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ロストワックス・精密鋳造の会社 · 用途別

大物・重量品と熱処理治具をロストワックスでつくるサイズ上限と材質で選ぶ会社

大きな部品や重い部品、熱処理治具や炉内部品をロストワックスでつくりたい人向けに、各社が公開しているサイズ・重量の上限、熱処理治具の対応、大物で起きやすい課題、重量品の材質、大物の検査、見積前に決めることを公式サイトの記載から整理します。

公開 2026年10月4日

イラストはイメージです(特定の製品ではありません)

ロストワックスは小さく精密な部品の工法という印象がありますが、会社によっては数十kgの部品や、長さが1mを超える部品にも対応します。大きさの上限は会社ごとに大きく違うため、最初に確認すべき条件です。

このページでは、大物・重量品と熱処理治具をロストワックスでつくるときの会社の選び方をまとめます。情報は2026年10月4日に各社の公式サイトで確認しました。

各社のサイズ・重量の上限

公式に大きさや重さの上限を書いている会社を並べます。記載の仕方が会社で違うため、原文の表現に近い形で載せています。

会社公式に書かれたサイズ・重量
新潟精密鋳造大型ロストワックス製品は最大600mm・60kg。熱処理治具など大型部品は最大2000mm
日本プレシジョンキャスチング最大長さ1,000mm程度、鉄系~50kg、非鉄系~25kg
キングパーツ最大750×500×400mm
キャステム~500mm角程度(最長1辺700mm程度)、100kg程度まで
ハヤカワロストワックス最大500×500×500mm(重さ約60kg)、得意は約10~30kg
タカミ製造の限界 20kg・350×450×450mm
妙中鉱業製作可能限界 約500mm・約30kg(製作容易なのは200mm以下・5kg以下)
ヒノデキャスティング&メタルワークス長さ250mm以下、5g~3,000g
JUKI会津数gから数10kg

新潟精密鋳造は、事業案内の中で600mm・60kgと、2000mmの両方を書いています。形状で上限が変わるため、図面を渡して確認するのが確実です。

熱処理治具と炉内部品

熱処理炉の中で使う治具は、加熱と冷却を繰り返すため、継ぎ目のない一体の鋳物が向きます。公式に熱処理治具を挙げている会社を紹介します。

  • 新潟精密鋳造: 熱処理治具を最大2000mmまで製作。ロストワックス治具以外にも、大型炉内ファンや砂型鋳造品に対応と記載
  • 鋳研工業: 製品群に耐熱鋼の熱処理治具
  • 妙中鉱業や昭和鉄工など、耐熱鋼SCH13・SCH22を公開する会社も候補

熱処理治具は、使う温度と炉の雰囲気で必要な材質が変わります。新潟精密鋳造は、耐熱鋼のほかニッケル基・コバルト基の特殊合金も扱うと書いています。

大物で起きやすい課題

  • 平面度・真直度: 日本プレシジョンキャスチングや加藤製作所は、150mmを超える範囲は個別の打合せとしている
  • 望ましい範囲: タカミは望ましい範囲を3kg以下・150×150×250とし、限界の20kgとは分けて書いている
  • 得意な大きさ: ハヤカワロストワックスは約10~30kgの中型品を得意とする
  • 溶解量: 1回に溶かせる量で、一度に鋳込める重さが決まる

上限ぎりぎりの大きさは、歪みや欠陥のリスクが高くなります。大物を頼むなら、その大きさを「得意」と書いている会社を選ぶのが安全です。

溶解設備から見る重量品への対応

重い部品を鋳込むには、それだけの金属を一度に溶かせる炉が要ります。公式に溶解炉の容量を書いている会社を並べます。

会社公式に書かれた溶解設備
キングパーツ高周波誘導炉 鉄系200kg・150kg×2・50kg、銅系100kg、アルミ系るつぼ炉200kg×3、真空鋳造炉
昭和鉄工高周波溶解炉 80Kg×2、250Kg×2、50Kg 1基
加藤製作所(カトメ)高周波溶解炉 150kg×2、250kg×2
ハヤカワロストワックス高周波大気溶解炉150kg、真空鋳造溶解炉50kg×2、アルミ真空脱ガス溶解炉300kg
ヨネダアドキャスト大気高周波誘導溶解炉 鉄換算100Kg、インダクションスカル真空誘導溶解炉100kgほか

大物の検査と品質の確かめ方

大きな鋳物は、内部の欠陥や歪みの検査が重要になります。各社が公式に挙げている検査は次のとおりです。

  • 新潟精密鋳造: PT・RT・MTの非破壊検査、気密検査(リークテスト)
  • 昭和鉄工: 蛍光探傷装置(対応製品寸法600×400mm)、三次元測定器(測定範囲1,205×2,005×1,005mm)
  • ハヤカワロストワックス: X線検査装置、蛍光浸透探傷試験装置、三次元測定機(X900・Y1000・Z600mm)
  • キングパーツ: X線探傷検査装置、超音波探傷装置、三次元座標測定機

測定機や検査装置に入る大きさにも上限があります。大物で全数の検査が要る場合は、装置の大きさも確認してください。

見積の前に決めておくこと

  1. 最大寸法と、完成品の重さ
  2. 肉厚の分布(厚い部分と薄い部分)
  3. 使う温度と雰囲気(熱処理治具の場合)
  4. 必要な平面度・真直度と、矯正や加工の要否
  5. 非破壊検査の種類と範囲

大物は試作のやり直しの負担が大きくなります。最初の相談で条件をそろえて伝えると、対応できるかどうかの判断が早くなります。

大物の試作と金型の考え方

大きな部品は金型も大きくなり、費用と製作期間が増えます。金型なしの試作に対応する会社でも、模型をつくれる大きさに上限があります。

  • 今西製作所: 光造形の立体モデルは最大400×400×300mm
  • ハヤカワロストワックス: 3Dプリンタの樹脂模型・光造形模型で金型なしの試作(鋳造品の大きさは最大500×500×500mmまで対応)
  • 新潟精密鋳造: 3Dプリンタで製品モデルを実寸で確認してから金型製作へ

大物の試作では、まず小さな縮尺のモデルや樹脂の実寸モデルで形を確かめる方法もあります。新潟精密鋳造のように、金型製作の前に3Dプリンタで製品モデルを確認する流れを公式に示している会社もあります。

大物は1本のツリーに付けられる数が少なく、1個あたりの鋳型と溶解の費用が大きくなります。数量が少ない大物は、砂型鋳造との比較もあわせて検討してください。

大物に強い会社の特徴

大物を得意とする会社には、いくつかの共通点があります。公式の記載から、選ぶときの手がかりを整理します。

  • 大型品の上限を数字で公開している(新潟精密鋳造、日本プレシジョンキャスチング、キングパーツ)
  • 大きな鋳型をつくる設備がある(昭和鉄工は手動式モールディング装置 Φ600×600)
  • 溶解炉の容量が大きい(キングパーツの鉄系200kg、昭和鉄工・加藤製作所(カトメ)の250kg)
  • 大物の検査ができる三次元測定機を持つ(昭和鉄工の測定範囲1,205×2,005×1,005mm)

反対に、ヒノデキャスティング&メタルワークスのように250mm以下・3,000gまでと上限を明記している会社は、小物に特化しています。部品の大きさと、会社の得意な範囲を合わせて選んでください。

熱処理治具は、使ううちに変形や割れが起きる消耗品でもあります。同じ形を繰り返し注文する前提なら、金型を持てるロストワックスと、毎回型をつくる工法の費用を比べておくと判断しやすくなります。

大物は運送にも費用と手間がかかります。工場の所在地と、納入先までの運び方も、見積の段階であわせて確認しておきましょう。

治具の形を変えるときは、金型の修正で済むかも聞いてください。妙中鉱業は、リブの追加や寸法変更は金型の修正で対応できると書いています。

大物の相談先を決める手順

  • まず、部品の大きさと重さが上限に入る会社に絞る
  • 次に、その大きさを得意とする会社を選ぶ
  • 材質を溶かせる設備(真空溶解の要否)を確かめる
  • 検査と矯正、機械加工まで含めて見積を比べる

新潟精密鋳造や日本プレシジョンキャスチングのように大物を公式に打ち出す会社と、ハヤカワロストワックスのように中型を得意とする会社があります。部品の大きさに合った会社から相談してください。

この記事に出てくる会社

参照元

よくある質問

ロストワックスでどれくらい大きな部品がつくれますか?

会社で違います。新潟精密鋳造は熱処理治具などの大型部品を最大2000mm(大型ロストワックス製品は最大600mm・60kgとも記載)、日本プレシジョンキャスチングは最大長さ1,000mm程度、キングパーツは最大750×500×400mmと公開しています。

ロストワックスで何kgまでの部品がつくれますか?

キャステムは100kg程度、新潟精密鋳造の大型ロストワックス製品は60kg、ハヤカワロストワックスは約60kg、日本プレシジョンキャスチングは鉄系50kgまでと公開しています。

熱処理治具をロストワックスで頼めますか?

頼めます。新潟精密鋳造は熱処理治具を最大2000mmまで製作し、鋳研工業も耐熱鋼の熱処理治具を製品群に挙げています。

【目的別】ロストワックス精密鋳造の会社おすすめ3選

※2026年10月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

金型をつくらずに、1個から試作したいなら

株式会社キャステム

デジタルキャストは「0円金型」で1個から。最短二週間の実例、量産のロストワックスも同じ会社で

株式会社キャステムの公式サイトへ特徴・対応条件を見る

ステンレス・耐熱鋼の部品を、国内の工場で量産したいなら

キングパーツ株式会社

全工程を国内で。最少5個から月産42万個の実績、真空鋳造炉で耐熱合金まで100種類以上

キングパーツ株式会社の公式サイトへ特徴・対応条件を見る

鋳造から機械加工まで済ませた完成品で受け取りたいなら

株式会社加藤製作所(株式会社カトメ)

グループで「金型製作→精密鋳造→機械加工」を一貫。5軸MCを含め、汎用機込みで約200基の加工機・設備

株式会社加藤製作所(株式会社カトメ)の公式サイトへ特徴・対応条件を見る

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