3比較ハブコンテナ洗浄機

コンテナ洗浄機 · 基礎知識

乾燥と脱水の方式|遠心・エアー・熱風・熱源ゼロの違い

コンテナ洗浄後の水切りを担う遠心脱水・エアー(ブロワ)脱水・熱風乾燥・熱源ゼロ脱水の4方式を、残水率・処理能力・深い箱への対応・熱源の要否で比べます。食品衛生法施行規則が求める乾燥、洗浄機と一体か別置きかの構成まで整理します。

公開 2026年9月29日

洗った容器を濡れたまま重ねると、水が溜まって次の使用まで乾きません。この記事では、脱水と乾燥の方式ごとの仕組みと、公式カタログに記載された数値を整理します。

脱水と乾燥は別の工程

脱水は容器に付いた水滴を物理的に落とす工程、乾燥は残った水分を蒸発させる工程です。同じ「水切り」でも仕組みが違い、費用と時間も変わります。

工程仕組み主な方式
脱水遠心力や風で水滴を吹き飛ばす。熱を使わない遠心脱水、エアー(ブロワ)脱水、熱源ゼロ脱水
乾燥温めた空気で水分を蒸発させる。熱を使う熱風乾燥、温風循環乾燥、蒸気式熱風

食品衛生法施行規則 別表第17は、食品と接触するおそれのある器具等を「消毒し、乾燥させること」と定めています。どこまで乾かすかは手順書で決め、方式はその要求から選びます。

遠心脱水:残水1%まで落とす

容器を高速で回して水滴を飛ばす方式です。熱を使わないため、乾燥に比べて熱量が要りません。

  • ショウワ 遠心脱水機SPD-2:500〜2,700枚/時、残水1%
  • ショウワ バッチタイプSPW・SPM:洗浄〜遠心脱水まで自動、120枚/時以下
  • クレオ オリコン洗浄脱水機:500〜2,000枚/時、遠心力で水滴除去、熱風不使用。コンテナ洗浄脱水機は「高速回転の遠心力で省エネ水切」
  • キョウドウ アスラ:バッチ式洗浄遠心脱水機、60枚/時
  • ヤマザキエンジニアリング トレー洗浄ライン:1枚ずつ高速回転で脱水し、タッチパネルで段数を設定して積み重ねる
  • イシダテック 折コン洗浄脱水装置:折りたたみ→段積み→遠心脱水の順で自動化
  • 有光工業 CMMP-10BSⅡ(パレット):回転洗浄と高速遠心回転方式で脱水乾燥、10段・総重量300kg以内

三協はプレスタッカー・遠心脱水機、北沢産業は遠心脱水を周辺機器として用意しています。容器を段積みしてからまとめて回す構成と、1枚ずつ回す構成があります。

エアー・ブロワ脱水:深い箱の底まで届くか

ノズルやブロワから空気を吹き付けて水を飛ばす方式です。箱の深さと底の格子形状で効き方が変わります。

メーカー・機種公式の記載
イースタン技研 EAD-3B回転衝撃エアノズル16式。業界初の深さ300mm通い箱の乾燥(従来100〜150mmが限界)、底面格子内の水切りも確実。ブロワ採用で電気代削減
イースタン技研 乾燥機ブロワ式エアノズルで螺旋状にエアー噴射し短時間乾燥
岡常歯車製作所 CC-1N(折コン)大型水切りブロワー+熱風乾燥ブロワー装備
岡常歯車製作所 MC-3/MC-5乾燥ブロワー10m³/min
東洋機器工業 除水機ブロワーを使ってワークに付いた水を落とす
キサミツ技研 KD-575/KD-511/KD-275V容器乾燥機、420/760/420個/時、ブロア7.5/11.0/7.5kW
キサミツ技研 KP-50(パレット)ブロア乾燥タイプ、50枚/時
キット パレット洗浄機熱風循環・遠心脱水・局所エアブローを組み合わせ
東光技研工業 サニタリーコンテナ洗浄機熱水洗ジェット→エアーブロー→乾燥

イースタン技研の事例では、深さ250mmの通い箱800個を3名8時間の手洗いから1名8時間に変えています。深い通い箱を使う自動車部品や電子部品では、深さに対する乾燥の保証値を確認してください。

熱風乾燥:温度と熱源を確かめる

温めた空気を当てて水分を蒸発させます。乾燥温度と、熱を蒸気で作るか電気で作るかが費用を左右します。

  • クレオ コンテナ洗浄乾燥機:熱風を当てて強力乾燥。パレット洗浄機PRD60/PRD100は遠心脱水と熱風乾燥を組み合わせる
  • キョウドウ KCFシリーズ:ストレート式洗浄乾燥機、200〜600枚/時、高温乾燥100℃
  • OMC ロボット搬送式コンテナ乾燥機:60℃熱風乾燥、電気ヒータ式、HEPAフィルタ通過空気、9基/時。コンベヤ搬送式は蒸気(熱交換器)式熱風乾燥
  • ヤマザキエンジニアリング 金属トレー洗浄機:蒸気式の温風循環乾燥(3列の温風乾燥機構)
  • キサミツ技研 KWD-1575/1275V:容器洗浄・乾燥機、乾燥機蒸気150kg/H、ブロア7.5kW
  • 有光工業 SPCシリーズ:熱風乾燥付モデルあり
  • プラテック 洗浄事業用パレット洗浄機:遠心脱水+ダブル熱風乾燥。高乾燥による減菌・除臭・殺虫効果を記載
  • 北沢産業 クレート洗浄乾燥機:乾燥ブロア1〜2台、洗浄乾燥機は全て排熱回収装置付き

熱風乾燥は蒸気や電気の消費が増えるため、北沢産業のように排熱回収で熱量を削減する機種があります。乾燥の要否を先に決め、必要なら熱源の種類と回収装置の有無を見積で確認してください。

熱源ゼロ:熱を使わずに乾かす

熱風を使わず、エアーや遠心力だけで使用可能な状態まで水を落とす方式です。乾燥用のボイラーや電気ヒータが要らず(洗浄水の加温に温水ボイラーを使う機種はあります)、静音性を掲げる機種もあります。

メーカー・機種公式の記載
クロダ技研 カゴ台車一体型/汎用型エアーを活用し熱源無しで水分を除去する独自特許の脱水方式、静音稼動。3相200V30A+100V温水ボイラー
プラテック 小型パレット洗浄機10〜20枚/時、節水・熱源なしの省エネ洗浄、天日干し不要
クレオ オリコン洗浄脱水機遠心力で水滴除去、熱風不使用、500〜2,000枚/時

クロダ技研の公式事例には、スチームボイラー式で月80万円の油代がかかっていたC社の切り替えが載っています。熱源ゼロは初期費用より、燃料費の差で効いてきます。

洗浄機と一体か、別置きか

脱水・乾燥を洗浄機に組み込む構成と、別の機械として後ろに置く構成があります。設置面積と、後から追加できるかが分かれ目です。

  • 一体型:ヒタカ精機MCSD-350(洗浄部600・乾燥部650ケース/時、全長4,000mm)、ショウワCVW(洗浄乾燥一体型、300〜1,000枚/時、オフライン向け)、キサミツ技研KWD、クロダ技研(洗浄・脱水・乾燥を1台で)
  • 別置き:ショウワSPD-2(遠心脱水機)、キサミツ技研KD(乾燥機)、東洋機器工業(除水機)、三協(脱水機SD型・遠心脱水機)
  • ライン組込:ヤマザキエンジニアリングは洗浄機1,850W×2,900L×1,300H、脱水機1,200W×1,450L×2,250H、スタッカー880W×1,200L×2,550Hを別々の寸法で記載し、L字レイアウトにも対応

洗浄機の能力と脱水・乾燥の能力は同じ枚/時で確かめてください。乾燥側が遅いと、洗浄機の能力を使い切れません。

方式を決める前に確かめる3点

方式の優劣ではなく、自社の容器と運用に合うかで選びます。テスト洗浄の際に次の3点を実際に見てください。

  1. 乾き具合の基準:すぐ使うのか、翌日まで保管するのか。ショウワは残水1%を公式値として示す
  2. 容器の深さと底形状:深い箱や格子底は水が残りやすい。イースタン技研は深さ300mmまでの乾燥を公式に記載
  3. 熱源の有無と費用:ボイラーがあるか、電気容量に余裕があるか、燃料費をいくらまで許容するか

プラテックは高乾燥による減菌・除臭を、OMCはHEPAフィルタ通過空気による乾燥を記載しています。衛生上の要求が高い医薬品や乳業では、乾燥空気の清浄度も確認項目に入れてください。

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参照元

よくある質問

遠心脱水とエアー脱水はどちらがよく乾きますか?

公式値で比べると、ショウワの遠心脱水機SPD-2は残水1%を記載しています。エアー脱水はイースタン技研が深さ300mmの通い箱の乾燥と底面格子内の水切りを公式に記載しています。容器の深さと形状で向き不向きが変わるため、自社の容器でテストしてください。

熱を使わないコンテナ洗浄機はありますか?

あります。クロダ技研はエアーで水分を除去する熱源ゼロの特許脱水方式、クレオのオリコン洗浄脱水機は遠心力で熱風不使用、プラテックの小型パレット洗浄機は熱源なしで天日干し不要と公式に記載しています。

熱風乾燥の温度はどのくらいですか?

キョウドウのKCFシリーズは高温乾燥100℃、OMCのロボット搬送式乾燥機は60℃熱風(電気ヒータ式、HEPAフィルタ通過空気)を公式に記載しています。温度が高いほど蒸気や電気の消費が増えます。

洗浄機を先に買って、乾燥機を後から足せますか?

別置きの機種があります。ショウワの遠心脱水機SPD-2、キサミツ技研の容器乾燥機KDシリーズ、東洋機器工業の除水機、三協の脱水機SD型は洗浄機と別に公式に掲載されています。洗浄機の処理能力と同じ枚/時で能力を合わせてください。

【条件別】コンテナ洗浄機メーカーおすすめ3選

※2026年9月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

1イチオシ

1日500枚以上を、ラインで洗うなら

株式会社クレオ(THE CREO CO.,LTD)

国内トップシェア(公式)。羽生の施設で自社のコンテナを実機テストしてから決められる

1日500枚未満向けのバッチ式と500枚以上向けのコンベヤ式に加え、洗浄乾燥機・洗浄脱水機・パレット洗浄機まで12製品をそろえる。低圧多水量方式と水リサイクル装置で省水・省エネ、全国8拠点のメンテナンス体制。埼玉県羽生市の「羽生プラーツ」で実機テスト洗浄とATPふき取り検査ができる。

株式会社クレオ(THE CREO CO.,LTD)の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

2

物流のオリコン・カゴ台車を、2坪・1人で洗うなら

クロダ技研株式会社

カゴ台車に積んだまま、たたんだまま洗う。熱源ゼロの脱水で設置6㎡から

オリコンやクレートをカゴ台車に積んだまま、または折りたたんだまま洗浄・脱水・乾燥できる業界初(公式)の方式。設置スペース6㎡(約2坪)から、設置約1時間、作業員1名で最大400〜800個/時。熱源を使わない特許の脱水方式で静音、水量は約200Lで3日間。工場のデモ機を見学できる。

クロダ技研株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

3

物流用コンテナを、AIとロボットで無人化するなら

株式会社ショウワ

2022年から完全無人化ラインを納入。飲料大手・パレットレンタルの実績

物流用コンテナとオリコンを、ロボット・カメラ・AIで投入から段積みまで無人で行う洗浄システムを2022年から納入。コンベヤタイプは300〜2,000枚/時、遠心脱水機は残水1%、洗浄〜遠心脱水まで自動のバッチタイプも用意する。会社全体の会社全体の主要納入先としてアサヒビール、キリンビール、サッポロビール、江崎グリコ、カゴメ、日本パレットレンタル、協同乳業、タカノフーズなどを公式に列挙する。

株式会社ショウワの公式サイトへ当サイトの紹介を読む

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