鉛合金を公式に対応材質として挙げているのは共栄デザイン(ZDC1・ZDC2)です。ニューテックとJMCはアルミ・マグネシウムを中心に記載しています。

この記事に出てくる会社

参照元

よくある質問

ZDC1とZDC2はどう使い分けますか?

日本ダイカスト協会の資料では、ZDC1は耐クリープ性が要求される部品、ZDC2は自動車部品から日用品まで幅広く使われるとされています。成分ではCuがZDC1で0.75〜1.25%、ZDC2で0.25%以下、生産比率はZDC2が76.1%、ZDC1が22.8%(2001年)です。

亜鉛ダイカストの試作を1個から頼めますか?

共栄デザインはZDC1・ZDC2を石膏鋳造で扱い、1個から最短5日と公式に記載しています。FIRMSは亜鉛ダイカストマシン(150t・100t)を持ち、試作品は1個からでも受けるとしています。数十個以上はプロテックジャパンの簡易金型ダイキャスト(ZDC2対応)や三協ダイカストも候補です。

亜鉛ダイカストはなぜ装飾品に使われるのですか?

日本ダイカスト協会の資料は、亜鉛合金ダイカストはアルミニウム合金ダイカストに比べ薄肉のものができ、寸法精度がよく精密ダイカストが可能で、めっきが容易で装飾性に優れると説明しています。製品例にはドアハンドル、置き時計、鍵、玩具などが挙げられています。

【目的別】軽金属鋳造の試作会社おすすめ3選

※2026年9月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

1イチオシ

量産と同じダイカスト材で、金型なしに評価したいなら

株式会社ニューテック

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株式会社ニューテックの公式サイトへ当サイトの紹介を読む

2

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株式会社JMC

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株式会社JMCの公式サイトへ当サイトの紹介を読む

3

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