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業務用焼却炉 · 用途別

廃プラスチック・合板など高カロリーのごみを燃やす|廃プラ対応炉の選び方

廃プラスチック・合板・廃タイヤなど発熱量の高いごみを焼却したい会社向けに、廃プラ対応の小型炉と乾溜ガス化炉を、DAITO・サンヨー・クマガワ・関口鐵工所・キンセイ産業などの公式記載で比べます。

公開 2026年10月1日

プラスチックや合板は、木くずや紙くずより燃えるときの熱が大きいごみです。普通の小型炉で燃やすと、炉の温度が上がりすぎたり、黒煙が出たりすることがあります。

このページでは、廃プラや合板など高カロリーのごみに向く炉を、掲載社の公式記載から整理します。

高カロリーのごみで起きること

メーカーの説明から、発熱量の高いごみを燃やすときの問題を拾います。

  • ミヤビ:耐火材の炉はプラスチックなど高カロリーなごみで炉内温度が上がりすぎ、耐火材の劣化や黒煙につながると説明
  • サンヨー:燃焼室の温度が上がり過ぎたときに大量投入すると、急激な熱分解で黒煙の原因になることがあると記載
  • サンヨー:同じ機種でも発熱量41.9MJ/kgでは焼却能力が9kg/hに下がる(16.7MJ/kgでは22kg/h)

廃プラ対応をうたう機種

メーカー機種・記載(公式)
DAITO廃プラスチックに対応する水冷式ISRモデル、Wカットサイクロンの廃プラ対応LSRモデル、廃プラ対応ハイエンドのLSZモデル、埼玉県条例適合のSPZ・MDPⅡ・ISGモデルなど
サンヨー水冷式(SKS-300Aなど。FL-700SAはプラスチックを除くと記載)は合板・プラスチック類など発熱量の高い物の焼却に適する
関口鐵工所トクB型は廃プラ等の安定燃焼をうたう。B型はビニール等の高分子材にも対応
中和スマイル廃プラ対応可能機種あり(ISR型は廃プラ燃焼可能機種)
クマガワ乾溜ガス化炉KGD-C65型(85kg/h未満)は廃タイヤ・廃プラ向け

乾溜ガス化は高分子系に向く

クマガワは、二段燃焼式のKGD-C65型について、廃プラや廃タイヤなど高分子系のハイカロリー焼却物に適すると書いています。高温で完全燃焼させやすく、ダイオキシン類の再合成もほとんど防ぐと説明しています。

メーカー方式対象(公式記載)
クマガワ二段燃焼式(乾溜ガス化)KGD-C65型:廃タイヤ・廃プラ、KGD:産業廃棄物
キンセイ産業乾溜ガス化燃焼プラント産業廃棄物(一括投入)
エターナルビジョンガス化室+生成ガス燃焼室プラスチックや水分を含むものも燃え残りが出ないと説明

能力の数字は発熱量で読み替える

カタログの焼却能力は、一般雑芥(16.7MJ/kgなど)を前提にした数字が多くあります。プラスチックが多いごみでは、その数字より燃やせる量が少なくなります。

  1. 自社のごみのうち、プラ・合板の割合を量る
  2. メーカーに、その割合での焼却能力を聞く
  3. 能力が足りなければ、一つ上の機種か廃プラ専用機を検討する

黒煙と臭いへの対策

  • アナログシステム:再燃焼構造で黒煙を二次燃焼させる
  • 関口鐵工所:独立サイクロンで煤塵除去率を上げたD型
  • DAITO:Wカットサイクロンで集じん力を高めた廃プラ対応のLSRモデル
  • オーエムアイ:縦型多層燃焼方式でばい塵と臭いの発生も抑えると記載

規模が大きい場合は許可施設の計画になる

廃プラを大量に燃やす場合、許可が必要な規模になることがあります。環境省が掲載する1997年の改正概要では、許可対象の裾きりが原則200kg/時間に引き下げられたとされています。

規模相談先の例
小型(届出不要の区分として案内されるもの)DAITO、サンヨー、関口鐵工所
中規模(〜600kg/h未満)クマガワ
許可施設のプラントアクトリー、キンセイ産業、タクマ

燃やす前に確かめること

  • 燃やすプラスチックの種類(塩素を含むものがあるか)
  • 自治体の条例で廃プラの焼却に制限がないか
  • 炉が廃プラ対応として作られているか
  • 灰の処分先と、灰の測定が必要になるか

インシナー工業の規模別の法規制表には、廃プラスチック類の処理量による許可の区分も載っています。自社の量がどの区分に入るかを、自治体に確かめてください。

熱を使って元を取る

高カロリーのごみは、熱を回収すれば燃料の代わりになります。規模が大きいほど、熱回収の効果が大きくなります。

  • タクマ:使用済みプラスチック由来のRPFを燃料に使うプラントを案内
  • アクトリー:焼却炉の熱を発電・温水・温風・蒸気に利用
  • 関口鐵工所:トクB型は焼却熱の回収もできると記載
  • 近藤設備設計:廃熱ボイラを加えた熱回収タイプの産廃焼却プラント

プラスチックが多いときの能力の目安

プラスチックの多いごみでは、カタログの能力のまま計算すると燃やし切れないことがあります。発熱量の違いを考えて、能力を割り引いて考えます。

ごみの中身能力の考え方
木くず・紙くずが中心カタログの一般雑芥の能力で考える
プラが半分程度能力に余裕を持たせ、廃プラ対応の機種にする
ほとんどプラ・合板高発熱量を前提にした能力表示を確かめる(サンヨーは41.9MJの前提で9kg/hを併記)

運転で気をつけること

廃プラ対応の炉でも、運転のしかたで煙や炉の傷み方が変わります。メーカーの説明から、注意点を拾います。

  • 温度が上がりすぎたときに大量に投入しない(サンヨーは急激な熱分解で黒煙の原因になると記載)
  • 水冷式は空焚きで水漏れすると炉本体が破損することがある(サンヨーの注記)
  • 一度に入れる量をメーカーの推奨に合わせる
  • 燃焼中の温度を温度計で確かめる

廃プラ以外の高カロリーごみ

ごみ掲載社の記載
合板サンヨーの水冷式は合板・プラスチック類向け
廃タイヤクマガワKGD-C65型は廃タイヤ・廃プラ向け
ゴムくずエターナルビジョンは燃焼例にゴムくずを含める
缶入りの廃棄物アクトリーのR&Dセンターは一斗缶・ペール缶入り廃棄物も処理

廃プラの焼却を始める前の確認

廃プラの焼却は、ごみの中身しだいで炉への負担が大きく変わります。始める前に、次の点を社内とメーカーで確かめます。

確認すること理由
プラの種類と割合発熱量と燃え方が変わる
1回の投入量入れすぎると黒煙や炉の傷みにつながる
炉の作り(水冷・耐火材)高カロリーのごみへの強さが違う
集じんと再燃焼の有無煙とばいじんを抑える
自治体の条例廃プラの焼却に条件がある場合がある

廃プラを減らす工夫と組み合わせる

焼却炉の能力だけで対応しようとすると、炉が大きくなりがちです。分別して資源に回せるものを先に抜くと、炉の負担と規模を抑えられます。

  • きれいなプラは分別して資源回収に回す
  • 燃やすのは汚れたものや複合材に絞る
  • 高カロリーのごみは熱回収に使う(大型ならRPFの活用もある。タクマが案内)

廃プラ対応の炉を比べる表

比べる項目確かめ方
高発熱量での能力メーカーに前提の発熱量を聞く
黒煙対策再燃焼室・サイクロンの有無
炉の寿命水冷式か耐火材式か、補修の目安
条例への対応DAITOのように埼玉県条例適合を明記したモデルもある

廃プラの焼却で相談する前に用意するもの

メーカーに相談するときは、ごみの写真と量の記録があると、提案が具体的になります。廃プラは種類が多いため、できるだけ細かく伝えます。

  • プラの種類ごとの写真(フィルム、硬いプラ、発泡スチロールなど)
  • 1日・1週間の重さの記録
  • 汚れや水分の有無
  • 今の処理方法と費用

小型炉と中規模炉の分かれ目

廃プラの量が増えてくると、小型炉では能力が足りなくなります。どこで中規模の炉やプラントに切り替えるかを、あらかじめ考えておきます。

量の目安考え方
少量廃プラ対応の小型炉(DAITO、サンヨー、関口鐵工所など)
中規模200kg/時間などの境目と手続きを自治体と確認し、クマガワなどに相談
大量許可施設としてのプラント(アクトリー、キンセイ産業、タクマ)

廃プラの焼却で相談先を選ぶ

状況相談先
工場の少量の廃プラを小型炉でDAITO、サンヨー
廃タイヤ・廃プラを中規模でクマガワ
一括投入で燃料を抑えるエターナルビジョン、キンセイ産業
熱回収・発電までアクトリー、タクマ

この記事に出てくるメーカー

参照元

よくある質問

普通の小型焼却炉でプラスチックを燃やしてもよいですか?

機種によります。サンヨーは水冷式(SKS-300Aなど。FL-700SAはプラスチックを除くと記載)を合板・プラスチック類向けとし、DAITOは廃プラ対応モデルを分けて案内しています。廃プラ対応と書かれていない炉では、メーカーに可否を確かめてください。

プラスチックを燃やすと能力はどのくらい下がりますか?

サンヨーは同じ機種で、発熱量16.7MJ/kgなら22kg/h、41.9MJ/kgなら9kg/hと書いています。プラスチックが多いほど燃やせる重さは少なくなります。

廃タイヤを燃やせる炉はありますか?

クマガワの乾溜ガス化炉KGD-C65型(85kg/h未満)は、廃タイヤ・廃プラ向けの二段燃焼式焼却装置として案内されています。

【用途別】業務用焼却炉メーカーおすすめ3選

※2026年10月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

1イチオシ

工場・事業所の紙くず・木くず・廃プラを小型炉で、自社のごみで試してから選ぶなら

DAITO株式会社

瀬戸市の展示場で持ち込みごみの燃焼テスト。廃プラ対応・お寺様用・届出必要モデルまで

焼却炉展示場に多数の炉を常時展示し、持ち込んだごみを実際に燃やして燃焼・煙・灰の状態を確かめられる(来場は電話予約)。各地の実演会でも実機を展示・実演している。製品は廃プラ対応・万能用・生ゴミ・動物用・お寺様用・届出必要モデルに分かれ、廃プラ対応のISR・LSR・LSZモデル、紙くず・木くず用のLSZ-600モデル、埼玉県条例適合モデルまである。構造基準適合保証をうたい、修理メンテナンスも事業内容に挙げる。

DAITO株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

2

産業廃棄物処理業の許可プラントを、申請から保守まで1社に任せるなら

株式会社アクトリー

申請支援・設計・製造・据付・試運転・アフターサービスを自社一貫。R&Dセンターで3炉を見学できる

産廃向け焼却炉などの環境関連プラントを、行政への申請の支援から設計・製造・据付・試運転・アフターサービスまで自社一貫で請け負う。自社工場で作ったブロックを現地で組み上げて工期を短くし、感染症廃棄物やドラム缶を有姿のまま運搬・投入するシステムも付けられる。R&Dセンターでは焼却プラント3炉を24時間稼働させ、廃熱ボイラ(発電能力770kw)やバグフィルタを見学できる。

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3

動物・汚物・塔婆など特殊なものを焼却するなら

インシナー工業株式会社

全自動のガス化小型炉から、牛一頭を投入できる大型動物炉、紙おむつ・汚物炉、ペット火葬炉まで

小型焼却炉JX型・FX型はごみを入れてボタンを押すだけの全自動運転で、木くず・紙くず・段ボール・塔婆を対象に挙げる(JX-3は16kg/h・火床面積0.29m²、FX型は15〜25kg/h)。特殊焼却炉ではAKS型が牛一頭を丸ごと引き込み投入でき能力180kg/h、紙おむつ・小型汚物焼却炉KBX型、ペット火葬炉PET型・PSM型もある。保守点検と現地解体・移設工事も行う。

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