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ロボットSIer(システムインテグレーター) · 用途別

食品工場の箱詰め・トレー詰め・ピッキングをロボット化する|不定形の食材に強いSIerの選び方【2026年版】

水産・食肉・農産物・菓子など、形や大きさがそろわない食品の選別・箱詰め・トレー詰め・充填をロボットで自動化したい食品工場向けに、食品ならではの難しさ、得意なSIerの比較、実際の製品を持ち込んだ検証、費用と期間の目安、補助金の相談先を公式サイトの記載から整理します。

公開 2026年10月1日

食品工場の箱詰めやトレー詰めは、人手に頼っている工程が多く、人手不足の影響を強く受けています。一方で、食品は形がそろわず柔らかいため、ロボットにとって扱いが難しい対象でもあります。

このページでは、食品の箱詰め・ピッキングを自動化するときのSIerの選び方と、確かめることをまとめます。

掲載27社のうち、食品の自動化を事例や主要な分野として公式に挙げている会社を中心に整理しました。

食品の自動化では、ロボットそのものより、食材をつかむハンドと、流れてくる食材をそろえる周辺の装置が成否を決めます。食品の機械を手がけてきた会社や、食品の事例を持つ会社から当たるのが近道です。

食品の自動化が難しい理由

食品は、金属部品のように図面どおりの形をしていません。ロボットで扱うときに問題になりやすい点を整理します。

難しさ起きること対策の例
形・大きさのばらつき同じハンドでつかめない柔らかいハンド、カメラで位置を補正
柔らかさ・壊れやすさつかむと傷む、崩れる吸着や面で支えるハンド
衛生洗浄や異物混入への配慮が必要洗える構造、材質の選定
品種の切り替え季節や受注で品目が変わる再ティーチングを社内でできる体制

ニッコーは、ロボットSIerを始めた当初から、創業当初からの不定形・不揃いな水産加工物の取り扱いのノウハウを生かしてきたと書いています。食品は、食品を扱ってきた経験がそのまま技術になる分野です。

食品の自動化に強いSIerを比べる

食品の箱詰めやピッキングの事例を公式に挙げている掲載会社を並べます。

会社公式に挙げている食品の自動化テスト・支援
ニッコー選別・集積・箱詰め・トレー詰め・充填、段積み北海道ロボットラボラトリー、補助金の申請サポート(FAQ)
FAサポート洋菓子の箱詰め、和菓子のピッキング及び梱包顧客のワークで実証テスト
三明機工パック製品の検品・製函・箱詰め(1分間に80個)、スティックフードの梱包ロボットラボ
アイエムパックトマト投入ピッキング、パレタイズ、自動内袋機記載なし
タイヘイテクノス水パック梱包・箱詰めライン記載なし
日晃オートメ協働ロボットによる製品箱詰の事例記載なし

同じ食品でも、水産・食肉・農産物・菓子で扱い方は違います。自社と同じ食材の事例があるかを、最初に確かめてください。

工程ごとの自動化のしかた

食品工場の後工程は、いくつかの作業に分けて考えると、ロボットに任せる範囲が決めやすくなります。ニッコーは、ロボットシステムの対象を次のように分けて紹介しています。

  • 選別・集積: 流れてくるワークの向きをそろえ、規定数量をまとめて次工程へ供給
  • トレー詰め: ワークの位置補正とピッキングで、トレーへ均一に盛り付け
  • 充填: ワークを包装機へ適切に供給し、充填の精度と速度を高める
  • 箱詰め: 製品を箱に詰める。2種類の箱詰めをコンパクトにまとめた事例も
  • 周辺機器: 計測技術や段積み装置

全部を一度に自動化するより、人の負担が大きい作業から始めるのが現実的です。箱詰めだけ、段積みだけといった部分的な導入でも効果は出ます。

実際の製品を持ち込んで検証する

食品のロボット化では、実際の製品で試さないと、つかめるかどうかもわかりません。導入前に実物で検証できる施設を持つ会社があります。

会社公式の記載
ニッコー北海道ロボットラボラトリーで、ワークや製品を持ち込み実環境に近い条件で評価
FAサポート顧客の扱いたいワークを使い、カメラやコンベアと組み合わせて実証テスト
三明機工工場内のロボットラボでテストトライ
特電常設ショールームでアプリケーション展示

検証には、良品だけでなく、形の悪いものや大きさの違うものも持ち込んでください。量産で止まる原因の多くは、こうしたばらつきです。

費用と期間の目安

食品ラインのロボット化は、ロボット本体だけでなく、コンベヤや安全柵まで含めた費用になります。ニッコーは公式のFAQで、目安を次のように示しています。

  • 費用: ロボット本体、ハンド、コンベヤ、制御盤、安全柵、周辺機器などを含むシステム全体で決まり、食品・水産のラインでは数千万円程度が一般的
  • 期間: 初回の打ち合わせから納入まで、順調にいって平均1年程度
  • 概算: 打ち合わせのうえで大まかな概算の提示が可能

繁忙期に合わせて稼働させたい場合は、そこから1年以上さかのぼって相談を始める必要があります。季節で品目が変わる工場は、どの時期に立ち上げるかも計画に入れてください。

補助金の相談ができるSIer

食品工場のロボット化は費用が大きいので、補助金を使う選択肢も検討されます。食品の自動化を扱う会社で、補助金に触れているのは次のとおりです。

  • ニッコー: FAQで、ものづくり補助金など毎年利用可能な制度があり、申請サポートにも対応と回答
  • ロボプラス: 補助金・助成金申請支援を事業内容に挙げ、カタログ補助金の販売事業者に登録
  • FAサポート: 北九州市の補助金事業でロボットハンドを開発した実績を記載

補助金の制度と公募の時期は年度で変わります。制度の確認のしかたは、補助金の基礎知識の記事で整理しています。

箱詰めの前後の装置も一緒に考える

箱詰めロボットの効果は、箱を組み立てる工程や、詰めた箱を積む工程とつながって初めて大きくなります。前後の装置まで扱う会社を挙げます。

工程公式に記載がある例
製函(箱の組立)三明機工(梱包箱の組立・製函)、スターテクノ(段ボール箱自動組立ロボットシステム)
内袋・整列アイエムパック(自動内袋機、自動整列機)
段積み・パレタイズニッコー(段積み装置)、アイエムパック(パレタイズ)
検品・外観検査三明機工(検品から箱詰めまで)、アイエムパック(AI外観検査装置)

前後の装置を別々の会社に頼むと、つなぎ目の調整に手間がかかります。1社でまとめて頼めるか、つなぎ目の責任をどの会社が持つかを、見積の段階で決めておいてください。

三明機工の事例では、検品、梱包箱の組立、箱詰めを、1分間に80個の生産スピードで製品の向きも合わせて行っています。速さが必要なラインでは、ロボットと画像処理を組み合わせた提案が出てきます。

導入後に社内で回すための準備

食品工場では、品目の入れ替えや季節の変動が多く、導入した後も設定の変更が続きます。SIerに頼りきりにならないための準備をしておきます。

準備理由
再ティーチングの教育新しい品目に社内で対応できる
洗浄と点検の手順衛生と故障予防を両立させる
特別教育の受講教示や点検を行う人に必要(ニッコーのFAQ)
止まったときの手作業への切り替え出荷を止めない

ニッコーは、ワークが変わった場合の再ティーチングも自社でできるよう教育を支援し、社内のロボラボで導入企業向けの特別教育・操作講習を行っていると書いています。

相談する前に整理すること

食品の自動化をSIerに相談するときは、次の情報をそろえておくと、検証と提案が早く進みます。

  1. 対象の食品と、形・大きさ・重さのばらつきの幅
  2. 今の作業の動画と、作業人数・時間
  3. 1分あたり、1日あたりの処理数
  4. 箱やトレーの種類と、詰め方のパターン
  5. 衛生の条件(洗浄の方法、温度、湿度)
  6. 設置場所の広さと、前後の装置のメーカー

工場が狭くても、ニッコーは腕を折りたたむ、天吊り式や小型を使うなど、レイアウト次第で省スペース化を提案できると書いています。まずは設置場所の図面と動画を見せて相談してください。

この記事に出てくる会社

参照元

よくある質問

形がそろわない食品でもロボットで箱詰めできますか?

できる場合があります。ニッコーは不定形・不揃いな水産加工物の取り扱いのノウハウを生かして、選別・箱詰め・トレー詰めのロボットシステムを手がけています。実際の製品で検証してから判断してください。

食品ラインのロボット化にはいくらかかりますか?

ニッコーはFAQで、食品・水産のラインでは数千万円程度が一般的と書いています。ロボット本体のほか、ハンド、コンベヤ、制御盤、安全柵などを含むシステム全体で決まります。

実際の食品でテストできますか?

ニッコーは北海道ロボットラボラトリーで製品を持ち込んだ評価ができ、FAサポートは顧客のワークを使った実証テストを行うと書いています。

【用途別】ロボットSIerおすすめ3選

※2026年10月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

1イチオシ

溶接をロボット化したい中小企業で、補助金も使いたいなら

髙丸工業株式会社

溶接ロボットシステムが軸。ロボットテクニカルセンターで導入検証、補助金活用支援の専用ページ

溶接ロボットシステムは部品の仮付け、薄板のタップ溶接から厚板の多層盛り溶接までを対象に挙げ、搬送・バリ取り・塗装のロボットシステムも一品一品オーダーメイドで製作する。グループのロボットテクニカルセンター(RTC)で産業用ロボットシステムの試験・設計・製造・オペレーター教育を行う。公式サイトに補助金活用支援事業のページがあり、企画立案から申請書類の作成支援、技術者育成、導入後のアフターサポートまでワンストップで手伝うとしている。溶接の中小企業が補助金で溶接ロボットを入れた事例インタビューも公開している。

髙丸工業株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

2

食品工場の箱詰め・トレー詰め・選別を自動化したいなら

株式会社ニッコー

選別・集積・箱詰め・トレー詰め・充填。北海道ロボットラボラトリーにワークを持ち込んで検証

創業当時から食に関わる機械設備を製造してきた会社で、ロボットシステムの対象を選別・集積・箱詰め・トレー詰め・充填と段積みなどの周辺機器に絞って公開している。北海道ロボットラボラトリーで産業用ロボットの特別教育と導入前の実機検証を行い、ワークや製品を持ち込んで実環境に近い条件で評価できる。FAQで補助金について「ものづくり補助金など、毎年利用可能な制度があります」と答え、申請サポートにも対応するとしている。

株式会社ニッコーの公式サイトへ当サイトの紹介を読む

3

旋盤やマシニングセンタのワーク着脱をロボットにして、夜間も動かしたいなら

浜田製作株式会社

創業以来1,400件以上の納入実績。工作機械とのワーク脱着が中心、実機を持ち込む訪問デモ

創業以来1,400件以上のロボットシステムの納入実績があり、主に工作機械とのワーク脱着作業や射出成型でのワーク取り出しの実績だと公式に示している。実機を持ち込んでの訪問デモを行う。FANUC GLOBAL ROBOT PARTNER OF THE YEAR 2025で「Application Award」を受賞し、ファナックロボット会の会員。事例にはストッカから円筒ワークを取り出して2台の旋盤へ取り付けるシステムなどがある。

浜田製作株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

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