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軽金属鋳造の試作 · 用途別

二輪・自動車のアフターパーツや補修部品を鋳造で作りたい|1個からの製作と生産終了部品の複製【2026年版】

オートバイや自動車のカスタムパーツ、モータースポーツ部品、生産終了した補修部品をアルミ鋳造で少量製作したい方向けに、二輪・レース関連の事例を公式に挙げる会社(コイワイ、モールドモデル、木村鋳造所、日本プレシジョンキャスチングほか)、補給部品・レガシーパーツの複製とリバースエンジニアリング、1個からの納期、外観仕上げの設計指針を公式記載で解説します。

公開 2026年10月1日

二輪や自動車のアフターパーツは、1個から数十個という数量で、見た目と強度の両方が問われる部品です。生産が終わった純正部品を作り直したいという相談も、この数量帯に入ります。

このページでは、今回調査した34社の公式サイトから、二輪・自動車・モータースポーツの事例と、少量製作や部品複製の記載を持つ会社を整理します。

協会資料に見る二輪のダイカスト部品

日本ダイカスト協会の資料には、二輪自動車(オートバイ)のダイカスト部品が合金別に載っています。アフターパーツで作り直したい部品と、量産でどの合金が使われているかを照らし合わせる材料になります。

  • アルミニウム合金ダイカスト:シリンダーヘッドカバー、インレットパイプ、ステップホルダー、グラブレール、ハブ
  • マグネシウム合金ダイカスト:エンジンカバー、シリンダーカバー、クラッチカバー、スプロケットカバー、シリンダーヘッドカバー
  • 亜鉛合金ダイカスト:スロットルレバー、スロットルバルブ、フロートチャンバーボディ、ストレーナーカップ、コックレバー

今回の34社でも、1個からの対応を掲げる会社の工法は石膏鋳造・砂型・3Dプリント砂型が中心です。その場合、材質は量産のADC合金か、鋳物用のAC合金かを選ぶことになります。

二輪・モータースポーツの事例を公式に挙げる会社

公式サイトの事例に、二輪・レース・スポーツカーの部品を挙げている会社を並べます。

会社公式の事例工法
コイワイオートバイフレーム、ターボチャージャー、シリンダーブロック、マニホールド、オイルパン3Dプリント砂型・木型砂型、1個から
モールドモデル二輪変速機(量産同等試作)、特殊車両部品石膏鋳造、ダイカスト用インゴット使用
木村鋳造所レーシングカー部品、ターボチャージャー、エンジンブロック3Dプリント砂型(DMP)、アルミニウム合金は20kg以下
日本プレシジョンキャスチングモータースポーツ用部品、航空機用構造部品ロストワックス、特許合金A201HP
東京鋳造所NSX搭載のターボチャージャー用コンプレッサーカバー砂型試作、低圧・重力鋳造
イナテック500台限定生産のTOYOTA LFAに採用精密砂型鋳造、ロット1〜

ヒノデキャスティング&メタルワークスもバイク・自動車排気系の事例を挙げていますが、材質はステンレス鋳鋼のロストワックスです。アルミ鋳物の事例は載っていません。

コイワイと木村鋳造所は、どちらもCAE鋳造解析と3Dプリント砂型を組み合わせています。フレームやマニホールドのように中子が複雑な部品は、この2社の事例が近い形です。

生産終了部品・旧車パーツを作り直す

金型が残っていない部品や、生産が終わった補給部品の複製を公式に掲げる会社があります。現物しかない場合は、データ化から相談できる会社を選びます。

会社公式の記載データ化の手段
モールドモデル金型が現存しない部品の複製も低コスト・短納期、補給部品・復刻製品リバースエンジニアリング
木村鋳造所DMPは生産終了した補給パーツ鋳造品の製造を得意とするCTスキャン・非接触3次元スキャナー
J・3Dレガシーパーツ、軽量化部品(金属3Dプリント)リバースエンジニアリング受託
三和軽合金製作所リバースエンジニアリング対応3Dスキャン
八百谷金属工業単品・試作の鋳物から小ロットまで3Dデータ作成・修正

現物から型を起こす場合、摩耗や変形も一緒に写し取るおそれがあります。取付穴や合わせ面など、寸法を正したい箇所は依頼時に指定します。

材質を純正に合わせるか、鋳物合金で作るか

アフターパーツの材質は、純正と同じダイカスト合金を狙う方法と、熱処理で強度を出しやすい鋳物合金を使う方法に分かれます。公式に対応を記載する会社を材質別に並べます。

材質の方向公式に対応を記載する会社の例
ADC12などダイカスト合金ニューテック(ADC12でダイカスト同等品質、石膏鋳造)、共栄デザイン(ADC12・ADC1・ADC6)、日邦産業(ADC1〜ADC14他)、八百谷金属工業(ADC12)
AC4C・AC4CHなど鋳物合金と熱処理東京鋳造所(AC4C-T6・AC4A-T6、T5・T6処理炉)、キングパーツ(AC4C-T6)、前橋橋本合金(AC4C・AC4CH、T6処理炉)、JMC(T4〜T7)
マグネシウム合金ニューテック(ZE41A・EV31・AM60)、JMC(AZ91Dほか)、日邦産業(AZ91D・AM60B)、前橋橋本合金(AZ91)
高強度アルミ日本プレシジョンキャスチング(A201HP)

協会資料の二輪の製品例には、マグネシウムのエンジンカバーやクラッチカバーが並んでいます。純正がマグネシウムの部品をアルミで作り直すと重量が変わるため、材質は重さも含めて決めます。

強度が要る部品は、質別(T6など)まで指定して見積を取ると、熱処理の工程と納期が見積に含まれます。

1個〜数十個の製作で見る納期

アフターパーツは1個の試作から、数十個の販売分へ進むことがあります。公式に1個対応と納期を示す会社を並べます。

会社数量公式の納期
八百谷金属工業単品から小ロット最速翌日発送(模型がない場合は加工まで最速約2週間)
イナテックロット1〜試作最短3日
共栄デザイン1個から、月1個の少量生産も可最短5日
木村鋳造所記載なしDMP通常納期7日から
コイワイ1個から短納期(日数の記載なし)
寿金属工業1個の試作から数十個の量産まで短納期(日数の記載なし)

販売を前提に数十個を作る段階では、1個ずつ型を作る工法の単価が積み上がります。数量が見えた時点で、木型砂型や簡易金型との比較を依頼します。

見た目を仕上げるための形状と表面処理

カバー類や外装部品は、鋳肌と表面処理で印象が決まります。協会の設計ガイドは、外観に関わる形状の指針を示しています。

  • 大きく平らな表面は梨地にすることが望ましい。めっきや高度の仕上げ部品では、変形を予測して金型に織り込むことが必要
  • すべての内側の隅と外側の角に適当な丸みを付け、割れを防ぐ
  • 表面処理を公式に記載する会社:共栄デザイン(めっき・アルマイト)、プロテックジャパン(化成処理・アルマイト・メッキ・塗装)、JMC(化成処理・アルマイト・塗装)
  • 鋳肌の記載:ジャノメダイカストは微細な表面凹凸(12µm、0.2mm間隔)を再現、モールドモデルは意匠部品で後処理が少ない

ポリッシュやめっきで仕上げるカバーは、平面の変形が目立ちます。仕上げの方法を先に決め、形状と工法をそれに合わせます。

アフターパーツ製作の相談で伝える情報

少量のパーツ製作は、情報が少ないと見積が返ってきにくい案件です。次の項目をまとめて送ります。

現物しかない場合も、写真と主要寸法を添えておくと、会社側が工法と大きさを最初に判断しやすくなります。

  1. 元になるもの:3Dデータ、図面、現物のどれがあるか
  2. 材質:純正と同じ合金を狙うか、AC4CH-T6などの鋳物合金でよいか
  3. 数量:1個の試作か、販売分の数十個まで見込むか
  4. 仕上げ:鋳肌のまま、塗装、アルマイト、めっき、ポリッシュのどれか
  5. 加工:取付穴やねじ、合わせ面など機械加工の範囲

3選のうち、共栄デザインは1個から最短5日と装飾品の事例、ニューテックはエンジン系機能部品の事例、JMCは大物の砂型と5軸加工を公式に記載しています。部品の大きさと仕上げに合わせて相談先を選んでください。

この記事に出てくる会社

参照元

よくある質問

バイクのカスタムパーツをアルミ鋳造で1個だけ作れますか?

作れます。1個からの対応を公式に記載している会社には、共栄デザイン(石膏鋳造、最短5日)、イナテック(精密砂型、最短3日)、コイワイ(3Dプリント砂型・木型、オートバイフレームの事例)、八百谷金属工業(最速翌日発送、模型がない場合は約2週間)などがあります。

生産終了した純正部品を鋳造で複製できますか?

モールドモデルは金型が現存しない部品の複製や補給部品・復刻製品を、木村鋳造所は3Dプリント砂型(DMP)で生産終了した補給パーツ鋳造品を得意とすると公式に記載しています。現物からのデータ化は、三和軽合金製作所(3Dスキャン)やJ・3D(リバースエンジニアリング受託)も掲げています。

レース用の高強度なアルミ鋳物は作れますか?

日本プレシジョンキャスチングはモータースポーツ用部品の実績と、「鍛造品や板材に迫る強度」をうたう特許合金A201HPを公式に掲げています。木村鋳造所はレーシングカー部品、コイワイはターボチャージャーやシリンダーブロックの事例を挙げています。

【目的別】軽金属鋳造の試作会社おすすめ3選

※2026年9月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

1イチオシ

量産と同じダイカスト材で、金型なしに評価したいなら

株式会社ニューテック

ADC12でダイカスト同等品質の試作。試作実績1万件超、石膏鋳造は最短2.5週間

アルミ・マグネシウムの精密鋳造専門で試作実績10,000件以上。ADC12・AC4CH・A357などアルミ9種、ZE41A・AM60などマグネシウムに対応し、石膏鋳造はCT7級保証(CT5・6の実績)、消失鋳造はCT8級保証。最大800×800mm・35kg、最小肉厚0.8mm。5軸加工機・熱処理炉2基・X線CTを社内に持ち、完成品で納める。

株式会社ニューテックの公式サイトへ当サイトの紹介を読む

2

大物・複雑形状・ギガキャスト級の砂型試作なら

株式会社JMC

3Dプリント砂型で木型を省き、2m角・500kgまで。熱処理から5軸加工・CT検査まで社内一貫

砂型3Dプリンター(造形800×500×400mm)と大型低圧鋳造炉(2,000×2,000mm・500kg)を持ち、アルミ専用9基・マグネシウム専用2基の溶解炉で試作・小ロット量産に対応。T4〜T7熱処理、5軸機械加工、化成処理・アルマイト・含浸・HIP、X線CT6台まで社内一貫。ISO9001・JIS Q 9100、鋳造公差CT7(形状によりCT6)。ギガキャスト試作で自動車分野30型・500台以上の実績。

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3

まず1個を、数日で手に取りたいなら

株式会社 共栄デザイン

石膏鋳造で最短5日。1個から月1個の少量生産まで、亜鉛や高熱伝導合金も

金型を使わない石膏鋳型で「最短5日で高精度な試作品」を製作し、1個からの試作・月1個の少量生産に対応。アルミ鋳物合金AC2A〜AC8A、ダイカスト用ADC12・ADC1・ADC6、亜鉛ZDC1・ZDC2、高熱伝導アルミHT-1・DMSに対応。寸法公差±0.2〜0.7mm、Carl Zeissの三次元測定機、社内マシニングで機械加工。5〜100個ならダイカスト相当の品質、小ロット製造は素材初品3週間〜。

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