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ロストワックス・精密鋳造の会社 · 用途別

金型なしで1個から試作する3Dプリント模型のロストワックスに対応する会社と進め方

金型を起こさずにロストワックスで1個から試作したい人向けに、3Dプリント模型や光造形模型を原型にする方法、対応する8社の比較、納期の実例、試作で確かめること、量産へ移るときの段取りを公式サイトの記載から整理します。

公開 2026年10月4日

イラストはイメージです(特定の製品ではありません)

新しい部品の形が固まる前に、金型をつくってしまうのは大きな負担です。ロストワックスでは、3Dプリンターでつくった模型を原型にすれば、金型なしで1個から鋳物にできます。

このページでは、金型なしの試作に対応する会社と、試作の進め方をまとめます。情報は2026年10月4日に各社の公式サイトで確認したものです。

試作を鋳造でつくる意味は、量産と同じ鋳造材で形と強度を確かめられることにあります。切削の試作品では、鋳造品の肉厚や内部の状態までは再現できません。

金型なし試作に対応する8社の比較

掲載16社のうち、金型を使わない試作の方法を公式に挙げていたのは8社でした。方法と、扱える材質の特徴を並べます。

会社公式に書かれた方法材質の特徴
キャステムデジタルキャスト(3Dプリント樹脂模型)。「0円金型」で1個から鉄系・ステンレス・耐熱鋼・アルミ・銅合金・Co合金
日本プレシジョンキャスチング1~5個程度の少量品を金型なしで製品化(別途相談)アルミ・マグネシウム・鉄系・特殊合金
ハヤカワロストワックス3Dプリンタ樹脂模型・光造形模型(支給品も可)Ni基・Co基耐熱合金、ステンレス、アルミ
ヒノデキャスティング&メタルワークスワックスを3Dプリンターで製作炭素鋼・合金鋼・ステンレス
今西製作所光造形の消失モデル+迅速セラミック法鋳鉄・ステンレス・アルミ・銅合金
JUKI会津AMの積層モデルによるラピッドプロトタイピング鉄鋼・非鉄・チタン・耐熱合金・Co合金
IHIキャスティングス光造形模型から鋳造品を製作Ni基・Co基・チタン・鉄基合金
ヨネダアドキャスト3Dプリンターの積層造形モデルを蝋型の代替にステンレス・耐熱鋼・チタン・Ni/Co合金

材質で選ぶなら、チタン合金や耐熱合金はJUKI会津、ハヤカワロストワックス、ヨネダアドキャストが候補です。ステンレスや炭素鋼の一般的な部品なら、キャステムやヒノデキャスティング&メタルワークスが対応範囲に入ります。

数量と目的で試作の方法を選ぶ

金型なしの試作は、模型を1個ずつ造形するため、少ない数量で効果が大きくなります。数量の目安として、公式に書かれている範囲を並べます。

  • 1個から: キャステムのデジタルキャストは「金型不要で1個から鋳造可能」
  • 1~5個程度: 日本プレシジョンキャスチングは金型なしで製品化できると記載
  • 単品から複数個: 今西製作所は単品でも複数個でも製作できると記載
  • 極小ロット: JUKI会津は「極小ロット品の生産にも最適」
  • 小ロット・短納期: ヨネダアドキャストは積層造形モデルで対応

数十個以上になると、金型を起こしたほうが1個あたりは安くなることが多くなります。キングパーツのように最少5個から金型で小ロット生産する会社もあるので、数量が決まっていれば両方の見積を取って比べてください。

試作と量産で同じ材質を使う意味

金型なしの試作は、模型のつくり方が違うだけで、鋳型と鋳造の工程は量産のロストワックスと同じです。そのため、試作の段階から量産と同じ材質で評価できます。

  • キャステムは、同一形状で材質を変えて試作検証できると提案例に挙げている
  • キャステムは、鋳造品での強度検証も提案例に挙げている
  • ハヤカワロストワックスは、模型を客先からの支給品でも対応すると記載
  • JUKI会津は、真空鋳造でチタン合金や耐熱合金を扱い、ラピッドプロトタイピングの試作も挙げている(材質と試作方法の組み合わせは問い合わせで確認)

形状を何案か比べたいときは、各案を1個ずつ鋳造して比べられます。キャステムは「複数形状検討時、各一個から金型無し鋳造で試作検証可能」と書いています。

納期の実例を比べる

試作の納期を公式に数字で載せている会社は多くありません。公開されている実例を並べます。

会社公式に書かれた納期前提
キャステムデジタルキャスト 最短二週間対応の実例金型製作が不要なため
キャステムロストワックス 生産図面確定後 最短3週間の実例金型を使う通常の方法
キングパーツ初回試作品 最短3weekの実績金型・鋳造・加工まで社内一貫
今西製作所鋳型の成形を数時間で(一般的な工法は5~6日程)迅速セラミック法の鋳型づくりの時間
タカミ試作のヘッダータンク 各50個を14日間で完成した事例金型製作1週間・製品製造1週間

どれも「最短」や過去の実例で、保証された納期ではありません。材質・大きさ・後加工で変わるので、希望日を伝えて確認してください。

試作品で確かめること

  1. 形と寸法: 鋳造後の寸法が一般公差の範囲に入るか
  2. 肉厚と欠陥: 薄い部分の湯回りや、内部の巣がないか(X線検査ができる会社もある)
  3. 強度: 量産と同じ材質と熱処理で必要な強さが出るか
  4. 組み付け: 相手部品と合わせて干渉や隙間がないか
  5. 後加工: 機械加工する面の削り代が足りるか

キャステムは、実寸大の3Dプリント品を見て対物との状況を確かめてもらった事例を載せています。鋳造の前に樹脂の模型で形を確認するのも、手戻りを減らす方法です。

試作から量産へ移るときの段取り

試作で形が決まったら、量産では金型を起こしてワックス模型をつくるのが一般的です。移るときの流れをまとめます。

  1. 試作品の評価結果をもとに、形と公差を確定する
  2. 量産の数量と、年間の発注回数を伝える
  3. 金型費と量産単価の見積を受け取る
  4. 金型でつくった初品を評価する
  5. 量産の検査項目と納入形態を決める

試作と量産を同じ会社に頼めば、試作で得た鋳造の条件を量産に引き継げます。キャステムやJUKI会津のように、金型なしの試作と量産の両方を公式に扱う会社なら相談の窓口を一つにできます。

金型なし試作の注意点

金型なしの試作は便利ですが、量産のロストワックスとまったく同じ条件にはなりません。依頼の前に知っておきたい点をまとめます。

  • 模型の造形の精度や表面の状態が、鋳物の寸法と鋳肌に影響する
  • 模型を1個ずつ造形するため、数量が増えると1個あたりの費用は上がりやすい
  • 模型の材料や大きさの上限は会社ごとに違う(今西製作所の光造形は最大400×400×300mm)
  • 量産で金型を起こすと、収縮の具合が試作と変わることがある
  • 試作で評価した寸法を、量産の初品でもう一度確かめる必要がある

試作品で問題がなくても、量産の金型でつくった初品は改めて評価してください。キングパーツのように初回試作から金型を使う会社と、金型なしで試作する会社では、評価の進め方が少し違います。

ハヤカワロストワックスは、客先から支給された模型にも対応すると書いています。社内に3Dプリンターがある場合は、模型を自分で用意して費用や日数を抑えられるかも相談してみてください。

試作の依頼先を地域で選ぶ

試作では打合せや立会いが増えるため、近い会社を選ぶと進めやすくなります。金型なし試作を公式に挙げる会社の所在地を並べます。

  • 東北: JUKI会津(福島県喜多方市)、ヒノデキャスティング&メタルワークスの山形事業所(山形県長井市)
  • 関東: 日本プレシジョンキャスチング(千葉県長生郡長南町)、IHIキャスティングスの本社(東京都昭島市)
  • 北陸・甲信越: ハヤカワロストワックス(新潟県長岡市)、ヨネダアドキャスト(富山県高岡市)
  • 中国: キャステム(広島県福山市)、今西製作所(広島市東区)

最初の問い合わせで送るもの

  • 3Dデータ(STEPなど)と、わかる範囲の2D図面
  • 材質の指定と、熱処理の要否
  • 試作の個数と、量産に移った場合の数量の見込み
  • 希望の納期と、試作品で評価したい項目

3Dデータがあれば、模型の造形可否と鋳造の方案を早く判断してもらえます。日本プレシジョンキャスチングは受け取れるデータ形式(CATIA V5、IGESなど)を公開しています。

この記事に出てくる会社

参照元

よくある質問

ロストワックスの試作は何個から頼めますか?

金型を使わない方法なら1個からです。キャステムのデジタルキャストは1個から鋳造でき、日本プレシジョンキャスチングは1~5個程度の少量品を金型なしで製品化できると書いています。

金型なしの試作はどれくらいの期間でできますか?

キャステムのデジタルキャストは最短二週間で対応した実例があります。材質や大きさで変わるので、見積の際に確認してください。

試作でチタンや耐熱合金も使えますか?

候補はあります。JUKI会津は真空鋳造でチタン合金・耐熱合金を扱い、ラピッドプロトタイピングの試作も公式に挙げています。ハヤカワロストワックスは3Dプリント模型と耐熱合金を、ヨネダアドキャストは積層造形モデルとチタン・ニッケル合金の鋳造を、それぞれ公式に挙げています。材質と試作方法の組み合わせは、図面を送って確認してください。

【目的別】ロストワックス精密鋳造の会社おすすめ3選

※2026年10月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

金型をつくらずに、1個から試作したいなら

株式会社キャステム

デジタルキャストは「0円金型」で1個から。最短二週間の実例、量産のロストワックスも同じ会社で

株式会社キャステムの公式サイトへ特徴・対応条件を見る

ステンレス・耐熱鋼の部品を、国内の工場で量産したいなら

キングパーツ株式会社

全工程を国内で。最少5個から月産42万個の実績、真空鋳造炉で耐熱合金まで100種類以上

キングパーツ株式会社の公式サイトへ特徴・対応条件を見る

鋳造から機械加工まで済ませた完成品で受け取りたいなら

株式会社加藤製作所(株式会社カトメ)

グループで「金型製作→精密鋳造→機械加工」を一貫。5軸MCを含め、汎用機込みで約200基の加工機・設備

株式会社加藤製作所(株式会社カトメ)の公式サイトへ特徴・対応条件を見る

部品に合うロストワックスの会社を、無料で相談する

図面または3Dデータ、材質、最大寸法と重さ、数量(試作の個数と量産の見込み)、必要な寸法公差、熱処理・機械加工・表面処理の要否、希望納期を送っていただくと、編集チームが条件に合う掲載会社を整理し、ご承認いただいた内容だけを共有して、見積の窓口をおつなぎします。費用はかかりません。

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