3比較ハブクーラント自動希釈・浄化装置

クーラント自動希釈・浄化装置 · 用途別

クーラントの浮上油・腐敗・臭いを減らすには|浮上油回収・マイクロバブル・スラッジ回収・pH管理

水溶性クーラントの腐敗や臭い、浮上油に悩む工場向けに、中部クリーン・ワールドケミカル・永進テクノ・産機テクノスの浮上油回収装置、スギノマシンのマイクロバブル浄化、コニテクのろ過、濃度・pHの管理装置を公式情報で整理します。

公開 2026年10月1日

休み明けにクーラントタンクを開けると臭う、液面に油膜が張っている、泡が立つ。水溶性クーラントの腐敗は、多くの工場が抱える悩みです。

このページでは、浮上油・腐敗・臭いへの対策を公式に案内しているメーカーを、原因の考え方と装置の方式で整理します。

臭いと腐敗の原因として各社が挙げていること

各社の公式サイトでは、臭いや腐敗の原因が少しずつ違う角度から説明されています。並べると、油・スラッジ・濃度・pHの4つに整理できます。

原因公式の説明メーカー
浮上油油膜が長く滞ると劣化が早まり、放置するとバクテリアが発生して腐敗を招く中部クリーン
スラッジ腐敗の原因は微生物で、その発生原因は液に浮遊するスラッジコニテク
濃度泡立ちや臭いの一般的な原因は、正しくない濃度、異物油の汚染、微生物の増殖ハイダック
pH細菌が増えるとpHが下がり、さらに細菌が増えやすくなる悪循環になる山本金属製作所

原因が1つとは限らないため、油を取るだけ、スラッジを取るだけでは臭いが残ることもあります。まずは自社の液で何が多いかを確かめてください。

液面の油を取るフロート式の回収装置

浮上油の対策で最初に考えるのが、液面の油を吸い取る回収装置です。フロートを液面に浮かべて表層だけを吸い、分離槽で油と液を分けて液をタンクに戻します。

装置駆動公式の特徴
ワールドケミカル クーラントセイバーポータブルエアー駆動・移動式フロート式で液面が揺れても表層の油や浮遊物を回収
永進テクノ WD-Aエアー駆動ポンプ吐出32L/min、分離槽約16L、液面の微細スラッジも回収
産機テクノス ミニモアムーブエア駆動・移動式2段分離槽、回収油があふれる前に自動停止
中部クリーン ゆ・くりーんOS-100・OS-105はエアー式、OS-110は電動液面変動に追従して回収、試用機を1週間貸出
ジャパンセパレーター ぴゅあmini電動(消費電力約5W)フロート式、油を濃縮して排出、デモ機を無償貸出(運賃のみ負担)
広和エムテック ミニスキマーMS-S単相AC100V液面自動追従、60リットル/hr

中部クリーンは、浮上油回収装置で油膜を取り除くとバクテリアの発生がなく、油煙による作業環境の悪化も防げると説明しています。エアー駆動の機種は電源が要らず、機械の間を移動させて使えます。

液中の油分まで取るマイクロバブル

液面の油を取っても、液中に混ざった細かい油分や異物は残ります。スギノマシンのJCC-HMは、マイクロバブルで液中の油分や異物を浮かせて取る方式です。

  • 直径1〜100µmのマイクロバブルに汚れを付着させて浮上させる
  • 動力はエアだけで電源不要、フィルタなどの消耗品が出ない
  • JCC-HM2は処理能力13L/min、タンク容量25Lで、油性の液には使えない
  • 導入事例にクーラントの悪臭改善、液中の油分除去、プレス加工機の油分除去を掲載

スギノマシンは、使用中の液30〜40L程度を送ると実機で処理する浄化テストを案内しています。においセンサーで悪臭を数値にし、液中の油分量も測れると書いているため、臭いの改善を数字で確かめられます。

スラッジを取って腐敗の元を減らす

コニテクは、腐敗の原因であるバクテリアの発生原因はスラッジだとして、スラッジや浮上油をこまめに取り除くことを勧めています。

  • コニテク マイクロキャッチ:吸引ポンプでフィルターにスラッジを捕集する循環式。通常年2回程度の更油が、装着すると2〜3年に1度程度までになると説明
  • 永進テクノ:表面張力で液面に浮く超微細スラッジは、オイルスキマーやサイクロン、フィルターでも回収が難しいとして、液面の微細スラッジを回収する機種を用意
  • 永進テクノ ES-A:タンク底の沈殿スラッジをエアーで吸い取る
  • 産機テクノス スラッジバキューマー:液面・液中・沈殿のスラッジを移動式で吸引

永進テクノは、スラッジが刃持ちの悪化、液の腐敗、ポンプの目詰まり、連休時の大型清掃の要因になると説明しています。臭いの対策は、油とスラッジの両方を見ることが近道です。

濃度とpHを保って腐りにくくする

汚れを取るだけでなく、液そのものを腐りにくい状態に保つ考え方もあります。濃度が下がると細菌が増えやすくなるとハイダックは説明しています。

対策装置の例公式の記載
濃度を一定に保つ中部クリーン クーラントコントローラ、ハイダック FCU 5000機械側の濃度を測って補正
pHを監視する山本金属製作所 COOL-i、中部クリーン(オプション)pHの低下で劣化や更油の時期を判断
pHを決めて液を作るクール・テック AquaBlend Proアルカリイオン水で濃度とpHを設定。液寿命や臭気対策を含めた運用改善が期待できると説明

中部クリーンは、pHを監視するとクーラント液の劣化や更油の時期を判断できると書いています。臭ってから交換するのではなく、数値で交換の時期を決められるようになります。

浮上油の出どころを確かめる

回収装置を入れる前に、油がどこから入っているかを確かめると、対策の効果が上がります。浮上油の多くは、機械の摺動面や油圧の油がクーラントに混ざったものです。

  • 摺動面の潤滑油:給油量が多すぎると、余った油がクーラントに落ちる
  • 油圧や主軸の油:配管や継手のにじみがないかを点検する
  • 前工程から持ち込まれる油:プレス油や防錆油が付いたワークを加工していないかを確かめる
  • 洗浄機からの持ち込み:洗浄液に混ざった油がワークと一緒に入ってこないかを見る

混入の量そのものを減らせれば、回収装置は小さな機種で足ります。機械メーカーの点検とあわせて進めてください。

回収した油と液のその後

回収した油は、受ける容器の管理まで考えておく必要があります。各社は回収後の扱いについて、次のように説明しています。

メーカー回収後の扱いについての記載
中部クリーン分離した油分は資源として活用でき、産廃費用が減少する
産機テクノスミニモアムーブはペール缶一体型で、回収油があふれる前に自動停止
永進テクノオプションのオートストッパーで、廃油缶から溢れる前にエアーを遮断
ジャパンセパレーターぴゅあminiは油を濃縮して排出する構造

油の中に液が多く混ざっていると、廃油の量が増えます。分離槽の段数や濃縮の仕組みも、比べるときの材料になります。

試せる会社から始める

臭いや油の悩みは、効果が目に見えやすいため、試用やテストで判断しやすい分野です。浮上油・腐敗の対策で、試す手段を公式に案内している会社を並べました。

  • 中部クリーン:浮上油回収装置の試用機を1週間貸出(往復送料のみ負担)
  • 産機テクノス:1週間のデモ機宅配(返却送料のみ負担)、継続レンタルは毎月5万円
  • 永進テクノ:デモ機を月額で貸すサブスク、無料の現場訪問・Webデモ
  • スギノマシン:訪問の浮上分離デモ、液を送る浄化テスト
  • ワールドケミカル:デモ機貸出しの申込みページあり
  • コニテク:1クール約30日間のデモ(費用あり)
  • ジャパンセパレーター:ぴゅあminiのデモ機を無償貸出(運賃のみ負担)

腐敗対策を進める順番

  1. 液面の油膜、タンク底のスラッジ、濃度、pHを同じ日に確認する
  2. 油膜が目立つなら、フロート式の浮上油回収装置を試す
  3. 臭いが残るなら、液中の油分やスラッジを取る装置(マイクロバブル・ろ過)を試す
  4. 濃度とpHを定期的に記録し、下がり始める時期をつかむ
  5. 効果が出た組み合わせで台数分の見積を取る

1つの装置で全部を解決しようとせず、汚れの種類ごとに手を打つのが結果的に早道です。試用で効果が見えた順に、台数を増やしていってください。

液の交換を減らせれば、廃液の処理費用や新しい原液の費用も下がります。効果を判断するときは、臭いだけでなく液の交換回数も記録しておいてください。

この記事に出てくるメーカー

参照元

よくある質問

浮上油を取れば臭いはなくなりますか?

浮上油は腐敗の原因の1つですが、それだけとは限りません。コニテクはスラッジがバクテリアの発生原因と説明し、ハイダックは正しくない濃度や微生物の増殖も原因に挙げています。油・スラッジ・濃度・pHを合わせて確認してください。

臭いの改善を数字で確かめる方法はありますか?

スギノマシンは、液を送ってJCC-HMの実機で処理する浄化テストで、においセンサーによる悪臭の数値化や液中の油分量の測定ができると案内しています。

電源のない場所でも浮上油を回収できますか?

エアー駆動の機種があります。ワールドケミカルのクーラントセイバーポータブル、永進テクノのWD-A、産機テクノスのミニモアムーブはエアーで動きます。スギノマシンのJCC-HMもエアだけで動きます。

【用途別】クーラント自動希釈・浄化装置メーカーおすすめ3選

※2026年10月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

1イチオシ

複数台の工作機械へ自動で希釈・供給し、機械ごとの濃度も直したいなら

中部クリーン株式会社

供給台数の目安1〜20台のFKMと、機械ごとに濃度を測って補正するクーラントコントローラ

FKMシリーズは混合槽350L・500Lで、供給台数の目安は1〜10台・1〜20台、希釈濃度1〜10%。FAMシリーズは設定濃度±0.5%以内とする。クーラントコントローラは工作機械1台ごとに置き、指定したタイミングで濃度を自動測定して補正し、液量も補給する。浮上油回収装置は試用機を1週間貸し出す(往復送料のみ負担)。

中部クリーン株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

2

浮上油と細かい異物を取り、液の腐敗や臭いを減らしたいなら

株式会社スギノマシン

エアだけで動くマイクロバブル浄化。訪問デモと、液を送る浄化テストでレポートが返る

JCC-HMは直径1〜100µmのマイクロバブルで液中の油分や異物を浮かせて取る。動力はエアだけで電源不要、フィルタなどの消耗品も出ない。JCC-HM2は処理能力13L/min、タンク容量25L。担当者がデモ機を持参する浮上分離デモと、使用中の液30〜40L程度を送って実機で処理する浄化テストを案内し、結果をレポートにまとめて返す。

株式会社スギノマシンの公式サイトへ当サイトの紹介を読む

3

研削・研磨の細かいスラッジを、µm単位でろ過したいなら

濾過精工株式会社

不織布フィルターと特許の逆洗浄。2〜5µで99%の目安と、デモ機貸出・濾過テスト

精密クーラントろ過システムは不織布のフィルター・エレメントでスラッジを捕集する循環式で、2016年に特許を取得した逆洗浄で加工を止めずにフィルターを洗える。ろ過精度の目安は2〜5µで99%、1〜2µで86%(保証値ではない)。水溶性・油性の両方に使える。デモ機の現地貸出と、検体を預かっての濾過テストを実施し、粒度分布の測定結果とあわせて報告する。

濾過精工株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

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工作機械の台数と種類、使っている切削油(水溶性・油性、製品名)、タンク容量、困っていること(補充の手間・濃度のばらつき・浮上油・スラッジ・臭い)を送っていただくと、編集チームが条件に合う掲載メーカーへ匿名で概要を伝え、デモや試用の窓口をおつなぎします。費用はかかりません。

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