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部品洗浄機 · 用途別

加工機横の一個流しか、ロットでまとめ洗いか|部品洗浄機の置き方とタクトの決め方【2026年版】

部品洗浄機を加工機の横に置いて1個ずつ洗うか、ロットをまとめてバッチで洗うかを決めたい工場向けに、機械の幅、タクトタイム、搬送の自動化で比べます。横幅560mmの小型機から、処理能力720個/hrのライン式、1槽式と多槽式の真空洗浄機まで、掲載メーカーの公式仕様をまとめました。

公開 2026年10月1日

部品洗浄機は、どこに置いてどう流すかで選ぶ機械が変わります。このページでは、加工機の横で1個ずつ洗う一個流しと、ロットをまとめて洗うバッチ処理を比べます。

一個流しとバッチで変わる3つのこと

同じ部品を洗う場合でも、流し方が違うと、洗浄機に求める条件が変わります。違いを表にまとめます。

項目一個流し(インライン)バッチ(まとめ洗い)
置き場所加工機の横。幅の狭さが大事洗浄場にまとめて置く
タクト加工のサイクルタイムに合わせる1回に入る個数×回数で考える
向く品種特定の量産部品多品種・少量、大きさの違う部品

中農製作所は、加工の作業者がそのまま洗浄を行えば、洗浄の工程を別に設けずに省人化できると説明しています。一方で同社は、洗浄小町は基本的に特定のアイテム向けで、多品種少量は類似形状なら対応できる場合があるとしています。

加工機の横に置ける小型機

一個流しでは、洗浄機の幅がラインのレイアウトを決めます。公式に幅や寸法を載せている機種を並べると次のとおりです。

メーカー・機種公式の寸法方式
中農製作所 洗浄小町横幅560mm。NS8はW634×D1700×H1855mm水系シャワー、二室構造乾燥
スギノマシン JCC-Module幅600mmスイング狙い撃ち洗浄
スギノマシン JCC 701 ROBO機械幅1000mm(ロボット搭載)搬入・洗浄・乾燥を1台に集約
平出精密 HPW-S32/S42機長2596mm×幅1200mmインラインスパイラル

中農製作所の洗浄小町はキャスター付きで、タンクに水が入っていなければ1人でも動かせると書いています。ラインの組み替えが多い工場では、動かしやすさも比べてください。

連続で流すライン式

1個ずつではなく、コンベアやドラムで部品を連続して流す方式もあります。処理量が多い量産ラインでは、この方式が中心になります。

  • 東光技研工業: メッシュコンベアで処理能力720個/hr(ワーク230Φ×30mm他)の製作例
  • 日伸精機 SPEEDY-WASH: 通過式の自動洗浄機
  • 平出精密 インラインスパイラル: スパイラル機構で自動搬送しながら洗浄・乾燥
  • ワイドエンジニアリング 回転スパイラル: 連続大量処理と乾燥仕上げ
  • AQUAPASS: 搬送ネットで水中を貫通させる連続式超音波洗浄機
  • アクトファイブ フープ洗浄機: フープ状態のまま連続洗浄、ラインスピードMAX10m/分

ライン式は、前後の工程とつなぐ搬送の高さや向きも仕様に入ります。平出精密は、投入口と払い出し口を周辺機器に合わせてカスタマイズできると記載しています。

バッチで多品種を回す

品種が多い工場や、部品の大きさがまちまちな工場では、カゴに入れてまとめて洗うバッチ式が扱いやすくなります。バッチ式は1回の時間と1回に入る量で能力が決まります。

メーカー・機種公式のタクト・容量
クリンビー CLOVA(1槽式)タクト12〜15分、カゴ350×250×150〜600×400×300mm
クリンビー CLEANVY(多槽式)タクト3〜6分
ケンテック PCSⅠ-M型タクト8〜12分、バスケット350×400×250H、30kg/バッチ
平出精密 HPW-S31(バッチ式)ドラムφ315mm L300mm、少量多品種向け
デンヨー 3槽式人手でバスケットを洗浄槽・リンス槽・乾燥槽へ移す

多槽式は1槽式よりタクトが短く、量が多い工場に向きます。クリンビーは多槽式を生産量の多いユーザー向け、1槽式を少ないユーザー向けと分けて載せています。

自動化は段階を踏んで考える

洗浄の自動化は、いきなり無人にするより、段階ごとに効果を確かめる方が失敗が少なくなります。公式の機種を段階に当てはめると次のとおりです。

  1. 手動投入・自動洗浄: 人が部品を入れ、洗浄と乾燥は自動(日伸精機 JWシリーズ)
  2. 搬出入の自動化: 部品の出し入れまで自動(日伸精機 JRLシリーズ、ショウワはローダーの取り付けで対応)
  3. ロボット搬送: 形の安定しない部品もロボットで運ぶ(東光技研工業 PPロボ 1P×4個/12sec、スギノマシン JCC 701 ROBO)
  4. 前後工程との連結: 加工機や検査機とつなぐ(東光技研工業は前工程加工ラインと後工程検査分別機をつなぐインライン洗浄機の製作例)

段階を上げるほど、治具や搬送の設計が増えます。どの段階まで上げるかは、人の手間と設備費を比べて決めてください。

小型機を選ぶときに見落としやすい点

加工機の横に置く小型機は、幅が狭いほどレイアウトしやすい一方で、見落としやすい条件があります。導入前に次の点を確かめてください。

  • 乾燥の力: 一個流しでは乾かないまま次の工程に渡ることが多く、中農製作所は乾燥力をインライン化の要と位置づける
  • 対応できる部品の範囲: 洗浄小町の標準仕様は重量1kg以下、φ200以下×高さ50以下(NS8はφ300、高さ250mm、3kgまで)
  • 品種の切り替え: 特定の部品向けに調整する機種は、別の部品に使うと性能が落ちることがある
  • 液の補充と排出: 小型機はタンクが小さく、液の管理の回数が増える

中農製作所は、ベーシックモデル、自働化向けモデル、生産性向上モデル、性能向上ハイエンドモデルのカスタマイズ例を載せています。最初はベーシックで入れ、効果を見てから段階を上げる考え方もあります。

流し方別に候補になるメーカーの早見表

このページで挙げた会社を、流し方ごとに並べ直します。自社のラインの形に近い行から問い合わせ先を選んでください。

流し方メーカー公式の数値の例
一個流し(加工機横)中農製作所横幅560mm、洗浄圧力0.6〜0.8MPa
一個流し(狙い撃ち)スギノマシンJCC-Module 幅600mm、JCC 701 ROBO 幅1000mm
工程間の小型機特機工業複数ワークを同時処理、脱気装置搭載
連続(コンベア)東光技研工業720個/hr、120個/hrの製作例
連続(スパイラル)平出精密ドラムφ315・φ400、L1000mm
インデックスショウワ3・4・5ステーション、ローダーで搬入出自動化
バッチ(1槽式)クリンビー、ケンテックタクト12〜15分、8〜12分
バッチ(多槽式)クリンビー、アクアテックタクト3〜6分、4分

同じ会社でも、一個流し向けとバッチ向けの両方を持つ場合があります。スギノマシンや平出精密のように両方を持つ会社には、流し方そのものの相談もできます。

一個流しかバッチかで迷ったときの判断の目安

どちらの流し方にするかは、部品と工場の条件の組み合わせで決まります。迷ったときは、次の目安で当たりをつけてください。

  • 一個流しが合う: 品種が少なく、同じ部品を毎日たくさん作る。加工機の横に置き場がある
  • バッチが合う: 品種が多く、部品の大きさがまちまち。洗浄を1か所に集めたい
  • 両方を併用する: 量産品は一個流し、試作や少量品はバッチで洗う
  • ライン式が合う: 処理量が多く、前後の工程とコンベアでつなげる

目安で決めたら、その流し方で洗ったときの人の動きを紙に描いてみてください。投入と取り出しの手間が見えると、自動化の段階も決めやすくなります。

タクトから必要な能力を逆算する

一個流しでもバッチでも、必要な能力は1日の個数と使える時間から逆算できます。考え方の手順を示します。

  1. 1日の個数を出す: ピーク日の数字を使う
  2. 洗浄に使える時間を出す: 例えば1日7時間なら420分
  3. 1個あたりの許容時間を出す: 例えば1日840個なら、420分÷840個で0.5分(30秒)
  4. バッチなら1回の個数で割り戻す: タクト12分で1回に24個入るなら、1個あたり0.5分
  5. 余裕を見る: 段取りや液の交換の時間を引いてから、候補の機種と比べる

計算した1個あたりの時間は、テスト洗浄の依頼にそのまま書いてください。メーカーは、その時間に収まる方式と構成を提案しやすくなります。

この記事に出てくるメーカー

参照元

よくある質問

加工機の横に置ける小型の部品洗浄機はありますか?

あります。中農製作所の洗浄小町は横幅560mmで、加工の作業者がその場で洗うインライン洗浄向けです。スギノマシンのJCC-Moduleは幅600mmの狙い撃ち洗浄機です。

多品種少量の部品を洗うにはどの方式がいいですか?

カゴに入れてまとめて洗うバッチ式が扱いやすくなります。平出精密のHPW-S31は少量多品種向けのバッチ式で、クリンビーのCLOVAは生産量の少ないユーザー向けの1槽式真空洗浄乾燥機です。

部品洗浄機の処理能力はどうやって決めればいいですか?

1日の個数と洗浄に使える時間から、1個あたりの許容時間を出します。バッチ式なら、タクトタイムを1回に入る個数で割って比べます。段取りや液交換の時間も差し引いて、余裕のある機種を選んでください。

【用途別】部品洗浄機メーカーおすすめ3選

※2026年10月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

1イチオシ

切削油・プレス油を、炭化水素で脱脂するなら

株式会社クリンビー

多槽式タクト3〜6分と1槽式12〜15分。カゴ寸法と蒸留能力まで公式に数字がある

炭化水素系の洗浄機を主力にし、生産量の多い現場向けの多槽式CLEANVY(タクト3〜6分)と、少量向けの1槽式真空洗浄乾燥機CLOVA(タクト12〜15分)を公式に分けて載せている。CLOVAはカゴ寸法350×250×150〜600×400×300mm、蒸留能75〜200L/hの3型式。水溶性加工油向けのエマルジョン洗浄機もあり、自社ワークの洗浄テストを受け付けている。

株式会社クリンビーの公式サイトへ当サイトの紹介を読む

2

タップ穴の切粉とバリを、洗浄と同時に取るなら

株式会社スギノマシン

最高245MPaの高圧水で狙い撃ち。洗ラボのテストは清浄度とサイクルタイムを数値で返す

高圧水部品洗浄機JCCシリーズは水を最高245MPaまで加圧し、CNC制御で狙った穴や面に噴射してバリや切りくずを除去する。1998年の販売以来、世界30カ国以上で6,000台超を納入(公式記載)。幅600mmのJCC-Moduleや遠心乾燥付きのJCC-MULTIもある。富山県滑川市の洗ラボでは送ったワークで洗浄・乾燥テストを行い、立会可、結果を報告書で数値化する。

株式会社スギノマシンの公式サイトへ当サイトの紹介を読む

3

精密部品を、高い清浄度で洗うなら

株式会社カイジョー

19.5kHz〜3MHzの超音波から周波数を選び、自社の超音波実験室でテストしてから決める

1958年に時計用超音波洗浄機を製品化し、作動周波数19.5kHz〜3MHzの超音波洗浄機をそろえる。低周波(26〜38kHz)は機械加工部品の脱脂、中間周波数(78〜160kHz)はHDD部品やレンズ、200〜950kHzは半導体向けと公式に説明。多槽式自動洗浄装置、真空洗浄装置、炭化水素系の3槽式超音波洗浄装置などの装置も持ち、超音波実験室で洗浄テストを行う。

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自社の部品に合う洗浄機を、無料で相談する

ワークの材質・形状・大きさ、落としたい汚れ(切削油・切粉・研磨粉など)、1日の処理量、今の洗浄方法を送っていただくと、編集チームが条件に合う掲載メーカーへ匿名で概要を伝え、テスト洗浄の窓口をおつなぎします。費用はかかりません。

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