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部品洗浄機 · 用途別

鋳物・ダイカスト部品と金型の洗浄|重さ・内部空洞・大きさで選ぶ部品洗浄機【2026年版】

鋳物やダイカスト部品、鋳造に使う金型を洗いたい工場向けに、部品の重さ、内部の空洞、大きさから部品洗浄機の方式を選ぶ方法を整理します。ダイカスト部品用のシャワー自動洗浄装置、2000kgまでのスプレー洗浄機、金型を分解せずに洗うドライアイス方式など、掲載メーカーの公式仕様をまとめました。

公開 2026年10月1日

鋳物やダイカストの部品は、重くて形が複雑で、内部に空洞を持つことがよくあります。このページでは、鋳造品とその金型を洗う洗浄機を、部品の条件から選ぶ手順をまとめます。

取り上げるのは、公式サイトに重量・寸法の仕様や鋳造部品・金型の用途を載せているメーカーです。鋳造そのものの工法ではなく、鋳造後の部品をどう洗うかに絞って書いています。

鋳造品の洗浄で条件になる3つのこと

鋳造品を洗う洗浄機を選ぶときは、汚れより先に、部品そのものの条件で候補が絞られます。次の3つを最初に整理してください。

  • 重さ: 数kgから数百kgまで幅があり、洗浄室の耐荷重と搬送方法が決まる
  • 内部の空洞: 中子で作った通路や穴に液が溜まり、洗浄と乾燥の難しさが変わる
  • 大きさ: 洗浄室やカゴに入るかどうかで、方式そのものが変わる

加工後の鋳造品なら、切削油や切粉も付いています。脱脂と切粉除去の考え方は、それぞれ専用のページも参考にしてください。

重い部品は、洗浄室の寸法と耐荷重で選ぶ

重い鋳造品は、カゴに入れて揺らす方式より、台に載せて液を吹き付ける方式が扱いやすくなります。公式に最大寸法と重量を載せている機種を並べると、次のとおりです。

メーカー・機種公式の被洗浄物最大寸法・重量方式
日伸精機 JW-100PBⅡ500φ×175H・50kgスプレー(ノズル回転)
日伸精機 JW-300B770φ×400H・150kgスプレー
日伸精機 JW-500N1370φ×850H・1000kgスプレー
日伸精機 JW-800NV1830φ×1000H・2000kgスプレー(ノズル回転)
管製作所 KNCシリーズワーク最大150kgCNC高圧水
アクトファイブ 炭化水素系真空大型洗浄機最大7m、重量1.5tまで実績炭化水素系真空

日伸精機のJWシリーズは、重量部品の出し入れに負担がないよう作業面を低く設計し、専用キャリアで移動できる型式もあると記載しています。重い部品では、洗浄の性能と同じくらい、載せ降ろしの手間が効いてきます。

内部の空洞と液溜まりへの対策

鋳造品の内部の通路や穴は、洗浄液が入りにくく、入った液は抜けにくい場所です。掲載メーカーの公式の記載では、次のような対策があります。

  • ワイドエンジニアリング: 回転スパイラルは液溜り、エアポケットが発生する形状のワークに特に有効と記載
  • 森合精機: 揺動チャンバー洗浄機は回路穴を有するワークに特に大きな洗浄威力と記載
  • スギノマシン: 高圧水を狙った穴や面にCNC制御で噴射
  • アクアテック: 真空引きで袋穴にたまった空気を抜き、洗浄剤を入れる

空洞の多い部品は、洗った後の乾燥にも時間がかかります。テスト洗浄では、洗浄後の部品を傾けたり振ったりして、液が残っていないかも確かめてください。

ダイカスト部品をラインで洗う

アルミダイカストのような量産品は、搬送しながら連続で洗う方式が合います。公式にダイカスト部品や鋳造部品を挙げている機種は次のとおりです。

メーカー公式の記載
プリス洗浄システム例にダイカスト部品用のネット搬送式シャワー自動洗浄装置
平出精密VORTENRYUの対応部品例に鋳造部品・切削部品
東光技研工業ライン式の部品洗浄乾燥装置で処理能力720個/hrの製作例
富士ハイテックコンベア式シャワー洗浄乾燥装置、自動車部品の事例

ダイカスト部品は材質が柔らかいため、部品同士がぶつかって傷がつかないかも確認が要ります。平出精密はFAQで、材質によっては細かなキズが付く場合があり、洗浄テスト時に確認すると書いています。

金型を分解せずに洗う

鋳造やプレス、成形に使う金型も、部品洗浄機の対象になります。金型は大きく重いため、分解せずに洗える方式か、金型に合わせて槽を作る方式が選ばれます。

メーカー・機種公式の記載
不二製作所 ドライアイスブラスト工場設備や金型などを分解することなく洗浄できる
グリーンテックジャパン IC-110ほか生産工場向けのドライアイス洗浄機。全国出張デモ
特機工業 大型金型超音波洗浄機大形金型を超音波で精密洗浄、金型サイズに応じてオーダーメイド
カイジョー 金型洗浄機超音波と昇降/揺動機構の組み合わせ
超音波工業 ホーンタイプ用途に押出成型用金型

ドライアイス方式は液を使わないので、洗った後の乾燥が要りません。代わりに、ドライアイスの調達と圧縮エアの能力を先に確かめてください。

買う前に、受託やレンタルで試す道もある

大物の鋳造品は、テストのために送るだけでも手間がかかります。洗浄機を買う前に、受託の洗浄やレンタルで実際の結果を見る方法もあります。

  • ジャパン・フィールド: 事業内容に工業用洗浄機のレンタルと、工業部品の洗浄仕上げ加工業務を記載
  • 不二製作所: 事業内容にブラスト加工サービス(受託加工)を記載
  • グリーンテックジャパン: ドライアイス洗浄機による洗浄サービスを事業に挙げる
  • エスエヌディ: 購入を前提に検討する法人に超音波洗浄機のデモ機を貸し出す

受託で試すと、設備を持たずに品質の変化を確かめられます。一方で、量産で使う条件とは違う場合があるため、条件の記録は残してもらってください。

鋳造品の洗浄で候補になるメーカーの早見表

このページで挙げた会社を、得意な対象と公式の数値で並べ直します。部品の重さと形から、最初に問い合わせる会社を選んでください。

メーカー得意な対象公式の数値の例
日伸精機重量部品のスプレー洗浄最大1830φ×1000H・2000kg(JW-800NV)
アクトファイブ大型・長尺の真空洗浄最大7m、1.5tまで実績
管製作所穴の多い部品の高圧水洗浄10〜50MPa、最大150kg
プリスダイカスト部品のライン洗浄ネット搬送式シャワー自動洗浄装置の例
ワイドエンジニアリング液溜りのある小物の連続洗浄回転スパイラル
不二製作所金型の分解しない洗浄テスト可能な装置300台以上
特機工業大形金型の超音波洗浄金型サイズに応じてオーダーメイド

内部に通路のある部品は、1社だけで決めずに方式の違う2社で試すと、残り方の違いが分かります。高圧水と真空のように、液の入れ方が違う組み合わせがおすすめです。

鋳造品の洗浄で先に決めておく社内の役割

鋳造品の洗浄機は、鋳造、機械加工、品質保証の3つの部署にまたがることが多い設備です。検討を始める前に、誰が何を決めるかを整理しておくと話が早く進みます。

  • 鋳造の担当: 離型剤や砂の付き方、部品の内部の通路の形を説明する
  • 機械加工の担当: 切削油の種類、切粉が残りやすい穴、加工後の置き時間を説明する
  • 品質保証の担当: 清浄度の基準と測り方、顧客の要求を決める
  • 設備の担当: 設置場所、電源、排水、クレーンの条件を確認する

4つの情報がそろってからメーカーに相談すると、テストの条件を一度で決めやすくなります。部署ごとに別々に問い合わせると、条件がずれて比較が難しくなります。

鋳造品をテストに出すときの準備

鋳造品のテスト洗浄では、部品の大きさと重さが輸送の条件にもなります。事前に次の点を整理しておくと、メーカー側の準備が早く進みます。

  1. 最大寸法と重量: 1個あたりと、1回に洗いたい個数の合計
  2. 内部の通路: 入口と出口の位置、穴の径と深さ
  3. 汚れの種類: 離型剤、切削油、切粉、研磨粉など
  4. 材質と傷の許容: 部品同士の接触で傷がついてよいか
  5. 送れない場合の方法: 出張デモ(グリーンテックジャパン)やシミュレーション(森合精機)が使えるか

大物は送料もかかるため、まず写真と図面で方式の当たりをつけてもらうのが近道です。候補が2社程度に絞れた段階で、実物を送ってください。

この記事に出てくるメーカー

参照元

よくある質問

重い鋳物部品を洗える洗浄機はありますか?

あります。日伸精機のスプレー式JWシリーズは、JW-500Nが被洗浄物最大1370φ×850H・1000kg、ノズル回転式のJW-800NVが1830φ×1000H・2000kgと公式に記載しています。アクトファイブの炭化水素系真空大型洗浄機は、最大7m・重量1.5tまでの実績があるとしています。

ダイカスト部品の洗浄に向いている方式は何ですか?

量産品ならコンベアやネットで搬送しながら洗う方式が合います。プリスは洗浄システム例にダイカスト部品用ネット搬送式シャワー自動洗浄装置を挙げ、平出精密は対応部品例に鋳造部品を挙げています。

金型を分解せずに洗う方法はありますか?

ドライアイスブラストがあります。不二製作所は工場設備や金型などを分解することなく洗浄できると記載しています。液で洗う場合は、特機工業が金型サイズに応じた大型金型超音波洗浄機をオーダーメイドで製作しています。

【用途別】部品洗浄機メーカーおすすめ3選

※2026年10月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

1イチオシ

切削油・プレス油を、炭化水素で脱脂するなら

株式会社クリンビー

多槽式タクト3〜6分と1槽式12〜15分。カゴ寸法と蒸留能力まで公式に数字がある

炭化水素系の洗浄機を主力にし、生産量の多い現場向けの多槽式CLEANVY(タクト3〜6分)と、少量向けの1槽式真空洗浄乾燥機CLOVA(タクト12〜15分)を公式に分けて載せている。CLOVAはカゴ寸法350×250×150〜600×400×300mm、蒸留能75〜200L/hの3型式。水溶性加工油向けのエマルジョン洗浄機もあり、自社ワークの洗浄テストを受け付けている。

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2

タップ穴の切粉とバリを、洗浄と同時に取るなら

株式会社スギノマシン

最高245MPaの高圧水で狙い撃ち。洗ラボのテストは清浄度とサイクルタイムを数値で返す

高圧水部品洗浄機JCCシリーズは水を最高245MPaまで加圧し、CNC制御で狙った穴や面に噴射してバリや切りくずを除去する。1998年の販売以来、世界30カ国以上で6,000台超を納入(公式記載)。幅600mmのJCC-Moduleや遠心乾燥付きのJCC-MULTIもある。富山県滑川市の洗ラボでは送ったワークで洗浄・乾燥テストを行い、立会可、結果を報告書で数値化する。

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3

精密部品を、高い清浄度で洗うなら

株式会社カイジョー

19.5kHz〜3MHzの超音波から周波数を選び、自社の超音波実験室でテストしてから決める

1958年に時計用超音波洗浄機を製品化し、作動周波数19.5kHz〜3MHzの超音波洗浄機をそろえる。低周波(26〜38kHz)は機械加工部品の脱脂、中間周波数(78〜160kHz)はHDD部品やレンズ、200〜950kHzは半導体向けと公式に説明。多槽式自動洗浄装置、真空洗浄装置、炭化水素系の3槽式超音波洗浄装置などの装置も持ち、超音波実験室で洗浄テストを行う。

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