3比較ハブロストワックス・精密鋳造の会社
メニュー

ロストワックス・精密鋳造の会社 · 用途別

ステンレス・耐熱鋼の部品をロストワックスで量産する国内工場・数量・検査で選ぶ

ステンレス鋳鋼や耐熱鋼の部品をロストワックスで量産したい人向けに、対応する会社の比較、国内で鋳造するか海外工場も使うか、数量帯ごとの得意な会社、量産時の金型と検査、自動車部品の例、見積の確認項目を公式サイトの記載から整理します。

公開 2026年10月4日

イラストはイメージです(特定の製品ではありません)

ステンレスや耐熱鋼は、ロストワックスで最もよく使われる材質です。掲載16社のほとんどがステンレス鋳鋼を扱っていますが、量産の数量帯、生産する工場の場所、検査の体制は会社ごとに違います。

このページでは、ステンレス・耐熱鋼の部品を量産するときの会社の選び方をまとめます。情報は2026年10月4日に各社の公式サイトで確認しました。

ステンレス・耐熱鋼を扱う主な会社の比較

ステンレス鋳鋼と耐熱鋼をはっきり公開している会社を、量産の観点で並べます。

会社公開しているステンレス・耐熱鋼量産に関する記載
キングパーツSCS13/14/16、SCS1、SUS440C、SUS430、SCS24、SCH13/SCH20月産実績 生産数42万個、鋳鋼系45.0t/月
キャステムオーステナイト系~二相系のステンレス、SCH13/SCH21/SCH22累計3万型以上、主力工場は24時間稼働
ヒノデキャスティング&メタルワークスSCS13/14/16/19、SUS430/SUS430J1L、SUS431自動車の排気系・EGR関係の部品
昭和鉄工SCS1/SCS2/SCS13/SCS14/SCS18/SCS24、SCH1/SCH13/SCH22小ロットから量産品まで、鋳型製作まで自動システム
妙中鉱業SCS1/SCS2A/SCS13/SCS14/SCS24、SCH13/SCH22少量から多量まで(海外協力工場も活用)
戸畑鉄工ステンレスや耐熱鋼など少ロットから多品種多ロットまで
日本プレシジョンキャスチング鉄系の材質1~10万個/ロット

国内で鋳造するか、海外工場も使うか

量産のコストを下げるため、海外の工場を使う会社もあります。国内での生産を条件にする場合は、どこで鋳造するかを公式の記載で確かめてください。

会社公式に書かれた生産拠点
キングパーツ「国内生産にこだわり、全ての工程を国内で対応」
キャステム生産の9割以上を100%出資の海外工場で製作。国内にも拠点工場
JUKI会津本社工場で高精度ロストワックス、量産品はJUKIベトナムのロストワックス工場
妙中鉱業国内生産に加えて実績あるメーカーでの委託生産、海外協力工場での生産も可能
ヒノデキャスティング&メタルワークス協力工場と連携して小物から大物まで提供

海外工場を使う会社は、同じ品質管理のもとで安く量産できることを強みにしています。キャステムは国内・海外の工場ともISO9001を取得していると書いています。

数量帯で見る得意な会社

  • 数個~数百個: キングパーツは最少5個から、数十個~数百個の中量生産が得意と記載
  • 数十個~数百個の急ぎ: タカミはクランプ450個を12日間で完成させた事例を掲載
  • 数千個以上: キングパーツの月産42万個、日本プレシジョンキャスチングの1~10万個/ロット
  • リピート品: 昭和鉄工はリピートオーダーも半永久的に行えると記載

数量が少ないほど、金型費の割合が大きくなります。タカミは、大量生産よりも少ロットの多品種少量分野でメリットが出ると書いています。

量産の金型と工程の安定

量産では、金型の寿命と、工程の自動化の程度が品質の安定に関わります。各社の公式な記載を並べます。

  • キングパーツ: 金型を100%自社生産。WAX射出成形機80台、全自動コーティングロボット関連設備
  • 昭和鉄工: ワックス成型からモールディング装置による鋳型製作まで自動システム
  • 加藤製作所(カトメ): コーティング用ロボットシステム
  • 妙中鉱業: 金型は繰り返し量産しても摩耗が少なく半永久的に使用可能

量産品の検査体制

ステンレス鋳鋼の部品は、外観と寸法に加え、内部の欠陥や成分を確かめる検査が求められます。公開されている検査を比べます。

会社公式に書かれた検査
戸畑鉄工3D測定器や鋳造解析を利用した全品検査を原則
キングパーツ三次元座標測定機、X線探傷検査装置、蛍光浸透探傷装置、真空型発光分析装置
昭和鉄工蛍光探傷装置(ASTM E-1417規格対応)、三次元測定器
妙中鉱業外観寸法検査のほか、用途により浸透探傷検査、X線検査

自動車・二輪の排気系部品の例

自動車やバイクの排気系は、ステンレスや耐熱鋼のロストワックスがよく使われる分野です。公式に書かれている例を紹介します。

  • ヒノデキャスティング&メタルワークス: 自動車の排気系・EGR関係、バイクの排気系部品をステンレス鋳鋼で製作。フェライト系SUS430鋳鋼の高機能化の研究開発も掲載
  • 戸畑鉄工: ターボチャージャーに代表される自動車関係を筆頭に精密鋳造品を製造
  • ヒノデキャスティング&メタルワークス: 溶接でつないでいた自動車部品をロストワックスで一体化し、溶接・組立の工程と費用を削減した事例

排気系の部品は高温と腐食の両方にさらされます。使用温度と環境を伝え、ステンレスか耐熱鋼かを依頼先と決めてください。

量産の見積で確認する項目

  1. 鋳造する工場の場所(国内か海外か)
  2. 金型費、金型の所有と保管期間
  3. ロットごとの単価と、最小発注数
  4. 熱処理(固溶化など)と酸洗・ブラストの有無
  5. 検査の範囲と、検査成績書の有無

同じ材質記号でも、熱処理や仕上げの条件で単価は変わります。項目をそろえて2~3社に見積を取ってください。

材質記号と熱処理の伝え方

ステンレス鋳鋼は、同じ系統でも記号ごとに成分と性質が違います。図面には、鋳鋼の記号(SCS)か、相当する圧延材の記号かをはっきり書いてください。

よく使われる記号相当する圧延材(各社の表記)伝えたい条件
SCS13SUS304固溶化熱処理の要否
SCS14SUS316耐食性の要求
SCS16SUS316L溶接の有無
SCS24SUS630析出硬化の熱処理条件
SCH13・SCH22耐熱鋼使用温度

耐熱鋼は使う温度で選ぶ材質が変わります。キャステムはSCH21、キングパーツはSCH20も公開しているので、温度条件を伝えて提案を受けてください。

JIS以外の規格を指定する場合は、規格名まで書くのが確実です。キングパーツはAMS規格の材料(AMS5343の17-4PHなど)も材質一覧に載せています。

地域ごとのステンレス・耐熱鋼の相談先

量産では、運送の距離や打合せのしやすさも費用と納期に影響します。ステンレス・耐熱鋼を扱う会社を、所在地で整理します。

地域会社(所在地)
東北JUKI会津(福島県)、ヒノデキャスティング&メタルワークス 山形事業所(山形県)
関東妙中鉱業(千葉県茂原市)、日本プレシジョンキャスチング(千葉県)、鋳研工業(千葉県野田市)
北陸・甲信越加藤製作所(カトメ)(新潟県)、新潟精密鋳造(新潟県燕市)、ハヤカワロストワックス(新潟県)、ヨネダアドキャスト(富山県)
近畿タカミ(大阪府堺市)
中国・九州キングパーツ・キャステム(広島県福山市)、昭和鉄工(福岡県)、戸畑鉄工(福岡県北九州市)

近い会社に限らず、材質と数量が合う会社を2~3社選んで比べるのが基本です。そのうえで、立会いや緊急の対応が多い部品は、近い会社を優先する考え方もあります。

量産を任せる前の最終チェック

  • 試作または初品で、寸法・外観・内部欠陥を確認したか
  • 年間の数量と、発注の頻度を伝えたか
  • 材質の規格(JIS・ASTMなど)を図面に書いたか
  • 供給が止まったときの代替の工場があるか(キャステムは複数の拠点工場で一工場依存でないと記載)

量産は長い付き合いになります。価格だけでなく、生産拠点と検査の体制まで比べて決めてください。

この記事に出てくる会社

参照元

よくある質問

ステンレスのロストワックスを国内工場だけで量産できる会社はありますか?

キングパーツは「国内生産にこだわり、全ての工程を国内で対応」と公式に書いています。昭和鉄工(福岡県)、戸畑鉄工(福岡県)、加藤製作所(カトメ、新潟県)なども国内の工場で鋳造しています。

ロストワックスの量産はどれくらいの数量まで対応できますか?

キングパーツは月産42万個の実績を、日本プレシジョンキャスチングは形状と大きさにより1~10万個/ロットに対応すると公開しています。

耐熱鋼のロストワックスにはどんな材質がありますか?

SCH13やSCH22が多くの会社で公開されています。キングパーツはSCH20、キャステムはSCH21も挙げています。

【目的別】ロストワックス精密鋳造の会社おすすめ3選

※2026年10月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

金型をつくらずに、1個から試作したいなら

株式会社キャステム

デジタルキャストは「0円金型」で1個から。最短二週間の実例、量産のロストワックスも同じ会社で

株式会社キャステムの公式サイトへ特徴・対応条件を見る

ステンレス・耐熱鋼の部品を、国内の工場で量産したいなら

キングパーツ株式会社

全工程を国内で。最少5個から月産42万個の実績、真空鋳造炉で耐熱合金まで100種類以上

キングパーツ株式会社の公式サイトへ特徴・対応条件を見る

鋳造から機械加工まで済ませた完成品で受け取りたいなら

株式会社加藤製作所(株式会社カトメ)

グループで「金型製作→精密鋳造→機械加工」を一貫。5軸MCを含め、汎用機込みで約200基の加工機・設備

株式会社加藤製作所(株式会社カトメ)の公式サイトへ特徴・対応条件を見る

部品に合うロストワックスの会社を、無料で相談する

図面または3Dデータ、材質、最大寸法と重さ、数量(試作の個数と量産の見込み)、必要な寸法公差、熱処理・機械加工・表面処理の要否、希望納期を送っていただくと、編集チームが条件に合う掲載会社を整理し、ご承認いただいた内容だけを共有して、見積の窓口をおつなぎします。費用はかかりません。

無料で相談する

関連記事