3比較ハブAI-OCR

AI-OCR · 基礎知識

AI-OCRのクラウド・オンプレミス・LGWANの選び方|書類を社外に出せるかで決める【2026年版】

AI-OCRの提供形態は、クラウド、専用クラウド、オンプレミス(サーバ・PC)、自治体向けのLGWANに分かれます。掲載各社の公式情報をもとに、形態ごとの費用の目安、オンプレミスでも外部とつながる場合、公式に記載のあるセキュリティ認証の確かめ方をまとめました。

公開 2026年10月1日

AI-OCRは、書類の画像を読み取りの仕組みに渡して文字にします。その仕組みが社外のクラウドにあるか、社内にあるかで、選べる製品と費用が大きく変わります。

この記事では、提供形態ごとの違いと、掲載各社が公式に出している条件を整理します。

提供形態は4つに分かれる

まず、形態ごとの特徴と、対応している製品を並べます。1つの製品が複数の形態を持つこともあります。

形態特徴対応をうたう製品
クラウドブラウザから使い、設備投資が少ないDX Suite、SmartRead、LINE WORKS PaperOn、AIよみと~る、おまかせAI OCR、GenOCR、PATPOSTなど
専用・プライベートクラウド社内専用の環境をクラウドに作るスマートOCR(専用クラウド、プライベートクラウド)
オンプレミス社内のサーバーやPCに入れて使うDynaEye 11、AIRead、SmartRead、GenOCR、スマートOCR、AnyForm OCR、DX Suite(AI inside Cube)
LGWAN自治体の行政専用ネットワークで使うAIRead on LGWAN、AIよみと~る(LGWAN接続タイプ)

クラウドで十分かどうかは、扱う書類の中身と社内の規程で決まります。個人情報や機密を含む書類が多いなら、オンプレミスかLGWANから検討してください。

オンプレミスの費用は、年間ライセンスと買い切りで違う

オンプレミスは、ソフトを社内の環境に入れる分、初年度の費用がまとまって出ます。公式に価格を出している製品を並べます。

製品形公式表記
DynaEye 11 Entry Lite AI-OCR年間ライセンス(年6,000ページまで)初年度1,008,000円(税抜)、2年目以降168,000円(税抜)
DynaEye 11 Entry AI-OCR年間ライセンス(処理量上限なし)初年度2,016,000円(税抜)、2年目以降336,000円(税抜)
SmartRead オンプレミス版年額240万円~/年(税抜き)
AIRead(サーバ)サブスクまたは買い切り月額¥132,000~(税抜¥120,000~)、買い切り¥2,640,000~(税抜¥2,400,000)
AIRead Stand-alone(PC)買い切り¥1,320,000/PC(税抜¥1,200,000、初年度サポート込み)

DynaEye 11は2年目以降の継続ライセンスが初年度より小さくなるため、3年や5年で総額を比べると見え方が変わります。GenOCRとAnyForm OCRのオンプレミスの価格は、今回確認したページにありませんでした。

オンプレミスでも外とつながる場合がある

オンプレミスと書かれていても、一部の機能だけインターネットを使う製品があります。完全に閉じた環境で使いたいなら、この点を確かめてください。

  • AnyForm OCRの手書き日本語を強めるAI OCRオプションは、株式会社EduLabのAI OCRエンジン(DEEP READ)と連携し、利用にはインターネット環境が必要と注記
  • DynaEye 11は、インストールしたPC内でOCR処理を完結するシリーズと説明
  • GenOCRのオンプレミス版は、画像や文書を外部に送らず社内サーバーだけで完結するとFAQで回答
  • AIReadは、オンプレミス版を外部ネットワークから遮断して運用できるとFAQで回答

オプションを足すと外部通信が発生する、という形もあります。使う予定の機能をすべて挙げて、通信が要るかを問い合わせてください。

自治体で使うLGWAN対応

自治体では、インターネットにつながらないLGWAN端末で作業することが多くあります。LGWANに対応した提供形態があるかが、最初の条件になります。

  • AIRead: AIRead on LGWANを自治体・公共団体向けに用意
  • AIよみと~る: LGWAN接続タイプをメニューに掲載
  • DynaEye 11: 自治体向け帳票のOCR定義テンプレートを無料で提供し、自治体の導入事例を掲載

LGWAN以外でも、庁内のPCで完結するオンプレミス製品という選び方があります。住民の書類を扱う部署では、両方を並べて比べてください。

クラウドを使うなら、公式に記載のある認証を確かめる

クラウドを選ぶ場合は、提供会社のセキュリティの取り組みを確かめます。今回の調査で公式サイトに認証の記載を確認できたのは次の製品です。

製品公式サイトに記載の認証
DX SuiteISO27001、ISO27017(運営会社のセキュリティページ)
SmartReadISO/IEC 27001、ISO/IEC 27017、プライバシーマーク
スマートOCRISO27001、ISO27017(クラウドサービス)
PATPOSTISMS(ISO/IEC 27001:2022)、ISO/IEC 27017:2015
GenOCRISO/IEC 27001(ISMS)

記載がない製品が対策をしていないという意味ではありません。認証の範囲や、データの保存場所と保存期間は、問い合わせで個別に確かめてください。

あとから形態を変えられるかも確かめる

最初はクラウドで小さく始め、のちに社内の環境へ移したくなることがあります。同じ製品で形態を選べるか、移ったときに何が変わるかを確かめておくと安心です。

  • DX Suite: クラウド版とオンプレミス版(AI inside Cube)があるが、搭載できるバージョンが異なり、クラウド版は最新機能が使えるとFAQで説明
  • AIRead: クラウド、サーバ、PC、LGWANと同じ製品で4つの形を用意
  • スマートOCR: SDクラウドは学習やカスタマイズができず、専用クラウド以上で学習・カスタマイズが可能
  • SmartRead: クラウド版とオンプレミス版で料金表が分かれ、オンプレミスは240万円~/年

形態を変えると、使える機能や料金の組み立てが変わることがあります。数年先の使い方まで見込んで、最初の製品を選んでください。

情報システム部門に渡す確認リスト

提供形態を決めるときは、情報システム部門や個人情報の担当者と早めに話を合わせておくと手戻りが減ります。次の項目を表にして渡してください。

  • 扱う書類に個人情報や機密が含まれるか
  • クラウドに送ってよいか、社内で完結させる必要があるか
  • オプションを含めて、外部と通信する機能があるか
  • 読み取ったデータがAIの学習に使われるか(AIReadは使わないとFAQで回答)
  • 公式に記載の認証と、その対象範囲

この表を各社の回答で埋めていけば、形態の違う製品でも同じ物差しで比べられます。

この記事に出てくるサービス

参照元

よくある質問

オンプレミスで使えるAI-OCRはありますか?

あります。DynaEye 11はPC内でOCR処理を完結し、AIRead(サーバ・PC)、SmartRead、GenOCR、スマートOCR、AnyForm OCR、DX Suite(AI inside Cube)もオンプレミスの提供形態を案内しています。

自治体のLGWANで使えますか?

AIReadはAIRead on LGWAN、NTT東日本のAIよみと~るはLGWAN接続タイプを用意しています。庁内のPCで完結するDynaEye 11のようなオンプレミス製品も選択肢です。

読み取ったデータがAIの学習に使われることはありますか?

製品によって扱いが違います。AIReadはFAQで、顧客のデータを同社のAI学習に利用することは一切ないと答えています。ほかの製品は問い合わせで確かめてください。

【用途別】AI-OCRおすすめ3選

※2026年10月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

1イチオシ

手書きと非定型の書類を、量を増やしながらクラウドで読むなら

AI inside 株式会社

Lite 40,000円〜/月(税抜)から。生成AIの項目抽出で非定型にも対応し、オンプレミス版も選べる

DX Suiteの料金ページには、Lite(40,000円〜/月、初期費用0円、月無料枠18,000円分)、Standard(100,000円〜/月)、Pro(200,000円〜/月)が税抜で並ぶ。FAQでは手書きや、活字と手書きが混在した書類の読み取り、生成AIによる項目抽出での非定型書類への対応を説明し、オンプレミス版(AI inside Cube)とAPIの無償提供も案内している。

AI inside 株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

2

個人情報を含む書類を、社外のクラウドに出さずに読むなら

株式会社PFU

PC内でOCR処理を完結。処理量上限なしのプランもあり、60日間の無償トライアルで実帳票を試せる

DynaEye 11は、インストールしたPC内でOCR処理を完結するシリーズをそろえ、外部に情報を送る必要がないと説明している。年6,000ページまでのEntry Lite AI-OCRは初年度1,008,000円(税抜)、上限なしのEntry AI-OCRは初年度2,016,000円(税抜)と価格を公開し、全ての機能を60日間試せる無償トライアルがある。

株式会社PFUの公式サイトへ当サイトの紹介を読む

3

月数百枚から、使った枚数だけ払って始めるなら

株式会社 ASAHI Accounting Robot 研究所

基本料15,000円/月+1枚15円(税抜き)。50枚まで期間の縛りなく無料、最低利用期間なし

AISpectの料金ページには、プラン1が基本料(月額)15,000円+1枚15円、プラン1000が基本料(月額)10,000円+1000枚毎10,000円、初期費用50,000円と税抜きで書かれている。読み取り可能帳票は定型・非定型・写真で、利用人数は無制限、1か月単位で使えて最低利用期間はない。50枚分の無料トライアルと、最長2か月の有償トライアルがある。

株式会社 ASAHI Accounting Robot 研究所の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

関連記事