3比較ハブロボットSIer(システムインテグレーター)

ロボットSIer(システムインテグレーター) · 用途別

外観検査と組立をロボット化する|画像処理・AI検査・組立ラインのSIerの選び方【2026年版】

製品のキズや欠けを見る外観検査、部品の組立・ねじ締め・圧入などを、ロボットと画像処理で自動化したい工場向けに、画像検査とAI検査の違い、ビジョンによる位置補正、組立ラインを任せられるSIer、テストの進め方を公式サイトの記載から整理します。

公開 2026年10月1日

外観検査と組立は、人の目と手の細かさに頼ってきた工程です。画像処理とロボットを組み合わせると、検査の見逃しを減らし、組立の品質をそろえることができます。

このページでは、外観検査と組立を自動化するときの考え方と、SIerの選び方をまとめます。

検査と組立は、自動車部品、電子部品、医療機器、食品など、業種ごとに求められる精度と記録が違います。掲載27社の公式サイトから、業種と工程が近い事例を探す手がかりを整理しました。

検査と組立は、カメラと照明、ロボットの位置決めを組み合わせる技術が要になります。画像処理の事例と、組立装置の事例の両方を持つ会社に相談すると、検査と組立をつなげた提案を受けやすくなります。

外観検査・組立を扱うSIerを比べる

外観検査や組立の事例を公式に挙げている掲載会社を並べます。

会社公式に挙げている検査・組立
新エフエイコム画像検査ソリューション(ルールベースからAI)、ゴム製品の全周キズ検査、医療用テープの外観検査
筑波エンジニアリング外観検査・圧力検査・重量検査の装置、自動車部品の組立検査ライン
ヤナギハラメカックス自動車部品・半導体・食品加工などの組立・搬送・検査工程
日晃オートメ自動車部品の組立・サブアッシー化
タイヘイテクノス電子部品のパーツ組立装置、医療機器自動組立設備
アイズロボビジョンで3次元補正してねじ締め
浜田製作計量+外観検査、ロボットによる組立

このほか、ROBO TACはカメラによる外観検査、サンメカニックは画像処理や力センサを使った検査・組立、アイエムパックはAI外観検査装置を挙げています。検査だけか、組立までか、目的によって相談先が変わります。

画像検査とAI検査の違い

カメラを使った外観検査には、決めたルールで良否を判断する方法と、AIに学習させて判断する方法があります。新エフエイコムは、ルールベースからAIによる画像検査まで扱うと書いています。

方式向く検査準備
ルールベース寸法、有無、位置など、基準をはっきり決められる検査しきい値や判定条件の設定
AI検査キズや汚れなど、形が一定でない不良の検査良品・不良品の画像を集めて学習

新エフエイコムは、工業用画像分析ソフトを使ってブレードの外観検査のAI学習用データを集め、画像検査を行う事例を紹介しています。AI検査では、不良品の画像をどれだけ集められるかが精度を左右します。

照明とカメラで結果が決まる

外観検査は、カメラよりも照明の当て方で結果が変わると言われるほど、撮り方が大切です。キズを浮かび上がらせる角度や色を、ワークごとに選ぶ必要があります。

  • 新エフエイコムは、照明条件の選定から設計・製作・保守まで一気通貫で行うと記載
  • 特電は、カメラ・検査用照明など複数メーカーのテスト機を所有していると記載
  • 新エフエイコムの事例では、ラインカメラとエリアカメラを使い、ゴム製品の上下面と全周のキズを検査
  • 3次元計測センサーで、ワークの欠けや盛り上がりを検査する事例もある

検査のテストでは、検出したい不良の見本を必ず用意してください。不良の見本がなければ、どの撮り方なら見つけられるかを確かめられません。

ビジョンでロボットの位置を補正する

組立では、部品の位置がわずかにずれているだけで、ロボットがうまく組めないことがあります。カメラで位置を測ってロボットの動きを補正する方法が使われます。

使い方公式に記載がある例
3次元補正でねじ締めアイズロボ(コンベヤのワークを位置決めし、ビジョンで下穴位置を補正)
視覚装置との連動日晃オートメ(多関節ロボットを組み込んだ自動機で、視覚装置との連動も行うと記載)
バラ積みからの取り出しROBO TAC、三明機工、東洋理機工業など

日晃オートメは、ファナックやデンソーウェーブなどの多関節ロボットを組み込んだ自動機で、視覚装置との連動も行うと書いています。位置決めの治具を減らせれば、品種が変わったときの段取りも楽になります。

組立ラインを任せるときの確認点

組立ラインは、ロボット、専用機、検査装置、搬送をつなげた大きな設備になります。任せる会社を選ぶときは、次の点を確認してください。

  • 同じ業種・部品の組立実績があるか
  • 機械設計から制御、電気工事まで社内でできるか(日晃オートメは社内で一貫と記載)
  • 組立工場を持ち、出荷前に組み上げて試運転できるか(ヤナギハラメカックスは複数の組立工場を持つ)
  • 締付トルクや圧入荷重などの記録をどう残すか

浜田製作の事例では、電動ドライバで規定トルクに締め付けた後、ワークを次工程へ流しています。品質の記録が必要な部品では、締付や検査のデータを残す仕組みも一緒に頼んでください。

人と協働ロボットで組立を分け合う

組立の全部をロボットにする必要はありません。人が得意な細かい作業は人に残し、繰り返しの作業を協働ロボットに任せる分け方もあります。

任せ方公式に記載がある例
部品のセット、サブアッシー化日晃オートメ(ユニバーサルロボットを用いた事例)
協働・協調ロボットのハンドリング特電(ユニバーサルロボット、オムロン、三菱電機、安川電機)
組立・検査の補助ROBO TAC(精密部品の組立・検査補助)

協働ロボットは、人の隣に置けるので、今のラインを大きく変えずに導入しやすい方法です。ただし作業の内容によっては安全対策が必要なので、SIerと危険の洗い出しをしてから決めてください。

不良が見つかったときの扱いを決める

検査を自動化すると、不良が見つかったときに設備がどう動くかを決めておく必要があります。決めていないと、ラインが止まったり、不良品が良品に混ざったりします。

決めること例
不良品の行き先専用の箱に排出する、別のコンベヤに流す
止めるかどうか連続して不良が出たらラインを止める
記録不良の画像と時刻を残す
人の確認判定がつかないものを人が見直す

AI検査では、判定に迷うものを人が見直し、その結果を学習に戻すと精度が上がっていきます。導入後に誰が見直しを担当するかも、最初に決めておいてください。

検査の結果を前の工程に伝えられれば、不良の原因をつぶすこともできます。検査装置と生産設備のデータをつなぐ仕組みまで相談できるかも、SIerに聞いてみてください。

テストの進め方

検査と組立のテストは、次の順番で進めると、量産に近い条件で判断できます。

  1. 良品と不良品の見本を集め、検出したい不良を決める
  2. カメラと照明の条件を試し、検出率と誤検出を確かめる
  3. ロボットでの組立を試し、成功率とタクトを測る
  4. ワークのばらつきや部品のロットの違いで再確認する

特電は画像テスティングルームで専任SEが画像処理装置(カメラ)のテストを行い、ヤナギハラメカックスはロボティクス支援センターで実際のワークを用いたトライアルに対応すると書いています。テストの結果は数字で残し、導入の判断と量産の基準に使ってください。

検査・組立の自動化を相談する前に

相談の前に、次の情報をそろえておきます。

項目内容
検査の対象見つけたい不良の種類と見本、合否の基準
組立の内容部品の数、ねじ締め・圧入・かしめなどの作業、図面
生産数1日の個数とタクト、品種の数
記録残す必要のあるデータ(画像、トルク、荷重)
今の工程作業人数と時間、不良の発生状況

検査で不良を見逃したときの影響の大きさも伝えてください。影響が大きい部品ほど、検出の確実さを優先した構成が提案されます。

今の検査で見逃しが起きた事例があれば、その不良品も見本に加えてください。

この記事に出てくる会社

参照元

よくある質問

外観検査はAIで自動化できますか?

できる場合があります。新エフエイコムは、ルールベースからAIによる画像検査まで扱い、ブレードの外観検査でAI学習用データを集める事例を紹介しています。不良品の画像を集められるかが精度を左右します。

組立ラインをまとめて頼めるSIerはありますか?

ヤナギハラメカックスは組立・搬送・検査工程の自動化を、筑波エンジニアリングは自動車部品の組立検査ラインを、日晃オートメは自動車部品の組立・サブアッシー化を公式に挙げています。

組立でロボットの位置がずれる場合はどうしますか?

カメラで位置を測って補正する方法があります。アイズロボはビジョンで3次元補正してねじ締めする事例を、日晃オートメは多関節ロボットを組み込んだ自動機で視覚装置との連動も行うと書いています。

【用途別】ロボットSIerおすすめ3選

※2026年10月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

1イチオシ

溶接をロボット化したい中小企業で、補助金も使いたいなら

髙丸工業株式会社

溶接ロボットシステムが軸。ロボットテクニカルセンターで導入検証、補助金活用支援の専用ページ

溶接ロボットシステムは部品の仮付け、薄板のタップ溶接から厚板の多層盛り溶接までを対象に挙げ、搬送・バリ取り・塗装のロボットシステムも一品一品オーダーメイドで製作する。グループのロボットテクニカルセンター(RTC)で産業用ロボットシステムの試験・設計・製造・オペレーター教育を行う。公式サイトに補助金活用支援事業のページがあり、企画立案から申請書類の作成支援、技術者育成、導入後のアフターサポートまでワンストップで手伝うとしている。溶接の中小企業が補助金で溶接ロボットを入れた事例インタビューも公開している。

髙丸工業株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

2

食品工場の箱詰め・トレー詰め・選別を自動化したいなら

株式会社ニッコー

選別・集積・箱詰め・トレー詰め・充填。北海道ロボットラボラトリーにワークを持ち込んで検証

創業当時から食に関わる機械設備を製造してきた会社で、ロボットシステムの対象を選別・集積・箱詰め・トレー詰め・充填と段積みなどの周辺機器に絞って公開している。北海道ロボットラボラトリーで産業用ロボットの特別教育と導入前の実機検証を行い、ワークや製品を持ち込んで実環境に近い条件で評価できる。FAQで補助金について「ものづくり補助金など、毎年利用可能な制度があります」と答え、申請サポートにも対応するとしている。

株式会社ニッコーの公式サイトへ当サイトの紹介を読む

3

旋盤やマシニングセンタのワーク着脱をロボットにして、夜間も動かしたいなら

浜田製作株式会社

創業以来1,400件以上の納入実績。工作機械とのワーク脱着が中心、実機を持ち込む訪問デモ

創業以来1,400件以上のロボットシステムの納入実績があり、主に工作機械とのワーク脱着作業や射出成型でのワーク取り出しの実績だと公式に示している。実機を持ち込んでの訪問デモを行う。FANUC GLOBAL ROBOT PARTNER OF THE YEAR 2025で「Application Award」を受賞し、ファナックロボット会の会員。事例にはストッカから円筒ワークを取り出して2台の旋盤へ取り付けるシステムなどがある。

浜田製作株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

自社の工程に合うロボットSIerを、無料で相談する

自動化したい工程(溶接・箱詰め・ワーク着脱など)、ワークの寸法・重さ・材質、1日の生産数とタクト、使っている設備やロボットのメーカー、設置場所の広さ、予算と補助金の利用予定を送っていただくと、編集チームが条件に合う掲載会社へ匿名で概要を伝え、相談やテストの窓口をおつなぎします。費用はかかりません。

無料で相談する

関連記事