3比較ハブクーラント自動希釈・浄化装置

クーラント自動希釈・浄化装置 · 用途別

夜間・無人運転のクーラント管理|自動補給・濃度補正・あふれ防止・遠隔監視の装置を比較

夜間や休日に工作機械を無人で動かす工場向けに、クーラントの自動補給(中部クリーン・岩本工業・ME SYSTEMS・ケイエステック)、濃度補正(中部クリーン・ハイダック)、あふれ防止の安全装置、COOL-iなどの遠隔監視を公式の機能で比較します。

公開 2026年10月1日

夜間や休日に工作機械を無人で動かすと、その間のクーラントの減りや濃度の変化に誰も気づけません。液が足りなくなれば加工が止まり、あふれれば床を汚します。

このページでは、無人運転を前提にクーラントの補給・濃度・異常停止・記録を自動にする装置を、公式に書かれた機能で整理します。

無人運転で自動にしたい4つのこと

自動にしたいこと主な装置公式の機能
液の補給中部クリーン FAM・FKM、岩本工業 楽〜ラント、ME SYSTEMS、ケイエステック ソルマスター液面センサーやフロートで減った分を自動補充
濃度の補正中部クリーン クーラントコントローラ、ハイダック FCU 5000・PCS 2000機械側の濃度を測って原液か水を足す
異常時の停止ME SYSTEMS、ケイエステック、産機テクノス、永進テクノ異常圧力・水位上限・回収油のあふれで停止
記録と通知山本金属製作所 COOL-i、ハイダック、中部クリーンデータを記録し、アラートやPCで確認

広和エムテックのオートミックスⅡも、FMSや無人運転の機械に設定濃度で混合して自動供給することを用途に挙げています。

補給を自動にする仕組み

無人運転でまず必要なのは、液が減ったら自動で足す仕組みです。各社は、機械側のタンクの液面をセンサーで見て補給します。

  • 中部クリーン FAM:サブタンクに貯めた液を、機械側タンクの液面センサーで自動給油
  • 中部クリーン FKM:液面管理はパルス式センサまたはフロートセンサ、移送ポンプを液面センサーで制御
  • ME SYSTEMS:近接センサと金属カラーで各機械のタンクのレベルを監視
  • ケイエステック ソルマスター:タンク残量が下限フロートまで下がると電磁弁を開いて補充
  • ジャパンセパレーター:SUBタンクから工作機械側へ自動補充し、センサー・リレー・モーターバルブを標準装備

センサーの方式は、液面の泡や切粉の付き方で向き不向きがあります。ケイエステックは、切粉などがフロートに付くのを減らすフロートスイッチカバーをオプションで用意しています。

濃度を自動で直す仕組み

補給を自動にしても、機械の中では水の蒸発で濃度が上がっていきます。無人の時間が長いほど、濃度を自動で補正する仕組みが役に立ちます。

装置公式の機能対応の単位
中部クリーン クーラントコントローラ指定したタイミングで濃度を自動測定し、補充しながら補正。新液は指示濃度に対し±1%以内機械1台ごと
ハイダック FCU 5000濃度・タンクレベル・消費量を監視し、油または水を足して補正最大10台
ハイダック PCS 2000濃度を同時に監視・調整最大5台

ハイダックは、こうした仕組みで手動でのクーラント工程なしの自動生産も可能になると説明しています。どこまでを無人にするかを決めて、必要な機能を選んでください。

あふれ・空運転を防ぐ安全装置

無人運転で一番困るのは、液があふれたり、原液が切れて水だけが入ったりすることです。各社の公式サイトには、こうした事態を防ぐ機能が書かれています。

  • ME SYSTEMS:配管に圧力センサを置き、フロートセンサや電磁弁の異常で配管に異常圧力がかかると自動停止
  • ケイエステック ソルマスター:水位が上限フロートまで上がると強制停止してアラームランプを点灯。原液タンクが空になると自動供給を止める
  • 中部クリーン QSCS:原液不足をパトライトで知らせる
  • 産機テクノス ミニモアムーブ:回収した浮上油があふれる前に自動停止
  • 永進テクノ:オプションのオートストッパーで、廃油缶があふれる前にエアーを遮断

安全装置は、補給の装置だけでなく浮上油回収装置にも必要です。夜間に回収装置を動かすなら、回収油の受け缶があふれない仕組みを選んでください。

動かす時間を決めるタイマー

すべてを24時間動かすのではなく、時間を決めて動かすことで、人がいない時間のトラブルを減らす考え方もあります。

装置公式の説明
岩本工業 楽〜ラントカレンダータイマーで曜日単位に起動・停止。就業時間のみ動かして、人がいない時の万が一のトラブルを回避
永進テクノ(オプション)24時間タイマーで稼働時間を任意に設定。不在時の運用管理に
ケイエステック ソルマスター設定したタイマーの時間で電磁弁を閉めて供給を止める

無人運転の時間帯に補給を止める設定にするなら、それまでに十分な液量を入れておく必要があります。タンク容量と一晩の消費量を確かめてから決めてください。

離れた場所から液の状態を見る

無人運転では、液の状態を工場に行かずに確かめられると安心です。記録と通知の機能を公式に書いている装置を並べました。

  • 山本金属製作所 COOL-i:濃度・汚染度・液温・室温・pHを1・5・10分ごとに記録し、クラウドかオンプレミスに保存。WEBアプリで時系列表示とアラート
  • ハイダック FCU 5000:消費量と濃度のデータをデジタルダッシュボードに表示し、TRGS 611に準拠した記録を自動で残す
  • 中部クリーン クーラントコントローラ:測定した濃度をLANケーブルでつないだPCで管理

山本金属製作所は、毎日20台のクーラント確認を紙に記録していた工場が、PCやタブレットで確認・記録できるようになった例を載せています。

無人運転で起きやすいトラブルと備え

無人の時間に起きるトラブルは、起きてから気づくまでに時間がかかります。よくあるトラブルと、公式に書かれた備えを対応させました。

トラブル起きると困ること備えになる機能の例
液が足りなくなるポンプが空運転し、加工が止まる液面センサーでの自動補充(中部クリーン、ME SYSTEMS、ケイエステック)
液があふれる床が汚れ、漏電や滑りの原因になる水位上限での強制停止(ケイエステック)、異常圧力での停止(ME SYSTEMS)
原液が切れる水だけが補充され、濃度が下がる原液の残量監視(ケイエステック、ME SYSTEMS)、原液不足のアラーム(中部クリーン QSCS)
濃度が上がる蒸発で濃くなり、泡やべたつきが出る濃度の自動測定と補正(中部クリーン、ハイダック)
回収油があふれる廃油缶から油がこぼれる自動停止(産機テクノス)、オートストッパー(永進テクノ)

全部の備えを1社でそろえる必要はありません。今いちばん起きているトラブルから順に、機能を足していってください。

人がいる時間に済ませておくこと

無人運転の安定は、装置だけでなく、人がいる時間の準備でも決まります。夕方に確認しておきたい点をまとめました。

  • 原液のドラム缶やタンクの残量が、一晩分以上あるか
  • 補給用のサブタンクが満たされているか
  • 浮上油回収装置の受け缶に余裕があるか
  • フロートやセンサーに切粉や油が付いていないか
  • アラームが鳴ったときの連絡先と対応する人が決まっているか

確認の項目を紙やタブレットのチェック表にしておくと、担当が替わっても同じ手順で準備できます。

無人運転向けの構成を決める手順

最後に、無人運転向けの構成を決める手順をまとめます。まずは1ラインで試し、問題がなければ広げていく進め方が安全です。

  1. 無人で動かす機械と時間帯を決め、一晩の液の消費量を測る
  2. 補給の方式(一括か機械ごとか)を決める
  3. 濃度の補正が要るか、記録だけでよいかを決める
  4. あふれ・原液切れ・回収油のあふれへの安全装置をそろえる
  5. 記録と通知の方法を決め、異常時に誰が対応するかを決めておく

この記事に出てくるメーカー

参照元

よくある質問

無人運転中にクーラントが足りなくなるのを防ぐには?

機械側の液面をセンサーで見て自動で補給する装置を使います。中部クリーンのFAM・FKM、ME SYSTEMS、ケイエステックのソルマスター、ジャパンセパレーターのデジタル式などが、液面センサーやフロートで補充する仕組みを公式に説明しています。

液があふれる心配はありませんか?

安全装置のある機種を選んでください。ME SYSTEMSは配管の異常圧力で自動停止し、ケイエステックのソルマスターは水位が上限まで上がると強制停止してアラームランプを点灯します。浮上油回収装置では、産機テクノスや永進テクノが回収油のあふれを防ぐ停止機能を備えています。

工場に行かずに濃度を確認できますか?

山本金属製作所のCOOL-iは、濃度やpHなどを記録してクラウドやオンプレミスに保存し、WEBアプリで確認とアラートができます。ハイダックのFCU 5000もデジタルダッシュボードに濃度と消費量を表示します。

【用途別】クーラント自動希釈・浄化装置メーカーおすすめ3選

※2026年10月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

1イチオシ

複数台の工作機械へ自動で希釈・供給し、機械ごとの濃度も直したいなら

中部クリーン株式会社

供給台数の目安1〜20台のFKMと、機械ごとに濃度を測って補正するクーラントコントローラ

FKMシリーズは混合槽350L・500Lで、供給台数の目安は1〜10台・1〜20台、希釈濃度1〜10%。FAMシリーズは設定濃度±0.5%以内とする。クーラントコントローラは工作機械1台ごとに置き、指定したタイミングで濃度を自動測定して補正し、液量も補給する。浮上油回収装置は試用機を1週間貸し出す(往復送料のみ負担)。

中部クリーン株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

2

浮上油と細かい異物を取り、液の腐敗や臭いを減らしたいなら

株式会社スギノマシン

エアだけで動くマイクロバブル浄化。訪問デモと、液を送る浄化テストでレポートが返る

JCC-HMは直径1〜100µmのマイクロバブルで液中の油分や異物を浮かせて取る。動力はエアだけで電源不要、フィルタなどの消耗品も出ない。JCC-HM2は処理能力13L/min、タンク容量25L。担当者がデモ機を持参する浮上分離デモと、使用中の液30〜40L程度を送って実機で処理する浄化テストを案内し、結果をレポートにまとめて返す。

株式会社スギノマシンの公式サイトへ当サイトの紹介を読む

3

研削・研磨の細かいスラッジを、µm単位でろ過したいなら

濾過精工株式会社

不織布フィルターと特許の逆洗浄。2〜5µで99%の目安と、デモ機貸出・濾過テスト

精密クーラントろ過システムは不織布のフィルター・エレメントでスラッジを捕集する循環式で、2016年に特許を取得した逆洗浄で加工を止めずにフィルターを洗える。ろ過精度の目安は2〜5µで99%、1〜2µで86%(保証値ではない)。水溶性・油性の両方に使える。デモ機の現地貸出と、検体を預かっての濾過テストを実施し、粒度分布の測定結果とあわせて報告する。

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