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光沢のある金属・透明な部品を3Dで測るには|反射・透過に強いカメラとセンサの選び方【2026年版】

磨いた金属や透明な樹脂・ガラスは、3Dマシンビジョンが苦手とする代表的な材質です。掲載会社の公式情報から、光沢・透明・黒いワークに対応をうたう製品と、評価のときの注意点を整理しました。

公開 2026年10月1日

3Dマシンビジョンは、ワークに当てた光の返り方から形を求めます。光を強く返す金属、光が透ける透明な部品、光を吸う黒い部品は、どれも正しい形を出しにくい材質です。

この記事では、こうした材質への対応を公式にうたう製品を、掲載会社の公式情報で比べます。

材質ごとに起きること

まず、材質ごとに何が起きるかを押さえておきます。原因が分かると、どの製品の工夫が自社に効くかが判断しやすくなります。

材質起きやすいこと影響
磨いた金属・鏡面光が一方向に強く返る、周りが映り込む点が欠ける、偽の点が出る
透明な樹脂・ガラス光が中まで透ける、裏側で反射する表面の位置がずれて出る
黒い樹脂・ゴム光を吸って返りが弱い点が欠ける
色や材質が混ざる部品場所ごとに返り方が違う一部だけ測れない

同じ部品でも、表面の仕上げや汚れで状態が変わります。評価には、実際に流れる状態の部品を使ってください。

光沢・透明への対応をうたう製品

公式に、光沢や透明、反射への対応を書いている製品を並べます。数字ではなく対応の記載なので、実物での確認が前提です。

会社・製品公式記載の内容
ZividFAQで、光沢のある金属部品や透明なプラスチック部品の計測は可能と回答
Zivid二眼式の3Dカメラで、垂直反射によるアーティファクトを除去
Mech-Mind Mech-Eye ULTRA M薄型ワークや透明ワークに最適
Mech-Mind Mech-Eye UHP-140ミクロン単位の高精度、高反射耐性
キーエンス WI-5000透明体や鏡面体を含めあらゆる材質・色の対象物に対応
キーエンス LJ-V7000反射率の低い黒や斜面、反射率の高い金属でも誤検知なく測定
東京貿易テクノシステム CoPick3D色や反射率の異なる物体も同時に認識

ピッキング向けのカメラと、検査・計測向けのセンサが混ざっています。目的に合う側から候補を選んでください。

ピッキングで光沢・透明部品を掴む

ロボットで光沢のある部品や透明な部品を掴む用途では、ロボットに載せる3Dカメラが候補になります。

  • Zivid: 2D画像と点群を50ms、透明素材でも150msで取得すると記載
  • Zivid: YASKAWAのMOTOMAN NEXTによる、鏡面反射・透明・密集配置された部品のピッキングを事例として紹介
  • Zivid: 実際の部品で点群品質を検証するデモを予約でき、形状・距離・精度要件に合わせてカスタマイズ
  • Mech-Mind: 段ボールや麻袋に加え、バラ積みや反射といった複雑な環境下にも対応と記載

透明な部品は、取得に時間がかかる場合があります。Zividは透明素材での取得時間を通常と分けて書いているので、サイクルの計算に入れてください。

検査・計測で光沢・透明部品を測る

細かな高さや粗さを測る検査では、光の干渉を使う方式が透明体や鏡面体に強いことがあります。

  • キーエンス WI-5000: 独自設計の可動式光学ユニットを用いた白色干渉原理での同軸測定。最大10×10mmを0.13秒、繰り返し精度0.1μm
  • キーエンス WI-5000: 異なる材質・色が混在するワークも一括で測定
  • キーエンス LJ-V7000: 新開発の撮像素子で、反射率の高い金属でも連続的にプロファイル測定
  • OptoComb: 同軸光学系の光コム3次元センサー(高さ分解能1μm)

WI-5000は視野が最大10×10mmと小さいため、測る場所を絞った検査に向きます。広い面を測るなら、光切断や他の方式と組み合わせる方法を相談してください。

外の光と環境も、反射と同じくらい効く

光沢のある部品は、天井の照明や窓からの光も映り込みます。カメラの外乱光への強さも確かめてください。

会社環境への対応(公式記載)
Mech-Mind120,000lx以上の外乱光に対応し、遮光パネル不要
Zivid照明や温度などの環境変化に左右されない安定したデータをうたう
ニコン搭載LED光源やシャッタースピードの関係で外乱光の影響は受けにくい(FAQ)

それでも映り込みが残る場合は、カメラの角度や設置場所を変えるだけで改善することがあります。評価のときに、設置の向きも何通りか試してください。

目的別に、候補の製品を整理する

光沢や透明の部品でも、掴むのか、測るのかで候補が分かれます。公式の記載をもとに、目的別に整理します。

目的候補(公式記載)見ておきたい点
光沢・透明部品のピッキングZivid、Mech-Mind(ULTRA M、UHP-140)取得時間、ハンドへの搭載
反射の強い金属の断面計測キーエンス LJ-V7000ラインの速さとサンプリング
透明体・鏡面体の細かな高さキーエンス WI-5000視野(最大10×10mm)
色や反射率の混ざる部品の組立東京貿易テクノシステム CoPick3D全体処理時間(1.5秒以内と記載)

表の候補は、今回確認したページに対応の記載があった製品です。記載がない製品でも測れることはあるので、自社の部品で比べてください。

形の特徴が少ない部品も難しい

材質だけでなく、形も認識の難しさを左右します。つるりとした曲面の部品は、どこが基準か見分けにくい形です。

  • キヤノン RVシリーズ: 曲面のある部品や形状に特長の少ない部品、複雑な構造をした部品などに高精度な3次元認識が可能と記載(一部部品サイズ形状に制約あり)
  • キヤノン RVシリーズ: 計測距離データだけでなく濃淡画像も同時に利用して3D CADデータとマッチング
  • Zivid: 密集配置された部品のピッキング事例を紹介

光沢があり、しかも形の特徴が少ない部品は、もっとも難しい組み合わせです。こうした部品こそ、複数の会社に同じ部品で評価を頼んで比べてください。

評価のときに確かめること

光沢や透明の部品は、カタログの数字が当てになりにくい分野です。評価で次の点を確かめてください。

  1. 部品の向きを変えて、点が欠ける向きがないかを見る
  2. 汚れ、油、指紋が付いた状態でも測れるかを見る
  3. 透明部品は、表面と裏面のどちらの位置が出ているかを確かめる
  4. 取得時間が通常の部品より長くならないかを測る
  5. 複数の部品が重なったとき、境目が分かれるかを見る

Zividのように実部品でのデモを受け付ける会社や、キーエンスのようにテスト機を貸し出す会社を使えば、買う前に確かめられます。部品は、良い状態のものだけでなく、汚れや傷のあるものも持ち込んでください。

材質が難しいときの次の手

どの製品でも測りきれない場合は、ワーク側や工程側を工夫する方法もあります。3Dビジョンだけで解こうとしないのも大事です。

  • 整列できる工程なら、トレイやガイドで向きをそろえてから測る
  • 掴む位置だけ分かればよいなら、測る範囲を部品の一部に絞る
  • 2Dの画像とAIで候補を見つけ、3Dで確かめる組み合わせを使う
  • 照明の色や向きを変えて、映り込みを減らす

OptoCombのAIC Sのように、画像カメラとAIで欠陥候補を見つけてから3Dで測る構成もあります。材質の難しさは、方式の組み合わせで乗り越えられることがあります。

どの方法を取るにしても、最初の評価で測れなかった条件を記録しておくと、次の手を考えやすくなります。測れない向き、測れない色、測れない汚れ方を、写真と一緒に残してください。

メーカーに相談するときも、この記録があると話が早く進みます。何がだめだったかが分かれば、別の方式や別の製品を提案してもらえます。

この記事に出てくるメーカー

参照元

よくある質問

光沢のある金属部品を3Dで認識できますか?

ZividはFAQで光沢のある金属部品の計測は可能と答え、Mech-MindはMech-Eye UHP-140を高反射耐性と紹介しています。キーエンスのLJ-V7000は反射率の高い金属でも誤検知なく測定できると書いています。

透明なプラスチックやガラスは測れますか?

Zividは透明なプラスチック部品の計測は可能とし、透明素材でも150msで取得すると記載しています。Mech-MindのMech-Eye ULTRA Mは透明ワーク向け、キーエンスのWI-5000は透明体や鏡面体に対応すると書いています。

黒いゴムや樹脂はどうですか?

キーエンスのLJ-V7000は、反射率の低い黒や斜面でも誤検知なく測定できると説明しています。実物の色と表面状態で評価してから決めてください。

【用途別】3Dマシンビジョンメーカーおすすめ3選

※2026年10月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

1イチオシ

ラインの中で外観と寸法を3Dで全数検査するなら

株式会社キーエンス

3D Visionシリーズは視野60mm・繰り返し精度1μm。光切断の3Dセンサや白色干渉まで同じ窓口で比べられる

3次元画像処理システム「3D Vision シリーズ」は4投光プロジェクターとテレセントリックレンズで視野全域を検査し、視野60mm、検査間隔0.6秒、繰り返し精度1μmと製品ページに記載。光切断法の3Dセンサ(LJ-S8000は繰り返し精度0.3μm)や白色干渉3D変位計WI-5000(繰り返し精度0.1μm)もそろえ、無料テスト機貸出しサービスを案内している。

株式会社キーエンスの公式サイトへ当サイトの紹介を読む

2

部品箱に入った部品をロボットで次工程へ供給するなら

キヤノン株式会社

RVシリーズは計測範囲と繰り返し精度を型式ごとに公開。部品の大きさで3機種から選べる

部品箱内の部品のピックアップに向けて開発された3DマシンビジョンRVシリーズ(RV300・RV500・RV1100)。測定方法はパターン投影法、認識方式は3D CADマッチングで、RV300は計測範囲最大340×340×100mm・繰り返し精度±0.1mm、RV1100は最大1,160×1,160×600mm・±0.5mmと仕様表に記載。干渉チェックやキャリブレーションの機能を持ち、IP54相当。

キヤノン株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

3

どの方式が合うか、実際のワークを測ってから決めるなら

株式会社リンクス

4メーカー約60製品から計測方式を選ぶ無料の計測評価サービス。窓口はマシンビジョンの技術者

3Dセンサー計測評価サービスでは、送ったサンプルワークを4メーカー約60製品の中から計測手法を選んで評価し、結果をスライド形式で報告すると公式に記載。Gocator(レーザー光切断・縞投影・共焦点ライン)や3Dラインスキャンカメラ3DPIXAを扱い、Gocatorのデモ機は無償で貸し出す。東京オフィスではロボットや1軸ステージでの撮影も可能。

株式会社リンクスの公式サイトへ当サイトの紹介を読む

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