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国内の防爆検定とIECEx・ATEXの違い|型式検定の合格番号を確かめる方法【2026年版】

海外の防爆認証を持つ機器でも、国内の危険場所でそのまま使えるとは限りません。法令の定めと、掲載会社が公式ページに載せている検定番号の実例から、確かめ方を整理しました。

公開 2026年10月1日

防爆タブレットのカタログには、IECEx、ATEX、国内防爆検定など、いくつもの認証の名前が並びます。どれがあれば国内で使えるのかは、導入の担当者が最も迷うところです。

この記事では、法令の定めと、掲載会社の公式ページの記載をもとに、確かめ方を整理します。

国内では型式検定が前提

労働安全衛生法と施行令は、防爆構造電気機械器具を型式検定の対象にしています。要点をまとめます。

  • 労働安全衛生法 第44条の2 第1項: 第42条の機械等のうち政令で定めるものを製造し、または輸入した者は、厚生労働大臣の登録を受けた者(登録型式検定機関)が行う型式についての検定を受けなければならない
  • 同条第2項: 外国で製造した者が、本邦に輸出しようとするときなどに、自ら登録型式検定機関の検定を受けることができる
  • 同条第7項: 第1項本文の機械等で、型式検定に合格した型式である旨の表示(第5項の表示)が付されていないものは、使用してはならない
  • 施行令 第14条の2 第3号: 型式検定を受けるべき機械等として、防爆構造電気機械器具(船舶安全法の適用を受ける船舶に用いられるものを除く)を挙げる(本邦の地域内で使用されないことが明らかな場合を除く)

条文の上では、輸入品も型式検定の対象に含まれ、合格の表示がないものは使用してはならないとされています。海外の認証は、この検定とは別のものです。個別の機器や現場への当てはめは、販売会社の合格証と、社内の安全担当の判断で確かめてください。

海外の認証との関係

掲載会社の多くは、国内の検定と海外の認証を並べて記載しています。代表的な書き方を表にします。

会社・機種公式ページの記載
ビーエヌテクノロジー IS940.1国内防爆検定に合格。国際標準防爆規格(IECEx)及び欧州防爆規格(ATEX)の認証
システムギア Smart-Ex 03国内防爆型式検定取得済み・グローバル防爆検定ATEX・IECEx取得済み
エンドレスハウザー ジャパン Field Xpert SMT70BATEX(欧州)、IECEx(国際認証)、CML(日本)など
マーストーケンソリューション Aegex100M国際防爆規格の表示(国内検定の記載は同ページになし)

海外の認証だけが書かれた機種は、国内の検定に合格しているかを販売会社に確かめてください。合格していれば、合格証の写しを出してもらえるはずです。

検定番号を公開している例

国内の検定や認証の番号まで公式ページに書いている会社があります。番号が分かれば、社内の安全審査の書類にそのまま使えます。

会社機種公式記載の番号
ビーエヌテクノロジーIS540.1型式検定合格番号 ガス防爆 第TC22900X号、粉塵防爆 第TC22901X号
システムギアSmart-Ex 03(SMART-EX03-DZ1)国内防爆型式検定番号 CML 24JPN2222X
アイ・ビー・エス・ジャパンUX10-EX日本国内防爆認証 CSAUK 20JPN049X/CSAUK 20JPN050X
太平貿易Smart-Ex 03/Smart-Ex 203/Pad-Ex 01 P12型式検定合格番号 CML 24JPN2222X/CML 25JPN2462X/CML 19JPN2478X

番号の頭の文字(TC、CML、CSAUKなど)は、機種によって違います。同じSmart-Ex 03の番号をシステムギアと太平貿易が載せている一方、同じUX10-EXでも、販売会社によって番号を載せているページと載せていないページがあるので、どの会社から買う場合も同じ合格証かを確かめてください。

JIS防爆、整合指針などの書き方

販売会社のページでは、国内の検定をさまざまな言葉で表しています。掲載会社で見られる書き方を並べます。

  • JIS防爆検定取得済み: ジャパンマシナリー(Smart-Ex 03、Pad-Ex 01 P12)、マーストーケンソリューション(Tab-Ex 04 Pro。生産終了と記載)
  • 国内防爆検定合格: ビーエヌテクノロジー、日本ノヴァシステム、日栄インテック、トライアングルステージ
  • 日本防爆検定取得: アークテイク(arkPhone)、太平貿易(ラインアップの説明)
  • 整合指針の認証: カナデンの記事でIS330.1やLANEXシリーズの説明に使用

言葉は違っても、確かめるべきことは同じで、国内の登録型式検定機関の検定に合格しているかどうかです。言葉の違いに迷ったら、合格証の写しで確認するのが確実です。

組み合わせで検定を受けるもの

iPhoneやiPadを防爆ケースに組み込む製品では、ケースだけでなく端末と組み合わせた状態で検定を受けます。掲載会社の説明は次のとおりです。

  • カナデン: 端末に日本の防爆規格の認証を受けたケースを装着した状態で個別に検定を受け、合格した組み合わせでのみ使える。自由に端末を入れ替えることはできない
  • アークテイク: 防爆検定では電子機器端末を対象に防爆性を担保する必要があるため、ケース(容器)のみの販売はしない
  • JFEエンジニアリング: 内機(iPhone・iPad)の機種ごとに販売状況を表で示し、販売中の機種はいずれも「内機は御支給に限ります」と記載

このため、端末の機種を変えるときは、その機種で検定を受けた組み合わせがあるかを確かめます。新しいiPhoneがすぐに使えるとは限らない点に注意してください。

アークテイクのarkPhoneはiPhone 13から17eまで、JFEエンジニアリングのLANEX-PhoneはiPhone SEの第2世代と第3世代を対象にしています。社給端末の更新計画と、対応機種の一覧を照らし合わせておくと安心です。

周辺機器も認証が要る

タブレット本体が防爆でも、つなぐ周辺機器が防爆でなければ使えません。カナデンは、バーコードリーダーやヘッドセットを接続する場合、それらも防爆認証を受けている必要があると説明しています。

  • 本体に内蔵のバーコードリーダー(日本ノヴァシステムのUX10-EXのオプション、ジャパンマシナリーのPad-Ex 01 P12のオプションなど)
  • 防爆のヘッドセットやリモートスピーカマイク(太平貿易が組み合わせを紹介)
  • 防爆のバーコードスキャナー(システムギア、ビーエヌテクノロジーが掲載)

市販のイヤホンやケーブルを現場でつながないよう、運用のルールにも書いておいてください。充電やバッテリー交換も危険場所では行わないのが原則です。

見積の段階で求める書類

導入の社内審査では、検定や認証の根拠を書類で残すことになります。見積の段階で、次の書類を求めておくと後の手続きが楽です。

  1. 国内の型式検定の合格証(ガスと粉じんの両方が必要なら両方)
  2. Ex表示と使用できるZoneが書かれた仕様書
  3. 防爆に関する取扱説明書(充電、バッテリー交換、周辺機器の条件)
  4. 組込み型なら、検定を受けた端末の機種の一覧

合格証を受け取ったら、書かれている型式と、納入される製品の型番が一致しているかを確かめてください。組込み型では、端末の機種まで一致しているかも見ます。

この記事に出てくる会社

参照元

よくある質問

IECExやATEXだけの機種は国内で使えますか?

防爆構造電気機械器具は登録型式検定機関の型式検定の対象で、合格の表示がないものは使用してはならないと定められています(労働安全衛生法第44条の2、施行令第14条の2)。海外の認証だけが書かれた機種は、国内の検定に合格しているかを販売会社に確かめてください。

検定番号はどこで確かめられますか?

公式ページに書いている会社があります。ビーエヌテクノロジーはIS540.1の型式検定合格番号(第TC22900X号・第TC22901X号)、システムギアはSmart-Ex 03のCML 24JPN2222X、アイ・ビー・エス・ジャパンはUX10-EXのCSAUK 20JPN049X/050X、太平貿易はSmart-Ex 03・203とPad-Ex 01 P12のCML番号を載せています。

防爆ケースだけ買ってiPhoneを入れられますか?

できません。カナデンは、端末とケースを組み合わせた状態で検定を受け、合格した組み合わせでのみ使えると説明しています。アークテイクもケースのみの販売はしないと明記しています。

【用途別】防爆タブレット・防爆スマホの販売会社おすすめ3選

※2026年10月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

1イチオシ

Zone1(第一類危険箇所)で、Androidのスマホとタブレットをそろえるなら

株式会社ビーエヌテクノロジー

i.safe MOBILE製品の正規総輸入販売代理店。国内防爆検定合格のZone1対応タブレットIS940.1と5GスマホIS540.1

i.safe Mobile社製品の日本における正規総輸入販売代理店で、購入後の技術対応と保守サービスの体制を整えていると記載。防爆タブレットIS940.1は国内防爆検定に合格したZone1/21対応の10.1インチ機で、IECExとATEXの認証も受ける。防爆スマートフォンIS540.1は国内防爆検定合格で、型式検定合格番号(ガス防爆 第TC22900X号、粉塵防爆 第TC22901X号)を公式ページに明記している。

株式会社ビーエヌテクノロジーの公式サイトへ当サイトの紹介を読む

2

Zone2の点検・記録を、Windowsの既存システムのまま回すなら

日本ノヴァシステム株式会社

Getacと協業した国内防爆検定合格のWindowsタブレットUX10-EX。デモ機の無料貸出と、過失故障も含む3年無償保証

UX10-EXは、GETACと同社が協業して国内でリリースした防爆検定合格品の10.1インチWindowsタブレットの3世代目で、Zone 2に対応。OSはWindows 11 Professionalで、第12世代Core i5/i7を選べる。人為的ミスによる損傷も3年間無償保証・国内修理とし、デモ機の無料貸し出し、キッティングやアプリのインストールにも対応すると公式に記載。

日本ノヴァシステム株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

3

iPhoneやiPadの業務アプリを、Zone2の現場でそのまま使うなら

JFEエンジニアリング株式会社

iPhone SEを組み込むLANEX-Phoneと、iPad miniを組み込む水素防爆対応のLANEX-Tablet。いずれもEx nC IIC T5 Gc

LANEX-PhoneはApple製iPhone SEを搭載した防爆型スマートフォン、LANEX-TabletはiPad mini(A17 Pro)や第6世代を搭載した防爆型タブレットで、いずれも非点火防爆構造(Ex nC IIC T5 Gc)、第二類危険箇所(Zone2)のみで使用可能。LANEX-Tabletは水素防爆に対応し、Wi-FiモデルとWi-Fi+Cellularモデルがある。

JFEエンジニアリング株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

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