3比較ハブクーラント自動希釈・浄化装置

クーラント自動希釈・浄化装置 · 用途別

研削・研磨やガラス・セラミックス加工の微細スラッジを取るには|精密ろ過・マグネット・サイクロンを比較

研削・研磨や脆性材(ガラス・セラミックス・超硬)の加工で出る微細スラッジに悩む工場向けに、濾過精工・コニテクの精密ろ過、住友重機械工業のファインマグとペーパーフィルタ、ブンリ、日本スピンドル製造のサイクロンを公式の数値で比較します。

公開 2026年10月1日

研削や研磨、ガラス・セラミックス・超硬の加工では、出てくるスラッジがとても細かくなります。細かい粒が液に残ると、仕上がり面や工具、ポンプに影響が出ます。

このページでは、研削・研磨や脆い材料の加工で出る微細なスラッジを取る装置を、ろ過の細かさと方式で比べます。

微細スラッジに対応する装置と公式の数値

メーカー・装置方式公式の数値・説明
濾過精工 精密クーラントろ過システム不織布フィルター+逆洗浄2〜5µで99%、1〜2µで86%(保証値ではない)
コニテク マイクロキャッチ吸引式でフィルターに捕集フィルター5µ・2µ・1µ・0.7µ・0.5µ
住友重機械工業 ペーパーフィルタろ紙でろ過平均粒子10µ〜95µ
住友重機械工業 ファインマグマグネットで吸着鋳物切削の100µ以下の泥状スラッジを90%以上(重量比)回収する2次ろ過タイプ
ブンリマグネット・フィルター・サイクロン濾過精度5〜10マイクロメートルを実現している機種がある
産機テクノス SV-ZERO移動式吸引+ろ過0.5µのろ過を組み合わせる
日本スピンドル製造 スピクロンサイクロン研削液の浄化に最適と説明

数字の出し方は会社ごとに違い、保証値ではないと注記している会社もあります。比べるときは、自社の液でテストした結果を基準にしてください。

同じ研削でも、鉄系の砥粒と脆い材料の粉では取り方が変わります。次の節から、材料ごとに分けて見ていきます。

脆性材の研削は精密ろ過が中心

ガラスやセラミックスのスラッジは磁石に付かないため、マグネットでは取れません。濾過精工とコニテクは、磁性体・非磁性体を問わずフィルターでろ過する方式です。

  • 濾過精工:取付実績のある材質に石英ガラス、セラミックス、シリコン、超硬材、フェライトのほか、鋳物・ステンレス・アルミニウムを記載
  • 濾過精工:特許の逆洗浄で、加工を止めずにフィルターを洗浄。主な消耗品はフィルターのみ
  • コニテク:セラミック・ガラス・砥粒もろ過でき、マグネット系で処理できないガラス加工でも使えると説明
  • コニテク:VI-100シリーズは約3000Lのタンクまで対応

濾過精工は、レンズ・光学製品・電子部品のように高い精度を求められる分野で、クーラントを長持ちさせることに貢献していると説明しています。

鉄系の研削はマグネットとろ紙を組み合わせる

鋼の研削で出る鉄系のスラッジは、マグネットで先に大部分を取ると、後ろのろ過の負担が軽くなります。住友重機械工業は、ファインマグとペーパーフィルタを組み合わせたユニットを用意しています。

装置役割公式の説明
ファインマグ一次ろ過(磁気分離)磁場解析に基づくマグネット配列で清浄度を向上
KP・FP型マグネット・ペーパーフィルタ一次+二次ろ過ファインマグと併用し、ろ紙の消耗を大幅に減らす
マグネットセパレータ無料点検保守マグネットドラム・掻き板・絞りローラーなどを判定して報告

ブンリも、一次処理で精密な濾過を行うとタンクに積もるスラッジが減り、二次処理フィルターの負担が軽くなると説明しています。研削盤でアルミ・ステンレス・チタンを加工する事例も載せています。

消耗品を減らしたいならサイクロンやマイクロバブル

フィルターは細かい粒まで取れる一方、交換の手間と費用がかかります。消耗品を減らしたい場合は、次のような装置も候補です。

  • 日本スピンドル製造 うずエコ:サイクロンでフィルター交換不要。用途に一般研削、アルミ研削、切削の2次処理などを挙げる
  • スギノマシン JCC-HM:マイクロバブルで消耗品なし。導入事例に研削盤のスラッジ除去を掲載
  • ブンリ:カートリッジやフィルターなどの使い捨ての消耗品を必要としない機構の開発に取り組む

サイクロンは粒の重さで分けるため、粒の細かさや比重によって取れる量が変わります。どの程度まで取りたいかを決め、フィルターと組み合わせるかを相談してください。

日本スピンドル製造の移動式クロンエースは、1台で複数のタンクに使えると説明しています。研削盤が何台もある工場では、移動式で順番に回す使い方も考えられます。

液の寿命とフィルターの手間の目安

精密ろ過を入れると、液を交換する回数が減ると説明する会社があります。一方で、フィルターの交換という新しい作業が増えます。

項目公式の記載メーカー
液の寿命通常年2回程度の更油が、装着すると少なくとも2〜3年に1度程度までコニテク
フィルターの持ち一般的なマシニングセンタの8時間稼働で実稼働30〜40日程度コニテク
フィルター交換交換時間は5分程度で、工具は要らないコニテク
フィルター寿命明確な保証期間はなく、加工条件で変わる濾過精工

これらは各社の説明で、液の汚れ方によって大きく変わります。テストのときに、フィルターの詰まりまでの日数も記録してもらってください。

フィルターの費用は取引条件で変わるとして、コニテクは価格を公式に載せていません。見積では本体と消耗品を分けて出してもらうと比べやすくなります。

細かいスラッジが残ると起きること

細かいスラッジは目で見えにくいため、対策が後回しになりがちです。各社は、スラッジが残ったときの影響を次のように説明しています。

影響公式の説明メーカー
工具・仕上がり刃持ちの悪化や加工不良の原因になる永進テクノ
液の腐敗液中に浮遊するスラッジが微生物の発生原因になるコニテク
ポンプポンプの目詰まりの原因になる永進テクノ
高圧ポンプ液中の異物・油分の除去で高圧ポンプ・クーラントポンプの寿命が向上スギノマシン
清掃の手間連休時の大型清掃の要因になる永進テクノ

影響が出ている場所が分かると、どこで何を取るべきかが見えてきます。ポンプや工具の交換記録も、テストの前後で比べる材料になります。

タンクやシステムから見直す選択肢

微細スラッジの対策は、ろ過装置を後から付けるだけでなく、タンクやクーラントシステム全体を見直す方法もあります。

  • 濾過精工:クーラントタンクの製作に対応し、タンク・濾過装置・温度調節器など周辺機器を含めたクーラントシステムを提案
  • ブンリ:営業担当やテクニカルサポートが生産現場を確認してから、仕様の提案と図面・見積書を作成し、自社工場で製造
  • ユーベック:小型マシニングセンターのラインで、精密フィルター付きの集中クーラントを専用設計

新しいラインを組む時期や、工作機械を入れ替える時期は、システムごと見直す好機です。既設のタンクに後付けするか、作り直すかで見積の前提が大きく変わるため、最初に伝えてください。

テストで確かめる方法

微細スラッジの対策は、液の粒の大きさで効く装置が変わるため、テストの価値が特に大きい分野です。

  • 濾過精工:サンプル液をもらって社内テストを行い報告。粒度分布の測定と簡易濾過テスト、デモ機の現地貸出
  • コニテク:1クール約30日間のデモ(必要最低限の費用)
  • 住友重機械工業:ファインマグのデモ機を用意し、モニターを受け付け
  • スギノマシン:液を送って実機で処理する浄化テスト
  • 産機テクノス:1週間のデモ機宅配

微細スラッジ対策の進め方

最後に、導入までの手順をまとめます。順番に進めると、装置の選び違いを防げます。

  1. 加工している材料と、スラッジが磁性か非磁性かを確かめる
  2. 液のサンプルを取り、粒の大きさを測ってもらう
  3. マグネット・サイクロン・フィルターのどれを主にするかを決める
  4. デモ機で仕上がり面や工具の持ち、フィルターの交換頻度を記録する
  5. 液の寿命と消耗品の費用を合わせて、台数分の見積を取る

この記事に出てくるメーカー

参照元

よくある質問

何µmまでろ過できますか?

公式の記載では、コニテクのマイクロキャッチに0.5µのフィルターがあり、濾過精工は2〜5µで99%、1〜2µで86%(保証値ではない)と示しています。住友重機械工業のペーパーフィルタはろ紙の選択で平均粒子10µ〜95µまでです。

ガラスやセラミックスのスラッジはマグネットで取れますか?

取れません。磁石に付かないため、フィルターでろ過する方式が使われます。濾過精工は石英ガラスやセラミックスの取付実績を挙げ、コニテクはマグネット系で処理できないガラス加工でも使えると説明しています。

精密ろ過を入れると液はどれくらい長持ちしますか?

コニテクは、通常年2回程度の更油が、マイクロキャッチを装着すると少なくとも2〜3年に1度程度までになると説明しています。結果は加工条件で変わるため、デモで確かめてください。

【用途別】クーラント自動希釈・浄化装置メーカーおすすめ3選

※2026年10月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

1イチオシ

複数台の工作機械へ自動で希釈・供給し、機械ごとの濃度も直したいなら

中部クリーン株式会社

供給台数の目安1〜20台のFKMと、機械ごとに濃度を測って補正するクーラントコントローラ

FKMシリーズは混合槽350L・500Lで、供給台数の目安は1〜10台・1〜20台、希釈濃度1〜10%。FAMシリーズは設定濃度±0.5%以内とする。クーラントコントローラは工作機械1台ごとに置き、指定したタイミングで濃度を自動測定して補正し、液量も補給する。浮上油回収装置は試用機を1週間貸し出す(往復送料のみ負担)。

中部クリーン株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

2

浮上油と細かい異物を取り、液の腐敗や臭いを減らしたいなら

株式会社スギノマシン

エアだけで動くマイクロバブル浄化。訪問デモと、液を送る浄化テストでレポートが返る

JCC-HMは直径1〜100µmのマイクロバブルで液中の油分や異物を浮かせて取る。動力はエアだけで電源不要、フィルタなどの消耗品も出ない。JCC-HM2は処理能力13L/min、タンク容量25L。担当者がデモ機を持参する浮上分離デモと、使用中の液30〜40L程度を送って実機で処理する浄化テストを案内し、結果をレポートにまとめて返す。

株式会社スギノマシンの公式サイトへ当サイトの紹介を読む

3

研削・研磨の細かいスラッジを、µm単位でろ過したいなら

濾過精工株式会社

不織布フィルターと特許の逆洗浄。2〜5µで99%の目安と、デモ機貸出・濾過テスト

精密クーラントろ過システムは不織布のフィルター・エレメントでスラッジを捕集する循環式で、2016年に特許を取得した逆洗浄で加工を止めずにフィルターを洗える。ろ過精度の目安は2〜5µで99%、1〜2µで86%(保証値ではない)。水溶性・油性の両方に使える。デモ機の現地貸出と、検体を預かっての濾過テストを実施し、粒度分布の測定結果とあわせて報告する。

濾過精工株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

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