3比較ハブコンテナ洗浄機

コンテナ洗浄機 · 基礎知識

水・熱・排水の考え方|温水・スチーム・水リサイクル・排熱回収・排水基準

コンテナ洗浄機のランニングコストを左右する水・熱・排水を整理します。公式カタログの給水量・蒸気消費量・電力、水リサイクルや排熱回収を持つ機種、熱源を使わない脱水、そして水質汚濁防止法の一律排水基準が適用される事業場の条件を解説します。

公開 2026年9月29日

コンテナ洗浄機は買った後に、水道・蒸気・電気・排水処理の費用が毎日かかります。この記事では、公式カタログに書かれたユーティリティの数値と、水と熱を減らす仕組みを整理します。

洗浄機が使う3つのユーティリティ

洗浄機に必要なのは水・熱・電気の3つです。熱は蒸気か電気かガスで作り、機種によってどれを使うかが決まっています。

メーカー・機種水蒸気・熱源電気
アイエムエイ ぴかじゅう約10L/分(水道水)記載なし単相100V 1.5kW
小嶺機械 KWM-888CB給水毎分5L程度記載なし1.5kW+エアーコンプレッサー0.4kW程度
キサミツ技研 Mithra給水5L/min蒸気60kg/h(電気式別対応)2.65kW
キサミツ技研 KWY-15/17/25すすぎ水16L/min蒸気120/160/240kg/H記載なし
キョウドウ KY-3/5/3318L/分蒸気90〜120kg/h3相200V
七宝商事 SDC105初め350L・20L/分蒸気130kg/h(0.3MPa)3相200V 5.95kW
東光技研工業 通い箱・トレー洗浄機(リターン方式)タンク200L+100L蒸気100kg/hr(0.3MPa)ポンプ3.7kW+0.25kW
ヒタカ精機 MCSD-3501,000〜1,500kg/H蒸気350kg/H3相200V 12kWh
マルゼン MDCCX(学校給食用コンテナ)記載なし蒸気480kg/h(0.2MPa)3φ200V
有光工業 CMMP-10BSⅡ(パレット)記載なし蒸気0.3〜0.7MPa 150kg/hr三相200V 19.25kW
キット パレット洗浄機記載なし温水循環洗浄・熱風循環35kW
北沢産業 KWV-47L/R-D(2,000枚/時)記載なし記載なし44.85kW

蒸気を使う機種は、工場にボイラーと蒸気配管があることが前提です。蒸気がない場合は、キサミツ技研KWB-10E(電気5.0kW)やホバート・ジャパンFUX-C(電気式または蒸気式加熱)、八木厨房機器製作所の器具洗浄機(蒸気・電気・ガス、蒸気レスのガス式あり)のように電気やガスで加熱する型式を選びます。

温水の温度は40℃から100℃まで

洗浄水と乾燥の温度は、汚れの種類と乾燥の要否で決まります。公式に温度を記載している機種を並べます。

  • SJM JAPAN:温水40〜50℃程度、微酸性電解水すすぎ
  • イースタン技研 EAD-3B:循環式洗浄、約60℃温水・高圧ジェット
  • OMC:60℃温水洗浄4.0MPa(ロボット搬送式)、60℃温水+アルカリ洗剤(コンベヤ搬送式)、60℃熱風乾燥
  • 八木厨房機器製作所 汎用洗浄機:本洗浄槽65℃/仕上洗浄槽80℃/清洗い90℃
  • キョウドウ KCFシリーズ:高温乾燥100℃

温度を上げるほど熱量が増え、蒸気やガスの消費が増えます。食品衛生法施行規則 別表第17は器具の消毒に「熱湯、蒸気又は消毒剤等」を挙げており、温度で消毒するか薬剤で消毒するかは手順書で決めます。

水を減らす仕組み:循環・ろ過・ダブルリンス

洗浄水をそのまま捨てず、ろ過して再利用する機種が増えています。給水量と排水量の両方が減ります。

メーカー公式に記載する仕組み
クレオ低圧多水量方式と水リサイクル装置で省水・省エネ
北沢産業ダブルリンスで補給水を節水、洗浄水ろ過装置ですすぎ後の排水量を半減
中西製作所仕上げ水の再利用システム
イシダテック(P函ケースウォッシャー)オーバーフロー水再利用
ヤマザキエンジニアリング(金属トレー洗浄機)洗浄水をろ過循環して給水使用量を大幅節約。パン製造B社の事例で給水使用量の節約を実現
八木厨房機器製作所洗浄水・洗剤・蒸気を循環ろ過し自動供給
三協循環ろ過装置搭載で節水、節水装置オプション
クロダ技研循環式水槽、水量約400L(カゴ台車一体型)/約200L(汎用型)で3日間
イースタン技研薬剤不使用・環境配慮の循環式
小嶺機械オプションで給水節水仕様

循環式は水槽の汚れが洗浄品質に影響します。3日で入れ替える(クロダ技研)など、水の交換頻度と残滓の取り出し方(中西製作所は引き出し式残滓カゴ)を確認してください。

熱を減らす仕組み:排熱回収・断熱・熱源ゼロ

熱の削減は、逃げる熱を回収するか、そもそも熱を使わないかの2通りです。乾燥工程は熱の使い方で差が出ます。

  • 北沢産業:排熱回収、機体断熱、ダブルリンスにより熱量(燃料)を削減。洗浄乾燥機は全て排熱回収装置付き
  • クロダ技研:エアーを活用し熱源無しで水分を除去する独自特許の脱水方式(熱源ゼロ)
  • クレオ:オリコン洗浄脱水機は遠心力で水滴を除去し熱風不使用(500〜2,000枚/時)
  • プラテック:小型パレット洗浄機は節水・熱源なしの省エネ洗浄で天日干し不要
  • イースタン技研:ブロワ採用で電気代削減
  • SJM JAPAN:エナジーセーブシステム搭載
  • 中西製作所 NAW-PATA:離間洗浄方式で水使用量約30%削減・蒸気約50%削減

クロダ技研の公式事例では、スチームボイラー式で月80万円の油代がかかっていたC社が、省エネの高圧洗浄ライン+ラベル剥離装置と汎用型に切り替えています。熱源の方式を変えると、燃料費の桁が変わることがあります。

排水基準が適用される事業場の条件

洗浄機の排水は、工場全体の排水として規制を受けます。環境省が定める水質汚濁防止法の一律排水基準の枠組みを確認しておきます。

項目環境省の記載
有害物質カドミウム等の有害物質について許容限度を定める(例:カドミウム及びその化合物 0.03mg Cd/L)
生活環境項目pH・BOD・COD・SS等について許容限度を定める
生活環境項目の適用範囲1日当たりの平均的な排出水の量が50立方メートル以上である工場又は事業場に係る排出水に適用

洗浄機の排水には洗剤と食品残渣が含まれ、BODやSSに影響します。ヒタカ精機MCSD-350の水使用量1,000〜1,500kg/Hのように時間あたり1トン超の機種では、工場全体の排水量が50m³/日の境目に近づくかを確認してください。

プラテックは洗浄事業用パレット洗浄機に「節水・省エネ・排水対策完備」、澁谷工業はケースウォッシャに「ラベルろ過装置」を記載しています。剥がしたラベルや残渣を排水前に取り除く装置は、排水処理の負荷を下げます。

見積で聞いておくユーティリティの数字

本体価格だけを比べると、ランニングコストで逆転します。見積の段階で次の数字を各社から同じ単位でもらってください。

  1. 給水量(L/分またはL/時)と、循環式なら水槽容量と交換頻度
  2. 蒸気消費量(kg/h)と圧力(MPa)、または電気・ガスの加熱容量(kW)
  3. 消費電力(kW)と電源(単相100V/三相200V、アンペア)
  4. 排水量(L/時)と排水温度、ろ過・残渣回収の有無
  5. 乾燥の熱源(熱風・ブロワ・遠心・熱源ゼロ)

省エネ設備の導入には省エネ・非化石転換補助金(2026年版はⅠ型工場・事業場型、Ⅱ型電化・脱炭素燃転型、Ⅲ型設備単位型、Ⅳ型エネルギー需要最適化型で構成)があります。対象になるかは公募要領とメーカーに確認してください。

この記事に出てくるメーカー

参照元

よくある質問

コンテナ洗浄機はどのくらい水を使いますか?

公式カタログでは、小型バッチ機で5〜10L/分(小嶺機械、アイエムエイ)、コンベヤ式で16〜20L/分(キサミツ技研、キョウドウ、七宝商事)、大型機で1,000〜1,500kg/時(ヒタカ精機MCSD-350)です。クロダ技研は循環式水槽で約200〜400Lを3日間使います。

蒸気がない工場でもコンテナ洗浄機を使えますか?

使えます。キサミツ技研のKWB-10Eは電気5.0kW加熱、ホバート・ジャパンのFUX-Cは電気式または蒸気式、八木厨房機器製作所の器具洗浄機は蒸気・電気・ガスから選べます。クロダ技研は100Vの温水ボイラーと熱源ゼロの脱水を組み合わせています。

洗浄機の排水に基準はありますか?

水質汚濁防止法の一律排水基準があり、pH・BOD・COD・SSなどの生活環境項目は1日平均50立方メートル以上の排出水がある工場・事業場に適用されます。洗浄機単体ではなく工場全体の排水量で判断します。

熱を使わずに乾かす洗浄機はありますか?

あります。クロダ技研はエアーで水分を除去する熱源ゼロの特許脱水方式、クレオのオリコン洗浄脱水機は遠心力で熱風不使用、プラテックの小型パレット洗浄機は熱源なしで天日干し不要と公式に記載しています。

【条件別】コンテナ洗浄機メーカーおすすめ3選

※2026年9月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

1イチオシ

1日500枚以上を、ラインで洗うなら

株式会社クレオ(THE CREO CO.,LTD)

国内トップシェア(公式)。羽生の施設で自社のコンテナを実機テストしてから決められる

1日500枚未満向けのバッチ式と500枚以上向けのコンベヤ式に加え、洗浄乾燥機・洗浄脱水機・パレット洗浄機まで12製品をそろえる。低圧多水量方式と水リサイクル装置で省水・省エネ、全国8拠点のメンテナンス体制。埼玉県羽生市の「羽生プラーツ」で実機テスト洗浄とATPふき取り検査ができる。

株式会社クレオ(THE CREO CO.,LTD)の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

2

物流のオリコン・カゴ台車を、2坪・1人で洗うなら

クロダ技研株式会社

カゴ台車に積んだまま、たたんだまま洗う。熱源ゼロの脱水で設置6㎡から

オリコンやクレートをカゴ台車に積んだまま、または折りたたんだまま洗浄・脱水・乾燥できる業界初(公式)の方式。設置スペース6㎡(約2坪)から、設置約1時間、作業員1名で最大400〜800個/時。熱源を使わない特許の脱水方式で静音、水量は約200Lで3日間。工場のデモ機を見学できる。

クロダ技研株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

3

物流用コンテナを、AIとロボットで無人化するなら

株式会社ショウワ

2022年から完全無人化ラインを納入。飲料大手・パレットレンタルの実績

物流用コンテナとオリコンを、ロボット・カメラ・AIで投入から段積みまで無人で行う洗浄システムを2022年から納入。コンベヤタイプは300〜2,000枚/時、遠心脱水機は残水1%、洗浄〜遠心脱水まで自動のバッチタイプも用意する。会社全体の会社全体の主要納入先としてアサヒビール、キリンビール、サッポロビール、江崎グリコ、カゴメ、日本パレットレンタル、協同乳業、タカノフーズなどを公式に列挙する。

株式会社ショウワの公式サイトへ当サイトの紹介を読む

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