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タップ穴の切粉とバリを洗浄で取る|高圧水の圧力・CNC制御・ロボットで選ぶ部品洗浄機【2026年版】

タップ穴や止まり穴に残る切粉、加工後の微細なバリを、洗浄の工程で取りたい工場向けに、高圧水の部品洗浄機を圧力とノズルの動かし方で比べます。スギノマシン(最高245MPa)、管製作所(10〜50MPa)、東光技研工業(製作例2〜10MPa)など、掲載メーカーの公式仕様をまとめました。

公開 2026年10月1日

切削加工の後、タップ穴や止まり穴に残った切粉は、組立後のトラブルの原因になります。このページでは、切粉やバリを洗浄の工程で取る高圧水の部品洗浄機を、公式の仕様で比べます。

バリ取り専用の機械との比較ではなく、洗浄機の中で切粉とバリをどこまで取れるかに絞って整理しています。

切粉とバリは溶かさずに飛ばして取る

油は洗浄液で溶かせますが、切粉やバリは金属のかけらなので溶けません。液の勢いで物理的に飛ばすのが基本で、ここが脱脂の洗浄機と考え方の違うところです。

  • 必要なのは液の勢い: スギノマシンは、高圧水は流速が速く切粉を一瞬で確実に除去すると説明
  • 液の化学的な性質に頼らない: 同社は噴射の衝撃力で除去すると記載
  • 狙う位置が大事: 穴の入口にノズルを向けられるかで結果が変わる
  • バリは根元の強さで変わる: 同社は超高圧でチタンやインコネルなど難削材のバリ取りも可能と記載

切粉が穴の奥で油と絡んでいる場合は、脱脂と切粉除去の両方が要ります。洗浄の順番をテストで確かめてください。

高圧水の3社を、圧力と動かし方で比べる

高圧水の部品洗浄機は、圧力とノズルの動かし方で性格が分かれます。掲載メーカーのうち、高圧水で切粉やバリを取る機種の仕様を公式に載せている3社を並べます。

メーカー・機種公式の圧力ノズル・部品の動かし方公式に挙がる対象
スギノマシン JCCシリーズ最高245MPaCNC制御で噴射バリ、切りくず、溶射膜など
管製作所 KNCシリーズ10〜50MPa5軸NC制御と自動ツールチェンジャー洗浄とバリ取り、ワーク最大150kg
東光技研工業 製作例2〜10MPaNC機構でタップ穴の切粉を除去60個/hr、脱脂と防錆も

スギノマシンのJCCシリーズは、1998年の販売以来、世界30カ国以上で6,000台超を納入したと公式に記載しています。管製作所は、自動車関連・建設機械関連の顧客を中心に国内外で使われていると書いています。

狙い撃ちか、全体を洗うか

高圧水の機械でも、狙った穴だけを洗う方式と、部品全体に液を当てる方式を組み合わせて使います。公式の機種を役割ごとに分けると次のとおりです。

  • スギノマシン JCC-Module: 幅600mmの狙い撃ち洗浄機。スイング狙い撃ち洗浄でタップ穴・止まり穴の切粉を除去
  • 管製作所 KRシリーズ: 4分割の割り出しテーブルと90°反転治具で6面を狙い洗浄
  • ショウワ インデックス縦型: NC洗浄・超音波洗浄・噴流洗浄・全体洗浄から工程を選ぶ
  • 森合精機 MSC-200: 少ないノズルでテーブル回転とチャンバー揺動により全面を洗う

穴の数が多い部品では、1つずつ狙うとサイクルタイムが延びます。狙う穴を絞り、残りは全体洗浄で流す組み合わせを、テストで決めてください。

バリ取りまで1台で済ませる

洗浄機でバリ取りまで行えれば、工程を1つ減らせます。公式にバリ取りを挙げている機種や方式は次のとおりです。

メーカー・機種公式の記載
スギノマシン JCC 104 HYBRIDバリ取り用高速スピンドルと高圧水の二刀流
スギノマシン JDMバリ取りに特化したウォータージェットバリ取り装置
東光技研工業超高圧バリ取り剥離洗浄装置
不二製作所 ドライアイスブラストローダー・アンローダーとの組み合わせで洗浄・バリ取り工程の無人化
超音波工業 ホーンタイプ目詰まり、バリの除去等に適した超音波洗浄機

バリの大きさと硬さによって、水だけで取れるかどうかが変わります。取れなかった場合の代わりの方法も、同じ会社に聞いておくと話が早く進みます。

高圧水で洗った後の乾燥

高圧水で洗った部品は、穴の中に水が残ります。そのまま次の工程に回すと錆の原因になるため、乾燥の方式まで一緒に決めてください。

  • スギノマシン JCC-MULTI: ターンテーブルと遠心乾燥機能を搭載
  • スギノマシン JET STORM WASHER-P: 気中・水中洗浄と熱風乾燥を1台で行うエントリーモデル
  • スギノマシン 洗ラボ: 乾燥テストで乾燥前後のワーク質量の差分を数値で報告
  • 東光技研工業 製作例: 洗浄の後にエアーブローまでを液循環式の全自動で行う

乾燥の時間はサイクルタイムに直接効きます。テスト洗浄を頼むときは、洗浄と乾燥を合わせた時間で報告してもらってください。

取った切粉の行き先:ろ過と液の浄化

切粉を部品から飛ばしても、洗浄液の中に切粉が残れば、次の部品にまた付きます。切粉を取る洗浄機では、液をろ過する仕組みが性能の一部です。

  • 森合精機 MSC-200: 循環式ろ過装置(ろ過ポンプ、バグフィルター、ラインフィルター)、ミストコレクター、オイルスキマーを標準装備
  • 東光技研工業 PPロボ搬送の製作例: タンク容量300L(10νフィルター)
  • 日伸精機 DIP-WASHER: 各槽ごとにリザーブタンクを置き、オーバーフローさせた液をフィルターで濾過
  • スギノマシン: クーラント浄化ユニットJCC-HMがあり、洗ラボでは使用中の洗浄液の異物・油分の除去を数値で報告する浄化テストを行う

フィルターの目の細かさと交換の手間は、運用の費用に直結します。見積の段階で、フィルターの交換頻度の目安も聞いてください。

切粉とバリの除去で候補になるメーカーの早見表

このページで挙げた会社を、方式、公式の数値、テストの手段で並べ直します。部品の大きさと穴の数を思い浮かべながら見てください。

メーカー方式公式の数値の例テストの手段
スギノマシン高圧水(CNC制御)最高245MPa、JCC-Moduleは幅600mm洗ラボ(有償、報告書で数値化)
管製作所高圧水(5軸NC、ATC)10〜50MPa、ワーク最大150kg記載なし
東光技研工業高圧スプレー、NC機構タップ穴切粉除去60個/hr、2〜10MPaテスト洗浄を受託
ショウワインデックス(NC洗浄ほか)3・4・5ステーション記載なし
不二製作所ドライアイスブラスト8時間連続稼働(公式記載)テスト加工(立会・郵送)

テストの手段が記載なしの会社にも、問い合わせればテストに応じる場合があります。問い合わせの最初に、テストの可否と費用を聞いてください。

切粉除去のテストで見てほしい箇所

切粉の除去は、どの穴をどこまできれいにするかを決めないと、テストの結果を判断できません。依頼のときに、見てほしい箇所を次のように伝えてください。

  1. 穴ごとの番号: 図面か写真に番号を振り、穴の径と深さを書く
  2. 一番残りやすい穴: 経験上、切粉が残りやすい穴を明記する
  3. 確かめ方: 洗浄後に穴をのぞく、切断して見る、すすぎ液をろ過して量るなど
  4. 許容できる状態: 切粉ゼロなのか、一定の大きさ以下なら許容なのか
  5. バリの基準: バリの高さの上限や、手で触って引っかからないことなど

穴の番号ごとに結果を返してもらえば、どの穴が弱いかが分かります。弱い穴だけ狙い撃ちを足すといった対策も考えやすくなります。

高圧水の見積で最初に聞くこと

高圧水の洗浄機は、部品ごとに噴射位置を決めるため、見積の前提がそろっていないと比べられません。次の項目を各社に同じように聞いてください。

  1. 最大圧力と流量: 自社の部品に必要な圧力と、その時の流量
  2. 狙う穴の数と位置: 図面か写真で、穴ごとに示す
  3. サイクルタイム: 洗浄と乾燥を合わせた1個あたりの時間
  4. 治具とプログラム: 品種が増えたときの治具交換とプログラム変更の手間(管製作所は簡単な治具交換とプログラム変更で多種の部品に対応と記載)
  5. テストの費用: スギノマシンの洗ラボは有償で内容に応じて見積と公式FAQに記載

切粉の除去は、テストの結果を数字で比べやすい工程です。穴に残った切粉の重さや個数を、洗浄前後で報告してもらってください。

この記事に出てくるメーカー

参照元

よくある質問

タップ穴の切粉を洗浄機で取れますか?

取れる機種があります。スギノマシンのJCC-Moduleはスイング狙い撃ち洗浄でタップ穴・止まり穴の切粉を除去すると公式に記載しています。東光技研工業はタップ穴の切粉をNC機構で除去する装置の製作例(60個/hr)を載せています。

高圧水でバリ取りもできますか?

スギノマシンは、最高245MPaの高圧水でバリや切りくずを除去し、チタンやインコネルといった難削材のバリ取りも可能と記載しています。管製作所のKNCシリーズも最大50MPaで洗浄とバリ取りを行います。

高圧水の洗浄機の価格はいくらですか?

確認した3社はいずれも本体価格を公式に載せていません。圧力、ノズル構成、搬送の自動化で構成が変わるため、テスト洗浄の結果をもとに見積を依頼してください。

【用途別】部品洗浄機メーカーおすすめ3選

※2026年10月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

1イチオシ

切削油・プレス油を、炭化水素で脱脂するなら

株式会社クリンビー

多槽式タクト3〜6分と1槽式12〜15分。カゴ寸法と蒸留能力まで公式に数字がある

炭化水素系の洗浄機を主力にし、生産量の多い現場向けの多槽式CLEANVY(タクト3〜6分)と、少量向けの1槽式真空洗浄乾燥機CLOVA(タクト12〜15分)を公式に分けて載せている。CLOVAはカゴ寸法350×250×150〜600×400×300mm、蒸留能75〜200L/hの3型式。水溶性加工油向けのエマルジョン洗浄機もあり、自社ワークの洗浄テストを受け付けている。

株式会社クリンビーの公式サイトへ当サイトの紹介を読む

2

タップ穴の切粉とバリを、洗浄と同時に取るなら

株式会社スギノマシン

最高245MPaの高圧水で狙い撃ち。洗ラボのテストは清浄度とサイクルタイムを数値で返す

高圧水部品洗浄機JCCシリーズは水を最高245MPaまで加圧し、CNC制御で狙った穴や面に噴射してバリや切りくずを除去する。1998年の販売以来、世界30カ国以上で6,000台超を納入(公式記載)。幅600mmのJCC-Moduleや遠心乾燥付きのJCC-MULTIもある。富山県滑川市の洗ラボでは送ったワークで洗浄・乾燥テストを行い、立会可、結果を報告書で数値化する。

株式会社スギノマシンの公式サイトへ当サイトの紹介を読む

3

精密部品を、高い清浄度で洗うなら

株式会社カイジョー

19.5kHz〜3MHzの超音波から周波数を選び、自社の超音波実験室でテストしてから決める

1958年に時計用超音波洗浄機を製品化し、作動周波数19.5kHz〜3MHzの超音波洗浄機をそろえる。低周波(26〜38kHz)は機械加工部品の脱脂、中間周波数(78〜160kHz)はHDD部品やレンズ、200〜950kHzは半導体向けと公式に説明。多槽式自動洗浄装置、真空洗浄装置、炭化水素系の3槽式超音波洗浄装置などの装置も持ち、超音波実験室で洗浄テストを行う。

株式会社カイジョーの公式サイトへ当サイトの紹介を読む

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