3比較ハブコンテナ洗浄機

コンテナ洗浄機 · 基礎知識

コンテナ洗浄機とは?番重・折コン・通い箱・パレット洗浄機の種類と仕組み

コンテナ洗浄機の対象物(番重・折コン・通い箱・パレット・カゴ台車)ごとの機種、洗浄・すすぎ・脱水・乾燥の工程、スプレー・高圧・ブラシなどの方式、周辺機器の役割を、国内35社の公式サイトの記載をもとに整理します。

公開 2026年9月29日

コンテナ洗浄機は、食品工場や物流センターで繰り返し使う容器を、機械で洗ってすすぎ、水を切る装置です。対象物の形と枚数で機種が変わるため、まず「何を洗う機械か」から整理します。

洗う対象で分かれる機種のタイプ

国内35社の公式サイトを調べると、主な洗浄対象は次の6つでした。同じ「コンテナ洗浄機」でも、対象が違えば搬送のしくみが変わります。

対象公式に対応を記載する社数(35社中)公式記載の例
コンテナ・通い箱・容器29社ヒタカ精機(コンテナー・ケース)、東光技研工業(通い箱・ポリ容器・ドラム缶)
トレイ18社イースタン技研(深さ20〜50mmのトレイ専用機EAD-3T)、京和グリーン(育苗プラグトレイ)
番重13社シブヤ精機(2寸・5寸の番重ライン)、ホバート・ジャパン(600×400mm容器・番重専用のFUX-C)
パレット10社クレオ(30〜200枚/時の5機種)、プラテック(10〜210枚/時)
折りたたみコンテナ(折コン・オリコン)9社クロダ技研(たたんだまま洗浄)、イシダテック(洗浄→折りたたみ→段積み→遠心脱水)
カゴ台車3社クロダ技研(カゴ台車に積んだまま洗浄)、キサミツ技研(台車・容器ダブル洗浄機)

番重は製パン・製菓・弁当の工場で使う浅い箱で、折コンは物流で回収して折りたたむ箱です。パレットは日本パレット協会によると、フォークリフト等で荷役・輸送・保管ができる構造をもつ台で、1970年にT11型(1100×1100×144mm)が標準規格として制定されました。

洗浄から乾燥までの工程は4段階

機種が違っても、容器が通る工程はおおむね共通です。東光技研工業のコンテナ自動洗浄機は「自動搬入→ジェット洗→薬洗→リンス→熱洗仕上→搬出」の順で、ヒタカ精機のMCSD-350は洗浄部と乾燥部を1台にまとめています。

  1. 予洗・本洗浄:温水や洗剤を含む水を噴射して汚れを落とす。ヒタカ精機は毎分180回転の「ロータリーノズル」で高圧水を当て、扇形ノズルに比べ約100倍の威力とする
  2. すすぎ(リンス):洗浄水を洗い流す。北沢産業は「ダブルリンス」で補給水を節約、SJM JAPANは微酸性電解水ですすいで洗浄と殺菌を同時に行う
  3. 脱水:遠心力やエアーで水滴を落とす。ショウワの遠心脱水機SPD-2は残水1%、クロダ技研は熱源を使わない特許の脱水方式
  4. 乾燥:熱風やブロワで水分を飛ばす。クレオのコンテナ洗浄乾燥機は熱風、イースタン技研は回転衝撃エアノズル16式で深さ300mmの通い箱まで乾かす

すべての機種に4工程があるわけではありません。有光工業のMMシリーズのように乾燥の記載がない機種と、キサミツ技研のKWDシリーズのように乾燥機を一体にした機種があります。

噴射・ブラシ・浸漬:汚れを落とす方式

汚れを落とす方式は、35社のほとんどがスプレー(噴射)洗浄です。圧力と水量の考え方はメーカーごとに違います。

  • 高圧洗浄:ヒタカ精機CW-501-200は水圧4.9MPa、岡常歯車製作所MCシリーズは5.0〜6.0MPa、アイエムエイの「ぴかじゅう」は4〜8MPa
  • 低圧多水量:クレオは「低圧多水量方式で一気に丸洗い」、澁谷工業のオリコン洗浄システムは低圧水洗浄とガイド機構で型崩れを防ぐ
  • 直噴+広角の併用:キョウドウは直噴ノズル(衝撃力)と広角ノズル(水量)の組み合わせで前洗いを不要にする
  • ブラシ:カンキ工業のKN-CWSSはブラシロールが正逆回転(右15秒・左15秒)、プラテックの大型パレット洗浄機は中間回転ブラシ
  • 容器回転:AIHOのCBB-61とキサミツ技研のMithraは容器自体を回転させながら噴射する
  • 3次元ノズル:澁谷工業は垂直・水平に回転するノズルでコンテナ内面をムラなく洗う

洗浄水の温度は、イースタン技研が約60℃、OMCが60℃温水+アルカリ洗剤、SJM JAPANが40〜50℃程度と公式に記載しています。八木厨房機器製作所の汎用洗浄機は本洗浄槽65℃・仕上洗浄槽80℃・清洗い90℃です。

バッチ式とコンベヤ式の違いをひとことで

容器の運び方で、機種はバッチ式とコンベヤ式に分かれます。クレオは公式に「バッチ式は1日500枚未満向け、コンベヤ式は1日500枚以上向け」と目安を示しています。

項目バッチ式コンベヤ式
運び方容器を庫内に入れて扉を閉め、洗い終わったら取り出すベルトやチェーンに載せて連続で流す
公式の処理能力の例キョウドウ ミトラ30〜150枚/時、キサミツ技研KWB-10S約120個/時、ヒタカ精機HRM 50〜100ケース/時北沢産業KWV 500〜2,000枚/時、ショウワCFW 300〜2,000枚/時、中西製作所CWM-251 800〜1,000個/時
寸法の例キサミツ技研Mithra 950W×1000D×2111H mm北沢産業KWV-47L/R-D 10,200×1,720×2,736mm

どちらを選ぶかの詳しい比較は、バッチ式とコンベヤ式の違いの記事で扱います。

周辺機器がラインの自動化率を決める

洗浄機本体の前後に置く機器で、人の作業が減ります。北沢産業は「自動化レベルに応じた周辺機器(反転機、遠心脱水、段積・段バラシ機など)」を公式に挙げています。

  • 段ばらし・段積み:三協のSCSはアンスタッカー→反転→洗浄・乾燥→スタッカー・遠心脱水→台車移載の順に構成する
  • 反転機:ホバート・ジャパンはオプションの反転機で1オペレーションが可能、東光技研工業は「ブース内自動反転機能」
  • ラベル剥離:澁谷工業はエアアシストノズルでラベルを剥がしラベルろ過装置を備える、クロダ技研は高圧水で剥離し全自動機で400〜600枚/時
  • 台車移載:キサミツ技研はドーリー移載機・反転機・ラベル剥離機・洗浄機・乾燥機を一連のラインで構成する
  • ロボット搬送:OMCは大型ロボットでコンテナを搬送しコンベヤを不要にする、ショウワはロボット・カメラ・AIで全工程を無人化する

周辺機器を足すほど設置面積と価格は増えます。1日の枚数と人員から、どこまで自動化するかを先に決めてください。

洗浄機が法令上どう位置づけられるか

食品工場では、洗浄は衛生管理の一部として法令で求められています。2021年6月1日から、原則としてすべての食品等事業者にHACCPに沿った衛生管理が求められています(厚生労働省)。

  • 食品衛生法施行規則 別表第17は、機械器具及びその部品を「洗浄及び消毒を行い、所定の場所に衛生的に保管すること」と定める
  • 同別表は、食品の運搬に用いる車両・コンテナ等を「必要に応じて洗浄及び消毒をすること」と定める
  • 営業者は「清掃・洗浄・消毒や食品の取扱い等について具体的な方法を定めた手順書」を作成し、実施状況を記録・保存する

洗浄機は、この手順書に書いた洗浄条件(温度・時間・洗剤)を毎回同じに保つための道具です。手洗いと違い、条件を記録に残しやすい点が導入理由になります。

導入前に決めておく4項目

メーカーに問い合わせる前に、次の4つを言葉にしておくと話が早く進みます。三協は公式に「洗浄物の寸法・1日又は1時間あたりの洗浄処理個数をお知らせ下さい」と案内しています。

  1. 洗う容器の種類と寸法(番重・折コン・パレットのどれか、最大と最小の寸法)
  2. ピーク日の枚数と、洗浄に使える時間
  3. 洗い場の面積と、電源(単相100V/三相200V)・蒸気・給排水の有無
  4. 洗浄に付ける人数(1人で回すか、無人にするか)

汚れの種類(油脂・でんぷん・土・ラベル糊)は、カタログの数値だけでは判断できません。テスト洗浄を受けているメーカーで、自社の容器を実際に洗ってから決めてください。

この記事に出てくるメーカー

参照元

よくある質問

コンテナ洗浄機と食器洗浄機は何が違いますか?

対象物の大きさと搬送方法が違います。コンテナ洗浄機は番重・折コン・パレットなど数百mm〜1,100mm角の容器を、コンベヤやバッチ庫内で洗う機械です。ホバート・ジャパンのFUX-Cのように600×400mmの容器・番重専用と明記する機種もあります。

コンテナ洗浄機はどんな工程で洗いますか?

予洗・本洗浄→すすぎ→脱水→乾燥が基本です。東光技研工業のコンテナ自動洗浄機は自動搬入→ジェット洗→薬洗→リンス→熱洗仕上→搬出の順で、機種によって脱水や乾燥を省いたものもあります。

折りたたみコンテナを洗える機械はありますか?

あります。35社のうち9社が折コン(オリコン)への対応を公式に記載しており、クロダ技研はたたんだまま、イシダテックは洗浄後に折りたたみ・段積み・遠心脱水まで自動で行います。

コンテナ洗浄は法律で義務ですか?

食品衛生法施行規則 別表第17は、機械器具の洗浄・消毒と、食品の運搬に使うコンテナ等の必要に応じた洗浄・消毒を定めています。2021年6月1日から原則すべての食品等事業者にHACCPに沿った衛生管理が求められ、洗浄の手順書と記録が必要です。

【条件別】コンテナ洗浄機メーカーおすすめ3選

※2026年9月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

1イチオシ

1日500枚以上を、ラインで洗うなら

株式会社クレオ(THE CREO CO.,LTD)

国内トップシェア(公式)。羽生の施設で自社のコンテナを実機テストしてから決められる

1日500枚未満向けのバッチ式と500枚以上向けのコンベヤ式に加え、洗浄乾燥機・洗浄脱水機・パレット洗浄機まで12製品をそろえる。低圧多水量方式と水リサイクル装置で省水・省エネ、全国8拠点のメンテナンス体制。埼玉県羽生市の「羽生プラーツ」で実機テスト洗浄とATPふき取り検査ができる。

株式会社クレオ(THE CREO CO.,LTD)の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

2

物流のオリコン・カゴ台車を、2坪・1人で洗うなら

クロダ技研株式会社

カゴ台車に積んだまま、たたんだまま洗う。熱源ゼロの脱水で設置6㎡から

オリコンやクレートをカゴ台車に積んだまま、または折りたたんだまま洗浄・脱水・乾燥できる業界初(公式)の方式。設置スペース6㎡(約2坪)から、設置約1時間、作業員1名で最大400〜800個/時。熱源を使わない特許の脱水方式で静音、水量は約200Lで3日間。工場のデモ機を見学できる。

クロダ技研株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

3

物流用コンテナを、AIとロボットで無人化するなら

株式会社ショウワ

2022年から完全無人化ラインを納入。飲料大手・パレットレンタルの実績

物流用コンテナとオリコンを、ロボット・カメラ・AIで投入から段積みまで無人で行う洗浄システムを2022年から納入。コンベヤタイプは300〜2,000枚/時、遠心脱水機は残水1%、洗浄〜遠心脱水まで自動のバッチタイプも用意する。会社全体の会社全体の主要納入先としてアサヒビール、キリンビール、サッポロビール、江崎グリコ、カゴメ、日本パレットレンタル、協同乳業、タカノフーズなどを公式に列挙する。

株式会社ショウワの公式サイトへ当サイトの紹介を読む

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