3比較ハブ業務用焼却炉

業務用焼却炉 · 用途別

家畜・死鶏・有害鳥獣・ペットを焼却する|動物用焼却炉の選び方

家畜保健衛生所・畜産業者・養鶏場・食肉センター・自治体の有害鳥獣処理・ペット霊園向けに、動物用焼却炉を西村技研・インシナー工業・クマガワ・ミヤビ・オーエムアイ・サンワプロテックの公式記載で比べます。

公開 2026年10月1日

動物の焼却は、水分が多く燃えにくいうえ、においや煙への配慮が欠かせません。牛のように大きく重いものは、投入のしかたも課題になります。

このページでは、家畜・死鶏・有害鳥獣・ペットの焼却に使う炉を、用途ごとに整理します。

動物は燃えにくい

西村技研は、牛肉は燃えやすいと思われがちだが、含水率が約75%と高く脂肪分は3.5%と低いため自燃しにくい廃棄物だと説明しています。通常の直燃焼却炉では助燃用バーナーを多く使い、燃料費が高くなるとしています。

  • 水分が多いため、乾かしながら燃やす仕組みが要る
  • においを抑えるため、二次燃焼室で燃やし切る
  • 大きなものは投入の装置が要る

用途別の機種

用途メーカー・機種特徴(公式記載)
牛・馬・豚(大型家畜)西村技研 MS-K型連続投入式、150〜190kg/時間、コンテナ内で解剖してそのまま投入
牛一頭インシナー工業 AKS型牛一頭丸ごと引き込み投入、能力180kg/h、届出必要
鳥インフルエンザ西村技研 移動式焼却炉発生現場で感畜を移動させずに焼却
死鶏ミヤビ FREE 185H型死鶏専用焼却炉
死鶏・ごみオーエムアイ SP-203死鶏なども焼却可能、養鶏場で使用実績
小動物クマガワ KGHA-350kg/h未満、一次・二次燃焼室
動物(中〜大型)インシナー工業 AK型能力50〜190kg/h(AK-50〜AK-190)の動物焼却炉
小型動物西村技研 CAB-21型・CA-21型処理能力100kg/h、台車方式で一括投入、ダイオキシン類対策特別措置法適合品と記載
猪・鹿西村技研 有害鳥獣用焼却炉自治体の有害鳥獣処理向け

大型家畜の投入を楽にする

牛のように重い動物は、人の手で炉に入れられません。投入の装置があるかどうかで、作業の安全と手間が大きく変わります。

  • 西村技研 MS-K型:トラックから直接投入でき、強制的自動押し込み装置(Kシリーズ)で燃焼室に投入
  • インシナー工業 AKS型:牛一頭丸ごと引き込み投入が可能
  • インシナー工業:使用先に食肉市場・家畜保健衛生所・動物検疫所を挙げる

においと煙を抑える仕組み

メーカー仕組み(公式記載)
インシナー工業貯芥室で焼却物をガス化させ、未燃ガスを燃焼室の高温で燃やして完全脱臭を図る
クマガワ動物炉KGHA-3は一次燃焼室(助燃バーナー付)、二次燃焼室(再燃バーナー付)、高温煙道を備える
西村技研高燃・逆燃・再燃の燃焼システムで、800〜1100度の高温で乾燥焼却
サンワプロテックAR型動物火葬炉は二次燃焼室装備で煤煙・臭気を抑制

ペット火葬炉

ペット霊園などで使う火葬炉は、遺骨を残す使い方が前提です。焼却炉と区別して案内しているメーカーがあります。

  • インシナー工業:ペット火葬炉PET型・PSM型(PSM型は台車式)
  • サンワプロテック:AR型動物火葬炉シリーズ。スライド式火葬台でお骨拾いも可能
  • クマガワ:KGHA-3は届出不要タイプだが、開業にあたって地域住民の同意が必要になる場合があると注記

自治体や公的機関の場合

家畜保健衛生所や市町村は、緊急時にまとまった数を処理する場面があります。移動式の炉や、自治体向けの機種を持つ会社が候補になります。

  • 西村技研:BSE対策の死亡牛焼却炉を家畜保健衛生所に、粗大ごみ専用焼却炉を小規模市町村に販売した経歴
  • 西村技研:鶏インフルエンザ対応移動式焼却炉
  • ミヤビ:離島・小規模自治体焼却炉

運転コストの見方

動物の焼却は、燃料費が運転コストの中心になります。燃料の使い方を公式に説明している会社があります。

メーカー燃料についての記載(公式)
西村技研助燃バーナーを使わず、可燃物と混焼して燃料費を抑える(助燃油に再生油を使用)
オーエムアイ燃焼対象物が熱源となり灯油燃料が不要
エターナルビジョン点火後は生成ガスのみで燃焼を継続

設置の前に確かめること

  1. 1日あたりの頭数と重さ(最大の日も)
  2. 投入の方法(トラックから直接か、手作業か)
  3. 周辺の住民への説明と同意
  4. 自治体の手続きと、届出が必要な規模か
  5. 灰と骨の扱い

処理量の考え方

動物の焼却は、ふだんの量と、緊急時の量の差が大きくなりがちです。いちばん多い日を基準に能力を決めるか、緊急時は別の手段で補うかを決めておきます。

想定考え方
ふだんの死亡畜1日の頭数と重さから能力を決める
伝染病の発生時移動式の炉や、近隣の施設との連携を検討
有害鳥獣の捕獲が多い季節保管の設備と焼却の回数を組み合わせる

動物の焼却で起きやすい失敗

  • 燃料費が想定より高い:水分の多さを見込んでいなかった
  • においの苦情:二次燃焼や温度の管理が足りない
  • 投入でけがをする:重い動物を人の手で入れていた
  • 灰と骨の扱いで困る:処分先を決めていなかった

西村技研は、自社処理によって悪質な処理業者による不法投棄の心配がなくなり、処理費の費用対効果も見込めると説明しています。委託との比較は、燃料費を含めて行ってください。

動物の焼却炉を比べる表

動物用の炉は、扱う動物の大きさと量で選ぶ機種がまったく違います。次の表で、自分の施設に近い行を探します。

施設主な動物まず比べる機種
家畜保健衛生所・食肉センター牛・馬・豚西村技研MS-K型、インシナー工業AKS型
養鶏場死鶏ミヤビFREE 185H型、オーエムアイSP-203
市町村猪・鹿などの有害鳥獣西村技研 有害鳥獣用焼却炉
ペット霊園犬・猫などインシナー工業PET型・PSM型、サンワプロテックAR型
研究・小規模小動物クマガワKGHA-3

設置場所と近隣への説明

動物の焼却は、においや煙に敏感な住民が多い分野です。クマガワは、届出不要タイプの動物炉でも、開業にあたって地域住民の同意が必要になる場合があると注記しています。

  • 住宅や学校からの距離
  • 煙突の高さと風向き
  • 搬入するトラックの動線
  • 焼却する時間帯と頻度
  • 説明会の要否を自治体と相談

保守と部品の確保

動物の焼却炉は、緊急時に止まると困る設備です。保守の体制と、部品の手に入りやすさを確かめておきます。

  • 西村技研:自社とケマドーラ・オーエスサービス・マルテック・MERIN製焼却炉のメンテナンスと純正部品の供給
  • インシナー工業:保守点検、移設工事
  • サンワプロテック:部品交換・点検

導入の進め方

動物の焼却炉は、設置場所の調整と近隣への説明に時間がかかります。炉の機種を決める前に、場所と手続きの見通しを立てておきます。

  1. 1日の頭数・重さ、緊急時の最大量を整理する
  2. 設置場所の候補を決め、自治体に手続きを相談する
  3. 2〜3社に機種と投入方法の提案を求める
  4. 近隣への説明の時期と内容を決める
  5. 保守と部品の窓口を契約で決める

費用を比べるときの項目

項目確かめること
本体能力と投入装置の範囲
工事基礎・電気・煙突・建屋
燃料1頭あたり、1日あたりの燃料の目安
保守定期点検と部品の費用
灰と骨処分先と費用

家畜以外の動物残渣

食肉処理や食品工場では、動物由来の残渣が出ることがあります。西村技研は、牛肉・肉骨粉・乳製品や、製造過程から出る廃棄物の焼却にも触れています。

  • 西村技研:牛・牛肉・肉骨紛、乳製品、製造過程から発生する廃棄物(空パック・中身の入った牛乳・汚泥・コーヒー糟等)、冷凍うどんを焼却対象に挙げる
  • 西村技研:食品残渣焼却炉、食品工場廃棄物用焼却炉を案内
  • 西村技研:乳業メーカー向けに24時間・無人連続焼却処理装置を開発した経歴

動物の焼却と食品残渣の焼却を同じ炉で行えるかは、量と性状しだいです。両方を扱う施設は、まとめてメーカーに相談すると効率的です。

動物の焼却で相談先を選ぶ

状況相談先
牛・馬・豚をまとめて処理西村技研、インシナー工業
養鶏場の死鶏ミヤビ、オーエムアイ
有害鳥獣(猪・鹿)西村技研
ペット霊園の火葬炉インシナー工業、サンワプロテック

この記事に出てくるメーカー

参照元

よくある質問

牛を丸ごと焼却できる炉はありますか?

インシナー工業のAKS型は牛一頭を丸ごと引き込み投入でき、能力は180kg/hです。西村技研のMS-K型は牛・馬・豚を対象に150〜190kg/時間の連続投入式です。

鳥インフルエンザのときに現場で焼却できますか?

西村技研は、感畜を移動させることなく発生現場で焼却処理できる鶏インフルエンザ対応移動式焼却炉を案内しています。

小さな動物炉なら届出はいりませんか?

クマガワのKGHA-3は50kg/h未満の届出不要タイプとされていますが、開業にあたって地域住民の同意が必要になる場合があると注記されています。自治体にも確認してください。

【用途別】業務用焼却炉メーカーおすすめ3選

※2026年10月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

1イチオシ

工場・事業所の紙くず・木くず・廃プラを小型炉で、自社のごみで試してから選ぶなら

DAITO株式会社

瀬戸市の展示場で持ち込みごみの燃焼テスト。廃プラ対応・お寺様用・届出必要モデルまで

焼却炉展示場に多数の炉を常時展示し、持ち込んだごみを実際に燃やして燃焼・煙・灰の状態を確かめられる(来場は電話予約)。各地の実演会でも実機を展示・実演している。製品は廃プラ対応・万能用・生ゴミ・動物用・お寺様用・届出必要モデルに分かれ、廃プラ対応のISR・LSR・LSZモデル、紙くず・木くず用のLSZ-600モデル、埼玉県条例適合モデルまである。構造基準適合保証をうたい、修理メンテナンスも事業内容に挙げる。

DAITO株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

2

産業廃棄物処理業の許可プラントを、申請から保守まで1社に任せるなら

株式会社アクトリー

申請支援・設計・製造・据付・試運転・アフターサービスを自社一貫。R&Dセンターで3炉を見学できる

産廃向け焼却炉などの環境関連プラントを、行政への申請の支援から設計・製造・据付・試運転・アフターサービスまで自社一貫で請け負う。自社工場で作ったブロックを現地で組み上げて工期を短くし、感染症廃棄物やドラム缶を有姿のまま運搬・投入するシステムも付けられる。R&Dセンターでは焼却プラント3炉を24時間稼働させ、廃熱ボイラ(発電能力770kw)やバグフィルタを見学できる。

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3

動物・汚物・塔婆など特殊なものを焼却するなら

インシナー工業株式会社

全自動のガス化小型炉から、牛一頭を投入できる大型動物炉、紙おむつ・汚物炉、ペット火葬炉まで

小型焼却炉JX型・FX型はごみを入れてボタンを押すだけの全自動運転で、木くず・紙くず・段ボール・塔婆を対象に挙げる(JX-3は16kg/h・火床面積0.29m²、FX型は15〜25kg/h)。特殊焼却炉ではAKS型が牛一頭を丸ごと引き込み投入でき能力180kg/h、紙おむつ・小型汚物焼却炉KBX型、ペット火葬炉PET型・PSM型もある。保守点検と現地解体・移設工事も行う。

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