3比較ハブクーラント自動希釈・浄化装置

クーラント自動希釈・浄化装置 · 用途別

アルミ加工のクーラントのスラッジを取るには|サイクロン・フィルター・液面回収・集中クーラントを比較

マグネットが効かないアルミの切削・研削やアルミダイカスト部品の加工で、クーラントの非磁性スラッジを取りたい工場向けに、ニクニ・日本スピンドル製造のサイクロン、コニテク・濾過精工のろ過、永進テクノ・産機テクノスの回収装置、ユーベックの集中クーラントを公式情報で比較します。

公開 2026年10月1日

アルミの切削や研削では、出てくる切粉やスラッジが磁石に付きません。鉄の加工で使うマグネットセパレータが効かないため、別の方式で取る必要があります。

このページでは、アルミ加工やアルミダイカスト部品の加工で、非磁性のスラッジを取る装置を公式情報で整理します。

アルミのスラッジに使える方式

非磁性のスラッジを取る方式は、サイクロン、フィルター、液面や沈殿の吸引の3つが中心です。各社の公式の説明を並べると、次のとおりです。

方式アルミへの対応についての公式の記載メーカー
サイクロンアルミ(比重2.7)の20µmスラッジを90%除去ニクニ Nax-KK
サイクロン磁性体・非磁性体を問わず浄化、用途にアルミ研削日本スピンドル製造 うずエコ
フィルター磁性体・非磁性体関係なくろ過コニテク
フィルター取付実績のある材質にアルミニウム濾過精工
液面の吸引アルミ加工の浮遊するスラッジの回収事例永進テクノ
組み合わせマシニングセンタでのアルミ切削、研削盤でのアルミの導入事例ブンリ

アルミは比重が軽いため、鉄に比べて液の中を漂いやすく、液面に浮くこともあります。どこにスラッジがたまっているかで、選ぶ方式が変わります。

液面に浮くアルミのスラッジ

永進テクノは、機械の稼働中はタンク内の流れが速く、表面張力で液面に浮くスラッジがたくさんあると説明しています。こうした超微細スラッジは、オイルスキマーやサイクロン、フィルターでも回収が難しいとしています。

  • 永進テクノ WD-A:エアー駆動の浮遊物・浮上油回収装置。液面の微細スラッジも回収し、導入事例にアルミ加工の浮遊スラッジを挙げる
  • 永進テクノ SD-A・MS-A:液面微細スラッジを回収するエコイットのシリーズ
  • 産機テクノス スラッジバキューマー:浮上スラッジも吸引できるフロート付きの機種を用意(SV-G101など)
  • ワールドケミカル:フロート式で、浮いた油に加えて浮遊物も回収

液面に浮いたスラッジはクーラントポンプにたどり着きやすく、ポンプやフィルターを詰まらせると永進テクノは説明しています。液面の対策は、浮上油の対策と同じ装置で兼ねられる場合があります。

液中のスラッジはサイクロンで分ける

液中を漂うアルミのスラッジには、サイクロンが使われます。ニクニのNax-KKは、壁掛け型でアルミの細かいスラッジを取る機種です。

項目ニクニ Nax-KKの公式の記載
除去の目安アルミ(比重2.7)の20µmスラッジを90%除去
取り付け工作機械やタンクの壁面にマグネットで取り付け
構成壁掛けの濃縮分離部と、スラッジ回収部を分割
回収NSフィルタでスラッジを脱液して回収し、廃液とスラッジの量を減らす

日本スピンドル製造のうずエコは、フィルター交換が不要なサイクロンで、用途にアルミ研削を挙げています。クロンエースはばっ気作用でクーラント液を長持ちさせる集中クーラント対応品です。移動式クロンエースなら、1台で複数のタンクに使えます。

仕上げの精度が要るならフィルターを足す

サイクロンで取り切れない細かい粒が問題になるときは、フィルターを組み合わせます。アルミでも使えると公式に書いているのは、次の装置です。

  • コニテク マイクロキャッチ:フィルター5µ〜0.5µの5種類。磁性体・非磁性体を問わずろ過し、水溶性・油性のどちらにも対応
  • 濾過精工 精密クーラントろ過システム:取付実績のある材質にアルミニウム。2〜5µで99%(保証値ではない)
  • 産機テクノス SV-ZERO:移動式の吸引に0.5µのろ過を組み合わせる
  • ブンリ:濾過精度5〜10マイクロメートルを実現している機種がある

フィルターを入れると消耗品の費用がかかるため、サイクロンで大部分を取ってからフィルターに通す順番にすると、交換の頻度を抑えられます。

ダイカスト部品の加工ラインを集中化する

アルミダイカスト部品を小型マシニングセンターで加工するラインでは、機械ごとのタンクをやめて集中クーラントにする方法もあります。ユーベックは、小型マシニングセンターによるダイカスト加工で、40〜50台の集中クーラント化が可能になったと書いています。

要素ユーベックの公式の説明
ろ過自動洗浄機能付の精密フィルター装置でクリーン液を作る
供給各機械のクーラント自動バルブで供給・停止
原液の補充目盛付きの定量自動給水バルブで補充量を計算しやすくする
浮上油チップコンベアに浮上油回収機能を付ける
保証フィルターは1年補償(クーラント液の種類による)

スピンドルスルーと外部洗浄ノズルを併用して、刃具寿命の延長とスラッジ除去を同時に行う提案もしています。ライン全体を見直す時期に相談すると、設備の配置から決められます。

タンク底にたまったアルミは吸い取る

大きめの切粉や重い粒は、機械が止まるとタンクの底にたまります。底のスラッジは、液を回すろ過装置では取り切れないため、定期的に吸い取ります。

  • 永進テクノ ES-A:沈殿スラッジの掃除機。フィルターを使わず、キャスター付きで移動できる
  • 産機テクノス スラッジバキューマー:エア駆動の移動式。液面・液中・沈殿をまとめて吸引
  • ニクニ LAX:液中掃除機

永進テクノは、沈殿したスラッジがタンクの容積を占めると、加工に必要な量の液を掛けられなくなると説明しています。大型連休の前だけでなく、日常的に吸い取る仕組みがあると清掃の負担が減ります。

アルミ加工で起きやすい困りごと

アルミの加工現場では、鉄の加工とは違う困りごとが出やすくなります。スラッジの性質から考えると、次のような点に気をつける必要があります。

  • 軽いスラッジが沈まずに液中や液面を漂い、ポンプやノズルまで流れていく
  • マグネット式の切粉コンベヤやセパレータでは取れず、タンクにたまり続ける
  • 細かい粒がワークに付いたまま、次の工程に持ち込まれる
  • スラッジが腐敗の元になり、液の交換が早まる

どの困りごとが大きいかで、優先して入れる装置が変わります。現場の担当者に、困っている場面を具体的に聞いておくと選びやすくなります。

装置の組み合わせの例

アルミ加工では、1つの方式で全部のスラッジを取るのは難しいため、場所ごとに装置を組み合わせます。公式の記載をもとに、組み合わせの例を表にしました。

スラッジの場所軸になる装置組み合わせの例
液面フロート式の回収永進テクノ WD-A、ワールドケミカル クーラントセイバーポータブル
液中サイクロンニクニ Nax-KK、日本スピンドル製造 うずエコ
液中(仕上げ)フィルターコニテク マイクロキャッチ、濾過精工
タンク底吸引永進テクノ ES-A、産機テクノス スラッジバキューマー
ライン全体集中クーラントユーベック、ブンリ

最初から全部をそろえる必要はありません。困りごとが大きい場所から1つずつ入れて、効果を確かめながら足していくのが現実的です。

アルミ加工の対策を決める手順

最後に、アルミ加工のスラッジ対策を決める手順をまとめます。上から順に進めると、必要な装置が絞り込めます。

  1. スラッジが液面・液中・タンク底のどこに多いかを確かめる
  2. 液面ならフロート式の回収、液中ならサイクロン、底なら吸引を軸に考える
  3. 仕上げ精度が要る工程は、フィルターを組み合わせる
  4. 加工ラインを組み直す時期なら、集中クーラントも比べる
  5. デモやテストで、自社の切粉で効果を確かめる

アルミ加工の対策でデモや試用を案内しているのは、永進テクノ(サブスク・現場訪問)、産機テクノス(1週間のデモ機宅配)、コニテク(約30日間のデモ)、濾過精工(デモ機貸出・濾過テスト)などです。

この記事に出てくるメーカー

参照元

よくある質問

アルミの切粉にマグネットセパレータは使えますか?

使えません。アルミは非磁性体のため、サイクロンやフィルター、吸引式の回収装置を使います。ニクニのNax-KKはアルミ(比重2.7)の20µmスラッジを90%除去すると説明しています。

液面に浮くアルミの粉はどう取りますか?

永進テクノは、表面張力で液面に浮く超微細スラッジは回収が難しいとして、液面の微細スラッジを回収するWD-Aなどの機種を出しています。導入事例にアルミ加工の浮遊スラッジを挙げています。

アルミダイカスト部品の加工ラインで集中クーラントは使えますか?

ユーベックは、小型マシニングセンターによるダイカスト加工で40〜50台の集中クーラント化が可能になったと書いています。接続台数や設置スペースに合わせて専用設計すると説明しています。

【用途別】クーラント自動希釈・浄化装置メーカーおすすめ3選

※2026年10月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

1イチオシ

複数台の工作機械へ自動で希釈・供給し、機械ごとの濃度も直したいなら

中部クリーン株式会社

供給台数の目安1〜20台のFKMと、機械ごとに濃度を測って補正するクーラントコントローラ

FKMシリーズは混合槽350L・500Lで、供給台数の目安は1〜10台・1〜20台、希釈濃度1〜10%。FAMシリーズは設定濃度±0.5%以内とする。クーラントコントローラは工作機械1台ごとに置き、指定したタイミングで濃度を自動測定して補正し、液量も補給する。浮上油回収装置は試用機を1週間貸し出す(往復送料のみ負担)。

中部クリーン株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

2

浮上油と細かい異物を取り、液の腐敗や臭いを減らしたいなら

株式会社スギノマシン

エアだけで動くマイクロバブル浄化。訪問デモと、液を送る浄化テストでレポートが返る

JCC-HMは直径1〜100µmのマイクロバブルで液中の油分や異物を浮かせて取る。動力はエアだけで電源不要、フィルタなどの消耗品も出ない。JCC-HM2は処理能力13L/min、タンク容量25L。担当者がデモ機を持参する浮上分離デモと、使用中の液30〜40L程度を送って実機で処理する浄化テストを案内し、結果をレポートにまとめて返す。

株式会社スギノマシンの公式サイトへ当サイトの紹介を読む

3

研削・研磨の細かいスラッジを、µm単位でろ過したいなら

濾過精工株式会社

不織布フィルターと特許の逆洗浄。2〜5µで99%の目安と、デモ機貸出・濾過テスト

精密クーラントろ過システムは不織布のフィルター・エレメントでスラッジを捕集する循環式で、2016年に特許を取得した逆洗浄で加工を止めずにフィルターを洗える。ろ過精度の目安は2〜5µで99%、1〜2µで86%(保証値ではない)。水溶性・油性の両方に使える。デモ機の現地貸出と、検体を預かっての濾過テストを実施し、粒度分布の測定結果とあわせて報告する。

濾過精工株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

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