3比較ハブクーラント自動希釈・浄化装置

クーラント自動希釈・浄化装置 · 用途別

工作機械10台以上へクーラントを自動供給するには|一括供給の台数・配管・水道接続を比較

多台数の工作機械へ水溶性クーラントを自動で希釈・供給したい工場向けに、岩本工業(同時接続40台程度)、ユーベック(集中クーラント)、中部クリーン(FKM・コントローラ)、ハイダック、ME SYSTEMSの台数・方式・水道接続の条件を公式情報で比較します。

公開 2026年10月1日

工作機械が10台、20台と並ぶ工場では、ペール缶で原液と水を運んで補充するだけで毎日かなりの時間が取られます。台数が多い現場ほど、1か所で希釈して配る一括供給の効果が大きくなります。

このページでは、多台数への自動供給を公式に案内しているメーカーを、対応台数・方式・水のつなぎ方で比べます。

多台数に対応する装置と公式の台数

メーカー・装置方式公式に書かれた台数
岩本工業 楽〜ラント水と原液を混合・撹拌し、配管で各機械へ送る同時接続40台程度まで(使用環境により異なる)
ユーベック 集中クーラントシステム精密フィルターでろ過したクリーン液を各機械へ配る小型MCのダイキャスト加工で40〜50台の集中化が可能
中部クリーン FKM350・FKM500混合槽で希釈し、液面センサーで移送ポンプを制御供給台数の目安1〜10台・1〜20台
ハイダック FCU 5000濃度・液面・消費量を監視し、油または水を足して補正最大10台
ハイダック PCS 2000濃度センサーで監視・調整最大5台
ME SYSTEMS クーラント自動供給機供給機内で撹拌し、機械ごとのバルブで供給記載なし
ジャパンセパレーター 下町のFA(FA50)液を作り、配管と機械側センサーで自動給油25台位まで(別置タンク増設で50台位まで)
広和エムテック オートミックスⅡミキシングエジェクターで混合して供給オプションで複数台

台数の数字は使用環境で変わると岩本工業は書いています。目安として見て、実際の台数と配置を伝えて確認してください。

ハイダックの2機種のように、作って配る装置ではなく、各機械の濃度を監視して足りない分を足す装置もあります。台数だけでなく、どこまで自動にしたいかで選ぶ装置が変わります。

一括供給と、機械ごとの設置の違い

多台数の工場でも、全台を1台の装置でまかなうとは限りません。1か所で作って配る方式と、機械ごとに置く方式を比べると、次のような違いがあります。

比べる点一括供給機械ごとの設置
補充の手間1か所の原液補充だけで済む機械ごとに原液の補充が要る
油剤・濃度全台が同じ油剤・同じ濃度になる機械ごとに変えられる(ケイエステックのソルマスターなど)
工事各機械まで配管が要る大掛かりな分配管工事は要らないと説明する会社もある
濃度のずれ機械側で蒸発・持ち出しの差が出る機械ごとに補正しやすい

同じ油剤を使う機械が多いなら一括供給、油剤や濃度を機械ごとに変えているなら個別設置が向きます。両方を組み合わせ、主力ラインは一括、特殊な機械は個別という分け方もできます。

岩本工業の楽〜ラントは配管で最大40台程度

岩本工業は、自社の工場で切削液の補充に年間504時間かかっていたことから楽〜ラントを開発したと説明しています。水と原液を決めた濃度で混ぜ、希釈・撹拌・補充を自動化し、配管で工作機械へ送ります。

  • 電源:AC100Vで動き、電源工事は不要と説明。ただし機械への自動供給には配管が必要
  • 水道:水道法性能基準適合品として、飲料用の水道配管と接続できる。受水槽を内蔵して縁切り
  • 表示:濃度・ドラム缶残量・油の積算カウンターを表示し、糖度計での測定は不要
  • 運転:カレンダータイマーで曜日単位に起動・停止し、人がいない時間のトラブルを避ける
  • 配管しない設備:オートストップ給油ガンで液を取り出せる

導入事例には、工作機械14台+7台+12台を持つ工場や、愛知県の自動車部品製造で7台を導入した例が並んでいます。複数の工場や工程に分けて、何台も導入する使い方が多いようです。

中部クリーンは配る装置と直す装置を組み合わせる

中部クリーンのFKMシリーズは、混合槽350L・500Lで希釈し、液面センサーで移送ポンプを制御して機械へ送ります。希釈濃度は1〜10%で、用途に水溶性切削油・研削油のほか、ダイキャストマシンの離型剤や防錆剤も挙げています。

装置役割公式の数値・説明
FKM500混合槽で作って配る混合槽500L、供給台数の目安1〜20台
FAMシリーズ小さく置いて作る設定濃度±0.5%以内、設置スペース50cm×60cm
クーラントコントローラ機械側の濃度を直す機械1台ごとに設置し、指定したタイミングで濃度を測って補正

一括で配っても、機械ごとの蒸発や持ち出しで濃度はずれていきます。主力の機械にだけコントローラを付け、残りは一括供給で回すといった組み合わせも相談できます。

集中クーラントでろ過まで1か所にまとめる

ユーベックは、小型マシニングセンターのラインで、機械ごとのタンクをやめて集中クーラント化する方式を提案しています。集中装置でろ過したクリーン液を各機械へ配り、使った液は回収ポンプで集中装置へ戻します。

  • 自動洗浄機能付の精密フィルター装置で液をろ過
  • 目盛付きの定量自動給水バルブで、原液の補充量を計算しやすくする
  • チップコンベアに浮上油回収機能を付ける
  • 接続台数や設置スペースに合わせて専用設計し、フィルターは1年補償(液の種類による)

希釈と補充だけでなく、ろ過と浮上油の対策まで1か所で回せるのが集中化の利点です。その分、ラインの設計段階から相談する規模の工事になります。

一括供給の液を汚さない工夫

1か所から多くの機械へ配ると、どこか1台で汚れた液が戻ってきたときの影響も広がります。一括供給を考えるときは、浄化の装置もあわせて検討してください。

対策公式に載っている装置の例
戻り液のろ過ユーベック 自動洗浄機能付精密フィルター装置(集中クーラント)
浮上油の回収中部クリーン ゆ・くりーん、ユーベック チップコンベアの浮上油回収機能
スラッジの回収中部クリーン スラッジ回収装置、ニクニ Nax-KK(機械ごとの壁掛け型)
濃度・pHの監視中部クリーン クーラントコントローラ(pH監視はオプション)、山本金属製作所 COOL-i

中部クリーンは、希釈供給装置と浮上油回収装置、ろ過装置、スラッジ回収装置を同じ窓口で扱っています。一括供給と浄化をまとめて相談したい場合は、こうした品ぞろえの広い会社が話を進めやすくなります。

水と配管の条件を先に確かめる

多台数への供給では、装置そのものより配管と水の条件が工事の大きさを決めます。各社の記載から、確かめておきたい点を並べました。

  • 水道との接続:岩本工業とME SYSTEMSは水道配管との接続が可能と説明。ケイエステックは上水道に直接つなげないとしてポンプユニットを用意
  • 配管の取り回し:ME SYSTEMSは機械タンクの上部に配管を取り回し、機械板金などに取り付けて供給
  • 機械ごとの停止:ME SYSTEMSは機械ごとのソレノイドバルブを個別に操作でき、補給の要らない機械だけ止められる
  • 異常時の停止:ME SYSTEMSは配管に圧力センサを置き、異常圧力で自動停止する

配管の経路や長さは、工場のレイアウトで大きく変わります。機械の配置図を用意して、現地を見てもらってから見積を取ってください。

多台数の自動供給を入れるまでの流れ

  1. 水溶性クーラントを使う機械の台数・配置・タンク容量を一覧にする
  2. 油剤の種類ごとに機械を分け、一括で配る範囲を決める
  3. 今の補充時間と原液の使用量を1か月分記録する
  4. 水道・工業用水・電源・配管経路を確認する
  5. 2〜3社に配置図を送り、台数と構成の提案と見積を取る

今回の調査では、多台数向けの自動供給装置そのものの試用を公式に案内している会社は見つかりませんでした。導入事例の見学や、まず1ラインだけで始められるかを問い合わせの最初に聞いてください。

この記事に出てくるメーカー

参照元

よくある質問

何台から一括供給にしたほうがいいですか?

公式に台数の基準を示している会社はありませんでした。同じ油剤を使う機械が多く、補充の時間がかかっている工場ほど一括供給の効果が大きくなります。中部クリーンのFKM350は供給台数の目安1〜10台、FKM500は1〜20台です。

一括供給にすると、機械ごとの濃度はそろいますか?

作る液の濃度はそろいますが、機械側では蒸発や持ち出しで濃度がずれていきます。機械ごとに直したい場合は、中部クリーンのクーラントコントローラやハイダックのFCU 5000・PCS 2000のように、機械側の濃度を測って補正する装置を組み合わせます。

配管工事なしで多台数に供給できますか?

岩本工業は、機械への自動供給には切削液の配管が必要と書いています。配管をしない設備には給油ガンで液を取り出せます。配管工事を避けたい場合は、ケイエステックのソルマスターのように機械ごとに置く方式も比べてください。

【用途別】クーラント自動希釈・浄化装置メーカーおすすめ3選

※2026年10月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

1イチオシ

複数台の工作機械へ自動で希釈・供給し、機械ごとの濃度も直したいなら

中部クリーン株式会社

供給台数の目安1〜20台のFKMと、機械ごとに濃度を測って補正するクーラントコントローラ

FKMシリーズは混合槽350L・500Lで、供給台数の目安は1〜10台・1〜20台、希釈濃度1〜10%。FAMシリーズは設定濃度±0.5%以内とする。クーラントコントローラは工作機械1台ごとに置き、指定したタイミングで濃度を自動測定して補正し、液量も補給する。浮上油回収装置は試用機を1週間貸し出す(往復送料のみ負担)。

中部クリーン株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

2

浮上油と細かい異物を取り、液の腐敗や臭いを減らしたいなら

株式会社スギノマシン

エアだけで動くマイクロバブル浄化。訪問デモと、液を送る浄化テストでレポートが返る

JCC-HMは直径1〜100µmのマイクロバブルで液中の油分や異物を浮かせて取る。動力はエアだけで電源不要、フィルタなどの消耗品も出ない。JCC-HM2は処理能力13L/min、タンク容量25L。担当者がデモ機を持参する浮上分離デモと、使用中の液30〜40L程度を送って実機で処理する浄化テストを案内し、結果をレポートにまとめて返す。

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3

研削・研磨の細かいスラッジを、µm単位でろ過したいなら

濾過精工株式会社

不織布フィルターと特許の逆洗浄。2〜5µで99%の目安と、デモ機貸出・濾過テスト

精密クーラントろ過システムは不織布のフィルター・エレメントでスラッジを捕集する循環式で、2016年に特許を取得した逆洗浄で加工を止めずにフィルターを洗える。ろ過精度の目安は2〜5µで99%、1〜2µで86%(保証値ではない)。水溶性・油性の両方に使える。デモ機の現地貸出と、検体を預かっての濾過テストを実施し、粒度分布の測定結果とあわせて報告する。

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工作機械の台数と種類、使っている切削油(水溶性・油性、製品名)、タンク容量、困っていること(補充の手間・濃度のばらつき・浮上油・スラッジ・臭い)を送っていただくと、編集チームが条件に合う掲載メーカーへ匿名で概要を伝え、デモや試用の窓口をおつなぎします。費用はかかりません。

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