自動ドア · 基礎知識
引戸の自動ドアの「軽量・中量・重量・超重量」とは|扉の重さで変わる駆動装置の選び方【2026年版】
引戸の自動ドアの駆動装置は、動かす扉の重さで軽量・中量・重量・超重量のクラスに分かれます。ナブテスコ・日本自動ドア・寺岡オート・ドアシステム・昭和建産のクラス分け、各社が公式に出している重さの数字、屋内専用機と産業用、見積で伝える項目を整理しました。
引戸の自動ドアは、扉の重さに合った駆動装置を選ばないと、開閉が遅くなったり部品の消耗が早まったりします。各社は駆動装置を「軽量」「中量」「重量」「超重量」といったクラスに分けています。
このページでは、扉の重さが問題になる理由、メーカーごとのクラス分け、公式に出ている重さの数字、屋内専用機と産業用の位置づけ、取付方式、見積で伝える項目を整理します。
扉の重さが駆動装置選びの出発点になる理由
全国自動ドア協会は、一般の玄関の自動ドアが重さ50kg〜100kg前後の扉を1日に数百〜数千回開閉すると説明しています。駆動装置はこの重さを毎回動かし、止めます。
- 重い扉ほど、動かすモーターと止める制御に余裕が要る
- 吊車・ベルト・プーリといった部品は、扉の重さを受けながら動く
- JIS A 4722は、閉じるときの保護領域の確保と速度制御を安全対策として挙げている
- JIS A 4723は、駆動装置と検出装置の性能要求事項を定める規格
扉の重さは、ガラスの厚み、枠の材質、防火・気密などの性能で変わります。同じ開口幅でも、扉の仕様が違えば選ぶクラスが変わります。
メーカーごとのクラス分けを並べる
31社の公式サイトで、引戸の駆動装置をクラスに分けて載せている会社を整理しました。
| メーカー | 軽量 | 中量 | 重量 | 超重量 |
|---|---|---|---|---|
| ナブテスコ(NABCO) | V-60SL | V-85SL | V-150SL/V-250SL | V-500SL(「超重量ドア用 工場などに最適」) |
| 日本自動ドア | JA-100DRAG/JAD-70 | JA-100/JA-150/UN-125/UN-150/UNB/COS-126 | JA-270/EXR/EX-640(直付/内蔵タイプ) | HET(内蔵) |
| 寺岡オート・ドアシステム | 軽量スライドドア | 中量スライドドア | 重量スライドドア | — |
昭和建産のSミリオン エンジン装置は、L・M・H・HSの4シリーズで展開され、JIS A 4722準拠、扉1枚につき吊り車4個と記載されています。シリーズごとの対応重量は、公式サイトの記載からは確認できませんでした。
クラスの名前は各社で共通でも、どの重さからどのクラスに入るかはメーカーが決めています。A社の「中量」とB社の「中量」が同じ重さとは限りません。
公式に出ている重さの数字は少ない
クラスの境目を重さで示しているメーカーは、今回の調査では多くありません。公式サイトで確認できた重さの数字を並べます。
| 会社 | 公式の数字 |
|---|---|
| 全国自動ドア協会 | 一般の玄関の自動ドアは50kg〜100kg前後 |
| ナブコドア | NATRUSシリーズ/サウンドレスドア/スライダー70で「50kg以下の軽量ドアから重量ドアまで」 |
| 北陽オートドア | スライド式の大型ビル用・産業用駆動装置で2,000kgまでのゲートドアを自動化。スウィング式は200kgまで |
| ナブテスコ | V-60SL〜V-500SLの対応kg数は製品ページに記載なし |
| 日本自動ドア | 各機種の扉重量の数値は公式サイトで未取得 |
数字が公式にない場合は、見積の段階で「提案した駆動装置の対応扉重量」を書面でもらってください。ナブテスコはJIS A 4723で表示を要求される性能項目を公開しており、比較の軸をそろえる手がかりになります。
屋内専用機と、工場向けの重い扉
クラス分けの両端には、用途を絞った機種があります。
- 屋内専用:ナブテスコのV-50SL、アキュドア(医療福祉施設の間仕切り向け)、リニアライン(高静音)
- 防振:ナブテスコのV-85SV/V-150SV(防振性能付き引戸)、昭和建産の低振動タイプ
- 超重量・工場:ナブテスコのV-500SL、日本自動ドアのHET、昭和建産の工業用自動ドア
- 重量・産業用:フルテックは重量・産業用自動ドアを対応ドアに記載、扶桑電機工業は対応施設に工場(エアシャワー連動・超重量)を記載
- ゲート:北陽オートドアは2,000kgまでのゲートドアを自動化
屋内専用機は、屋外に面する入口では使いません。同じ建物でも、玄関と室内の扉では選ぶクラスと機種が変わります。
駆動装置の取り付け方:内蔵式・直付・後付け
クラスと並んで、駆動装置をどこに収めるかも選択肢です。公式サイトに記載のある分け方を挙げます。
| 方式 | 公式記載の例 |
|---|---|
| 内蔵式 | ソリックの内蔵式ベース(EB・BA・HB・NB・CF)、日本自動ドアのHET(内蔵) |
| 直付/内蔵の選択 | 日本自動ドアのJA-270/EXR/EX-640 |
| 後付式 | ソリックの後付式ベース(BC・DC・BE・NC・BD・BG・CC)、AMYドアテックのベンリードアロボHB(上吊引戸に後付け) |
| 二重引戸用 | ソリックのCN・BW、日本自動ドアの多重スライド(DS-230/TRI) |
ソリックは引戸用エンジンの専門メーカーで、ベース18種・モーター4種・コントロール4種を組み合わせ、国内外メーカー計15社へOEM供給していると記載しています。モーターとコントロールの組み合わせで、扱える扉の条件が変わります。
扉の仕様を変えるとクラスを見直す場面
既存の自動ドアを更新するとき、扉の仕様を変えると、今の駆動装置のクラスで足りるかを見直す必要が出ます。公式サイトの製品から、扉の仕様が変わる代表的な場面を挙げます。
- 防火戸にする:全国自動ドア協会加盟各社の認定仕様にはEB-9108(アルミニウム合金製引き自動ドア)とEB-9133(耐熱板ガラス入り鋼製引き自動ドア)がある。ナブコ防火戸はステンレス又はスチールフレームに特殊耐熱板ガラス
- 気密・遮音・遮蔽にする:扶桑電機工業のHAC気密ドアやX線・電波遮蔽ドア、寺岡オート・ドアシステムの電磁波シールド/放射能遮蔽自動ドア
- 枠の材質を変える:フルテック(自社工場アートテックス)とオリエント産業(須恵工場)はステンレスサッシ・建具を自社で製造
- 木製にする:日本自動ドアの木製自動ドアSelvans
- 開口を広げる:扶桑電機工業のダブルスライドドア(戸袋1枚分に2枚を引き込み、有効開口幅が約1.5倍)
扉だけを替えて駆動装置を残す計画のときは、新しい扉の重さを施工会社に計算してもらい、今のクラスに収まるかを確認してください。
見積で伝える扉の情報
クラスは最終的に施工会社が決めますが、扉の情報が正確でないと、過不足のある装置が提案されます。次の項目を伝えてください。
- 開口の幅・高さと、扉の枚数(片引き・両引き・二重引戸)
- 扉の材質(アルミ・ステンレス・スチール・木製)とガラスの厚み
- 防火・気密・遮音・遮蔽などの性能の要否
- 屋外に面するか、屋内の間仕切りか
- 1日の開閉回数の見込み
- 既存の扉を流用するか、新しくするか
既存の扉を残して駆動装置だけ替える場合は、今の扉の重さが新しい装置のクラスに収まるかが要点です。重さが分からないときは、現地調査で確認してもらいます。
この記事に出てくるメーカー
- AMYドアテック株式会社後付け自動化の小回り枠
- フルテック株式会社遠隔監視保守なら第一候補
- 扶桑電機工業株式会社(ドリーム自動ドア)特殊仕様の引戸に強い老舗
- 北陽オートドア株式会社(アラビアン)関西の大型・産業用ドアに
- 日本自動ドア株式会社製品幅と直営保守のバランス型
- ナブコドア株式会社(NABCO西日本地区総代理店)西日本のNABCO窓口
- ナブテスコ株式会社(NABCO 自動ドア)迷ったらまずここ
- オリエント産業株式会社(NABCO九州・沖縄地区総代理店)九州・沖縄のNABCO窓口
- 昭和建産株式会社(三和ミリオン自動ドア/S-ミリオン)公共工事向け性能評価機
- 株式会社ソリックエンジン専業、施工店経由
- 寺岡オート・ドアシステム株式会社医療・研究の特殊ドアに強い
参照元
よくある質問
自動ドアの軽量・中量・重量はどう分かれていますか?
メーカーごとに分けています。ナブテスコはV-60SL(軽量)、V-85SL(中量)、V-150SL/V-250SL(重量)、V-500SL(超重量)、日本自動ドアは軽量(JA-100DRAG/JAD-70)から超重量(HET)までの4区分です。境目の重さは公式サイトに載っていない場合が多く、見積で対応扉重量を確認します。
一般的な自動ドアの扉の重さはどれくらいですか?
全国自動ドア協会は、一般の玄関の自動ドアは重さ50kg〜100kg前後の扉を1日に数百〜数千回開閉すると説明しています。ナブコドアは「50kg以下の軽量ドアから重量ドアまで」の製品を載せています。
とても重い扉や門扉も自動化できますか?
北陽オートドアはスライド式の大型ビル用・産業用駆動装置で2,000kgまでのゲートドアを自動化すると公式サイトに記載しています。工場向けにはナブテスコのV-500SL(超重量ドア用)や日本自動ドアのHET(超重量・内蔵)があります。
【用途別】自動ドアメーカーおすすめ3選
店舗・ビル・公共施設の入口を新設・更新するなら
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引戸の開閉装置は軽量から超重量まで5クラス、防火戸・気密遮音・回転ドア・高速シートドアまで一社でそろう。次世代標準機NATRUSは安全規格JIS A 4722に準拠し、開閉ごとの安全試験機能を持つ。羽田空港・JR博多駅・虎ノ門ヒルズなどの施工事例を公式に載せ、東日本はナブコシステム、西日本はナブコドアなど全国16社の正規販売施工会社が保守を担う。
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業界でいち早く24時間365日の修理受付と、IoT遠隔モニタリングによる自動ドア保守を始めたと公式に掲げる。技術者は全員正社員で、自動ドア施工技能士の指導のもと全国自動ドア協会の安全ガイドラインに沿って点検する。JIS A 4722対応の保守契約プランを用意し、札幌から福岡まで拠点を持つ。渋谷ヒカリエ・平塚市本庁舎などの事例を公開。
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